十勝・大地の気に包まれて

四季の美しい十勝ですが 自然が厳しいからでしょうか

住まいと写真道の引っ越し

2013年12月29日 | Weblog
 しばらくの間、このブログはオーディオ、コンポーネントシステムの話で盛り上がろうと思っていたが、考えてみると、やはりブログの趣旨に合わないようだ。十勝に住んでいることで見聞きする事や、印象を中心に書くのがメインだったのを思い出した(苦笑;)。

 それゆえ、オーディオマニアとしての話は時々挟むとしても、新聞小説のように連載するのは良くないようだ。アクセス数が右肩下がりで落ちているのは、「オーディオの話題はいい加減にしなさい」ということかもしれない(苦笑;)。

 さて、いよいよ2013年も3日を切り、新年がそこまで近づいている。今年は引越しについて考えることから始まり、今は新しい住宅で、どのように家具を配置し、道具類を整頓すればよいかを考えて過ごしている。
 この調子では、正月、松の内あたりは住宅内の整理整頓をすることになるだろう。

 この新しい住宅では、前の住宅で混在していたフィルムカメラとデジタルカメラは、すっかり扱いが変わった。フィルムカメラは完全に仕事の撮影・営業から離れ、趣味の撮影ですら使うことがなくなった。
 時代と同じく、デジタルカメラが現役で、フィルムカメラはメインで使える道具ではなくなってしまったということである(自分の場合)。

 来年、自分の写真ライフと共にあるのは、100%デジタルとなる予定である。住まいの変化による十勝の暮らし方・・・住宅や住宅のある環境が大きく変化した上に、道具類もすっかり代わる事になる。
 今年の、この引越しは、十勝での暮らし方をはじめ、写真に向かう姿勢や意識、モチロン道具なども大きく変化させた。いうなれば、人生の進む道の大きなターニングポイントの年、自分のありようの引越しとなったのかもしれない(苦笑;)。


   

コンポ(その3)~レコードプレーヤー(2)

2013年12月25日 | Weblog
 コンポーネント・システム、オーディオの事になると、いくらでも言葉が出てくるし、当時の記憶がドンドン湧き出してくるので、要約した記事にしなければならないブログでは、ちょっとキビシイ(苦笑;)。

 コンポ(その2)に書いたレコードプレーヤーのターンテーブル(レコードを置く回転する台)にクリスタルのガラス盤を置くまでには、他にも試行錯誤している。
 金属のターンテーブルは、そのままでは家庭用仏壇の鈴のように、何かでたたくと綺麗な音が響く。なので、メーカーはゴムのシートをのせてレコードの滑り止めと、その金属の響き音を防いで商品としている。変な響き音を、レコード針が拾うことはないのである。

 なのにオーディオ・マニアは、そんなゴムのシートをはがして、色々な材質、重量、ぶ厚さのシートをのせて、色々聞き比べるのであるから、メーカーは唖然としているかもしれない。
 通常、レコードプレーヤーのターンテーブルには、その重量と特性に合ったモーターを組み込んである。しかし、自分のように、厚みや材質だけでなく、質量のまったく違うシートを買ってきたり、作ったりしてのせると、想定外の負担がモーターにかかる事になる。

 挙句の果てに、購入当初のゴムのシートをはがして、ぶ厚いクリスタル・ガラスの板を載せたりするのであるから、メーカーはたまらない。製品のターンテーブルに適合したモーターは、ペラペラのゴムシートしか想定していない。
 そこに、その10倍以上の重量のクリスタルガラスをのせるのだから、モーターが正確な回転数と速度でレコードを回転させる為には、かなりの負担がかかる事は容易に想像できる。でも・・・止められない(笑!)。
 この改造は、とうとうドイツ製の真ちゅうの重さ1.5キロの円盤をのせるまでに至り、ついに、モーターに不具合が出たという記憶がある(苦笑;)。

