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環境を考える
<風力発電>施設近くの住宅内で低周波音 初の調査で確認
風力発電施設の周辺住民から騒音や低周波音に関する苦情が相次いでいることを受け、環境省は29日、初めて実施した調査結果を公表した。苦情を訴えている住民の自宅で、風力発電施設から発生しているものと同じ周波数を持つ音が確認されたが、頭痛や不眠など苦情内容との因果関係は不明としている。
3月29日21時0分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100329-00000084-mai-soci
環境省が行った風力発電の騒音・低周波音に関する調査結果が公表された。
調査は苦情が出ている、愛知県豊橋市、同県田原市、愛媛県伊方町の3ヶ所で実施。
詳しい調査結果はこちら↓
環境省
風力発電施設から発生する騒音・低周波音の調査結果(平成21年度)について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12319
調査地点 風車近傍 (苦情を訴えている方の)住宅内外
愛知県豊橋市 細谷風力発電施設
風車から680m地点 調査風速6~10m/s
愛知県田原市 久美原風力発電所
風車から350m地点 調査風速7~12m/s
上記2ヶ所はM&Dグリーングリーンエネルギー株式会社運営
http://www.m-dge.co.jp/mdgumiharahosoya.html
愛媛県伊方町 三崎ウインドパーク
風車から210m、240m地点 調査風速13~16m/s
三崎ウインドパワー運営 (丸紅、四国電力、伊方町の出資 第三セクター)
http://www.yonden.co.jp/corporate/yonden/group/group/misaki_wind.html
解析データ(pdf)
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=15378&hou_id=12319
<備考>
この調査は特定の風速でしか行われていないようで、その分信頼性が低くなっていると思う。特に豊橋市は6~10m/sと低い風速でしか調査がされていないので、もっと風が強い時には違ってくるかもしれない。風車からの距離、風速、運転時と停止時の差など、もう少し詳細なデータがないと断定的なことは言えないが、以下、少なくともこの結果から分かることを書いています。
解析結果を見ると、豊橋市の風車から680mの地点では、住宅内外で風車が原因と見られる音は観測されていないようだ。ただ、住宅内で8~16Hzの付近に60db程度のピークがある。このピークは住宅外では現れず、また風車の停止時にも出現している。住宅内で他の周波数の音は低減されたのに、ここだけがそのまま残って強調されているようだ。住宅の構造の問題か?苦情の原因はこれかもしれない。
一方、田原市、伊方町のデータでは風車からの騒音等が観測されている。
田原市の350m地点では、住宅外で125~250Hzで最大約55db。
伊方町では、210m地点で31.5Hzで約60db、125~250Hzで約50db。
240m地点では31.5Hzで約60db、125~250Hzで約55dbとなっている。
これらは、風車停止時よりも10db以上高いようだ。
通常、騒音規制の基準値は、住宅専用地域で昼間40~50db、夜間40~45db。商業工業地域では昼間60~70db、夜間は50~55dbとなっている。田原市・伊方町では、可聴音で住宅専用地域の基準を超えることになる。普段静かな山中であることを考えるとかなりうるさいだろう。
(低周波に関しては、基準等がなく、その影響が分からない)
この調査は、苦情があった地点のみで行われたので、実際どの程度の騒音が風車から発生し、どこまで届くのかは分からない。しかし、住宅地の規制を超える騒音が観測されたというのは許されることではないだろう。(現状では、騒音規制は特定の地域にしか設定されておらず、山間部などは対象外になっている)
低周波音については調査を継続し、(実)騒音については早急に騒音規制を設け、少なくとも住宅から400m以内には風車を建設できないようにするべきだと思う。
風力発電に関する評判は非常に悪くなっている。これは業者の強引な大型開発が原因だろう。しかし環境基準を示さず、計画を容認し、補助金を支給してきた環境省の責任も重大。風力発電の信頼回復には、環境省がきちんと指導・監視し、業者がその姿勢を改める必要があるだろう。
関連ページ
エムアンドディーグリーンエネルギー株式会社
http://www.m-dge.co.jp/index.html
風車の低周波音測定
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f05e693cfecd009048ad56bc1f572da5
風力発電見直し要望へ 全国80の団体・個人 国に『健康被害』訴え
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/7eabdfa699a32172654fea1d09bbe44c
伊方町風車騒音問題
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/bc830ac206a7acd06896df7fc155d5a2
2010/4/2更新 4月に入り、新年度のスタートです。
ここのところ雨が多く、寒い日が続いています。
桜もまだ2分咲きといったところ。見頃は来週になりそうです。
3月29日21時0分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100329-00000084-mai-soci
環境省が行った風力発電の騒音・低周波音に関する調査結果が公表された。
調査は苦情が出ている、愛知県豊橋市、同県田原市、愛媛県伊方町の3ヶ所で実施。
詳しい調査結果はこちら↓
環境省
風力発電施設から発生する騒音・低周波音の調査結果(平成21年度)について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12319
調査地点 風車近傍 (苦情を訴えている方の)住宅内外
愛知県豊橋市 細谷風力発電施設
風車から680m地点 調査風速6~10m/s
愛知県田原市 久美原風力発電所
風車から350m地点 調査風速7~12m/s
上記2ヶ所はM&Dグリーングリーンエネルギー株式会社運営
http://www.m-dge.co.jp/mdgumiharahosoya.html
愛媛県伊方町 三崎ウインドパーク
風車から210m、240m地点 調査風速13~16m/s
三崎ウインドパワー運営 (丸紅、四国電力、伊方町の出資 第三セクター)
http://www.yonden.co.jp/corporate/yonden/group/group/misaki_wind.html
解析データ(pdf)
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=15378&hou_id=12319
<備考>
この調査は特定の風速でしか行われていないようで、その分信頼性が低くなっていると思う。特に豊橋市は6~10m/sと低い風速でしか調査がされていないので、もっと風が強い時には違ってくるかもしれない。風車からの距離、風速、運転時と停止時の差など、もう少し詳細なデータがないと断定的なことは言えないが、以下、少なくともこの結果から分かることを書いています。
解析結果を見ると、豊橋市の風車から680mの地点では、住宅内外で風車が原因と見られる音は観測されていないようだ。ただ、住宅内で8~16Hzの付近に60db程度のピークがある。このピークは住宅外では現れず、また風車の停止時にも出現している。住宅内で他の周波数の音は低減されたのに、ここだけがそのまま残って強調されているようだ。住宅の構造の問題か?苦情の原因はこれかもしれない。
一方、田原市、伊方町のデータでは風車からの騒音等が観測されている。
田原市の350m地点では、住宅外で125~250Hzで最大約55db。
伊方町では、210m地点で31.5Hzで約60db、125~250Hzで約50db。
240m地点では31.5Hzで約60db、125~250Hzで約55dbとなっている。
これらは、風車停止時よりも10db以上高いようだ。
通常、騒音規制の基準値は、住宅専用地域で昼間40~50db、夜間40~45db。商業工業地域では昼間60~70db、夜間は50~55dbとなっている。田原市・伊方町では、可聴音で住宅専用地域の基準を超えることになる。普段静かな山中であることを考えるとかなりうるさいだろう。
(低周波に関しては、基準等がなく、その影響が分からない)
この調査は、苦情があった地点のみで行われたので、実際どの程度の騒音が風車から発生し、どこまで届くのかは分からない。しかし、住宅地の規制を超える騒音が観測されたというのは許されることではないだろう。(現状では、騒音規制は特定の地域にしか設定されておらず、山間部などは対象外になっている)
低周波音については調査を継続し、(実)騒音については早急に騒音規制を設け、少なくとも住宅から400m以内には風車を建設できないようにするべきだと思う。
風力発電に関する評判は非常に悪くなっている。これは業者の強引な大型開発が原因だろう。しかし環境基準を示さず、計画を容認し、補助金を支給してきた環境省の責任も重大。風力発電の信頼回復には、環境省がきちんと指導・監視し、業者がその姿勢を改める必要があるだろう。
関連ページ
エムアンドディーグリーンエネルギー株式会社
http://www.m-dge.co.jp/index.html
風車の低周波音測定
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f05e693cfecd009048ad56bc1f572da5
風力発電見直し要望へ 全国80の団体・個人 国に『健康被害』訴え
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/7eabdfa699a32172654fea1d09bbe44c
伊方町風車騒音問題
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/bc830ac206a7acd06896df7fc155d5a2
2010/4/2更新 4月に入り、新年度のスタートです。
ここのところ雨が多く、寒い日が続いています。
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日本の風力発電による発電量はどのくらい?
