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環境を考える
電気自動車はエコなのか? その2
約1年前(2009年12月)に「電気自動車はエコなのか?」というカテゴリーを作りました。
電気自動車はエコなのか?(3)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/c3631026a1684113875b3d80355615e5
今でもこの記事を見られている人が多いようなので、最近の状況などを追加したいと思います。 1年前の記事では、電気自動車として三菱iMiEVとプリウスプラグインハイブリッドを挙げています。今回はこれに加えて富士重工プラグイン ステラ、日産リーフ、テスラ ロードスターを比べてみます。
電気量消費率は従来の燃費(電費?)で、1km走るのにどのくらいの電気が必要かという値。プリウスプラグインハイブリッドは電気自動車(EV)部分です。CO2排出量は2009年度の電気事業の排出原単位0.412g/kwhを使って計算しました。
<燃費> <1充電走行距離> <CO2排出量>
プリウスPHV 0.152kwh/km 23.4km 62.6g-co2/km
i MiEV 0.125kwh/km 160km 51.5g-co2/km
プラグインステラ 0.105kWh/km 90km 43.2g-co2/km
リーフ 0.124kwh/km 200km 51.0g-co2/km
テスラロードスター 0.149kwh/km 394km 61.4g-co2/km
参考
<燃費> <CO2排出量>
プリウスHV 38km/l 61g-CO2/km
フィット 30km/l 77g-CO2/km
国土交通省 自動車の燃費性能に関する公表(平成23年1月4日現在)より
テスラロードスターは電気量消費率の記載を見つけられませんでしたが、バッテリーが空の状態から 240V 70Aで3.5時間でフル充電、394km走行可能ということで、
240V x 70A x 3.5h / 394km = 0.149 kwh/km
で計算しました。
電気自動車は効率がよく、CO2排出量も大幅に減るとされていますが現在の発電時の排出原単位では、格段に排出量が減るわけではないようです。前にも書きましたが、電気自動車が本当に「エコカー」と呼べるためには、発電時の排出量を減らすことが第一だと思います。 この値はカタログ値なので、走行距離、燃費は状況により変わります。最近は、実際の走行距離等の報道も増えてきました。
乗って分かったEVの天敵は「遠出」「大雨」「寒い朝」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101129-00000007-trendy-ind
電気自動車は寒い日が要注意? 気温に左右される走行距離
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110104-00000015-mycomj-sci
大ピンチ? 日本の電気自動車の意外な弱点
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3838
これらから言えるのは、エアコンをつけると走行距離が大幅に短くなるということ。特に暖房を付けると航続距離が半減するという記事もあります。これは電気を使った(ヒートポンプでない)暖房が非常に効率が悪いということを考えると当然です。このエアコンを使用した場合の走行可能距離についてどのくらいになるのか公表することが必要だと思います。
電気自動車は現状では走行距離が短いことなどから、全ての自動車が電気自動車に置き換わるということはないと思っています。電気自動車の利点は、排ガス、騒音がでないということ。このことを活かして、市街地などの短距離走行に向いているでしょう。地方で家庭に2台以上の車がある場合は、1台を電気自動車にするのもいいかもしれない。都会では、カーシェアリングや短距離の運送、タクシーなどでしょうか?無理に電気自動車で遠出するのではなく、適材適所、使い分けることになると思います。
また短距離に限った用途を考えると、車を使う必要があるのか?という疑問も出てきます。高齢化社会に突入するにつれ、ドライバー人口は確実に減って行く。地方では車がないと生活できないという地域が多くあります。公共交通機関の拡充、車優先の道路の見直し、そして車がなくても暮らせる街づくりなども重要になってくるでしょう。電気自動車の普及は、これからの社会のあり方も変えていくかもしれません。
関連ページ
三菱 iMiEV
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/i-miev/
日産 リーフ
http://ev.nissan.co.jp/
トヨタ プリウスプラグインハイブリッド
http://www2.toyota.co.jp/jp/tech/phv/
富士重工 プラグインステラ
http://www.fhi.co.jp/envi/plugin/market.html
(プラグインステラの生産は一時中断される見込み)
テスラモーターズ ロードスター
http://www.teslamotors.com/roadster
電気自動車のCO2排出量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/07d46676eaad93b9a2cfabc2bb84a73b
2011/1/20 更新 今日は二十四節気の一つ「大寒」
冬本番、寒さが厳しい季節。こよみの通り、本当に寒い日が続いています。皆様体調管理には十分お気をつけ下さい。
------------
2012/6/2 タイプミスを修正
