ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

心に残る宗教場面

2019-03-04 06:58:22 | 思うこと
私自身はキリスト教徒ではないのですが、キリスト教に関する物語はとても興味深くてドラマチックなものが多いので心惹かれます。

先日中村うさぎさ×佐藤優対談「聖書を語る」の中でうさぎさんが「ぺテロがイエスを裏切る場面が好き」と言われていたのですが、私もその場面に凄く惹かれます。
最後の晩餐の後にイエスから「あなたは鶏がなく前に三度私を知らないというだろう」といわれ「絶対にそんなことはあり得ない」とぺテロは応えます。しかしイエスが捕らえられた時にぺテロは三度彼との繋がりを否定しその時に鶏が鳴く声を聞きます。なんという劇的な演出でしょうか。
遠藤周作「沈黙」に描かれていた人間の弱さとそれに対する苦悩に通じるものだと思います。だからといってそれを肯定しているわけではないし「だから仕方ないよね」ということではなくその弱さを意識し認めることだと思うからなのです。
だからこそその弱さを振り払い立ち向かうことができる人は尊敬に値しますし、自分もそうでありたいと思います。
そしてこれは佐藤優氏が別の本で書いていたことですが、彼が逮捕された時に身の回りの男性の友人が皆いなくなり助けてくれたのは女性だけだったことを不思議に思わなかった。なぜなら彼はプロテスタントなので「イエスが捕らえられた時、男たちは皆逃げてしまい三人の女だけが残ったことを私は知っていたからです」と書かれていたのが記憶に残っています。
それもまた聖書の面白い箇所であります。

図書館で「名画と聖書」という本を借りたのですが1ページごとに隅々までぎっちりといろいろな聖書情報が書き込まれていてなかなか読みごたえがあります。こういうのを観ているとゲームの世界で宗教を示していくのは面白いのではないかとと思えます。
ふざけたものではなくて教義を極めたものであるほど面白くなるのではないでしょうか。
もうすでにあるのかもしれませんが。
多くの芸術か・文筆家が宗教世界を構築していったようにインターネット世界にも宗教のCG世界があれば入ってみたくなるし信者も増えるのではないかと思いますね。
架空映像世界で宗教の様々な場面に自分も居合わせたら、と思ったりします。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