各国の風力発電・発電量の推移(2011年まで)

アメリカのエネルギー省エネルギー情報局(U.S.-Energy Information Administration:EIA)の各国の再生可能エネルギー発電量データが更新されていました。

U.S.-Energy Information Administration(EIA)
http://www.eia.gov/

2000~2011年の各国の風力発電発電量データ
http://www.eia.gov/cfapps/ipdbproject/iedindex3.cfm?tid=2&pid=37&aid=12&cid=regions&syid=2000&eyid=2011&unit=BKWH

このデータを使って2011年までの各国の風力発電・発電量のグラフを作成しました。

2012年までの風力発電・設備容量については、下記をご覧ください。

各国の風力発電・設備容量の推移2012
Global Wind generation 2000-2011
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/e08727c50f96f31bb564fb41917a8791


各国の風力発電・発電量の推移
Global Wind generation 2000-2011(below 5th)

(クリックで大きく見られます)

設備容量では中国が2010年にアメリカを抜きトップになったのですが、発電量ではアメリカが1位。アメリカの風力発電・発電量は約1200億kWhと初めて1000億kWhの大台を突破しました。中国は約730億kWhでアメリカの約60%の発電量。とはいえ、アメリカとの差は小さくなってきました。

3位はドイツでスペインを抜いて返り咲き。4位スペインは昨年よりも発電量が減っています。5位インドのペースはあまり変わらず、躍進してきたのが6位のカナダ。

各国の風力発電・発電量の推移(6位以下)

(クリックで大きく見られます)

6位以下のグラフを見ると、カナダの発電量が急激に増加したのが分かります。2010年のカナダの風力発電・発電量は約96億kWh。これが2011年には約197億kWhとほぼ倍増。7位イギリスも大幅に発電量アップしており、これは洋上風車の設置がきいているようです。10位に浮上したデンマークも洋上風車が貢献しているもよう。

その他、スウェーデン、トルコの伸びが大きくなっています。日本は約43億kwhで昨年(39億kWh)から約1割増。ですが、他の国と比べて勢いはなく、昨年の14位から17位に後退しました。

さて、ここで気になってくるのが設備容量と発電量とのランキング順位が異なってきているということ。設備容量は増えているものの、発電量は小さい国。逆に設備容量は小さいものの発電量が大きく増えている国と分かれてきています。これらを比較する設備利用率についてはまた次回。


関連ページ
日本風力発電協会
http://jwpa.jp/
日本の自然エネルギー白書(風力編)2013
http://jwpa.jp/pdf/hakusyo2013.pdf

NEDO 日本における風力発電設備・導入実績2011年度末まで
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/state/1-01.html

各国の風力発電・設備容量の推移2012
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/e08727c50f96f31bb564fb41917a8791
各国の再生可能エネルギーによる発電量(2009年)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/6cf9362265004d785319a0d94a4db7a4



2013/5/17 更新
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各国の風力発電・設備容量の推移2012

エネファームは省エネなのか?連載(?)の途中ですが、世界風力エネルギー協会(GWEC・Global Wind Energy Council)から2012年の各国の風力発電・設備導入量が発表されましたので情報更新します。

Global Wind Energy Council(GWEC)
http://www.gwec.net/
Global Wind Statistics 2012(PDF)
http://www.gwec.net/wp-content/uploads/2013/02/GWEC-PRstats-2012_english.pdf

各国の設備容量の推移

(クリックで大きく見られます)

2010年にアメリカを抜き、風力発電の設備容量第一位になった中国。2012年は少しペースが落ちています。アメリカは勢いを取り戻し、2012年単年の導入量は中国13,200MW、アメリカ13,124MWでほぼ同じ。この2カ国で2012年の世界の新規風力発電導入量の約6割を占めています。

3位以下のドイツ、スペイン、インドはあまりペースは変わらず。若干インドの導入量が多いか?という程度。6位以下は混戦模様。日本は2011年と変わらず13位。

各国の設備容量の推移(6位以下)

(クリックで大きく見られます)

