エネファームの動向 JIS規格化と試算内容

以前、「エネファームは省エネなのか?」としてシリーズ記事を書きました。今回はその後のエネファームの動向です。


シリーズその3「試算内容、モデルケースとは?」では、エネファームには「統一した性能表示がなく、各メーカー・ガス会社が最高効率にて宣伝を行い、独自にモデルケースを設定している状況」としていましたが、2013年12月に小型燃料電池の効率測定方法がJIS規格になりました。

経済産業省:小形燃料電池システムのエネルギー効率測定法を遂にJIS化(C8851)
http://www.meti.go.jp/press/2013/12/20131220001/20131220001-4.pdf

このJIS規格では標準家庭の負荷をモデルに試算されるはずですが、2015年5月現在、JIS規格で測定したという試算内容を見つけることは出来ませんでした。ただ、各ガス会社のHPで公表している内容は以前とは変わっきており、光熱費削減効果の具体的な額の記載は減っています。


東京ガス
http://home.tokyo-gas.co.jp/enefarm_special/merit/expense.html

光熱費削減額は記載されていません。
従来型 電気使用量5,868kWh ガス使用量 記載なし
エネファーム使用時の電気、ガス使用量は記載なし。

大阪ガス
http://home.osakagas.co.jp/search_buy/enefarm/about/economy.html

従来型(ガスファンヒーター)間ガス使用量732m3、電気使用量5,389kWh
光熱費約294,000円
エネファーム ガス使用量1,368m3、買電量1,695kWh
光熱費約208,000円、86000円/年の削減

東邦ガス
http://www.tohogas.co.jp/enefarm/merit/energy.html
従来型 ガス使用量 956m3 電気使用量 5,025kWh 
エネファーム ガス使用量 1195m³ 買電量1,842kWh
光熱費の記載なし。そのほか使用状況の説明あり。

広島ガス
http://www.hiroshima-gas.co.jp/home/living/ef/keizai.htm
電気、ガス使用量、光熱費の記載なし。

西部ガス
http://www.saibugas.co.jp/home/house/myhome_ene/farm/economy.htm
電気使用量 従来型 5369kWh、エネファーム2876kWh。ガス使用量は記載なし。
年間光熱費 従来型290910円 エネファーム226700円、64000円/年の削減。


2015年5月現在、光熱費削減効果をHPで記載しているのは大阪ガスと西部ガスのみ。試算条件が異なっていたり、数値が公開されていなかったりで比較ができませんが、従来型の電気使用量は年間5000kWh以上、年間光熱費は約29万円程度。エネファーム使用では床暖房の使用が前提となっています。エネルギー使用量が大きく、この条件であればエネファームの効果が大きくなるという試算のようです。


関連ページ

東京ガス エネファームスペシャルサイト
http://home.tokyo-gas.co.jp/enefarm_special/index.html
一般社団法人 燃料電池普及促進協会
http://www.fca-enefarm.org/about.html

シリーズ エネファームは省エネなのか?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/5e72ef9d45a0d65caf62e0267b2d9656


2015年6月1日更新 
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