電気自動車はエコなのか?(3)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/c3631026a1684113875b3d80355615e5
今でもこの記事を見られている人が多いようなので、最近の状況などを追加したいと思います。 1年前の記事では、電気自動車として三菱iMiEVとプリウスプラグインハイブリッドを挙げています。今回はこれに加えて富士重工プラグイン ステラ、日産リーフ、テスラ ロードスターを比べてみます。
電気量消費率は従来の燃費(電費?)で、1km走るのにどのくらいの電気が必要かという値。プリウスプラグインハイブリッドは電気自動車(EV)部分です。CO2排出量は2009年度の電気事業の排出原単位0.412g/kwhを使って計算しました。
<燃費> <1充電走行距離> <CO2排出量>
プリウスPHV 0.152kwh/km 23.4km 62.6g-co2/km
i MiEV 0.125kwh/km 160km 51.5g-co2/km
プラグインステラ 0.105kWh/km 90km 43.2g-co2/km
リーフ 0.124kwh/km 200km 51.0g-co2/km
テスラロードスター 0.149kwh/km 394km 61.4g-co2/km
参考
<燃費> <CO2排出量>
プリウスHV 38km/l 61g-CO2/km
フィット 30km/l 77g-CO2/km
国土交通省 自動車の燃費性能に関する公表(平成23年1月4日現在)より
テスラロードスターは電気量消費率の記載を見つけられませんでしたが、バッテリーが空の状態から 240V 70Aで3.5時間でフル充電、394km走行可能ということで、
240V x 70A x 3.5h / 394km = 0.149 kwh/km
で計算しました。
電気自動車は効率がよく、CO2排出量も大幅に減るとされていますが現在の発電時の排出原単位では、格段に排出量が減るわけではないようです。前にも書きましたが、電気自動車が本当に「エコカー」と呼べるためには、発電時の排出量を減らすことが第一だと思います。 この値はカタログ値なので、走行距離、燃費は状況により変わります。最近は、実際の走行距離等の報道も増えてきました。
乗って分かったEVの天敵は「遠出」「大雨」「寒い朝」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101129-00000007-trendy-ind
電気自動車は寒い日が要注意? 気温に左右される走行距離
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110104-00000015-mycomj-sci
大ピンチ? 日本の電気自動車の意外な弱点
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3838
これらから言えるのは、エアコンをつけると走行距離が大幅に短くなるということ。特に暖房を付けると航続距離が半減するという記事もあります。これは電気を使った(ヒートポンプでない)暖房が非常に効率が悪いということを考えると当然です。このエアコンを使用した場合の走行可能距離についてどのくらいになるのか公表することが必要だと思います。
電気自動車は現状では走行距離が短いことなどから、全ての自動車が電気自動車に置き換わるということはないと思っています。電気自動車の利点は、排ガス、騒音がでないということ。このことを活かして、市街地などの短距離走行に向いているでしょう。地方で家庭に2台以上の車がある場合は、1台を電気自動車にするのもいいかもしれない。都会では、カーシェアリングや短距離の運送、タクシーなどでしょうか?無理に電気自動車で遠出するのではなく、適材適所、使い分けることになると思います。
また短距離に限った用途を考えると、車を使う必要があるのか?という疑問も出てきます。高齢化社会に突入するにつれ、ドライバー人口は確実に減って行く。地方では車がないと生活できないという地域が多くあります。公共交通機関の拡充、車優先の道路の見直し、そして車がなくても暮らせる街づくりなども重要になってくるでしょう。電気自動車の普及は、これからの社会のあり方も変えていくかもしれません。
関連ページ
三菱 iMiEV
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/i-miev/
日産 リーフ
http://ev.nissan.co.jp/
トヨタ プリウスプラグインハイブリッド
http://www2.toyota.co.jp/jp/tech/phv/
富士重工 プラグインステラ
http://www.fhi.co.jp/envi/plugin/market.html
(プラグインステラの生産は一時中断される見込み)
テスラモーターズ ロードスター
http://www.teslamotors.com/roadster
電気自動車のCO2排出量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/07d46676eaad93b9a2cfabc2bb84a73b
2011/1/20 更新 今日は二十四節気の一つ「大寒」
冬本番、寒さが厳しい季節。こよみの通り、本当に寒い日が続いています。皆様体調管理には十分お気をつけ下さい。
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2012/6/2 タイプミスを修正
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電気自動車を太陽光発電で充電する?