6位以下では、イギリスが大きく導入量を伸ばしました。これは洋上風力の増加が寄与しているようです。フランスは2012年は失速。スウェーデンは順調に伸びています。日本は13位ですが、オーストラリア、ブラジル、ポーランド、トルコが日本の導入量に迫ってきており、2013年にはこれらの国に抜かれそう。

洋上風車の導入量

(クリックで大きく見られます)

今回初めて導入風車の導入量も掲載されています。洋上風車ではイギリスがダントツ一位。イギリスの2012年の全導入量1897MWのうち、854MWの約45%が洋上風車です。イギリスの洋上風車の累積導入量は2947MW。日本の全風力発電の2614MWを上回る規模になりました。(ちなみに日本の洋上風車は25.3MW)

風力発電では、アメリカ、中国の2強が引っ張る形でしたが、これから洋上風車が増え、大きく勢力図が変わりそうです。日本の低迷は続いていますが、固定価格買取制度の影響でそろそろ導入量も増えてきそう。気になる発電量についてもまた今度更新いたします。


関連ページ
NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/reference.html

各国の風力発電・発電量の推移(2010年まで)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/29571671adce915245d3b14e592c9b08
風力発電・発電量の推移(上位4カ国)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/48fe73108eea87b3d321b5c3fec72aeb
各国の風力発電・設備容量の推移2011
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/3ad26eb1bb25b7d888f3cfa1be27f6d9
各国の再生可能エネルギーによる発電量(2009年)
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/6cf9362265004d785319a0d94a4db7a4

日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9bfbfdd5699b1aa97c20f2ff822640aa
各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 6位以下
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/cc212098f082924ef9098e222e29b120


2013/3/15 更新
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各国の風力発電・発電量の推移(2010年まで)

アメリカのEIA(U.S.-Energy Information Administration)の各国の再生可能エネルギー発電量データが更新されていました。

U.S.-Energy Information Administration(EIA)
http://www.eia.gov/

2000~2010年の各国の風力発電発電量データ
http://www.eia.gov/cfapps/ipdbproject/iedindex3.cfm?tid=2&pid=37&aid=12&cid=regions&syid=2000&eyid=2010&unit=BKWH

このデータを使って2010年までの各国の風力発電・発電量のグラフを作成しました。

各国の風力発電・発電量の推移

(クリックで大きく見られます)

上位4カ国までは2011年までのデータは既出
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/48fe73108eea87b3d321b5c3fec72aeb

2010年に中国は設備容量でアメリカを抜き世界一になりましたが、発電量ではアメリカが中国を大きく上回っています。インドの発電量はそれほど増えていないよう。

各国の風力発電・発電量の推移(6位以下)

(クリックで大きく見られます)

順調に伸びている国もあれば、前年より減少している国も。オランダ、アイルランド、ギリシャの発電量が減少しているのは、風の影響か。日本は2009年は2008年とほぼ同じだったものの2010年は盛り返しました。

各国の風力発電・設備容量の推移2011
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/3ad26eb1bb25b7d888f3cfa1be27f6d9

上記の設備容量の推移ではほとんどの国が一貫して伸びているのに対し、発電量ではばらつきがあります。計画通りに発電できている国とそうでない国。この違いにも注目です。


追記:
今回、アメリカのエネルギー情報局のデータを元にグラフを作っていますが、日本の風力発電による発電量について、日本国内でのデータは見つけることができませんでした(唯一見つかったのは、RPS法の施行状況で、推移などのデータはなし)

平成22年度 RPS法施行状況について(pdf)
http://www.meti.go.jp/press/2011/07/20110714003/20110714003.pdf

電気料金・全量買い取り価格の適正さ、需給状況の確認のためにも発電方法別の発電量公開義務化が必要だと思います。


関連ページ
NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/reference.html
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風力発電・発電量の推移(上位4カ国)

前回、各国の風力発電設備容量の推移という記事を書きました。中国の風力発電の伸びが大きく、設備容量では2010年にアメリカを抜き第1位となっています。発電量が不明ですが、気になるニュースもありました。

