昼食勉強会 ～佐藤優講師～

　１月２３日、本日は小林興起先生が主催する昼食勉強会に参加してきました。講師は作家の佐藤優さんでした。

　佐藤優さんと言えば、対ロシア外交で独特の視点を持たれた方ですが、ちょうど安倍・プーチン会談が行われたこの時期ですので多くの方々が関心をもって熱心に聞いていました。

　佐藤優さんによると、ロシアのプーチン大統領は歯舞諸島・色丹島の二島返還は決心しているが、国内における様々な調整が課題になっているとのことでした。注目すべきは、そもそも「四島一括返還論」や「北方領土は日本固有の領土」は日本の外務省が勝手に作ったシナリオであり、ソ連との交渉のなかでも一切話していない内容なのだとか。その背景にアメリカの圧力があったのではないかということも仰っておられました。すなわち、北方領土問題に決着をつけて、ロシアとの平和条約を締結するのであれば、沖縄は返還しないぞという脅しですね。 最近になってロシア側からの強硬な意見が飛び出しているのは、そのような歴史的背景を知らないと理解できないとのことでした。

　日本政府から国民向けの偽りのプロパガンダが功を奏しすぎて、平和条約交渉が全く進まなくなってしまったというお話は衝撃的でした。もっと歴史を勉強しなければならないと感じましたね。

　安倍首相がここまで北方領土について関心を持ち、なんとか解決に向けてと執念を燃やしているのに比べて、沖縄についてはあまりにもひどい対応ですが、それに関しては安倍政権においては沖縄に対する関心がないからだと仰っていましたが、あまりにもシンプル過ぎる理由に強い憤りを感じた次第です。

　私はロシアが自分達の領土を手放すはずはないと思っていましたから、全体を通じて大変意外なお話でしたが、益々学んでみたいなと感じました。