FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2012-05-26 20:19:48 | クライミングレッスン報告
5月4日(祝) メンバー:かんちゃん(小3)、たけくん(小3)、カイト(中2)、コーヘイ(中1)、ユイちゃん(高1)

午前中は昨日に引き続いてかんちゃんが連日レッスンを受けに。
動きを見ていたお母様、「やはり登る機会がふえると、動きが違ってきますね~

今日は「ビレイの仕方」の手順のテスト。
実際のビレイはもちろんまだ出来ないけれど、気をつけることや手順はしっかりと身につけよう
だいたい だったので、今日は仮合格 次回確かめるから忘れないでね~

午後の早い時間帯はたけくん。
初級合格のノルマである「10bをトップロープでオールクリア」まであと1本
ギャラリーの新しくふえた10bを苦労の末見事完登しかも手足限定で
これで晴れて初級を卒業した やったね

午後3時からは中級&中学生以上の子どもたちがそろった。
カイトは当スクールに初参加。
いつもボルダーばかりしているカイトはボルダーはめっぽう強い
ボルダーの最高グレードは二段とか。これにはみんなびっくり
それに比してルートの最高グレードは11dだと言う。

子どもたちは放っておくとボルダーばかりやりたがる。これは分からないワケではない。ボルダーはムーブの面白い部分を切り取って、守られた環境で存分に練習できるのだ。
一方、ルートは長くて持久力が要る。
体力的な持久力もさることながら、恐怖心や辛さに耐えながら完登を目指す過程で精神的な持久力がさらに要る。そうした辛抱強さに加えて、クリップや安全面への配慮など、頭もフルに使わなければならない
要するに、ルートは辛いのだ。
でもこの辛い作業は、子どもたちの技術力をしっかりと鍛えてくれる
なので、世界的にユースの公式大会がルートばかりなのは、納得がいく。
ボルダーは故障の危険性が高いから、という理由以上にルート技術をしっかり身につける上でこのシステムはルートを経験する良い枷になっている。


カイトが今日レッスンを受けに来たのは、「オール神奈川」対策のようだ。
神奈川の国体および強化選手の選考大会である「オール神奈川」はルート競技なのである。
年に数回しかルートをやらないと言うカイトは、クリップもかなりあやしく見ていてコワイ
にもかかわらず、さすがのボルダー力で11aくらいまではオンサイト
もう一度クリップの練習をし直し、テンションしてもトレーニングのつもりでトップアウトすること、と申し渡してツナミ壁の12a緑/にトライてもらった
3回か4回テンションしながらも頑張ってトップアウト 降りてきて、自分が登ったルートとその感想を記録してもらうと「手が震えて字が上手く書けません・・・
感想には「腕がバンバン」とあった。
「オール神奈川」が終わったら、次はいつルートをするか分からない、と言うので今日の感想を持ち帰ってもらうことにする。
たまには今日の腕のパンプの感触を思い出してくれるとありがたいのだが。
コーヘイがツナミの12aをオンサイトしているのを横目で見ながら「あの子強いですね。。。」と言うので、それだけボルダー力があるのにもったいない。ルート技術をしっかり身につければワールドユースも夢じゃないよ、と言うと、目がちょっと輝いた。
あとは実際にやるかどうか、だ

ユイちゃんは「オール神奈川」に向けて黙々と自分と闘っていた。
やるべきことをしっかりこなす。これ以外に強くなる道はない。彼女はそれが良く分かっている。



<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2012-05-25 12:30:49 | クライミングレッスン報告
5月3日(祝) メンバー:かんちゃん(小3)、しいちゃん(小6)、コーキ(小4)、タクミ(中1)

ゴールデンウィークの後半戦。
午前中はかんちゃんとしいちゃんのレッスン。

ちびっこクラブという小さい子どもたちのスクールに在籍しながら、レベルアップレッスンもたまに受けに来ていたかんちゃんは、この春からちびっこクラブを卒業
レベルアップレッスンでさらにステップアップを図ることに

本当はおめでたいことなのだけれど、サッカーも並行して習っているためになかなかレッスンに来る時間がとれないらしい

サッカーや野球など、ヒートアップしている人気競技を習っている子はクライミング活動と両立させることが難しい これは長年来ている子どもたちを見ていて切実に感じることだ。