前回は、日本の風力発電装置の総設備容量から年間の発電量を推計したのですが、では実際の風力発電による発電量はどのくらいなのか?実はこの統計を見つけることができませんでした。
RPS法(電気事業者による 新エネルギー等の利用に関する特別措置法)に基づく新エネルギー等電気供給量によると、平成20年度の風力発電による電気供給量は30.58億kwhでした。
平成20年度RPS法施行状況 (pdf)
http://www.rps.go.jp/RPS/new-contents/pdf/rps_H20.pdf

カリブの海賊さんのコメントにもあるとおり、これが、ほぼ日本の風力発電の発電量だと考えていいと思います。設備利用率は、設備容量185万kwとすると、約18.9%。基準の20%には届いていません。予定よりも大幅に発電量が少ないサイトもあると思います。
エネルギー白書によると、2007年の日本の総発電電力量は約10,000億kwhなので、風力による発電量は、約0.3%となります。(新エネルギー全体でも約0.7%)
これは非常に小さな割合ですが、加藤登喜子さんが言われていた18万kwよりははるかに大きな数字です。
不思議なのは風力発電による発電量という、非常に基本的なデータも間違って伝わってしまうということ。これはひとえに発電量を公表、公開していないからでしょう。特に資源エネルギー庁は風力発電の設置状況を毎年調査しているのだから、発電量も調査、公表できるはず。建設時には補助金を出しているのだし、発電量の公開を義務づけることもできるはず。
風力に対する不信感は非常に大きくなってきています。これは、情報の不足も一因だと思います。予定通りに発電しているかどうか、無理な開発になっていないか、補助金の支出は適正だったのか。これらをチェックするためにも情報公開が必要だと思います。
風力発電が日本に根付くかどうか。それは風力に対する不信感が払拭できるかどうかにかかっているのかも知れません。
関連ページ
IEA Renewables and Waste in Japan in 2006
http://www.asiabiomass.jp/topics/0906_04.html
IEAの再生可能エネルギー統計では、2006年の日本の風力発電による発電量は1753Gwh(17.53億kwh)になっています。(RPS法では2006年の発電量は21.4億kwh)
統計方法、期間の違いでしょうか?
RPS法ホームページ
http://www.rps.go.jp/RPS/new-contents/top/main.html
RPS法による新エネ電力量が5年で1.83倍に
http://www.asiabiomass.jp/topics/0906_04.html
勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/a08334ada4cdae6bf1fe22356a36d648
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2009/11/5 更新
インフルエンザ大流行中です。子どもの学校も学級閉鎖が相次いで
います。皆様体調には十分にお気をつけ下さい。
RPS法(電気事業者による 新エネルギー等の利用に関する特別措置法)に基づく新エネルギー等電気供給量によると、平成20年度の風力発電による電気供給量は30.58億kwhでした。
平成20年度RPS法施行状況 (pdf)
http://www.rps.go.jp/RPS/new-contents/pdf/rps_H20.pdf

カリブの海賊さんのコメントにもあるとおり、これが、ほぼ日本の風力発電の発電量だと考えていいと思います。設備利用率は、設備容量185万kwとすると、約18.9%。基準の20%には届いていません。予定よりも大幅に発電量が少ないサイトもあると思います。
エネルギー白書によると、2007年の日本の総発電電力量は約10,000億kwhなので、風力による発電量は、約0.3%となります。(新エネルギー全体でも約0.7%)
これは非常に小さな割合ですが、加藤登喜子さんが言われていた18万kwよりははるかに大きな数字です。
不思議なのは風力発電による発電量という、非常に基本的なデータも間違って伝わってしまうということ。これはひとえに発電量を公表、公開していないからでしょう。特に資源エネルギー庁は風力発電の設置状況を毎年調査しているのだから、発電量も調査、公表できるはず。建設時には補助金を出しているのだし、発電量の公開を義務づけることもできるはず。
風力に対する不信感は非常に大きくなってきています。これは、情報の不足も一因だと思います。予定通りに発電しているかどうか、無理な開発になっていないか、補助金の支出は適正だったのか。これらをチェックするためにも情報公開が必要だと思います。
風力発電が日本に根付くかどうか。それは風力に対する不信感が払拭できるかどうかにかかっているのかも知れません。
関連ページ
IEA Renewables and Waste in Japan in 2006
http://www.asiabiomass.jp/topics/0906_04.html
IEAの再生可能エネルギー統計では、2006年の日本の風力発電による発電量は1753Gwh(17.53億kwh)になっています。(RPS法では2006年の発電量は21.4億kwh)
統計方法、期間の違いでしょうか?
RPS法ホームページ
http://www.rps.go.jp/RPS/new-contents/top/main.html
RPS法による新エネ電力量が5年で1.83倍に
http://www.asiabiomass.jp/topics/0906_04.html
勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/a08334ada4cdae6bf1fe22356a36d648
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2009/11/5 更新
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勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
以前にも書きましたが、風力反対運動の代表を務められている加藤登紀子さんの
日記にこのような記載がありました。
☆2009.10.8 巨大風力発電への補助金見直しを要請!
http://tokiko.mobi/my/info/form.php?qid=200010&total=85&info_no=88
この数年のうちに風車が一気に増え、現在1517基あると言われますが、これだけの風車で発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワットというわずかな電力。
「発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワット」
これがおかしいというのは、すぐに分かります。
どうも定格出力と実際の発電量の関係を勘違いされているようです。
というわけで今回は勝手に風力発電講座です。
なお、素人が勝手に書いていますので、誤りがありましたらお知らせ
下さい。
まずは、日本にはどの位風力発電があるのか?
NEDO調査によると、日本の風力発電は2008年末時点で総設置基数1,517基は総設備容量は185万kw。
つまり日本中の全ての風力発電装置の定格出力を足すと185万kwになります。
(NEDO調査では系統連系しているものは電力需給契約の容量)
加藤登喜子さんがおっしゃっていた「発電できるはずの185万キロワット」というのは総設備容量のことだと思います。
日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/state/1-01.html
では、この風力発電装置からどの位の電力が発電できるのか?
発電量は、出力x時間(kwh)で計算されます。
1年間では24時間x365日=8760時間なので、1年間定格目一杯に発電したとすると、
185万kw x 24 x 365 = 1,620,600万kwh = 約162億kwh
もちろん、風の強さは常に変動するので、つねに定格出力で発電はできません。で、実際の発電量を定格出力(x時間)で割ったのが設備利用率です。
設備利用率 = 実際の発電量 / (定格出力x時間)
要は、定格出力でフルに発電できた場合と、実際の発電量の割合です。これは別に風力発電に限ったことではなく、火力、原子力でも同じ。原発の設備利用率が60%に低下した。なんてニュースで使われたりしています。
参考
関西電力 原子力発電所の設備利用率の推移
http://www.kepco.co.jp/knic/library/unten/setubi.html
風力発電の設備利用率はどのくらいなのかというとNEDOの風力発電導入ガイドブックでは、「年間設備利用率が20%以上であることが望ましい」とされています。
風力発電導入ガイドブック2008(pdf)
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/pamphlets/dounyuu/fuuryoku2008.pdf
風力発電では20%というのが一つの基準と言えるかと思います。
では、設備利用率が20%の時の風力発電の年間発電量は、
162億kwh x 0.2 = 32.4 億kwh
設備利用率を15%としても24.3億kwh。ですので、加藤登喜子さんの言う、「実際に発電された量は18万キロワット」というのはどう考えてもおかしい訳です。位を間違えたのか、単位を間違ったのか?