 しかし、その音は想像よりはるかに美しく、特にピアノの減衰音は・・・身悶えするほどであった。あんな小さなレコード針であるが、レコードの溝をトレースする時には、レコードの溝による抵抗があって、大げさにいうとピアノの減衰音などはワウワウとか、オ~ン・オ~ン波打って小さくなり、聴こえなくなるという感じである。
 なのに、クリスタルのガラス盤、特に1.5キロの真ちゅうのシート(とは言えないが[笑!])にレコードをのせて聴くと、何の波打ちもなく滑らかに、右肩下がりにピアノの中で響いた音は減衰し、そして消える。究極というか、極上のフェードアウト・・・本当に快感であった。

 想像するなら、静けさの中にあるピアノの鍵盤を一つたたく・・・ポーンとアタック音がピアノからパッと広がって空間一杯に響く・・・そして、同じ比率で徐々に、かつ、滑らかに小さくなってピアノの中に戻ってゆく感じがし、やがて聴こえなくなり、空気の分子と同じ大きさになったかと思える程小さくなり・・・静寂。

 文字の限界を感じてしまう(苦笑;)。

 *****  コンポ(4)に続く予定 *****


   

コンポ(その2)~レコードプレーヤー

2013年12月23日 | Weblog
 自分が最初に揃えたコンポーネント・システムは、スピーカー、レコードプレーヤー、プリメインアンプ、そしてチューナーであった。
 カセットデッキも欲しかったのであるが、コンポーネントシステムを組む前に持っていたステレオセットのために買ったカセットデッキがまだ十分使えたし、予算的に厳しかったので、やむをえなかったのである(苦笑;)。

 実は、コンポを組みたいと思うキッカケは、欲しいスピーカーがあり、このスピーカーで聴く為に他のコンポを揃えたという塩梅なのである。
 なので、そこの所から書き出すと、このブログが、そのスピーカーをどれだけ気に入っているかという書き込みばかりになってしまうので、まずはレコードプレーヤーの思い出から始めるのである(苦笑;)。

 とはいえ、最初に買ったレコードプレーヤーは高性能とは程遠く、とりあえずレコードの音溝から音を拾い上げてアンプに信号を送れる・・・という程度の物だった。『スピーカー命』なので、プレーヤーはそれぐらいで十分と思っていたのだ。
 その頃は、自分が後々1台50万円もするレコードプレーヤ(カートリッジ[レコード針]無し[苦笑;])をローンで買うとは、爪の先ほどもイメージしていなかった(笑!)。

 最初のプレーヤーから50万円のプレーヤーに至るまで、音質改善、向上の為にさまざまな事をやった。
 レコード針はもちろん、レコードをのせる台(ターンテーブル)の材質も気にしたし、何より、その台の上のレコードを置くための薄っぺらいゴムも気に入らなかった。製品としては、それで十分だったのだろうが、自分はそのゴムをはずして本皮のシートを敷き、その上にガラスの円盤を置いた上に、さらに本皮のシートを置いたりしてみた。

 つまり、レコードを置く為の回転する金属の台の上に、本皮でサンドイッチしたガラス盤を置き、その上にレコードをのせて再生したのが始まりである(苦笑;)。
 なぜかというと、金属の台の上にガラスの板を置くと滑るので、本皮のシートを敷いてガラス盤を置き、その上にレコードを置くと、それこそスベリまくるので、ガラス盤とレコード盤の間に本皮のシートを敷く必要があったのである。

 この2枚の皮のシートは鹿皮、ガラス盤と言っているが材質はクリスタルガラスなので、けっこうな値段がした。
 今なら考えられないほど贅沢であったが、レコードを平にするため、なおかつ軽いレコード盤に質量を与えるために、クリスタルガラスをレコードに裏打ちしているような原理なのである。

 *** コンポ(その3)へ続く予定 ***


   

コンポーネント・システム(その1)

2013年12月20日 | Weblog
 自分が、自他共に認めるオーディオ・マニア(『おたく』という言葉はまだ無かった)だった頃は、レコードが主流だった(というより、民生品でそれ以上の音質の物は無かった)。
 あとは、録音再生機材としてオープンリールのテープデッキ、そしてカセットデッキがあり、FMから録音した曲、または友人から借りたレコードを録音した。レンタルレコード店もあったが、聴きたいレコードが全部揃っていることは無かったので、録音再生機材は必須だったのである。