中国の風力発電量、11年伸び悩む、送電網建設の遅れが響く
<中国証券報>国家能源局によれば、2011年の中国の風力発電量が目標値に届かなかったことが、このほど開かれた中国風力エネルギー新春茶話会において明らかになった。11年の発電量は約700億キロワット時で、前年の501億キロワット時に比べ約40%増の見通しだが、発電量の増加幅は10年の前年同期比81.41%増にはるかに及ばず目標は未達となりそう。送電網の建設が発電所の増設のペースに追いつかないことなどが響いた。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0110&f=business_0110_079.shtml

この記事に出てくる中国の風力発電量 2010年 501億kwh、2011年 700億kwhというデータでグラフを作ってみました。(2011年のデータが得られたtop4カ国のみ)




(画像クリックで大きく見られます)

データ出典
アメリカ http://www.eia.gov/electricity/monthly/excel/epmxlfile1_1_a.xls (2011年11月まで)
ドイツ http://www.ag-energiebilanzen.de/viewpage.php?idpage=118
スペイン http://www.ree.es/ingles/sistema_electrico/pdf/infosis/Avance_REE_2011_ingles.pdf

2011年の設備容量では中国はアメリカの1.3倍なのですが、発電量ではアメリカの64%となっています。設備利用率ではそのまま計算すると2011年で中国は約12%。2011年の新設分が入っていないとしてもかなり低い発電量です。

ドイツとスペインを見てみると、スペインはドイツよりも少ない設備容量でドイツと同等の発電量があります。2010年までのドイツは風が弱く、発電量も低くなっていましたが、2011年は少し盛り返したようです。(スペインは2011年は2010年よりも発電量が減っている)

設備利用率の推計

(画像クリックで大きく見られます)

注意:設備利用率では、新設容量が大きいと稼働時期により設備利用率が低くなってしまうため、新設分の半数が当年の発電量に貢献したとして推計しています。

アメリカは2006年以降26%以上と高い設備利用率を維持しています。スペインも22%以上をキープ。ドイツは20%以下。中国は2007年から設備利用率が落ち15%程度。(ちなみに日本は約18%)


このように見てみると、中国の風力設備増強はすごい勢いですが、発電量、設備利用率は低く順調に発電しているとはいえない。上記記事の

科学的で根拠ある計画や手配がなされず、メーカーに対する技術標準や管理要求が厳格でない。資源を奪い合い、発電所を建設すること自体が目的と化しており、設備の品質や稼働状況を重視していない。

とは危機的な状況。建てることだけが目的になっていないか。(中国に限らず)検証が必要です。



関連リンク
各国の風力発電・設備容量の推移2011
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/3ad26eb1bb25b7d888f3cfa1be27f6d9
<風力発電>新設容量は「逆風」 20年ぶり前年割れ
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/ffc1fd2d4c8d79dcbbb9b953e56c55ec
日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9bfbfdd5699b1aa97c20f2ff822640aa
各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 6位以下
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/cc212098f082924ef9098e222e29b120

2012/2/21 更新
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各国の風力発電・設備容量の推移2011

世界風力エネルギー協会(GWEC・Global Wind Energy Council)から2011年の各国の風力発電・設備導入量が発表されました。

Wind Energy Powers Ahead Despite Economic Turmoil
http://www.gwec.net/index.php?id=30&no_cache=1&tx_ttnews[tt_news]=340&tx_ttnews[backPid]=4&cHash=f4d1217bad
Global wind statistics 2011(pdf)
http://www.gwec.net/fileadmin/images/News/Press/GWEC_-_Global_Wind_Statistics_2011.pdf

2011年には世界で41,000 MWの風力発電設備が導入され、全設備容量は238,000MWとなりました。中国は18,000MWの新設で、2011年の世界の導入量の44%を占めています。


(画像クリックで大きく見られます)

以下、GWECのデータから各国の累積設備容量の推移をグラフにしてみました。

各国の設備容量の推移

(画像クリックで大きく見られます)

2010年に中国がアメリカを抜いて1位になり、2011年にはさらに大きく突き放しました。インドは2011年の導入量は3位で、スペインとの差が縮まってきています。日本は一つ順位を落として13位。中国、アメリカ、ドイツ、スペイン、インドの5強と6位以下の差は大きくなってきました。

各国の設備容量の推移(6位以下)

(画像クリックで大きく見られます)