どのようなソースを使ったのか分からないのでなんとも言えませんが、ちょっと計算してみたら分かる話です。
---(10/29追記)---
よく考えると、「実際に発電された量は18万キロワット」というのはどの位の期間(何時間で)発電された量かが書かれていませんね。私は「1年間で」という風に取ったのですが、もしかしたら意図とはちがうのかも知れません。
ですが、18万kwhというのは設備利用率が10%だったときの日本の全風車での1時間の発電量より少なくなり、これを持ち出すのも文脈としておかしいと思います。
推測なのですが、「予定の1割しか発電していない」ということを言いたかったのかもしれません。
-------------------
また、風力発電はろくに発電しない。設備利用率が20%なんて低すぎるという話もあるのですが、風は変動するものなので、20%あれば、一応予定通りに発電していると言えると思います。
(採算ラインを超えるかは設定にもよりますが。。。)
これまでは、定格出力からの計算でしたが、実際の日本の風力発電での発電量はどの位なのか?これはまた次回。
参考書
風力発電の工学的入門書としては最適だと思います。
練習問題付きで分かりやすいです。
関連ページ
NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/state/1-01.html
JWPA 中間法人日本風力発電協会
http://jwpa.jp/
風力発電見直し要望へ 全国80の団体・個人 国に『健康被害』訴え
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/7eabdfa699a32172654fea1d09bbe44c
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2009/10/26 更新
ついに新型インフルエンザが私の地域でも猛威を振るってきました。
子どもの学校でも学級閉鎖が出ています。
皆様体調には十分お気をつけ下さい。
日記にこのような記載がありました。
☆2009.10.8 巨大風力発電への補助金見直しを要請!
http://tokiko.mobi/my/info/form.php?qid=200010&total=85&info_no=88
この数年のうちに風車が一気に増え、現在1517基あると言われますが、これだけの風車で発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワットというわずかな電力。
「発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワット」
これがおかしいというのは、すぐに分かります。
どうも定格出力と実際の発電量の関係を勘違いされているようです。
というわけで今回は勝手に風力発電講座です。
なお、素人が勝手に書いていますので、誤りがありましたらお知らせ
下さい。
まずは、日本にはどの位風力発電があるのか?
NEDO調査によると、日本の風力発電は2008年末時点で総設置基数1,517基は総設備容量は185万kw。
つまり日本中の全ての風力発電装置の定格出力を足すと185万kwになります。
(NEDO調査では系統連系しているものは電力需給契約の容量)
加藤登喜子さんがおっしゃっていた「発電できるはずの185万キロワット」というのは総設備容量のことだと思います。
日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/state/1-01.html
では、この風力発電装置からどの位の電力が発電できるのか?
発電量は、出力x時間(kwh)で計算されます。
1年間では24時間x365日=8760時間なので、1年間定格目一杯に発電したとすると、
185万kw x 24 x 365 = 1,620,600万kwh = 約162億kwh
もちろん、風の強さは常に変動するので、つねに定格出力で発電はできません。で、実際の発電量を定格出力(x時間)で割ったのが設備利用率です。
設備利用率 = 実際の発電量 / (定格出力x時間)
要は、定格出力でフルに発電できた場合と、実際の発電量の割合です。これは別に風力発電に限ったことではなく、火力、原子力でも同じ。原発の設備利用率が60%に低下した。なんてニュースで使われたりしています。
参考
関西電力 原子力発電所の設備利用率の推移
http://www.kepco.co.jp/knic/library/unten/setubi.html
風力発電の設備利用率はどのくらいなのかというとNEDOの風力発電導入ガイドブックでは、「年間設備利用率が20%以上であることが望ましい」とされています。
風力発電導入ガイドブック2008(pdf)
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/pamphlets/dounyuu/fuuryoku2008.pdf
風力発電では20%というのが一つの基準と言えるかと思います。
では、設備利用率が20%の時の風力発電の年間発電量は、
162億kwh x 0.2 = 32.4 億kwh
設備利用率を15%としても24.3億kwh。ですので、加藤登喜子さんの言う、「実際に発電された量は18万キロワット」というのはどう考えてもおかしい訳です。位を間違えたのか、単位を間違ったのか?
どのようなソースを使ったのか分からないのでなんとも言えませんが、ちょっと計算してみたら分かる話です。
---(10/29追記)---
よく考えると、「実際に発電された量は18万キロワット」というのはどの位の期間(何時間で)発電された量かが書かれていませんね。私は「1年間で」という風に取ったのですが、もしかしたら意図とはちがうのかも知れません。
ですが、18万kwhというのは設備利用率が10%だったときの日本の全風車での1時間の発電量より少なくなり、これを持ち出すのも文脈としておかしいと思います。
推測なのですが、「予定の1割しか発電していない」ということを言いたかったのかもしれません。
-------------------
また、風力発電はろくに発電しない。設備利用率が20%なんて低すぎるという話もあるのですが、風は変動するものなので、20%あれば、一応予定通りに発電していると言えると思います。
(採算ラインを超えるかは設定にもよりますが。。。)
これまでは、定格出力からの計算でしたが、実際の日本の風力発電での発電量はどの位なのか?これはまた次回。
参考書
![]() | 風車工学入門―基礎理論から風力発電技術まで牛山 泉 (著) by G-Tools |
風力発電の工学的入門書としては最適だと思います。
練習問題付きで分かりやすいです。
関連ページ
NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/state/1-01.html
JWPA 中間法人日本風力発電協会
http://jwpa.jp/
風力発電見直し要望へ 全国80の団体・個人 国に『健康被害』訴え
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/7eabdfa699a32172654fea1d09bbe44c
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2009/10/26 更新
ついに新型インフルエンザが私の地域でも猛威を振るってきました。
子どもの学校でも学級閉鎖が出ています。
皆様体調には十分お気をつけ下さい。
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風力発電見直し要望へ 全国80の団体・個人 国に『健康被害』訴え
風力発電の巨大な風車が低周波による健康被害や自然破壊をもたらすとして、全国約八十の団体・個人が近く、国に事業見直しを求める要望書を提出する。関係者が団結して国に働き掛けるのは異例。新エネルギーとして注目される風力発電だが、エネルギー開発のあり方について議論を呼びそうだ。
2009年10月6日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009100602000053.html
すでに当ブログのコメント欄でも話題になっていたこのニュース。
全国80の風力発電に反対する団体が共同で10/7、経済産業省要望書を提出した。
その全文はこちら↓
風力発電への補助金凍結を要望
http://no-windfarm.net/yobo3.html
まず基本にあるのは、風力発電自体の問題と、日本の開発業者の手法の問題とでは違うということ。風力発電から騒音は発生しますが、民家などからある程度距離を離して建設することで解決できるはず。低周波音と騒音は分けて考える必要があります。今の日本の風力発電は民家から風車までの距離を離すという最も基本的なことをせず、とにかく本数を増やすことが第一とばかりに、建てられるだけの風車をどんどん建ててしまっている。その結果、適地ではないところにも建設され、計画通りに発電できない風車も多い。
何度も書いているが、私は建設時の補助金支出が大きな要因だと思う。今回の要望書の補助金交付制度の抜本的な見直しは私も賛成です。
強引な開発に不信感を抱く住民が増えたのが、低周波音の問題、反対運動の激化を招いたと思う。しかし、これらは日本の開発業者、手法、の問題であり、風力発電そのものの問題ではない。
要望書の中で風力発電の挙げられている下記の問題点
1. 風力発電施設建設による地形の破壊、森林の喪失
2. 巨大風車の回転による近隣住民への精神・肉体両面への深刻な影響
3. あまりに簡単に起きる事故
4. 出力変動が大きすぎるという根源的弱点
5. 生物多様性へのとりかえしのつかない悪影響
これらは、風力発電に反対する主張としては首をひねるものばかり。全体的に風力発電に関する知識が不足していると思います。科学的でない主張は、受け入れられないでしょう。
反対運動の代表を務められている加藤登紀子さんの日記にも記事がありました。
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☆2009.10.8 巨大風力発電への補助金見直しを要請!