 高性能のFMチューナーはタダで音源を手に入れる為に不可欠で(笑!)、FM波の高音質受信にもかなり力を入れた。最新の音楽だけでなく、オーディオを鳴らす音源の入手のためにも、必要だったのである。
 FMで曲を録音するのは、個人で音楽を楽しみ、レコードにかける費用が限られる青少年にとっては当たり前の事で、FM様様という塩梅だった。

 さて、コンポーネントシステムというと、プリメインアンプ、チューナー、カセットデッキ(買えるならオーブンリールのテープデッキも)、そして、別格としてターンテーブル(レコードプレーヤー)を最低限1台ずつである。
 なぜ別格かというと、このレコードプレーヤーはお金がかかるうえ、消耗してしまうパーツがメインとなる。それゆえ、オーディオマニアとしては、嬉し悲しのシステムなのである(苦笑;)。

 レコードプレーヤーと聞くと、レコードを置く小さな回る台にプラスチックのアーム、そしてスピーカーが一緒になった物を連想する人は、まだ自分に近い世代の人だと思う。
 ただ、レコードをセットする回転する台(ターンテーブル)、レコード針(ピックアップとか、カートリッジ)、そして、それを取り付ける金属のアーム・・・それら3つのパーツを別々に揃えるのも、マニアの楽しみであった(正確に言うと、アームにカートリッジを取り付けるパーツ『シェル』、カートリッジとアームを結ぶ『シェル・リード線』も多種多様に商品として存在した)。

 単に、それぞれの最上位クラスの品物をそろえると軽自動車ぐらいの値段になるものの、それが最良でないので困るのである。また、そういう揃え方は、マニアにあらず・・・という風潮もあった(笑!)。
 自分は、木製キャビネットにターンテーブルと、それ用に開発されたアームをセットにし、アクリルのカバーを取り付けた単体商品(レコードプレーヤーというものの、それぞれが最良であれと開発されている)を何機種か持っていた。

 *** コンポーネント・システム(その2)へ続く予定 ***


  

久しぶりのレコード鑑賞

2013年12月13日 | Weblog
 新しい住宅に引っ越したメリットの一つに、オーディオを鳴らせる環境が整っているという事がある。整っているといっても、前の住宅の荷物を半分以上処分し、コンポーネントシステムを床にちゃんとセッティングできるからで、以前はスピーカが写真機材や物品に埋もれていた(苦笑;)。

 12日の木曜日、街の電気店にカセットテープを買いに行った時、たまたま電気店の会長さんがおられ、レコード談義にオーディオ談義、スピーカやカートリッジの話となった。
 そして、お店の隅にセットしてあるJBLやタンノイのスピーカで音楽を聴かせてもらったところ、魂の中、オーティオ・マニアの部分に熱が入ってしまった(笑!)。

 現在、自宅のオーディオは、CDやカセットテープなどは聴けるように接続してあるが、レコードは聴けるようにセットしてなかった。カートリッジ(レコード針)の事、レコードプレーヤーのセッティングの事もあるので、もう少ししてからと考えていたのだ。
 なのに、電気店の会長さんとの話で刺激を受けてしまい、帰宅したらレコードを聴けるようにしてみようと思い立った(笑!)。

 帰宅して、さっそくカートリッジの清掃・点検、レコードプレーヤーのアームの水平バランスとカートリッジの適正針圧のセット、手袋をしてターンテーブルにレコードをセット・・・やっぱり、レコードは『儀式的』な部分がある(笑!)。
 そして、プレーヤーの電源を入れ、レコードの回転スタート。そして、針を下ろしてアンプのボリュームを上げると・・・太田裕美の『木綿のハンカチーフ』が流れ出した。実は、事あるごとに最初にかけるのが、太田裕美の『心が風邪をひいた日』というアルバム(LP)なのである。

