胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

十二指腸、胃上皮化生、ブルンナー腺、高麗大学(2)

2010-01-26 | 小腸非腫瘍
 先ほどの続きです。ブルンナー腺から伸びてきた胃腺窩上皮型細胞からなる腺管はやがて十二指腸の最表層に達します。この結果できた構造を私は勝手にBrunner's gland/Foveolar duct unitと呼んでいます。これが十二指腸における胃上皮化生発生経路の一つです。
 十二指腸球部には胃上皮化生が多発するように、同部にできる胃癌には胃型のものが多く認められます。

【写真:Brunner's gland/Foveolar duct unit】
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2 コメント

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Unknown (Chie)
2010-01-27 21:00:55
Dr. Qussie先生への質問
Brunner's gland/Foveolar duct unitの形成がGastric foveolar metaplasiaの病変が小隆起を形成することにつながると考えて良いですか?
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Unknown (Dr. Qussie)
2010-01-27 22:11:19
この場合、胃腺窩上皮化生の下部で再生性のブルンナー腺が増生しているので小隆起を形成することにつながると考えられます。また、化生性にできた胃腺窩上皮自体が過剰に(過形成性)に増生し、胃の腺窩上皮型過形成性ポリープと同じ物が形成される場合もあるでしょう。
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