http://tokiko.mobi/my/info/form.php?qid=200010&total=85&info_no=88
この数年のうちに風車が一気に増え、現在1517基あると言われますが、これだけの風車で発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワットというわずかな電力。
そのためにどれほどの美しい風景が破壊され、住民に被害を与えたのか、そのためにどれほどの大きなお金が投入されたのか、それを思うと残念でならない。
----------
「発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワット」というのが何を示しているのかが分かりません。kwとkwhを混同しているように思います。どうも正しい情報が伝わっていないようです。
基本的には、風力発電を建設するための工事は、ダムなどと比べると自然へのダメージは大幅に少ないはず。風力発電の自然環境、住環境への影響を考慮し、指導、監督するという体制が全く整っていないのが問題です。自然、生態系に配慮し最小限の工事になるようにするべきだと思います。
今回の要望書は、風力発電そのものに反対しているようですが、風力業者、建設業者の手法に焦点を置いて運動するのが得策だと思います。もう少し科学的、理性的な訴えでないと、まともに取り扱ってもらえない
でしょう。
現在の生活は電気なしでは成り立ちません。原子力も反対、風力も反対では、一体どうなるのか?今後のエネルギー戦略と自分たちの生活と。どこかで折り合いを付ける必要があります。
私は最近、風力発電に否定的なことばかり書いていますが、風力は有望なエネルギーだと思っています。推進派も反対派も少し冷静になって、何が問題なのか、どうすれば良いのか考えるべき時だと思います。
関連ページ
風力発電について思うこと
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/414599775f9fe0826f0c4286f3ae5fe7
風車の低周波音測定
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f05e693cfecd009048ad56bc1f572da5
2009/10/19 更新
10月19日から23日頃までオリオン座流星群の活動が活発になるかもしれ
ないと予想されています。国立天文台でもキャンペーンが行われていま
す。秋の夜長に夜空を眺め、流星を探してみるのもいいですね。
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20091019/index.html
2009年10月6日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009100602000053.html
すでに当ブログのコメント欄でも話題になっていたこのニュース。
全国80の風力発電に反対する団体が共同で10/7、経済産業省要望書を提出した。
その全文はこちら↓
風力発電への補助金凍結を要望
http://no-windfarm.net/yobo3.html
まず基本にあるのは、風力発電自体の問題と、日本の開発業者の手法の問題とでは違うということ。風力発電から騒音は発生しますが、民家などからある程度距離を離して建設することで解決できるはず。低周波音と騒音は分けて考える必要があります。今の日本の風力発電は民家から風車までの距離を離すという最も基本的なことをせず、とにかく本数を増やすことが第一とばかりに、建てられるだけの風車をどんどん建ててしまっている。その結果、適地ではないところにも建設され、計画通りに発電できない風車も多い。
何度も書いているが、私は建設時の補助金支出が大きな要因だと思う。今回の要望書の補助金交付制度の抜本的な見直しは私も賛成です。
強引な開発に不信感を抱く住民が増えたのが、低周波音の問題、反対運動の激化を招いたと思う。しかし、これらは日本の開発業者、手法、の問題であり、風力発電そのものの問題ではない。
要望書の中で風力発電の挙げられている下記の問題点
1. 風力発電施設建設による地形の破壊、森林の喪失
2. 巨大風車の回転による近隣住民への精神・肉体両面への深刻な影響
3. あまりに簡単に起きる事故
4. 出力変動が大きすぎるという根源的弱点
5. 生物多様性へのとりかえしのつかない悪影響
これらは、風力発電に反対する主張としては首をひねるものばかり。全体的に風力発電に関する知識が不足していると思います。科学的でない主張は、受け入れられないでしょう。
反対運動の代表を務められている加藤登紀子さんの日記にも記事がありました。
----------
☆2009.10.8 巨大風力発電への補助金見直しを要請!
http://tokiko.mobi/my/info/form.php?qid=200010&total=85&info_no=88
この数年のうちに風車が一気に増え、現在1517基あると言われますが、これだけの風車で発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワットというわずかな電力。
そのためにどれほどの美しい風景が破壊され、住民に被害を与えたのか、そのためにどれほどの大きなお金が投入されたのか、それを思うと残念でならない。
----------
「発電出来るはずの電力は185万キロワット、でも実際に発電された量は18万キロワット」というのが何を示しているのかが分かりません。kwとkwhを混同しているように思います。どうも正しい情報が伝わっていないようです。
基本的には、風力発電を建設するための工事は、ダムなどと比べると自然へのダメージは大幅に少ないはず。風力発電の自然環境、住環境への影響を考慮し、指導、監督するという体制が全く整っていないのが問題です。自然、生態系に配慮し最小限の工事になるようにするべきだと思います。
今回の要望書は、風力発電そのものに反対しているようですが、風力業者、建設業者の手法に焦点を置いて運動するのが得策だと思います。もう少し科学的、理性的な訴えでないと、まともに取り扱ってもらえない
でしょう。
現在の生活は電気なしでは成り立ちません。原子力も反対、風力も反対では、一体どうなるのか?今後のエネルギー戦略と自分たちの生活と。どこかで折り合いを付ける必要があります。
私は最近、風力発電に否定的なことばかり書いていますが、風力は有望なエネルギーだと思っています。推進派も反対派も少し冷静になって、何が問題なのか、どうすれば良いのか考えるべき時だと思います。
関連ページ
風力発電について思うこと
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/414599775f9fe0826f0c4286f3ae5fe7
風車の低周波音測定
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f05e693cfecd009048ad56bc1f572da5
2009/10/19 更新
10月19日から23日頃までオリオン座流星群の活動が活発になるかもしれ
ないと予想されています。国立天文台でもキャンペーンが行われていま
す。秋の夜長に夜空を眺め、流星を探してみるのもいいですね。
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20091019/index.html
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ブログの記事を整理 風力発電について思うこと
気が付けばこのブログを始めて4年以上が経っていました。
ちょっと記事の整理しようかと、特集(テーマ)毎にカテゴリーを
分けて見ました。
風力発電は最も私が興味のある分野。さすがに記事が多く
なっています。環境ニュースの中でも風力に関連する記事はこ
ちらのカテゴリーになっています。
「特集」としては、何度かブログで取り上げたテーマを集め
ています。思えば特集の第一段はつくば市のまわらない風車問
題でした。伊方町の騒音風車問題もここにまとめています。
カテゴリー分けはしていませんが、風車の倒壊事故、広島市の
大型風車プラント計画なんていうのもありました。
この4年間で風力発電をめぐる動きは様変わりしています。
騒音問題などが大きくなるにつれ、風車に好意的な意見は少な
り、風車反対派の方々が増えているように思います。
私は基本的に風力発電推進派なのですが、利益だけを優先した
無理な開発は容認できません。周囲の環境や住民に配慮した、
適切な風車の配置。これが第一だと思っています。
現状では、日本の風力発電は「一本でも多く、少しでも大きく」
を一番に開発をしているようです。狭い地域にできるだけ多くの
風車を立てようとした結果、騒音などの問題がでてきます。
また、強引な開発は住民の不満を招きます。これが低周波問題の
要因ではないかと私は考えています。
コメント欄でも書きましたが、日本のエネルギーを考えると、石油
石炭に頼らない低炭素社会を目指すというのは、国益にも叶ってい
ると思います。風力発電は有望な新エネルギーです。風力発電を建
設できない。というのはもったいない話です。
初期の補助金投入は止め、乱開発を規制し、地域住民にも愛される
ような風車建設を目指すべきだと思います。
日本の国として、いったいどのようなエネルギー戦略を描いていく
のか。衆議院選挙も始まりましたが、この点はあまり触れられてい
ないようです。化石燃料に頼るのか、原子力に邁進するのか。それ
とも脱炭素社会を本気で目指すのか。将来ビジョンを明らかにする
必要があると思います。
風車推進派といいながら、風車の問題ばかりを書いていますが、問
題点を明らかにすることで、より良い風力発電開発、運営とはどの
ような物か考えていけたらと思っています。
風車反対派の方、推進派の方、風力関係者、地域の住民の方、皆さん
で建設的な議論が高まっていくことを願っています。
このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
