2013年

今年初めての更新です。


2011年3月の東日本大震災、原発事故以降、日本のエネルギー環境は大きく変わりました。ほとんどの原発が止まり、電力需給は依然として厳しく、燃料代高騰、電気料金値上げと1年前と比べて解決どころかより困難な状況になってきています。

再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まり、太陽光を中心に設備投資も活発化していますが、こちらもバブルの警戒も出ています。民主党から自民党に政権交代し、今後どのような政策を行うのかも判断できなくなってきました。

日本の環境、エネルギー対策はどうあるべきか?答えは一つではなく、万全な対策、対応というのはないでしょう。原発を続けるリスク、化石燃料に頼るリスク、再エネ拡大にもリスクはあります。それぞれの利点とリスクを見比べて、リスクを出来るだけ減らし、日本や国民の利益となる対応を地道に探っていくしかないと思っています。

その上で重要なのは、正確な情報を速やかに公表するということ。震災以降、少し向上しましたが、日本の統計、情報公開は非常に遅れています。再生可能エネルギーの固定価格制度が始まり半年になりますが、いまだに発電量は一度も公表されていません。日本の再生可能エネルギー全体での発電量、設備利用率などのデータもありません。国策として蓄電池、エネファームなどの燃料電池を普及しようとしていますが、これらが実際に使用される状況でどのくらいの省エネ効果があるのかも示されていません。

加工しない生のデータをただ機械的に公表する。変に意味づけを行ったり、情報を隠したりしないこと。これが国が信頼を取り戻すための第一条件。そして、私たちも一つ一つのデータで一喜一憂せず、じっくり考え、議論していくことが必要です。

震災から2年を迎える今年は日本のこれからを決める正念場になるはず。日本や世界はこれからどんな時代に向かおうとしているのか。これからを作る当事者の一人として、考えていきたいと思っています。


2013/1/23 更新

追伸:私事でありますが、環境関連のデータ収集・分析・発信事業の立ち上げ準備中です。日々流れる情報を整理し、より分かりやすい形でお伝えする「データジャーナリズム」を目指します。
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2011年から2012年へ

2012年最初の更新です。


3月11日の震災、そして福島第一原発の事故と大変な災害・事故に見舞われた2011年。日本は意図せず、大変革を迫られました。電気、エネルギーについて、これほど関心を集めたことはなかったでしょう。

今までの日本は電力会社など大企業の既得権益が強く、改革の必要性は認識されながらも有効な対策は取られていませんでした。電気の需給状況、発電量などのデータもありませんでした。これが「でんき予報」という形で明らかになっただけでも大きな変革です。

放射線に関しても同様で、当初汚染状況を隠していた国も、徐々にデータの公開に方針が変わってきたように思います。

どんな分野でも、正しいデータが迅速に公開されない限り、議論も有効な対策も出来ない。データ公開はとても重要。ただ、そのデータを受け取る私たちも、悪いデータだからと言って感情的に糾弾するのではなく、何が原因だったのか、どんな対策をとるべきなのか、冷静に考え、議論するようしなければいけない。

自ら考え、議論し、理解を得る。とても面倒なことですが、一人一人がそれぞれ努力しなければいけないのだと思います。

今年も変革は続き混乱も生じるでしょうが、変化は悪いことばかりではない。ちゃんと受け止め、考えていきましょう。



関連ページ
2009年は変革の年
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/b989bf98a1d3badbf25d3b072122b300
2010年はどんな年?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/33176a6c5e044589ff38b4cac342a31a
2010年 環境関連ニュース予想!?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/78baa760ad20ba013a15712f65f2cb79
2010年から2011年へ
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/5c8e462087b3f3bbc05dd49f202635d0


2012/1/7更新
上記ページを集めた「年頭の挨拶・予想」というカテゴリーを作りました。2009年から年頭の挨拶がてらその年の予想などを書いています。当たっている事もあれば、そうでないものも。さて、今年はどんな年になるでしょうか?
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2010年から2011年へ

さて、2011年が始まりました。ちょうど1年前、2010年の環境ニュース予想という記事を書きました。

2010年 環境関連ニュース予想!?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/78baa760ad20ba013a15712f65f2cb79