電気自動車はエコなのか?その2です。
前回は、電気自動車のCO2排出量とガソリンでの排出量を比べてみました。
結論としては、発電時の排出量が現状のままではそれほど排出量の削減にならないようです。
ただし、これは二酸化炭素の排出量。電気自動車は走行時にNOx,SOxなどの排気ガス、大気汚染物質を出さないので、住環境としては良くなると思います。冷暖房のためにエンジンを付けっぱなしにした車から、排ガスを浴びせられるということもなくなるかもしれません。
あとはCO2排出量の削減が課題。では太陽電池等自然エネルギーで充電したらどうでしょう?これで排出量はクリアできるはず。しかし、問題があります。それは電気の価格差。
家庭用の太陽光発電設備からは余剰電力の全量買い取り制度が導入されて、
買い取り価格は 1kwhあたり48円
昼間の電気料金は、23円~28円
深夜電力契約での夜間料金は 9~10円
(電気料金は各電力会社、契約内容で異なります)
深夜電力とソーラーパネルからの買い取り価格は5倍程度の価格差になっています。これでは、自宅の太陽光発電から直接充電しようという人はいない。普通の人は、電気自動車は深夜電力で充電し、太陽電池からの発電は目一杯売電したいと思うはず。
家庭用の蓄電池の開発も進んでいますが、これも太陽電池からの電力を溜めるというよりも、夜間電力を充電し、昼間は蓄電池から電力を使い、発電した分は全て売電するという使い方になるでしょう。
これはエコなのか?というと疑問です。
夜間電力は原子力発電からの電力なので、排出量は少ないと言われていますが、日本の石炭火力がここ数年で急増したことから、夜間の発電の石炭火力の割合も増えているはず。(石炭はベース電力で出力変動には向かない)
原子力発電所の増設は難しいので、夜間電力の需要が増えると電力会社は石炭で対応しようとするでしょう。(夜間電力は安いので他の発電では元が取れない)これでは、クリーン、エコとは言えない。
二酸化炭素の排出量の問題もあり、石炭火力には何らかの規制がかかるかもしれない。規制されないまでも、深夜需要がこれ以上増えると、今の夜間電力価格を維持するのは困難。そのうち深夜電力は値上げされるでしょう。
関連ページ
三菱自 EV「アイ・ミーブ」増産 本格量産も1年前倒し
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100115-00000002-maip-bus_all
三洋、eneloop bikeが充電できるソーラー駐輪場を徳島県庁に設置
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/10/3512.html
「家庭用蓄電池11年度実用化」…パナソニック社長 三洋子会社化で開発加速
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco/news/20091220-OYO8T00251.htm
電気自動車のCO2排出量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/07d46676eaad93b9a2cfabc2bb84a73b
<CO2排出量増加の要因は?> 石炭火力発電の増加
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/91c4f3a82427cca7252507070c3347cb
シャープもパナソニックも 家庭内の直流化はなるか?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/aa5de330a9c86ce92574cd1fb0b42de2
1/18 更新
阪神大震災から15年が経ちました。また、ハイチでの地震も被害が大きい
ようです。犠牲になられた方にご冥福と被害に遭われた方が一日も早く元
気になられますよう願っています。
前回は、電気自動車のCO2排出量とガソリンでの排出量を比べてみました。
結論としては、発電時の排出量が現状のままではそれほど排出量の削減にならないようです。