2009/8/19 更新
ちょっと記事の整理しようかと、特集(テーマ)毎にカテゴリーを
分けて見ました。
風力発電は最も私が興味のある分野。さすがに記事が多く
なっています。環境ニュースの中でも風力に関連する記事はこ
ちらのカテゴリーになっています。
「特集」としては、何度かブログで取り上げたテーマを集め
ています。思えば特集の第一段はつくば市のまわらない風車問
題でした。伊方町の騒音風車問題もここにまとめています。
カテゴリー分けはしていませんが、風車の倒壊事故、広島市の
大型風車プラント計画なんていうのもありました。
この4年間で風力発電をめぐる動きは様変わりしています。
騒音問題などが大きくなるにつれ、風車に好意的な意見は少な
り、風車反対派の方々が増えているように思います。
私は基本的に風力発電推進派なのですが、利益だけを優先した
無理な開発は容認できません。周囲の環境や住民に配慮した、
適切な風車の配置。これが第一だと思っています。
現状では、日本の風力発電は「一本でも多く、少しでも大きく」
を一番に開発をしているようです。狭い地域にできるだけ多くの
風車を立てようとした結果、騒音などの問題がでてきます。
また、強引な開発は住民の不満を招きます。これが低周波問題の
要因ではないかと私は考えています。
コメント欄でも書きましたが、日本のエネルギーを考えると、石油
石炭に頼らない低炭素社会を目指すというのは、国益にも叶ってい
ると思います。風力発電は有望な新エネルギーです。風力発電を建
設できない。というのはもったいない話です。
初期の補助金投入は止め、乱開発を規制し、地域住民にも愛される
ような風車建設を目指すべきだと思います。
日本の国として、いったいどのようなエネルギー戦略を描いていく
のか。衆議院選挙も始まりましたが、この点はあまり触れられてい
ないようです。化石燃料に頼るのか、原子力に邁進するのか。それ
とも脱炭素社会を本気で目指すのか。将来ビジョンを明らかにする
必要があると思います。
風車推進派といいながら、風車の問題ばかりを書いていますが、問
題点を明らかにすることで、より良い風力発電開発、運営とはどの
ような物か考えていけたらと思っています。
風車反対派の方、推進派の方、風力関係者、地域の住民の方、皆さん
で建設的な議論が高まっていくことを願っています。
このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
2009/8/19 更新
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風車の低周波音測定
風力発電用風車の騒音問題が起きている伊方町三崎で5日、体調不良などとの関係が指摘されている低周波音の測定調査が始まった。環境省が全国3か所で実施予定の調査の一環で、委託を受けた県が行う。
(2009年8月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20090805-OYT8T01009.htm
環境省による風力発電の騒音調査が愛媛県伊方町で始まりました。
記事では「低周波音測定」となっていますが、「騒音」についても測
定、調査するとのこと。
低周波について私は全く無知なのですが、「低周波」と「騒音」では
「低周波」の方が被害が大きいように報道されているようです。
伊方町の場合、民家から200mの所に風車が建てられ、基準を超える騒音が
観測されていて、問題になっているのはほとんどが「騒音」ではないかと
思います。
そもそも「低周波音」とは、可聴域であるが聞き取りにくい周波数の音
(20~100Hz程度)ボーとかブーンという音が聞こえるそうです。
耳に聞こえない20Hz以下の音は「超低周波音」
低周波音による被害は、
・ 建具や窓のがたつき等の物的影響
・ 圧迫感、振動感等の心理的影響
・ 頭痛等の生理的影響
・ 睡眠妨害
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=864&hou_id=1345
低周波音は波長が長い分、障害に強く防音材では効果がないそうです。
このため窓を閉めると他の音が消され、低周波音だけを強く感じてし
まうようです。確かにブーンという音が常に聞こえたり建具ががたつ
いていれば、気になるでしょう。ただ、低周波音も騒音も人によって
気になる程度が違う。というのが問題をややこしくしているようです。
低周波音による健康被害はまだ明らかになっていません。
ですが、私は低周波問題は心理的な影響がかなりあるように思います。
病気、環境など未知なる危機に対して、日本人は非常に敏感に反応する
という性質があるようです。ダイオキシン、BSE、新型インフルエンザな
ど、その特性が分からない初期の段階でほとんどパニック状態に陥ってし
まい、冷静な判断ができなくなってしまいました。
(大したことないと分かってしまえば、すでに危機は去ったように忘れさ
られてしまいます)
低周波音も同じく、一体どんな物か分からないだけに、過敏に反応してい
るというのもあるような気がします。マスコミが常に危機を煽っていると
いうのも一因でしょう。
また、仲の良い隣人の生活音は気にならないけど、見たこともない隣人の
出す音は気になる。更には、気に入らない人の出す音は我慢ができない。
これと同じで、気に入らない風車の出す音は我慢できない。というのが
本質ではないでしょうか。要は風車が嫌われているということですかね?
低周波音に関しては、影響が明らかではありませんが、「騒音」は別です。
現在、騒音規制は住宅地、工場地帯には設けられている所がありますが、全て
の地域ではありません。このため、伊方町などは騒音規制の指定地域になって
おらず、住宅地の騒音基準を超えていても、規制の対象外で行政側は何の対応
もとれない(とらない?)ことになっています。普段静かな地域に騒音が発生
しても法的に問題がないというのはおかしな話です。「騒音」に関してはすぐ
にでも規制を設け、業者の乱開発を防ぐ必要があると思います。
結局の所、地元に受け入れられるよう配慮した風車からはあまり低周波音の
問題は起きず、強引な開発の場所に問題が多いのが現状かもしれません。
(騒音に関しては適切な場所に建設されていればまず問題は起きないはず)
とにかく、実体を把握するのは大事です。低周波音、騒音共にきちんと調査
して欲しいと思います。科学的な調査はもちろんですが、心理的な影響を調べ
る聞き取り調査、風車に対する好感度(?)も調査すると興味深い結果がで
るかもしれません。
関連ページ
環境省
諸外国における風力発電施設から発生する騒音・低周波音に係る基準等の状況について(暫定版)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10905
上述PDFファイル
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=13184&hou_id=10905
川崎市 騒音振動ホームページ
http://www.city.kawasaki.jp/30/30souon/home/souon_towa/teisyuha/teisyuha_0.htm
伊方町風力発電騒音問題について(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/s/%B0%CB%CA%FD%C4%AE
2009/8/8更新 ようやくすっきりした夏空が広がってきました。
(2009年8月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20090805-OYT8T01009.htm
環境省による風力発電の騒音調査が愛媛県伊方町で始まりました。
記事では「低周波音測定」となっていますが、「騒音」についても測
定、調査するとのこと。
低周波について私は全く無知なのですが、「低周波」と「騒音」では
「低周波」の方が被害が大きいように報道されているようです。
伊方町の場合、民家から200mの所に風車が建てられ、基準を超える騒音が
観測されていて、問題になっているのはほとんどが「騒音」ではないかと
思います。
そもそも「低周波音」とは、可聴域であるが聞き取りにくい周波数の音
(20~100Hz程度)ボーとかブーンという音が聞こえるそうです。
耳に聞こえない20Hz以下の音は「超低周波音」
低周波音による被害は、
・ 建具や窓のがたつき等の物的影響
・ 圧迫感、振動感等の心理的影響
・ 頭痛等の生理的影響
・ 睡眠妨害
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=864&hou_id=1345
低周波音は波長が長い分、障害に強く防音材では効果がないそうです。
このため窓を閉めると他の音が消され、低周波音だけを強く感じてし
まうようです。確かにブーンという音が常に聞こえたり建具ががたつ
いていれば、気になるでしょう。ただ、低周波音も騒音も人によって
気になる程度が違う。というのが問題をややこしくしているようです。
低周波音による健康被害はまだ明らかになっていません。
ですが、私は低周波問題は心理的な影響がかなりあるように思います。
病気、環境など未知なる危機に対して、日本人は非常に敏感に反応する
という性質があるようです。ダイオキシン、BSE、新型インフルエンザな
ど、その特性が分からない初期の段階でほとんどパニック状態に陥ってし
まい、冷静な判断ができなくなってしまいました。
(大したことないと分かってしまえば、すでに危機は去ったように忘れさ
られてしまいます)
低周波音も同じく、一体どんな物か分からないだけに、過敏に反応してい
るというのもあるような気がします。マスコミが常に危機を煽っていると
いうのも一因でしょう。
また、仲の良い隣人の生活音は気にならないけど、見たこともない隣人の
出す音は気になる。更には、気に入らない人の出す音は我慢ができない。
これと同じで、気に入らない風車の出す音は我慢できない。というのが
本質ではないでしょうか。要は風車が嫌われているということですかね?