今見てみると、割と当たっているようです。Made in Japanの復興は、日本国内からの自発的な動きではなく、海外からの観光客の増加で「日本製」を求める声が大きくなってきているよう。環境保全型農業の補助金は昨年は動きは見られなかったが、TPPの加入問題と相まって農業への新たな補助金として浮上してくるかもしれません。

さて、このブログは環境関連のニュースなどについて書いているはずなのですが、結局は環境というよりも政治的な話になってきます。諫早湾干拓や風力発電等の補助金、原子力の話など。環境負荷やコストなどを計算して、必要な事業だけを行い、必要ない事業は止める。となれば話は簡単なのですが、そんなことよりも、特定の企業、業界への配慮が横行しているのが今の日本の状況のようです。下記の「私的環境学」に諫早湾干拓の問題について書かれていますが、全く同感です。

諫早湾干拓型の「環境」問題
http://homepage3.nifty.com/shin_homepage/Environmental_Study/es_kantaku.htm

どうしても作りたい人がいるという本当にくだらない話で、こんなことに税金が使われてきたかと思うとあほらしくなってきます。もうそろそろ止めて欲しいものですが、なかなか止まらないのも現実。記事の中にもあるように、「環境再生事業」という公共事業がこれから増えてくるようにも思います。無駄なものを作るよりもこれはこれで良いのかもしれません。(諫早湾干拓がその第一歩か?)

ということで2011年の予想は、

○環境再生型公共事業の増加
○農地法改正(下限面積の撤廃,緩和)と農業再生のための新たな補助金の創設
○自治体発の排出量取引の拡大
○公共交通機関の再生と高速無料化の見直し
○原子力計画(プルサーマル)の見直し

と、こんなところでしょうか。(全量買い取り制度は、ほぼ決まっているので省きました)

昨年はあまり良いニュースがありませんでしたが、今年は未来に希望が持てるような、明るい話題が増えることを願っています。皆様にとっても2011年が良い年でありますように!


2011/1/9 更新 
年末年始は実家に帰省していましたが、まさかの大雪に。
車は出せず、交通はほとんどマヒ状態。おかげでゆっくりできました。
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2010年 環境関連ニュース予想!?

前回、2010年はどんな年?という記事を書きました。
2009年は「変革の年」とキーワードを付けていたのですが、
今年は良い言葉が思いつきません。
代わりにどんなニュースがでるか、予想したいと思います。


○環境税(炭素税)導入
税収不足の中、これはほぼ確定?
暮らしに影響はでるでしょうが、実際の二酸化炭素の排出量で
税金が決まると、偽エコ商品が出にくくなるという利点も。
産業界からは大反発が出ると思いますが、もはや待ったなしの
状況か。

○自動車台数の減少 
電気自動車の普及で巻き返しをはかりたい自動車業界でしょうが、
今後、販売台数の増加はまず見込めないと思います。
高速道路無料化(2000円?)も出ていますが、自動車よりも、公
共交通機関を利用し、歩いて暮らせるコンパクトシティーを望む
声が大きくなってくる?

○深夜電力割引の縮小
太陽光発電の普及に伴い、安い夜間電力を蓄電池にため、昼間は
蓄電池からの電力を使う。という動きが見られます。
さらに、電気自動車の充電を夜間に行うようになれば、深夜電力
は今の価格帯を維持できないでしょう。環境税が実施されると、
さらに深夜電力は上がるはず。オール電化は不利に。

○原子力発電所停止
プルサーマル計画、もんじゅの再開と原子力関連の計画が多くあり
ますが、どうしても上手く行く気がしません。(特にもんじゅ)
柏崎刈羽原発の再開に関してもトラブルが相次ぎ、大幅に遅れました。
今年も原子力発電の停止等のニュースがあると思います。
くれぐれも事故をおこさないようにお願いします。

○風力発電大型開発の縮小
仕分け作業で、風力発電等の建設時の補助金は半減とされました。
これにより、無理な大型開発は少なくなるでしょう。
今後は、小さなサイトを多く作る方向にシフトしていくと思います。
地域に根ざした、愛される風力発電のために、今年が正念場です。


