さて、翌日。
今日も午前から1件のランドセル工場を訪問する予定です。
東浅草にあるこのランドセルメーカーは、規模は大きくありませんが、
重厚なランドセルを丁寧に手作りしています。
最寄の駅から、歩いて15分~20分。
この日の東京は、季節外れの高温多湿。
到着までにシャツが汗びっしょりです。
ご主人とお話ししながら、ふと棚に目をやると…
これ、6年間使い終わったランドセルから作ったミニランドセルです。
ランドセルを捨てるのは惜しく、そのまま保存するのも嵩張るため、
思い出の部分を切り取って小さなランドセルに仕立て直します。
写真のミニランドセルは、私立の小学校のもので、校章の位置を活かして作っています。
わざわざ傷のついた場所を選んで仕立てる方もいらっしゃいます。
この傷はあのときつけたものだから、とか、傷つけて叱られたなあ、とかも思い出です。
こんなふうに、思い出として残す価値のある
良いランドセルを使ってもらいたいなあ、
そんなふうに感じながら、また駅までの20分を歩いて帰りました。