低周波音に関しては、影響が明らかではありませんが、「騒音」は別です。
現在、騒音規制は住宅地、工場地帯には設けられている所がありますが、全て
の地域ではありません。このため、伊方町などは騒音規制の指定地域になって
おらず、住宅地の騒音基準を超えていても、規制の対象外で行政側は何の対応
もとれない(とらない?)ことになっています。普段静かな地域に騒音が発生
しても法的に問題がないというのはおかしな話です。「騒音」に関してはすぐ
にでも規制を設け、業者の乱開発を防ぐ必要があると思います。
結局の所、地元に受け入れられるよう配慮した風車からはあまり低周波音の
問題は起きず、強引な開発の場所に問題が多いのが現状かもしれません。
(騒音に関しては適切な場所に建設されていればまず問題は起きないはず)
とにかく、実体を把握するのは大事です。低周波音、騒音共にきちんと調査
して欲しいと思います。科学的な調査はもちろんですが、心理的な影響を調べ
る聞き取り調査、風車に対する好感度(?)も調査すると興味深い結果がで
るかもしれません。
関連ページ
環境省
諸外国における風力発電施設から発生する騒音・低周波音に係る基準等の状況について(暫定版)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10905
上述PDFファイル
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=13184&hou_id=10905
川崎市 騒音振動ホームページ
http://www.city.kawasaki.jp/30/30souon/home/souon_towa/teisyuha/teisyuha_0.htm
伊方町風力発電騒音問題について(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/s/%B0%CB%CA%FD%C4%AE
2009/8/8更新 ようやくすっきりした夏空が広がってきました。
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広島市の風力発電について その4 思うこと
広島市の大型プラント風力発電について長々と書いてきましたが、
まとめというか感想です。
この風力発電は1基で広島市全ての電力をまかなえる。磁気浮揚型
で、高効率。ということで、ものすごい技術のようですが、実際は
既存の風力発電よりも20%効率が良いという程度。
なぜ1ギガワットもの出力ができるかというと、ばかでかい風車だ
からというのが真相だと思います。
現在稼働している風車もなく、そんな大きなものが建設できるかも
不明。小さな風車での実験も行われているのか分かりません。
構想段階というところでしょうか。
このニュースを聞いてまず思ったのは、広島市がその大きさを知ら
ずにものすごい出力の風力発電がある。ということで興味を持った
のか?ということ。だったら、実現できないような大きさだという
ことが分かれば、計画はなくなるだろうと。
でも考えるうちにもう一つ思いつきました。
もしかして、ものすごく大きいからこそ興味を持ったのではないか?
大きさを分かっていて、非常に大規模な工事になるから興味を持った
としたら。。。風力発電だと、国の補助金がおりるだろう。自然エネ
ルギー、環境のため、というと反対する人も少ない。この風車を作ろ
うとすると、ダムなみの大きさになる。こんな大規模な工事。今時
なかなかあるものではない。。。
業界と政治の癒着。ダム、道路へのこだわり。族議員と関連会社、
地元への利益誘導など見るにつけ、ありえるかもしれないと懸念が
浮かぶ。現在、ダムの建設でもその目的はころころ変わり、ほとん
ど作ることだけが目的のようになっている。この風力発電でも思っ
たほど発電しなくても、その建造だけで、世界初の実験として意味
を持つのかもしれない。つくばの回らない風車のようにならないこ
とを願います。
以上は私の勝手な想像です。考えすぎだと思いますが。。。
私は最近風力発電に関して否定的なことばかり書いていますが、風力
発電は好きです。この風車の報道で感じたのですが、風力発電に関し
て過剰な不安と過大な期待が交じっていると思います。それは、温暖
化の対策に関しても同じ事のようです。Co2問題で方向性を決めかねて
いる日本の現状で、一番必要なのは正しい知識と情報ではないでしょ
うか。このブログも少しは役に立つと良いのですが。
2008/2/29 更新 旧暦では1月23日です。今日は閏日です。
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
まとめというか感想です。
この風力発電は1基で広島市全ての電力をまかなえる。磁気浮揚型
で、高効率。ということで、ものすごい技術のようですが、実際は
既存の風力発電よりも20%効率が良いという程度。
なぜ1ギガワットもの出力ができるかというと、ばかでかい風車だ
からというのが真相だと思います。
現在稼働している風車もなく、そんな大きなものが建設できるかも
不明。小さな風車での実験も行われているのか分かりません。
構想段階というところでしょうか。
このニュースを聞いてまず思ったのは、広島市がその大きさを知ら
ずにものすごい出力の風力発電がある。ということで興味を持った
のか?ということ。だったら、実現できないような大きさだという
ことが分かれば、計画はなくなるだろうと。
でも考えるうちにもう一つ思いつきました。
もしかして、ものすごく大きいからこそ興味を持ったのではないか?