○環境保全型農業に補助金
米について農家に戸別補償を行うとなっていますが、いろいろな
批判が出てきています。特定の作物に対して補助を出すのではなく、
EUのように環境保全型の農業に補助金を支給する制度が検討されて
くるような気がします。これだと、環境、水質保全、生態系保護に
も役に立ち、直接給付の個別保障にも意義を唱える声も少なくなる
はず。環境を壊さない、生き物と共存できる農業の推進を。

参考
「イギリス カントリーサイドの風景と生き物を守る」
農業・環境スキーム
http://www.eic.or.jp/library/pickup/pu040219.html

○Made in Japanキャンペーン
環境とは直接関係ないですが、前回も書きましたが、物の価格がど
んどん下がっていっています。1000円ジーンズに代表されるように
ほとんどが東南アジアなど、人件費の安い地域で作られています。
これでは日本人の職がなくなって当然。でもこの流れは長続きせず、
近々、日本製の商品を買おう!という声が大きくなってくると思い
ます。

○寄付金控除の拡充
仕分け作業では、無駄、廃止とされる事業が多くなりました。
その一つ一つは、事業自体が無駄なわけではなく、ある程度役に立つ
けど、国がやるほどでもない。経費がかかりすぎるという意味合いだ
ったと思います。国がやる事業というのは、いちいち新しい団体、天
下り先を作り、経費が膨大になります。
これを、NPOや市民団体が担うことで経費抑制になるはず。
個人が環境、農業、福祉、子育て等、関心のある分野へ寄付し、その分
税金を控除することで、必要な分野へ細かな支援が可能に。
寄付金控除は現在、特定の団体にしか認められていないので、大幅に
拡充し、仕分けで無駄とされた事業の受け皿作りにするかも?


以上、私の今年の予想です。
さてこの1年どんな年になるでしょうか?
とにもかくにも、環境にも、皆さんにも、もちろん私にも、良い年
になるよう願っています。


関連ページ
国内新車販売、500万台割れ…31年ぶり
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00001099-yom-bus_all
柏崎刈羽原発:7号機、やっと営業運転--中越沖地震から2年5カ月
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091229-00000067-mailo-l15
センサーのショート原因か=柏崎原発6号機不具合で-新潟
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100105-00000137-jij-soci
2010年はどんな年?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/33176a6c5e044589ff38b4cac342a31a
2009年は変革の年
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/b989bf98a1d3badbf25d3b072122b300



2010/1/6 更新
ちなみに今年の私の目標は「体力を付ける」です。
力もなく、体力もないのが悩み。しかしトレーニングは続かない。。。
何かよい方法はないでしょうか?
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2010年はどんな年?

あけましておめでとうございます。
2010年初の更新です。

2009年の年初に「2009年は変革の年」という記事を書きました。
今思うと本当に変革の年になったと思います。
1年前は考えもしなかった民主党政権の発足。
永遠に続くかのように思われていた自民党支配が終わり、新しい政治が
始まりました。経済は低迷し、鳩山政権の支持率も低下、民主党への批
判も多くなってきていますが、それでも自民党政権に戻そうという動き
は大きくないようです。政権交代を機に長年積もった膿、無駄を出し切
り、本当に国民のための政治を行って欲しいと思います。

1年前に、ライフスタイルが変わってきていると書きましたが、この流
れは本格的になってきているようです。
1000円以下のジーンズに代表されるように、景気の不振から物の値段も
下がっています。しかし、すでに大量消費の時代は過ぎていて、いくら
安くても買わないという人も多くなっており、この値下げ競争は消耗戦に
突入しているように思います。1000円以下のジーンズは人件費の高い日
本では作れません。物の値段が下がり、日本人の失業者が増え、更に景
気が悪くなる。この流れはどこまで続くのでしょうか?