ただし、これは二酸化炭素の排出量。電気自動車は走行時にNOx,SOxなどの排気ガス、大気汚染物質を出さないので、住環境としては良くなると思います。冷暖房のためにエンジンを付けっぱなしにした車から、排ガスを浴びせられるということもなくなるかもしれません。
あとはCO2排出量の削減が課題。では太陽電池等自然エネルギーで充電したらどうでしょう?これで排出量はクリアできるはず。しかし、問題があります。それは電気の価格差。
家庭用の太陽光発電設備からは余剰電力の全量買い取り制度が導入されて、
買い取り価格は 1kwhあたり48円
昼間の電気料金は、23円~28円
深夜電力契約での夜間料金は 9~10円
(電気料金は各電力会社、契約内容で異なります)
深夜電力とソーラーパネルからの買い取り価格は5倍程度の価格差になっています。これでは、自宅の太陽光発電から直接充電しようという人はいない。普通の人は、電気自動車は深夜電力で充電し、太陽電池からの発電は目一杯売電したいと思うはず。
家庭用の蓄電池の開発も進んでいますが、これも太陽電池からの電力を溜めるというよりも、夜間電力を充電し、昼間は蓄電池から電力を使い、発電した分は全て売電するという使い方になるでしょう。
これはエコなのか?というと疑問です。
夜間電力は原子力発電からの電力なので、排出量は少ないと言われていますが、日本の石炭火力がここ数年で急増したことから、夜間の発電の石炭火力の割合も増えているはず。(石炭はベース電力で出力変動には向かない)
原子力発電所の増設は難しいので、夜間電力の需要が増えると電力会社は石炭で対応しようとするでしょう。(夜間電力は安いので他の発電では元が取れない)これでは、クリーン、エコとは言えない。
二酸化炭素の排出量の問題もあり、石炭火力には何らかの規制がかかるかもしれない。規制されないまでも、深夜需要がこれ以上増えると、今の夜間電力価格を維持するのは困難。そのうち深夜電力は値上げされるでしょう。
関連ページ
三菱自 EV「アイ・ミーブ」増産 本格量産も1年前倒し
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100115-00000002-maip-bus_all
三洋、eneloop bikeが充電できるソーラー駐輪場を徳島県庁に設置
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/10/3512.html
「家庭用蓄電池11年度実用化」…パナソニック社長 三洋子会社化で開発加速
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco/news/20091220-OYO8T00251.htm
電気自動車のCO2排出量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/07d46676eaad93b9a2cfabc2bb84a73b
<CO2排出量増加の要因は?> 石炭火力発電の増加
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/91c4f3a82427cca7252507070c3347cb
シャープもパナソニックも 家庭内の直流化はなるか?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/aa5de330a9c86ce92574cd1fb0b42de2
1/18 更新
阪神大震災から15年が経ちました。また、ハイチでの地震も被害が大きい
ようです。犠牲になられた方にご冥福と被害に遭われた方が一日も早く元
気になられますよう願っています。
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電気自動車のCO2排出量はどのくらい?
前回、プリウスプラグインハイブリッドの公開の記事で
電気自動車、プラグインハイブリッドが「エコカー」と言えるのか?
これは発電時の排出量削減にかかっている。
と書いた。電気自動車の普及でCO2排出量が減ると言われているが、実際、
電気自動車、プラグインハイブリッドのCO2排出量はどの位なのか?