大きさを分かっていて、非常に大規模な工事になるから興味を持った
としたら。。。風力発電だと、国の補助金がおりるだろう。自然エネ
ルギー、環境のため、というと反対する人も少ない。この風車を作ろ
うとすると、ダムなみの大きさになる。こんな大規模な工事。今時
なかなかあるものではない。。。
業界と政治の癒着。ダム、道路へのこだわり。族議員と関連会社、
地元への利益誘導など見るにつけ、ありえるかもしれないと懸念が
浮かぶ。現在、ダムの建設でもその目的はころころ変わり、ほとん
ど作ることだけが目的のようになっている。この風力発電でも思っ
たほど発電しなくても、その建造だけで、世界初の実験として意味
を持つのかもしれない。つくばの回らない風車のようにならないこ
とを願います。
以上は私の勝手な想像です。考えすぎだと思いますが。。。
私は最近風力発電に関して否定的なことばかり書いていますが、風力
発電は好きです。この風車の報道で感じたのですが、風力発電に関し
て過剰な不安と過大な期待が交じっていると思います。それは、温暖
化の対策に関しても同じ事のようです。Co2問題で方向性を決めかねて
いる日本の現状で、一番必要なのは正しい知識と情報ではないでしょ
うか。このブログも少しは役に立つと良いのですが。
2008/2/29 更新 旧暦では1月23日です。今日は閏日です。
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
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広島市の大型風力発電 その3
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
広島市の風力発電の続きです。
前回、風の持つエネルギーについて書きました。
これを使って広島市が検討しているという1ギガワットの風車の
大きさを計算してみます。
この風車が三菱のMWT-1000Aと同じく定格風速12.5m/sだった場合。
風の持つエネルギーが1ギガになるためには、受風面積は
1,000,000,000W = 1/2 x 1.225kg/m3 x A x 12.5^3 m3/s3
(A=受風面積)
A = 835,918 m2 = 約0.835 km2
これは風の全エネルギーを電気に変換できた場合の受風面積です。
広島市の大型風車は垂直軸型で縦に回ります。風車は円柱状です。
このため、受風面積は「底面の直径x高さ」 になります。
約0.8キロ平方メートルをどう配分するか。
現在最も高いビルが台湾の台北101で、101階建て、高さは508m。
まあ、作れてもこのくらいかな。ということで、高さを500mにすると、
底面の直径は約1.7キロメートルになります。
直径が1.7キロなので、この風車の必要最低面積は2.27Km2
これは東京ドームの面積46,755 m2の48倍以上です。
さらにこの上に高さ500mのビルが建ち、風で回って発電すると。
でも、これは風のエネルギーの全てを電気に変換出来た場合。
もしこの風車が三菱のMWT-1000Aと同等の効率だったなら。
これは簡単で、MWT-1000Aの出力は1MWなので、1GWはこの千倍。
1GW = 1000MW = 1,000,000kW
なので、効率等が同じなら受風面積はMWT-1000Aの千倍になります。
よって必要な受風面積は
2959 m2 x 1000 = 2,959,000 m2 = 2.959 km2
高さが500mだと、底面の直径は約6キロメートル、面積は約28Km2
になります。広島市南区(26Km2)がすっぽり入る広さです。
これはいくらなんでも無理でしょう。。。
この大型風車、効率は「従来のものより約20%良くなる」と割と
控えめなので、大きさはこれに近くなると思います。
定格風速がもっと大きければ風車自体の大きさも小さくなりますが。
こんな巨大な回転物が作れる技術が現在あるのか。私には分かりません。
少なくともこれが作れるのは、砂漠の中くらいだと思います。
いくら磁気浮揚で、羽の回転抵抗を限りなく小さくしても、風力発電で
風のエネルギー以上の電力を取り出すことはできません。
もしそれ以上の発電が見込まれていたとすると、その他にエネルギーの
補給がある場合です。(磁気を発生させるのに電気を使う。回転にアシ
ストを加える等)磁気浮揚型というアイデアは面白いのですが、1GWの
出力というのは現実的ではありません。
なぜ、開発者はこんな数字を出してきたのか?注目を集めたかったから?
そして、なぜ広島市がこの話に興味をしめしたのか?
それが気になる所です。
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2007/2/21 更新 旧暦では1月15日です。
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
広島市の風力発電の続きです。
前回、風の持つエネルギーについて書きました。
これを使って広島市が検討しているという1ギガワットの風車の
大きさを計算してみます。
この風車が三菱のMWT-1000Aと同じく定格風速12.5m/sだった場合。
風の持つエネルギーが1ギガになるためには、受風面積は
1,000,000,000W = 1/2 x 1.225kg/m3 x A x 12.5^3 m3/s3
(A=受風面積)
A = 835,918 m2 = 約0.835 km2
これは風の全エネルギーを電気に変換できた場合の受風面積です。
広島市の大型風車は垂直軸型で縦に回ります。風車は円柱状です。
このため、受風面積は「底面の直径x高さ」 になります。
約0.8キロ平方メートルをどう配分するか。
現在最も高いビルが台湾の台北101で、101階建て、高さは508m。
まあ、作れてもこのくらいかな。ということで、高さを500mにすると、
底面の直径は約1.7キロメートルになります。
直径が1.7キロなので、この風車の必要最低面積は2.27Km2
これは東京ドームの面積46,755 m2の48倍以上です。
さらにこの上に高さ500mのビルが建ち、風で回って発電すると。
でも、これは風のエネルギーの全てを電気に変換出来た場合。
もしこの風車が三菱のMWT-1000Aと同等の効率だったなら。
これは簡単で、MWT-1000Aの出力は1MWなので、1GWはこの千倍。
1GW = 1000MW = 1,000,000kW
なので、効率等が同じなら受風面積はMWT-1000Aの千倍になります。
よって必要な受風面積は
2959 m2 x 1000 = 2,959,000 m2 = 2.959 km2
高さが500mだと、底面の直径は約6キロメートル、面積は約28Km2
になります。広島市南区(26Km2)がすっぽり入る広さです。
これはいくらなんでも無理でしょう。。。
この大型風車、効率は「従来のものより約20%良くなる」と割と
控えめなので、大きさはこれに近くなると思います。
定格風速がもっと大きければ風車自体の大きさも小さくなりますが。
こんな巨大な回転物が作れる技術が現在あるのか。私には分かりません。
少なくともこれが作れるのは、砂漠の中くらいだと思います。
いくら磁気浮揚で、羽の回転抵抗を限りなく小さくしても、風力発電で
風のエネルギー以上の電力を取り出すことはできません。
もしそれ以上の発電が見込まれていたとすると、その他にエネルギーの
補給がある場合です。(磁気を発生させるのに電気を使う。回転にアシ
ストを加える等)磁気浮揚型というアイデアは面白いのですが、1GWの
出力というのは現実的ではありません。
なぜ、開発者はこんな数字を出してきたのか?注目を集めたかったから?
そして、なぜ広島市がこの話に興味をしめしたのか?
それが気になる所です。
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
勝手に風力発電講座 風のエネルギー
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9badc6232d7da6287c9f8306e1f8a926
2007/2/21 更新 旧暦では1月15日です。
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勝手に風力発電講座 風のエネルギー
広島市の大型風力発電計画にからみ、とてつもなく巨大な風車になる。
と書きましたが、いったいどのくらいなのか?
実際に計算をしてみると、よく分かります。
簡単な計算ですのでやってみて下さい。
以下、勝手に風力発電講座です。
(なお、素人が勝手に書いていますので、間違いなどありましたらお知らせ下さい)
その1 風のエネルギーについて。
風力発電は風の力を利用して発電します。
風の力で羽を回し、モーターを回転させ電気を作る。
風の力というのは、風の持つエネルギーということになります。
では、風のエネルギーはどの位か?
P= 1/2 x 空気密度 x 受風面積 x (風速の3乗)
この式で求められます。(なぜこうなるかは参考図書をご覧下さい)
注目は風速の3乗。風速が2倍になると、エネルギーは2x2x2で
8倍になります。風のエネルギーは 風速6m/sの時には3m/sの時の、
8倍になるということです。
もう一つのエネルギーの要素は受風面積に比例するということ。
そのものずばり、風を受ける面積です。
これが大きいほど、エネルギーは大きい。感覚的にも分かりますね。
それから、空気密度。これは気圧と温度によって決まっています。
風車の設計で変わるわけではありません。
ものすごく高い位置に設置すると変わってきますが、ここでは、
標準大気(15℃、1気圧)の場合の値 1.225kg/m3 を使います。
では、実際に計算をしてみます。
あ、そうそう。ここではSI単位を使います。
工学系の本では、重力単位(kgf)を使っているものもまだ多いです。
混乱する場合がありますのでご注意を。
では、直径61m(半径30.5m)のプロペラ水平軸風車で
風速が12.5m/sのとき。
受風面積はプロペラが回転してできる円の面積になります。
受風面積=30.5x30.5x3.14=2959 m2
P = 1/2 x 1.225kg/m3 x 2959 m2 x 12.5^3 m3/s3
= 3,496,115 kg・m2 /s3
これがどうした? と思われるかもしれませんが、
この単位に注目。これは仕事率の単位で、
kg・m2 /s3 = W(ワット)
電気の量として一般的に使われる、ワットになるのです。
なのでこの場合、風のエネルギーは
約3,496,000W =3496Kw = 3.496Mw
になります。
さて、ここで使った数字は三菱重工の代表的な風車、MWT-1000A
のデータです。直径61m 定格風速12.5m/s 定格出力1000kW。
風のエネルギーは 3496kWですが、実際に取り出せるのは1000kW。
出力を比べると、
Cp(出力係数) = 1000 kW / 3496kW = 0.28
このCpというのが、風車の性能を示す数字になります。
Cpが1だと風のエネルギー全てを電気に変換できた。ということ。
なので、Cpは1以上にはなりません。
実際には、ベッツの法則というのがあり、Cpは0.59が限界です。
長々と書いてきましたが、要は
風の持つエネルギー以上のエネルギーを取り出すことは出来ない。
風のエネルギーは受風面積、風速の3乗に比例する。
ということです。
では、広島市の検討している大型風車の場合はどうなのか?