本来ならば、小学生の間はいろいろな運動を経験することが望ましいと思う。私としても、クライミング以外にも他の運動をすることは大賛成だ。様々な体や視線の使い方を体感し、レディネスを整えていくのが望ましいのは誰でも同感するところであるはず。。。

が、人気競技の習いごとをしている子どもたちの親御さんが口をそろえて言うのは、「土曜も日曜も練習や試合に時間を取られて、レッスンに来る時間がない」。。。

果たしてこれで良いものなのか
その競技に小さいうちからかかりきりで、他の活動を身につける時間も作れない。
感受性が最も育つ年代において、豊かな経験を積む時間が足りないという、この現実。。。

これで心身ともにタフな、優秀な選手が果たして育つものなのだろうか?言い方は悪いけれど、厩舎でひたすら卵を産まされているブロイラーの姿を何となく想像してしまうのは私だけだろうか?


さて、どうにか時間を作って、頑張ってレッスンに来ているかんちゃんは登ることへのモチベーションが高い。
ボルダーでは垂壁の6級を1つ完登
苦手なムーブとホールドの名前も今日のテストで合格できた
ルートでは10aをトップロープで全て完登出来ていることが判明 これからいよいよリードでのクライミングに突入する本格的なクライミング活動の開始だね

しいちゃんは今、ひたすら基礎を固めている。
この時間ではボルダーで5級を4課題とルートは10bをリードで3本登って、10b全制覇にリーチをかけた

午後はコーキとタクミとしいちゃんの3人のレッスン。

やはりなかなかレッスンに来れないコーキだが、このゴールデンウイーク中はまとめてレッスンを受けているので、大分ムーブ練習での動き方がサマになってきた
ルートは前回足自由で登ったギャラリーの10a黄色↑を手足限定で再トライ
かなり手こずったけれど、粘り勝ちの完登だった
気を良くしてもう1本。ショートウエーブの黄色■にも手足限定でトライ
こちらもかなりギリギリだったが見事一撃で完登をもぎ取った
せめて週に一度はクライミングが出来れば、あっと言う間に上達しそうだね

タクミはパンプの一人利用のテストを受けたいので、自分が登る合間にもビレイの練習。
今日はたまたま自主練習に来ていたコーヘイに相手になってもらって休みなく練習していた
おかげでずいぶん慣れてきたね
自分のクライミングでは、このところずっとトライしているダイヤモンドの11aにトライしたが、登れず あと少しなのに、悔しいね
ただ、技術が不安定なうちに自分の限界グレードのトライばかりをしていると、テクニックが後退することがあるので気をつけよう。近頃少々その傾向が見えて、実はとても気になっているのだ。。。

2時間続きのしいちゃん。この時間で10b全てをリードで完登した
着々と、マイペースで努力を積み重ねているね









国体 メディカルチェック

2012-05-24 19:26:01 | 日記
今日は朝9時から慶應大学日吉キャンパス内にある医科学センターで
国体のメディカルチェックを受けました。

伸長、体重、検尿、血圧測定、血液検査、内科問診、そしてランニングマシーンでの心電図測定などなど。。。
ランニング時の心電図測定はベルトコンベアの上を電極や血圧計をつけて走るのですが、
速度がみるみる上がり、苦しい~

近頃は疲労回復のための軽いジョギングしかしていないので、速く走ることがとても辛い。。。
思わず助けを求める目で担当の先生のほうを伺うと、「これくらいにしますか?」と言ってくださったので「お願いします」とあっさりギブアップ
血圧計などを外しながら、測定をして下さったスタッフの方が笑いながら、「まだまだ行けましたね。一番上の心拍数でまだ154でしたよ。」
いやいや、とても辛かったですが。。。

使わない体力や筋力はあっと言う間に弱ります。少し速いペースでのランニングをたまにはしたほうが良いかもしれませんね

<レッスン日誌>ビックロックスクール

2012-05-23 11:40:22 | クライミングレッスン報告
5月2日(水) メンバー:たけくん(小3)、リュウくん(小4)

今月1回目のレッスンなので、ボルダー館でボルダー中心のレッスンとなる。
しゅん君が中学に上がってやめてしまったため2人になってしまった
スクール生が2人だと私としても赤字になってしまうのでスクール自体の存続が難しい
それでもメンバー2人は元気に良く頑張った