計算してみたいと思います。
まずは、現状のガソリン車の場合。
環境省 自動車燃費一覧
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_mn10_000001.html
普通/小型自動車(pdf)
http://www.mlit.go.jp/common/000037052.pdf
↑この資料から、燃費がよいハイブリッド車、ガソリン車は下記の通り。
(最も燃費が良いモデルの各2車種 燃費は10・15モード)
プリウスハイブリッド 35.5km/l 排出量 65g-CO2/km
シビックハイブリッド 31.0km/l 排出量 75g-CO2/km
ヴィッツ 24.5km/l 排出量 95 g-CO2/km
フィット 24km/l 排出量 97 g-CO2/km
最も燃費がいいのが、プリウスハイブリッドで排出量は65 g-CO2/km
ガソリン車の場合はヴィッツで95 g-CO2/km
プリウスハイブリッドと比べると、約1.5倍排出量が大きいことになる。
但しこれはカタログ値なので、走行条件によって違ってくると思います。
ちなみに、三菱アイは 燃費19.2km/l 排出量 106 g-CO2/kmです。
さて、i-MiEVとプリウスプラグインハイブリッドの電気自動車部分の
排出量はどのくらいでしょうか?
発電原単位を2008年度実績と同じ0.444 kg-CO2/kwhとすると
三菱i-MiEV
公式ホームページ スペック表より
http://www.ev-life.com/
電力量消費率 0.125kwh/km
CO2排出量 0.125x0.444 = 0.0555 kg-CO2/km= 55.5 g-CO2/km
プリウス プラグインハイブリッドのEV(電気自動車)部分
トヨタ ニュースリリースより
http://www2.toyota.co.jp/jp/news/09/12/nt09_087.html
電力量消費率 6.57km/kwh より 0.152kwh/km
CO2排出量 0.152x0.444= 0.0675 kg-CO2/km = 67.5 g-CO2/km
i-MiEVの場合は現行のプリウスと比べて2割弱排出量が少なくなった。
現行の三菱アイと比べると排出量は約半分。
プリウスプラグインハイブリッドでは、現行のプリウスよりも若干では
あるが、排出量は多くなっている。
トヨタのニュースリリースでは、プラグインハイブリッドでのCO2排出量
41g/kmとなっていますがどのように計算されているのだろうか?
電気自動車部分のみの排出量だとすると、発電時の原単位約0.27 kg-co2/kwh
で計算したことになり、現状とは大きく異なる。
電気自動車では、「走行中の排出量ゼロ」と大々的に宣伝しているが、
発電時の排出量を考えるとハイブリッド車とそれほど大きな差はない。
このように計算してみると、現状では電気自動車のCO2削減効果は大き
くないことが分かる。もちろん発電時の排出量が大きく減れば、電気
自動車の優位性は増してくる。逆に石炭などの火力発電が増加すれば、
排出量は多くなる。日本では石炭火力が大幅に増えており、発電時の
排出原単位も大きくなっている。
2009年エネルギー白書より 【第213-3-3】石炭の用途別消費量の推移
![](http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2009energyhtml/images/volume2/p1-3-33.jpg)
(クリックで大きく見られます)
この状況では電気自動車の排出量削減効果はあまり期待できない。
電気自動車が本当に温暖化対策になるのか。
これは発電時の排出量にかかっている。
*注意*
ここで用いた値は全てカタログ値ですので、実際の走行時の燃費、
排出量は違ってくると考えられます。
関連ページ
電気自動車は本当に環境に優しいのか--ドイツの研究から明らかになった課題
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20392758,00.htm
JAF 燃費/CO2排出量けいさんき
http://www.jafmate.co.jp/jaf_eco/form1.html
走行距離と給油量を入力すると、燃費・CO2排出量が計算できます。
<CO2排出量>日本は悪化 OECD平均を初めて超過
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f72aea582ec3e23241e993c11f00271a
<CO2排出量増加の要因は?> 石炭火力発電の増加
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/91c4f3a82427cca7252507070c3347cb
小名浜火力発電 環境相が反対の意見書…温暖化対策に不備
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/c719791e3191a3d34ded15487120e928
2009/12/22 更新 今日は冬至です。
週末から急激に寒くなり、あわててストーブを出しました。
電気自動車、プラグインハイブリッドが「エコカー」と言えるのか?
これは発電時の排出量削減にかかっている。
と書いた。電気自動車の普及でCO2排出量が減ると言われているが、実際、
電気自動車、プラグインハイブリッドのCO2排出量はどの位なのか?
