胃生検の小部屋

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胃底腺ポリープ様病変、FGP-like lesion、PPI

2008-08-23 | 胃腫瘍様病変
 胃底腺の嚢胞状拡張だけで胃底腺ポリープ(fundic gland polyp; FGP)と診断している方をみかけます。FGPの診断は簡単な様で、奥が深いのです。
 FGPの診断には、何よりも「胃底腺のDisorganization」が必要です。FGPには散発的なものでも遺伝子の異常があるとされ、頚部増殖帯から分化した細胞の進むべき方向が少しおかしくなり、直線的な(とうもろこしの様な)胃底腺の配列が乱れると考えればよいかと思います。

 FGPと誤解されているものに、主にPPIの服用によって生じる変化があります。
1) pseudoparietal cell hyperplasia/hypertrophy
2) parietal cell protrusion
3) FGP-like lesion
などと呼ばれています。(1)は我らが独逸の腫トルテ先生が名付け親ですが、最近私は師を裏切って、(3)FGP-like lesionという言葉をある教科書で見つけたので好んで用いています。

 PPIの服用または高ガストリン血症の際に壁細胞が尖がった帽子の様になるのが特徴的です。以前の早期胃癌研究会でダンディ先生が出された胃炎の症例があり、皆さん好酸球のことばかり言っておられたのですが、壁細胞がそこそこ尖っていたので、ガストリンを調べてくださいと個人的に伝えて調べてもらったところ、かなり高値だったそうです。
 
 PPIといえばcollagenous colitisですが、近いうちにcollagenous colitis, gastritisをアップしましょう。8月号の病理と臨床を読んでくださいね。
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1 コメント

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Unknown (ばら@レジデント)
2008-08-25 10:42:21
>8月号の病理と臨床を読んでくださいね。
 ぎゃ~!

 2箇所ほど誤字を発見しましたので訂正しておきました。

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