出張の際、東西線南砂町駅近くにあるショッピングセンターに寄りました。
特に派手でも、おしゃれでもないのですが、
リーマンショック後のオープンにもかかわらず、業績は好調とのことで、
実のとれる商業施設のモデルといえるかもしれません。
南砂町駅の周辺は、
都や民間による高層のアパート、マンションが整備され、
人口の集積もかなりの密度があります。
そのような立地に立てられたショッピングセンターのコンセプトは、
普段使いのショッピングモールとしてお客様に〝ちょっといい日常〟を提案すること。
7つの大型店と100の専門店。
南砂町ショッピングセンターSUNAMO すなも。
ローカルなら、面に展開して集積する店舗構成を、
館内に集約して利用度を高めています。
例えば、一階の各店舗は、イオン食品館とホームセンターのカインズホーム。
二階にはあがれば、コジマ電器のほか、ユニクロ、ABCMART、
それらに囲まれるような構成でいわゆる小型のテナントが配置されています。
常識的には、階があがるにしたがって客足は落ちますが、
各階がこのような構成であるために、
各階ごとの集客がかなり安定的に確保されていると思われます。
ちなみにデベロッパーはたぶんイオンではないと思います。
(食品の核テナントとしてイオンが入っていますが、イオンの店舗づくりではない?)
平日午前の客層といえば、
ヘビーカーを押した主婦のグループ、
そして年配の方々。
おじいちゃんが就学前の孫守りにきているとおぼしき光景も。
まさしく日常、通路も広く、滞留しやすい空間づくり。
店舗スタッフも、ありがちな言葉だけのあいさつでなく、
たこ焼き家のおにいちゃんや、アクセサリーショップのおねんさんまで、
こちらにちゃんと向いて笑顔で「こんにちは、いらっしゃいませ」と声をかけてくれます。
ここ、すごいかもしれない。
ショッピングセンターという人工的な空間と思えない居心地によさ。
現代的な〝街〟とは、こういう場所なのでは?
おそらく週末はすごい賑わいになるのでしょう。
機会があれば、ぜひ一度どうぞ。
このSCのよさがわかる方は、もうかる商売のできるひとのような気がします。