 買ってから30年以上経つレコードであるが、レコード針との摩擦よる磨り減りを軽減するコーティング剤を塗ってあるのと、素手で触らなかった(常に手袋着用)ゆえの効果であろうか、雑音すらなかった。
 それにしても、30年以上も・・・レコードから引き出される音は、同じく30年以上聴き続けているスピーカーで部屋に響き、同じ心地良さに浸らせてくれた。

 大阪でオーディオを趣味としていた時のボリュームで聴けないのは残念だが、それでも、これから、数百枚あるレコードを楽しめる喜びの方が大きい。
 とはいえ、自分のお気に入りのレコード針は、とっくに製造が完了している。また、あったとしても、当時1本が35,000円もしたのであるから、倍近い値段になっていてもおかしくない。今は簡単に買える程の余裕もないので、現在販売されているカートリッジの状況を調べてからという事になる。

 『レコードの音は、とてもやわらかく、優しくてハッキリしている』という当時の印象は、今もそのように感じる。
 しかし、LPレコード、レコード針、ハンカチーフ・・・通じにくい言葉になっているし、レコード鑑賞、レコード芸術は・・・死語かもしれない(苦笑;)。


  

カセットデッキとインターネット

2013年12月08日 | Weblog
 大量の引っ越し荷物の整理もボチボチ形がつき始めた。とはいえ、仕事と趣味の写真関係の機材や道具、用品など、まだまだ細かく整理整頓の必要はあるが、今日の日曜は久しぶりに音楽でも聴こうと思い、カセットデッキの掃除・点検をした。
 カセットデッキは3台あるものの、全部の点検接続は手がかかるので、取りあえず一番コンパクトで、軽いデッキをプリメイン・アンプと接続した。

 アンプへの接続端子は、古いアンプゆえにCDの専用端子は無いのに、カセットデッキを2台つなげるような構成となっている。アンプを買った当初は、CDなどは一般的でなかったので、音源のセレクトボタンにすら『 CD 』のセレクトボタンは存在していない。
 逆に、今や端子すらないカセットデッキの端子は、複数台持っている人が多いのを想定して、デッキ2台分の入・出力端子がある。何というか、さすがレコードとカセットテープ全盛の時代なのであった(笑!)。

 カセットデッキは、パイオニアのT-N902というコンパクトなカセットデッキでありながら、往復の録音再生ができ、機能もドルビーB&C、テープの材質によるバイアスのオート設定などがついていた。
 それに加えて、『 FLEX 』という表示のついたボタンに気がついたものの、どういう機能があるのかまったく分からなかった。なので、さっそくネットで調べてみると、デッキのマニュアルまですぐに出てきた。

 『 FLEX 』の機能とは、なんでもカセットテープに録音した音が古くなったり、録音した音源がメリハリの無いのっぺりとした周波数特性の場合、高音の音質を改善して、スッキリと気持ちよい高音にして聴かせてくれる機能だそうである。

 それで、肝心の再生した音楽はアメリカのポップスで、タイトルは『 THE STAR Sisters 』、歌手は女性3人組のグループで、名前は忘れた(苦笑;)。録音したのは1986年の2月26から27日にかけてとあった。
 音質は非常によく、気分も良くなった(笑!)。そして、その再生音は・・・さすがにCDやレコード、DATなどには負けるものの、厚みのある、気持ちの良い音であった。

 さて、いよいよ次はレコードであるが、カートリッジ(レコード針を含む再生パーツ)の部品劣化が明らかなので、そのうちに取り掛かる予定である。
 カセット・テープの音は、デッキ、アップ、スピーカーという最高級のコンポーネント・システムにより、それなりにシビさせてくれた。カセットデッキの音も鑑賞に堪えうるものである、熟した音作りがなされていた。

 昔のカセットテープの質の悪さを知る者とすれば、本当に月とスッポンである。また一つ、楽しみが増えた。
 引越しで出てきた道具類の中に、カセットテープも含まれていたので、これからは、せいぜい活用したいと思っている。