基本練習の後のムーブの学習。
初級で教えているムーブのフォームと名称は大体理解出来てきたようなので、今度はムーブの作成 ムーブの名前が書いてあるカードを1枚引いて、書いてあるムーブを使って登る課題を考えてみる

ひとつのムーブを理解する時、他人が作った課題を登って覚えることが第一歩。大人はそこまででも良いのだろうが、子どもの場合はそこで終わるべきではないように思う。インプットが出来たら、今度は自分の考えたイメージを表現して行くアウトプットの作業は、クライミング技術にとどまらず、普遍的な学習作業として必要だと思うのだ。
ここで大事なのは、子どもが自由に表現することを妨げないこと。またムーブの特性を表現出来ていない場合、それを納得させる手段などに神経を配る必要があるように思う。


考えるのはスタート、ムーブ2手、ゴールの大体3~4手位の短い課題。長いとポイントがボケてしまい、子どもたち自身何を表現したいのかが分からなくなるためだ。
今日出てきたムーブは「キョン」。
リュウくんが上手く課題を考えられた
たけくんはこの課題作りが何故か苦手 苦手な理由はどこにあるのだろう? ムーブを使う時の体の配置が頭の中で上手くイメージ出来ていないのだろうか?
本人も少々苦手意識があるようだが、今までも練習によって苦手なことを乗り越えてきたたけくんだからそのうちうまく考えられるようになると思うよ

チャレンジタイムは2人とも登りまくった 
たけくんは5級の課題を1つ完登
リュウくんは7~6級を多数 力に頼らず、コーディネーション良く動けるようになってきたよ近頃実力が上がってきたね

最後に楽しみにしている「ホールド抜かしゲーム」。
スラブからコーナーをまたいだラインに設定すれば、力がなくてもコーナーワークである程度解決できる
最終的に4手の課題が出来あがったが、なかなか面白い課題になったね

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2012-05-22 11:51:49 | クライミングレッスン報告
4月30日  メンバー:りんちゃん(中3)、コーキ(小4)

ゴールデンウイーク真っ最中。
今日は午後の各時間帯に一人ずつレッスンにやってきた。

午後の早い時間帯は中3のりんちゃん。
彼女は今年受験生だが、クライミングだけは続けるつもりでいる。
中3ともなると国体にも代表選手として参加できる年齢となり、かなり本格化した内容となって来る。
受験との両立はかなり大変だとは思う。
が、将来にわたってクライミングを続けていくうえでこうした時間の使い方や気持ちの切り替えはとても大切
やりたいことを貫くためには、ちょっとした障害にひるんでいたら何も成し遂げられないのだ
生活に気をつけ、自己管理を怠らずに自己目標を遂行するための自分なりの方法論を学ぶための良いチャンスでもある
近頃の彼女のモニタリングシートを見ると、そうしたことへの意欲的な意識の向上が見られ、精神的に彼女は明らかにタフに前進出来ている


さて、今日のレッスンでの目標は昨日1テンだったツナミの12a緑/のレッドポイントだ
ルートでアップを3本、テンポに気をつけて行った後、ツナミの新しい11a緑■のオンサイトトライ。全く問題なくオンサイト。
そしてツナミの目標ルート。
「気合いだな」と自分に言い聞かせるように呟いていざ出発し、安定してレッドポイントした
降りてきて喜ぶ間もなくすぐにトップロープでトレーニング。
なるべく速く連続して動いてもらう。
ラストまでしっかりこなせた

次の時間は小4のコーキ。
彼は予定が合わないということで、なかなか定期的にレッスンが受けられない。
従って基本練習も積み重ねがなく、毎回同じことを注意されがち
センスがあるのにもったいないな~
レッスンにあまり来れなくても、家でたまに思い出すだけで少しは違うのに。。。

今日も今までのことを全く覚えていないので私に叱られながらの基本練習だ。
でも、センスが良いのと体が軽いのとで、ルートに取りつくと何とかして登ってしまう
今日も10aをトップロープ・足自由で一撃出来た
少しハードルを上げても大丈夫かな?
そこで簡単なルートを手足限定でトライしてもらう。
少し困っていたが余裕で完登。
降りてきた彼に感想を尋ねると、手足限定は面白い、とのこと。

ムーブの必要性を実感すれば、日常でイメージする気持ちにもなるだろう。
レッスンを受けてそれっきり思い出しもしないのでは困るのだ。
次回からは一度登った10aを手足でやってみよう、ということに決定した