1ギガワット = 1000MW = 1,000,000 kW = 1,000,000,000 W
これだけの発電が可能になる受風面積を計算してみて下さい。
「とてつもなく大きい」のが分かるはずです。
2/18 更新 計算間違ってましたので訂正しました。
風速10m/sで計算していました。。。
今度は大丈夫かな?間違いがありましたらお知らせ下さい。
参照
三菱重工 MWT-1000A
http://www.mhi.co.jp/tech/pdf/411/411028.pdf
風車工学入門―基礎理論から風力発電技術まで牛山 泉
ベッツの法則などは、こちらを参照。
練習問題付きで分かりやすい。但し、重力単位で計算してます。
時々間違いあり(?)
図解 風力発電のすべて松宮 〓@57EC@ 飯田 誠 青木 繁光
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
2/18 更新 旧暦では1月12日です。
と書きましたが、いったいどのくらいなのか?
実際に計算をしてみると、よく分かります。
簡単な計算ですのでやってみて下さい。
以下、勝手に風力発電講座です。
(なお、素人が勝手に書いていますので、間違いなどありましたらお知らせ下さい)
その1 風のエネルギーについて。
風力発電は風の力を利用して発電します。
風の力で羽を回し、モーターを回転させ電気を作る。
風の力というのは、風の持つエネルギーということになります。
では、風のエネルギーはどの位か?
P= 1/2 x 空気密度 x 受風面積 x (風速の3乗)
この式で求められます。(なぜこうなるかは参考図書をご覧下さい)
注目は風速の3乗。風速が2倍になると、エネルギーは2x2x2で
8倍になります。風のエネルギーは 風速6m/sの時には3m/sの時の、
8倍になるということです。
もう一つのエネルギーの要素は受風面積に比例するということ。
そのものずばり、風を受ける面積です。
これが大きいほど、エネルギーは大きい。感覚的にも分かりますね。
それから、空気密度。これは気圧と温度によって決まっています。
風車の設計で変わるわけではありません。
ものすごく高い位置に設置すると変わってきますが、ここでは、
標準大気(15℃、1気圧)の場合の値 1.225kg/m3 を使います。
では、実際に計算をしてみます。
あ、そうそう。ここではSI単位を使います。
工学系の本では、重力単位(kgf)を使っているものもまだ多いです。
混乱する場合がありますのでご注意を。
では、直径61m(半径30.5m)のプロペラ水平軸風車で
風速が12.5m/sのとき。
受風面積はプロペラが回転してできる円の面積になります。
受風面積=30.5x30.5x3.14=2959 m2
P = 1/2 x 1.225kg/m3 x 2959 m2 x 12.5^3 m3/s3
= 3,496,115 kg・m2 /s3
これがどうした? と思われるかもしれませんが、
この単位に注目。これは仕事率の単位で、
kg・m2 /s3 = W(ワット)
電気の量として一般的に使われる、ワットになるのです。
なのでこの場合、風のエネルギーは
約3,496,000W =3496Kw = 3.496Mw
になります。
さて、ここで使った数字は三菱重工の代表的な風車、MWT-1000A
のデータです。直径61m 定格風速12.5m/s 定格出力1000kW。
風のエネルギーは 3496kWですが、実際に取り出せるのは1000kW。
出力を比べると、
Cp(出力係数) = 1000 kW / 3496kW = 0.28
このCpというのが、風車の性能を示す数字になります。
Cpが1だと風のエネルギー全てを電気に変換できた。ということ。
なので、Cpは1以上にはなりません。
実際には、ベッツの法則というのがあり、Cpは0.59が限界です。
長々と書いてきましたが、要は
風の持つエネルギー以上のエネルギーを取り出すことは出来ない。
風のエネルギーは受風面積、風速の3乗に比例する。
ということです。
では、広島市の検討している大型風車の場合はどうなのか?
1ギガワット = 1000MW = 1,000,000 kW = 1,000,000,000 W
これだけの発電が可能になる受風面積を計算してみて下さい。
「とてつもなく大きい」のが分かるはずです。
2/18 更新 計算間違ってましたので訂正しました。
風速10m/sで計算していました。。。
今度は大丈夫かな?間違いがありましたらお知らせ下さい。
参照
三菱重工 MWT-1000A
http://www.mhi.co.jp/tech/pdf/411/411028.pdf
風車工学入門―基礎理論から風力発電技術まで牛山 泉
ベッツの法則などは、こちらを参照。
練習問題付きで分かりやすい。但し、重力単位で計算してます。
時々間違いあり(?)
図解 風力発電のすべて松宮 〓@57EC@ 飯田 誠 青木 繁光
参考記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
広島市の大型プラント風力発電 その2
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/95d6211d1be8fbab6161ae8ad9dfb33d
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
2/18 更新 旧暦では1月12日です。
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広島市の大型プラント風力発電 その2
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
広島市で検討されているという大型プラント風力発電。
その情報を見つけました。
Magnetically levitated, Maglev Wind Turbine enters production
http://www.ecofriend.org/entry/magnetically-levitated-maglev-wind-turbine-enters-production/

アメリカの MagLev Wind Turbine Technologies と言う会社が
開発したという風力発電。垂直型で、磁気浮上型。
もとは中国の科学アカデミー傘下の会社の開発だそうです。
最大75万世帯分、1ギガワットの発電可能と広島市の記事と同じで
すので、これでほぼ間違いないでしょう。
画像を見ると、想像以上にとてつもなく巨大な風力発電のようです。
起動風速は1.5m/s カットインが3m/s。
構造は耐久年数500年とのことですが、なんだか胡散臭いような。。。
気になる大きさは書いてありません。
屋上(?)にはヘリポートも備えているそうです。
MagLev Wind Turbine という会社のホームページには何も情報は
ありませんでした。
http://magturbine.com/
広島市は本気で検討しているのでしょうか?
現在稼働しているプラントはないということなので、少なくともアメリカか
中国で実証されてから検討した方が良いかと思います。
参考
Venture access 代替エネルギーのトレンド
http://www.ventureaccess.com/service/tech_sample.phtml
6. 風力エネルギーの項にこの風力発電が紹介されています。
関連記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
2/12 更新 旧暦では1月6日です。
2月10日2時30分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000004-mai-soci
広島市で検討されているという大型プラント風力発電。
その情報を見つけました。
Magnetically levitated, Maglev Wind Turbine enters production
http://www.ecofriend.org/entry/magnetically-levitated-maglev-wind-turbine-enters-production/

アメリカの MagLev Wind Turbine Technologies と言う会社が
開発したという風力発電。垂直型で、磁気浮上型。
もとは中国の科学アカデミー傘下の会社の開発だそうです。
最大75万世帯分、1ギガワットの発電可能と広島市の記事と同じで
すので、これでほぼ間違いないでしょう。
画像を見ると、想像以上にとてつもなく巨大な風力発電のようです。
起動風速は1.5m/s カットインが3m/s。
構造は耐久年数500年とのことですが、なんだか胡散臭いような。。。
気になる大きさは書いてありません。
屋上(?)にはヘリポートも備えているそうです。
MagLev Wind Turbine という会社のホームページには何も情報は
ありませんでした。
http://magturbine.com/
広島市は本気で検討しているのでしょうか?
現在稼働しているプラントはないということなので、少なくともアメリカか
中国で実証されてから検討した方が良いかと思います。
参考
Venture access 代替エネルギーのトレンド
http://www.ventureaccess.com/service/tech_sample.phtml
6. 風力エネルギーの項にこの風力発電が紹介されています。
関連記事
<風力発電>1基で51万世帯分…広島市が大型プラント検討
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/729ad91966a8cb5f06f5fbec45b8eecf
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