6位以下を見ると、イタリア、フランス、イギリス、カナダは順調に増加。スウェーデンも2008年頃から増加率が大きくなってきています。日本はほぼ横這い。

各国の風力発電・発電量は2010年以後のデータがまだ更新されていません。こちらも気になるところです。


関連ページ
中国の風力発電量、11年伸び悩む、送電網建設の遅れが響く
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0110&f=business_0110_079.shtml

GWEC Global Wind Energy Coun
http://www.gwec.net/
<風力発電>新設容量は「逆風」 20年ぶり前年割れ
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/ffc1fd2d4c8d79dcbbb9b953e56c55ec
日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9bfbfdd5699b1aa97c20f2ff822640aa
各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 6位以下
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/cc212098f082924ef9098e222e29b120


2012/2/9 更新
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<風力発電>新設容量は「逆風」 20年ぶり前年割れ

 【ロンドン会川晴之】世界風力エネルギー協会(GWEC、本部・ブリュッセル)は2日、10年に新設された風力発電所の発電容量が前年比7%減の35.8ギガワットだったと発表した。経済低迷と財政事情の悪化による公的補助金縮小などを背景に欧米での新設が手控えられ、発電容量は20年ぶりに前年実績を下回った。
毎日新聞 2月3日(木)19時24分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110203-00000062-mai-bus_all

世界の風力発電の2010年の新設は前年比7%減になった。前年よりも減少するというのはこの20年では初めてとのこと。

このニュースの元になっている、GWEC(Global Wind Energy Council)に詳細データなどがありました。

Global wind capacity increases by 22% in 2010 - Asia leads growth
http://www.gwec.net/index.php?id=30&no_cache=1&tx_ttnews[tt_news]=279&tx_ttnews[backPid]=4&cHash=ada99bb3b6

これによると、景気後退などの影響からヨーロッパが減速、アメリカは2009年は約10GWを導入したのに、2010年は約5GWと約50%も減少。これは天然ガスの価格が下落していることも影響しているもよう。
これに対し2009年末での総設備容量が約26GWだった中国は、2010年の1年間に16.5GWとそれまでの60%以上の風力発電設備を新設。2010年の世界の導入量の約46%を中国が担った。この結果、2010年末時点で中国は風力発電の設備容量でアメリカを越え、導入量世界一に!

以下、GWECより2010年の導入量、設備容量のトップ10

2010年の風力発電導入量トップ10
http://www.gwec.net/fileadmin/images/newsletter/Top%2010%20new%20installed%20capacity%202010.jpg


2010年末時点の風力発電・総設備容量トップ10
http://www.gwec.net/fileadmin/images/newsletter/Top%2010%20total%20installed%20capacity%202010.jpg


各国の風力発電設備容量の推移(2010年まで)
GWECデータより作成 

クリックで大きく見られます。


中国の伸びが際だっています。アメリカは2010年は減速。インドは3GWを新設し増加ペースが早くなってきました。カナダは2009年は11位でしたが、2010年は8位になりました。日本は221MWの新設で順位を一つ上げて12位に。その他、ブラジル、メキシコが300MW以上、北アフリカ諸国でも約200MWが導入されました。

ヨーロッパ、アメリカの風力先進国が停滞する一方、新興国の導入量が加速度的に大きくなっています。特に中国の2010年の導入量は驚きでした。実際にどのくらいの発電量があるのかも気になるところ。またデータが入りましたら更新します。


関連ページ
GWEC(Global Wind Energy Council)
http://www.gwec.net/
NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/index.html

日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9bfbfdd5699b1aa97c20f2ff822640aa
各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 6位以下
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/cc212098f082924ef9098e222e29b120
(2009年までのデータ、グラフなど)

日本の風力発電による発電量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/d4fa21ee16d7fc90339db9ffa1cf39a9
勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/a08334ada4cdae6bf1fe22356a36d648


2011/2/9 更新
寒い日が続いていましたが、先週から急に暖かくなってきました。
ほっと一息と思ったら、花粉症の症状が。。。
苦しい日々が始まるかと思うと憂鬱です。
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各国の風力発電の発電量、設備容量の推移 6位以下