計算してみたいと思います。
まずは、現状のガソリン車の場合。
環境省 自動車燃費一覧
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_mn10_000001.html
普通/小型自動車(pdf)
http://www.mlit.go.jp/common/000037052.pdf
↑この資料から、燃費がよいハイブリッド車、ガソリン車は下記の通り。
(最も燃費が良いモデルの各2車種 燃費は10・15モード)
プリウスハイブリッド 35.5km/l 排出量 65g-CO2/km
シビックハイブリッド 31.0km/l 排出量 75g-CO2/km
ヴィッツ 24.5km/l 排出量 95 g-CO2/km
フィット 24km/l 排出量 97 g-CO2/km
最も燃費がいいのが、プリウスハイブリッドで排出量は65 g-CO2/km
ガソリン車の場合はヴィッツで95 g-CO2/km
プリウスハイブリッドと比べると、約1.5倍排出量が大きいことになる。
但しこれはカタログ値なので、走行条件によって違ってくると思います。
ちなみに、三菱アイは 燃費19.2km/l 排出量 106 g-CO2/kmです。
さて、i-MiEVとプリウスプラグインハイブリッドの電気自動車部分の
排出量はどのくらいでしょうか?
発電原単位を2008年度実績と同じ0.444 kg-CO2/kwhとすると
三菱i-MiEV
公式ホームページ スペック表より
http://www.ev-life.com/
電力量消費率 0.125kwh/km
CO2排出量 0.125x0.444 = 0.0555 kg-CO2/km= 55.5 g-CO2/km
プリウス プラグインハイブリッドのEV(電気自動車)部分
トヨタ ニュースリリースより
http://www2.toyota.co.jp/jp/news/09/12/nt09_087.html
電力量消費率 6.57km/kwh より 0.152kwh/km
CO2排出量 0.152x0.444= 0.0675 kg-CO2/km = 67.5 g-CO2/km
i-MiEVの場合は現行のプリウスと比べて2割弱排出量が少なくなった。
現行の三菱アイと比べると排出量は約半分。
プリウスプラグインハイブリッドでは、現行のプリウスよりも若干では
あるが、排出量は多くなっている。
トヨタのニュースリリースでは、プラグインハイブリッドでのCO2排出量
41g/kmとなっていますがどのように計算されているのだろうか?
電気自動車部分のみの排出量だとすると、発電時の原単位約0.27 kg-co2/kwh
で計算したことになり、現状とは大きく異なる。
電気自動車では、「走行中の排出量ゼロ」と大々的に宣伝しているが、
発電時の排出量を考えるとハイブリッド車とそれほど大きな差はない。
このように計算してみると、現状では電気自動車のCO2削減効果は大き
くないことが分かる。もちろん発電時の排出量が大きく減れば、電気
自動車の優位性は増してくる。逆に石炭などの火力発電が増加すれば、
排出量は多くなる。日本では石炭火力が大幅に増えており、発電時の
排出原単位も大きくなっている。
2009年エネルギー白書より 【第213-3-3】石炭の用途別消費量の推移
![](http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2009energyhtml/images/volume2/p1-3-33.jpg)
(クリックで大きく見られます)
この状況では電気自動車の排出量削減効果はあまり期待できない。
電気自動車が本当に温暖化対策になるのか。
これは発電時の排出量にかかっている。
*注意*
ここで用いた値は全てカタログ値ですので、実際の走行時の燃費、
排出量は違ってくると考えられます。
関連ページ
電気自動車は本当に環境に優しいのか--ドイツの研究から明らかになった課題
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20392758,00.htm
JAF 燃費/CO2排出量けいさんき
http://www.jafmate.co.jp/jaf_eco/form1.html
走行距離と給油量を入力すると、燃費・CO2排出量が計算できます。
<CO2排出量>日本は悪化 OECD平均を初めて超過
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/f72aea582ec3e23241e993c11f00271a
<CO2排出量増加の要因は?> 石炭火力発電の増加
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/91c4f3a82427cca7252507070c3347cb
