「『各界で活躍する人々の父母や先祖が、如何に生き抜いて来たか?』を、日本国内外の関連人物に取材し、VTRと視聴する本人の感想で構成されたドキュメンタリー番組の「ファミリーヒストリー」を見ていて毎回思うのは、「皆、色々な物を捨てないで、良く保管しているんだなあ。」という事。大昔の写真や手紙、書類等、「こんな古い物迄保管しているのか。」と感心してしまう。
「日本人は概して、“保管癖”が在る。」と言われるが、女優の高峰秀子さんが「人生の最晩年に入って、必要な物以外は全て処分し、身軽になろうと思った。」と十数年前に語っていた事に共感し、7年く位前から“断捨離”を始めた自分には、そんなに色々な物を保管している生活というのは考えられない事。写真の保管は必要最低限の物だけ、年賀状は住所等の変更を訂正した上で全て捨ててしまう等、“出来るだけ物を持たない生活”が心地良い。
此処数年、古くから営業していた飲食店が次々と閉店する一方で、トランクルームが矢鱈と開店している。“出来るだけ物を持たない生活”が心地良い自分にとって、「家の中に物が多くなり過ぎて、預け先を確保する。」というのが理解出来ないのだけれど、1931年に三菱倉庫が開設して以降、我が国でのトランクルーム業の市場規模は右肩上がりで、2018年には約590億円に達し、「2025年には、1千億円を超えるだろう。」という話も在る。トランクルームが矢鱈と開店しているのも、そういう背景が在るからなのだろう。