前回、各国の風力発電の発電量、設備容量の推移グラフを作成しましたが、アメリカ、中国、ドイツ、スペイン、インドの上位5カ国と6位以下の差が大きいため、6位以下だけでグラフを作ってみました。

各国の風力発電・設備容量の推移(6位以下)

(画像クリックで大きく見られます)

イタリア、フランス、イギリス(UK)、ポルトガルのヨーロッパ勢、それにカナダが伸びています。デンマークはほぼ横這いで2002年には設備容量は4位でしたが、2009年には10位でした。日本も2009年には2002年の約6倍の増加となっているのですが、他の国と比べると増加率は低くなっています。

各国の風力発電・発電量の推移(6位以下)

(画像クリックで大きく見られます)

設備容量では、イタリア-フランス-イギリス-ポルトガルの順位でしたが、発電量ではイギリス-フランス-ポルトガル-イタリアの順になりました(デンマークを除く)。ポルトガルは発電量ではフランスとほぼ並び健闘しています。イタリアは苦戦中?オーストラリアは日本より設備容量は小さいのに発電量では逆転しています。

さて、ここで気になるのが各国の設備利用率です。前年の総設備容量で翌年の発電を行ったと仮定して、グラフを作ってみました。
ただしこの仮定では、その年の新設が大きい、特に年の始めに導入が多かった場合は設備利用率が大きくなります。あくまで目安であることをご留意下さい。

各国の風力発電・設備利用率の推移(推計)

(画像クリックで大きく見られます)

オーストラリア、カナダはこの仮定では設備利用率が0.5~0.7とあまりに高くなったので除きました。分かりにくいグラフになっていますが、ポルトガルの2004年と中国の2005年などのピークを無視すると少し見やすくなると思います。

アメリカが高めになるのは予想通りとして、中国は設備容量の急激な伸びの割に設備利用率は比較的低くなっています。イタリア、インドも低め。デンマークは設備容量がほぼ横這いだったので、実際に近い値になっていると思います。ドイツが期間を通して低くなっているのは意外でした。日本は2004年頃から下げ基調のようです。
(繰り返しになりますが、これはあくまで推計であり、実際の設備利用率とは異なりますのでご注意下さい)


関連ページ
日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/9bfbfdd5699b1aa97c20f2ff822640aa
日本の風力発電による発電量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/d4fa21ee16d7fc90339db9ffa1cf39a9
勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/a08334ada4cdae6bf1fe22356a36d648


2011/1/30更新
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日本と各国の風力発電の発電量、設備容量の推移

前から日本の風力発電の発電量の統計データを探していましたが、見つけられませんでした。(日本の風力発電による発電量はどのくらい?では、RPS法のデータを用いていますが、これは実際の発電量ではありません)その後も探し続けていたところ、先日、シリコンバレー発:グリーンベンチャー・ブログで紹介されていた、アメリカのEIA(U.S.-Energy Information Administration)に各国の再生可能エネルギーの発電量データがあることを発見しました。


U.S.-Energy Information Administration(EIA)
http://www.eia.gov/

2000~2009年の各国の風力発電発電量
http://tonto.eia.gov/cfapps/ipdbproject/iedindex3.cfm?tid=2&pid=37&aid=12&cid=regions&syid=2000&eyid=2009&unit=BKWH

風力だけでなく、水力、地熱、太陽光、バイオマスのデータがあります(product欄で選択)。このデータからグラフを作成してみました。

各国の風力発電・発電量の推移

(画像クリックで大きく見られます)

2009年の風力発電発電量 トップ10
(単位:億kwh)
1位 アメリカ 707.6
2位 ドイツ  359.2
3位 スペイン 347.8
4位 中国   250
5位 インド  153
6位 イギリス 80.9
7位 フランス 73.6
8位 ポルトガル 71.9
9位 デンマーク 63.8
10位 イタリア  57.8

14位 日本   32.6


アメリカの伸びが大きいですが、中国が追い上げています。ドイツは2007年から停滞、2009年には前年より発電量が減少していますがどうしたんでしょうか?スペインはドイツとほぼ並びました。10位以下はオランダ、オーストラリア、カナダと続き、日本は14位です。


