Airtime / Liberty Manifesto (2007)

2008-01-05 14:47:42 | Music > HM/HR
小学生の頃、故郷の北海道では「アメリカジャンケン」なるものが流行っていました(場所によっては「軍艦ジャンケン」や「戦争ジャンケン」とか言うらしいです)。まず普通のジャンケンをして仮の勝者を決めます。続けてもう一度 "手" を出し合い、そこで両者の "手" が一致すると仮の勝者の勝ち、"手" が異なればアイコなるというルール。このゲームにおいてグー・チョキ・パーはそれぞれグンカン、チビス、ハワイと呼ばれ、リズミカルな掛け声と共に "手" を出し合うところが結構白熱するんです(笑)。ところでこの "チビス" って言葉、一体何だったのでしょう(笑)。一説には "沈没" が訛ったものと言われているようですが・・・。正月のお笑い番組で「あっち向いてホイ」を見かけ、ふと子供時代の懐かしい遊びを思い出しました。

閑話休題。B! 誌で Airtime の広告を見てから「これは聴くしかない!」と心に決めていた一枚。何といってもあの Rik Emmett がハード・ロック・シーンにカムバックしてきたというのですからね!

まだまだ聴き込みが浅いので第一印象から。Triumph 時代ほどのストレートさはなく、ソロになってから打ち出してきたオーバーオール・ギタリスト的な手法をベースに、そのままサウンドをハード・ロック方向にスライドさせたというような感じでしょうか。グルーヴの多様性に富んでおり、オーソドックスだった過去のスタイルに比べるとかなりコンテンポラリーな味付けが施されているようにも感じます。ただ "Surveillance" や "Thunder Seven" がベスト・アルバムの僕にとっては、もう少し煌びやかさを持ち込んでも良かったのではという気がしないでもありません。キャッチーさとフックがちょっと弱いんですよね。それは唄メロにも表れていると思います。もちろんパワフルなロック・アルバムであることは間違いないですし、Rik の美旋律も少なめとはいえ顕在ですよ。スパニッシュ系の小品 "Headstream" に流れる哀愁はさすがの一言です。ただ "Liberty" ではアコギの美しい音色が太過ぎる歪み系ギターの音に埋もれてしまったり、その繊細さが上手く生かし切れていない点が幾つか見受けられます。まあこの辺りのアレンジは時代といえば時代なのかもしれませんが、個人的には残念なところです。

色々言いたい邦題書きましたが、Rik のハード・ロックに対する情熱が失われていないということがわかっただけでも嬉しかったですね。ただ僕なんかは "River Runs Deep" のような曲が出てくると安心してしまうわけで、欲を言えばこの手のサウンドで埋め尽くされたアルバムが聴きたかったかな(笑)。あとはいつかモース先生とギター・デュオのアルバムを作ってもらいたいですね。この二人ならアコギとエレクトリックの絶妙なコントラストのアルバムが出来るんじゃないかと思うんですよ(僕の贅沢な夢の一つです)。




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6 コメント

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Unknown (noblame)
2008-01-05 17:54:52
こんばんは。
gwさんのこのアルバムに対する感想って、私の思いを代弁してくれているようです。まさしくおっしゃるとおりって感じです。
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>noblameさん! (gw)
2008-01-06 02:25:46
こんばんは!
きっとお互い琴線に触れるものが似ているんでしょうね(笑)。
今回、久しぶりに Rik のディスコグラフィーをチェックしてみたところ、予想以上に多くのアルバムがリリースされていたのを知り、これらもゲットせねばと思ったところです(笑)。
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遅ればせながら (sorapapa)
2008-01-09 00:32:17
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくです。

怒涛の記事アップ、サスガです(笑)しかし、リックのHR原点回帰は単純に嬉しいです。確かにメロ含め弱い部分は多いんだけど、全体的には好印象でした。

それと先生とのアコギバトル映像スゴイですね~。サスガYou-Tube!なんかのテレビ番組の映像でしょうか?先生がOVATION弾いてるなんて、貴重っす(笑)

なんだか久々にリックの一番好きなソロ作「アブソルートリー」が聴きたくなってきちゃいました。
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>sorapapa さん! (gw)
2008-01-10 23:11:51
明けましておめでとうございます!
こちらこそ今年もよろしくです。

やはり sorapapa さん、チェック済みでしたか!
僕自身、思い入れが強いだけに贅沢な要望を書いちゃいましたが、
やっぱりロックしている Rik が聴けるだけでも嬉しいです。
アルバムの出来だって決して悪くはないですものね。
あせらずじっくりと原点回帰への道のりを楽しもうと思っています。

P.S. 久しぶりに Rik のアコギデュオ Strung-Out Troubadours なんかも聴いちゃいました。ソロ時代のアルバムは結構抜けが多いので、またチェックしようかな~(笑)。
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じつは (こーじ)
2008-02-09 20:52:38
これを見て、思わずチェックしてしまったんです。

Rikのアルバムは、昔一枚聴いたのですが、あまりのブルーズ寄りっぷりに当時のメタル耳がついていけなくて、売った記憶があるんです。

このアルバムは、ロックしててカッコイイですね。気に入ってしまいました。
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>こーじさん! (gw)
2008-02-10 09:57:16
Rik のブルーズアルバムということは先月このブログでも取り上げた "Raw Quartet" ですかね(笑)。確かに「耳」というのは大きな要素ですよね。その気持ちすごくわかります(笑)。

Rik はアルバムごとにがらっとサウンドを変えてきます。初期の三枚は彼が持つスタイルの集大成的なアルバム、その後、ジャズ、ブルーズ、スタンダード・ヴォーカル物の作品を次々とリリース、最近はアコギ・デュオも平行してやっています。少なくとも活動の中にハードロックが再び含まれるようになったのは嬉しい限りです。
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