小名浜火力発電 環境相が反対の意見書…温暖化対策に不備
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/c719791e3191a3d34ded15487120e928
2009/12/22 更新 今日は冬至です。
週末から急激に寒くなり、あわててストーブを出しました。
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トヨタが「プリウス プラグインハイブリッド」のリース開始、市販は2年後
トヨタ自動車は2009年12月14日、「プリウス プラグインハイブリッド(PHV)」のリースを開始した。2010年前半にかけて、日・米・欧の特定顧客を中心に約600台を順次納入していく。2年後には年間数万台規模で、一般向けに手の届く価格での市販を目指している。
12月15日5時31分配信 nikkei TRENDYnet
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091215-00000000-nkbp_tren-ind
トヨタがいよいよプラグインハイブリッドを発表。
今回はリースの600台限定。価格は525万円。2年後の一般販売を目指すとのこと。
525万円は高いですね~。
性能面では、
電池容量 5.2kWh (i-MiEVの3分の1程度)
フル充電に100Vで約3時間
フル充電状態でのEV(電気自動車)走行距離 23.4km(JC08モード)
EVモードで23.4kmというのは少ない気がしますが、3時間の充電なので
この位なのでしょうか?私の感想としては、全体にちょっと中途半端な
気がします。
今後、電気自動車、プラグインハイブリッドとエコカー競争も激しくなっ
てくることでしょう。ただ、気になるのが、ガソリンが電気に代わって
本当にエコ、CO2削減になるのか?という点。
NOx、SOx等の排ガスを出さないというのは環境に良いのは間違いない。
ですが、走行中にCO2を出さないとはいえ、発電時には、CO2を排出して
いるわけです。日本の現状は、石炭火力の増加で発電時の原単位は増えて
きている。再生可能エネルギーも微々たるもの。CO2対策では原子力頼み
だが、原子力発電所を増設するのは難しい。
家庭のCO2排出量の増加原因は、給湯、暖房それに調理まで灯油やガスから
電気にエネルギーが置き換わった結果だと思う。発電時のCO2排出量を減ら
さない限り、電気自動車の普及で同じ事が起きるだろう。
電気自動車、プラグインハイブリッドが「エコカー」と言えるのか?
これは発電時の排出量削減にかかっている。
2009/12/15 更新 旧暦では10月29日 明日は新月です。
12月も半ばですが、暖かい日が続いています。
うちの暖房はまだこたつのみです。
12月15日5時31分配信 nikkei TRENDYnet
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091215-00000000-nkbp_tren-ind
トヨタがいよいよプラグインハイブリッドを発表。
今回はリースの600台限定。価格は525万円。2年後の一般販売を目指すとのこと。
525万円は高いですね~。
性能面では、
電池容量 5.2kWh (i-MiEVの3分の1程度)
フル充電に100Vで約3時間
フル充電状態でのEV(電気自動車)走行距離 23.4km(JC08モード)
EVモードで23.4kmというのは少ない気がしますが、3時間の充電なので
この位なのでしょうか?私の感想としては、全体にちょっと中途半端な
気がします。
今後、電気自動車、プラグインハイブリッドとエコカー競争も激しくなっ
てくることでしょう。ただ、気になるのが、ガソリンが電気に代わって
本当にエコ、CO2削減になるのか?という点。
NOx、SOx等の排ガスを出さないというのは環境に良いのは間違いない。
ですが、走行中にCO2を出さないとはいえ、発電時には、CO2を排出して
いるわけです。日本の現状は、石炭火力の増加で発電時の原単位は増えて
きている。再生可能エネルギーも微々たるもの。CO2対策では原子力頼み
だが、原子力発電所を増設するのは難しい。
家庭のCO2排出量の増加原因は、給湯、暖房それに調理まで灯油やガスから
電気にエネルギーが置き換わった結果だと思う。発電時のCO2排出量を減ら
さない限り、電気自動車の普及で同じ事が起きるだろう。
電気自動車、プラグインハイブリッドが「エコカー」と言えるのか?
これは発電時の排出量削減にかかっている。
2009/12/15 更新 旧暦では10月29日 明日は新月です。
12月も半ばですが、暖かい日が続いています。
うちの暖房はまだこたつのみです。
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