ついでに風力発電の設備容量もグラフにしてみました。

各国の風力発電・設備容量の推移

(画像クリックで大きく見られます)
World Wind Energy Associationのデータより


風力先進国のヨーロッパ各国を突き放し、風力新興国のアメリカ、中国が大きく伸びています。アメリカの伸びも大きかったのですが中国はそれを上回る勢いで開発を進め、ドイツとほぼ並びました。先日の報道では、2010年には中国は約16,000MWの風力発電を新設し、アメリカを抜いて世界一になったそうです。

<中華経済>風力発電能力が世界トップに躍進―中国
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110115-00000002-rcdc-cn

本当にすごい勢いです。データが出そろいましたらグラフを更新します。


関連ページ
U.S.-Energy Information Administration(EIA)
http://www.eia.gov/
World Wind Energy Association
http://www.wwindea.org
Global Wind Energy Council
http://www.gwec.net/

NEDO 日本における風力発電設備・導入実績
http://www.nedo.go.jp/library/fuuryoku/index.html
(設備容量の推移グラフはありますが、発電量はありません)
RPS法ホームページ
http://www.rps.go.jp/RPS/new-contents/top/main.html


日本の風力発電による発電量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/d4fa21ee16d7fc90339db9ffa1cf39a9
勝手に風力発電講座 定格出力と設備利用率
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/a08334ada4cdae6bf1fe22356a36d648


2011/1/29 更新
ずいぶん探しましたが、日本では年間の風力発電・発電量が分かるページは
ありませんでした。一応電力調査統計では風力発電部門もあるので、一つ一
つ書き出せばデータは得られるようです。(でも面倒。。。)
EIAを見習って、もう少し分かりやすく公開してほしいと思います。
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クローズアップ現代・風車特集 エコで赤字!? ~特別会計の実態~

国が新エネルギー導入のために、自治体に補助金をだして進めてきた風力発電。その約約6~7割は採算がとれず、各地で「赤字」に陥っていた。「風が吹かない」「落雷で故障」というのがその理由だが、この補助金は、「エネルギー対策特別会計」から出ているため、事業から撤退すれば補助金を返還しなくてはならない。今、補助金制度から新たな制度への移行が検討される中、風力発電を通して、「特別会計のあり方」を考えていく。
NHK 11月18日(木)19:30放送
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2967


NHKクローズアップ現代の特集。最近は風力に対するネガティブな報道が多く、どんな内容なのかと注目していたが、風力発電全体としてというよりも特別会計のあり方を問う番組だった。

自治体が勧めてきた風力発電事業の6~7割は採算が取れず、その原因は特別会計の豊富な資金と補助金の甘い審査にあるとしている。書類上、形式が整っていれば採択されるという審査方法はあまりにもずさん。自治体の関係者(元町長)などは全く風車事業に関しての知識がなく、自分たちは被害者だと言わんばかりだが、本当にそうなのだろうか?自然エネルギー推進、CO2抑制という良いイメージの言葉とはうらはらに、旧来型の公共工事と同様、建設業者への利益誘導として行われたケースも多いのではないだろうか?(少なくともつくばの風車はそうだった)

また、今回のクローズアップ現代では、地方自治体が設置した風車のみ取り上げられている。出演の土居 丈朗・慶應義塾大学教授は、

民間の側は、企業なら利益を上げなきゃいけない、消費者ならむだづかいなんかできないっていうことで、もらっても、ちゃんと有効に使えるかどうかってことで、補助金を受けるかどうか決めますんで、やっぱりそこは、民間にやるとうまくいくということはあると思います。

と、民間では問題ないようにと語っているが、これも大いに疑問。そもそも、なぜこの番組は自治体の風車のみを対象にしているのか?それは、ただ単に民間側の発電量や採算性などのデータが得られなかったからではないだろうか?

