ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

「平成史」佐藤優・片山杜秀 その8

2019-03-20 05:28:28 | 


第四章「美しい国」に住む絶望のワーキングプアたち 平成18年(2006年)⇒平成20年(2008年)の後半からです。

佐藤氏、副島隆彦氏とのやりとりが面白い。爬虫類が人間になりすまし世界を支配している、という説に関する議論を聞いた話(あなたは本当にウォールストリートやホワイトハウスにいる連中を哺乳類だと思っているんですか)
副島氏から試験を受けた佐藤氏。
「人類は月面に到達したと思っていますか」
佐藤氏の答え。「そう思っています。なぜなら私はキリスト教徒でキリストが死後三日後に復活したと信じているからです」
「実証できるかどうかの問題ではなく、信仰の問題ですね。それならいいでしょう」と合格した。

そして09年6月に起きた秋葉原の無差別殺傷事件。
小泉時代に行った派遣労働自由化がもたらした最悪の結果のひとつ(佐藤氏)戦前なら社会に対する不満は権力者の誰かを狙った。権力のシンボルがない現在は豊かで楽しそうな人々に憎しみが向かう。
なるほどと思いました。

『東京タラレバ娘』で「みんな一度不幸になればいいのに」というセリフがあるそうです。
皆が完全に幸福なことなどあるのでしょうか。
しかしこういう風に思ってしまうことがあるのだと認識していなければならないのですね。


両氏は福田首相が暗く陰湿だったと語り、次に麻生元総理は『ゴルゴ13』の売り上げに多大に貢献したと語ります(佐藤氏談)
幸せな人だな、麻生氏は、話題がそれだけとは。

この章はここまで。
第五章へ続きます。

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