アメリカのショッピングサイトを見ていると、

 

Made in the USA , proudly America made

というロゴをよく見かけます。アメリカで作られているということが、
商品選択の一つとして挙げられていて、アメリカ製品を買おうという
キャンペーンが大きくなってきているようです。
食品では国産品を買う動きが大きくなってきていますが、その他の製品
においては、国産、日本製をアピールした商品は現在あまりありません。
国産品の推奨は一歩間違うと、他の国の製品を排除する過度な保護主義へ
と向かう可能性があり注意が必要ですが、最近の低価格化は行き過ぎです。
新しい産業の育成のためにも「日本製」「Made in Japan」の復権が不況
脱却の鍵になると思います。

環境の分野では、政権交代で既得権益が崩れ、ダムなど大規模開発の中止
が相次ぎました。不況を理由に計画再開を望む声も大きくなってきている
ようですが、動き出したら止まらない。無駄なお金を使うだけではなく、
自然環境を激変させる大規模工事。目的をころころ変えてまで作り続ける
時代は終わりにしてほしいものです。

仕分け作業でも「無駄」とされる事業が多くありましたが、これからは、
何でも国、行政に頼るのではなく、自ら動き、働く必要があるのかもしれ
ません。国が行う事業はどうしても無駄が多くなってしまいます。
NPOや市民団体の担う役割も大きくなってくるでしょう。

不況不況で年明けから暗いニュースが多いですが、私は悲観してはいませ
ん。経済、消費第一の時代は終わり、環境、自然、農業、それに人と人の
交流を大事にする機運が高まってきているようです。新しい時代には新し
い産業が生まれてくるでしょう。変化に対応する能力も問われているよう
です。
2010年がどんな年になるのか?きっといい年になるよう、願っています。


関連ページ
2009年は変革の年
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/b989bf98a1d3badbf25d3b072122b300

参考
4140813725「エコ罪びと」の告白by フレッド ピアス (著), 酒井 泰介 (翻訳)
日本放送出版協会 2009-04
by G-Tools



2010/1/4 更新 旧暦では11月20日です。
ちなみに旧正月は2月14日。立春は2月4日なので「年内立春」。中でも遅め
の旧正月となります。こういう年は暖冬になると言われていますが、正月寒
波も来襲し、今のところ雪の多い冬のようです。

参照 こよみのページ 年内立春と新年立春
http://koyomi.vis.ne.jp/reki_doc/doc_0170.htm
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2009年は変革の年

2009年始めての更新です。

2008年は前半は資源、食料など様々な物が高騰、
物価高に見舞われました。
後半はあっというまに景気が減速。一時185円まで
上がったガソリン価格は現在95円。
たった3ヶ月ほどで約半分の価格に。
昨年の始めに「新車の販売台数が3年連続減」という
記事を書いたのですが、2008年、今年とさらに減少する
のは間違いない。

昨年はガソリン価格の高騰も新車が売れない一因とし
ていましたがガソリン価格が下がってきてからも、新車
販売、ガソリンの購入は減り続けています。
これはもうライフスタイルが変わってきているのでしょう。

無駄な物はいらない。無理をして買わなくてもいい。
そう思う人たちが増えてきています。
いろいろな所に無理をして成長を続けてきた社会。
今年、2009年は様々な意味で変革の年になると思います。
(オバマ次期大統領のパクリです。。。)

今まで経済の主役だった車、電機産業の成長は鈍化。
派遣切り、不景気と暗いニュースばかりが流れていますが、
次の時代の主役が現れるはずです。
個人的にはこれからは環境、農業、観光かと思います。
でも今まで考えてもいなかった業種が現れるかもしれません。
また大規模な企業、農業、都市ではなく、独自性のある小さな
会社、小さなコミュニティーが脚光を浴びてくるような気がし
ます。

アメリカのサブプライムが景気悪化の原因と言われていま
すが、成長成長で疲れが溜まり、それが一気に吹き出てきた。
とも取れます。歴史上2009年は重要な変換点になるかもしれ
ません。どのような時代がやってくるのか。どんな時代にな
って欲しいのか。考えて行きたいと思います。



2009年1月6日 更新
今年最初の重大ニュースはイスラエルのガザ侵攻でしょう。
景気云々よりも全ての人が安心して暮らせる年になるよう
願っています。

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