以前にも書いたが、日本の風力発電所の発電量はいったいどのくらいなのか。こんな基本的なデータも公開されていない。補助金を出した以上、その効果を検証するのは当然のはず。しかし、作ったら終わりで、今まで全く成果は問わなかった。(これは風力に限らず、様々な公共事業に対しても同様)これでは、風力発電事業ではなく、風力発電所”建設”事業になってしまう。定率の補助金は、建設費が高くなるほどに補助金の支給額も高くなる。大規模、強引な開発が増えた結果が、今の風力発電への不信感の高まりなのだろう。

クローズアップ現代では、補助金の甘い審査という点のみで風車事業に関しては突っ込んだ報道はされていなかったが、この際、民間の風車を含め問題点を洗い出して欲しい。少なくとも、補助金で建設された風車は発電量などを公表させるべきだろう。その上で、上手く行っている発電所とそうでない所は何が違うのか検証することが重要だと思う。


関連ニュース
自治体の風力発電 6割が赤字
http://www.nhk.or.jp/news/html/20101118/t10015316471000.html
赤字続きの伊根・太鼓山風力発電所 風車減で生き残りへ /京都
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20101120ddlk26040621000c.html

当ブログ内 関連記事
日本の風力発電による発電量はどのくらい?
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/d4fa21ee16d7fc90339db9ffa1cf39a9
風力発電について思うこと
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/414599775f9fe0826f0c4286f3ae5fe7
日本風力開発 決算の謎
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/bf415f6e04949ff167f11ac6a5398f9f
日本風力開発 決算の謎2010
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/04f65e34ca83bde201508849ebb4ae8a


2010/11/21 更新
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洋上風力発電 東電など銚子市沖で実証

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東京電力は19日、千葉県銚子市沖で洋上風力発電の実証事業を共同で行うと発表した。国内の陸地では風力発電に適した地点は限られており、洋上風力発電への期待が高まっている。今年度から4年間で、日本の気象条件に適したシステムの開発を目指す。
5月20日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100519-00000031-fsi-bus_all


東京電力がNEDOと共同で洋上風力発電の実証事業を行うと発表。沖合3キロ、水深11メートルの地点出力2000キロワット以上の風車を1基設置予定。洋上風力は、デンマーク、イギリスなどヨーロッパで普及が進んでいる。今年(2010年)2月には三菱重工がイギリスで洋上風車に参入すると発表した。

三菱重工、英国政府とMOUを締結・洋上風車市場へ参入
http://www.nikkan.jp/newrls/rls0226s-01.html

日本では風力発電への反対運動の増加、補助金制度の見直しもあり、陸上での風力発電の拡大は難しい状況。洋上風車は、環境への影響、台風などの災害、それに保守作業など課題もあるが、日本の自然エネルギーの利用拡大、それに風車メーカーなど関連産業の育成、成長にも有望だと思う。世界的に拡大が続く再生可能エネルギー産業に日本は乗り遅れてしまっている。洋上風車、波力・潮力発電など海洋エネルギーの開発は、海に囲まれた日本の造船、海洋技術を活かす好機かもしれない。

評判を落とした風力発電の復権なるか。出遅れた日本の自然エネルギー関連産業は波に乗れるだろうか?今後に期待したい。


関連リンク
風力発電:日本初の外海洋上事業、福井の三谷商事が資本提携 /福井
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100515-00000272-mailo-l18
響灘に洋上風力発電 北九州市・若松沖 電源開発 実証実験へ
http://qkeizai.nishinippon.co.jp/news/item/32130/catid/1?ap=12
英が世界最大の洋上風力大国に,スコットランド沖に5000kWも
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20081027/317849/
アメリカ初の洋上風力発電施設を認可
http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/ng-20100430-20100430002/1.htm

<イギリス>波力と潮力の発電所、スコットランドに建設へ
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/2b1ce23a73fce1e5e84c93134e95c6c3


日本の洋上風力発電所
ウインド・パワーかみす風力発電所
http://www.komatsuzaki.co.jp/windpower/kamisu.html
北海道せたな町洋上風力発電所
http://www.town.setana.lg.jp/modules/tinycontents/index.php?id=27
サミットウインドパワー 酒田発電所
http://swp.jp/02business_1sakata.html

三菱重工 洋上風車への進出
世界の洋上風車建設実績、導入計画などの資料あり
http://www.mhi.co.jp/products/expand/wind_kouza_0308.html

2010/5/23 更新
先週からのどが痛く、体調不良が続いています。
どうも光化学スモッグが原因のようです。
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