逃げきれた夢(2023年製作の映画)上映日:2023年06月09日製作国:日本上映時間:96分
監督 二ノ宮隆太郎
脚本 二ノ宮隆太郎
出演者 光石研 吉本実憂 工藤遥 杏花(柴田杏花) 岡本麗 坂井真紀 松重豊 光石禎弘
極上。極上。ありがとうございます!
全ての要素が極上の中、突出しているのは芝居ですね。
芝居について評価するなんて
おこがましいことは100京も承知。
おこがましいことは100京も承知。
冒頭の光石研のワンシーン長回し1人喋りからして極上。
至福。
至福。
人間味溢れて溢れて。
技術も経験もあってのことはわかりますが
とにかく人が素晴らしい。
人の素晴らしさが伝わる。
技術も経験もあってのことはわかりますが
とにかく人が素晴らしい。
人の素晴らしさが伝わる。
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妻役の坂井真紀も娘役の工藤遥も素晴らしいんだけど、
火星いっちゃってるくらい素晴らしいのは
旧友役の松重豊とのやりとり。
旧友役の松重豊とのやりとり。
極上ったらないわけ。
なんでこんなに極上なのか、僕にはわからないレベルです。
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どっちにもどこにも転ばない話。
この話、どこにもいかないんです。
光石研が演じるのは〝忘れていく〟病気が発症した男。
アルツハイマーですかね。
アルツハイマーですかね。
でも、病を乗り越えようと奮闘したりもしない。
受け入れて静かに暮らすわけでもない。
受け入れて静かに暮らすわけでもない。
周りに助けを求めるわけでもないし
誰にも言わないわけでもない。
誰にも言わないわけでもない。
ひたすらにどこへもどっちにも行かない。
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「男性映画」なのでは、と思いました。
女性映画は多いけど、男性をちゃんと描いた男性映画は多くないかと。
働いて家に金を入れることが最低限ラインとされている男性という生き物。
それ以外は点では、だいたいの一般男性は、キモくてうざい生き物。
それ以外は点では、だいたいの一般男性は、キモくてうざい生き物。
で、今は最も〝反省〟が求められている生き物。
男性であることで特権が与えられていて
知らぬ間に女性を踏みつけていて
他のマイノリティに対して意識を向ける土台がない。
知らぬ間に女性を踏みつけていて
他のマイノリティに対して意識を向ける土台がない。
ちゃんとした会社ほど大人のヘテロ男性は反省を求められているし、
ちゃんとした社会人ほどちゃんと反省しようという意識を持っている。
ちゃんとした社会人ほどちゃんと反省しようという意識を持っている。
金を稼ぐ労働力としてハードモードで働いてきて、尚且つ反省もある程度せねばと実感できている。
これからの新しい〝男性〟映画だと思いました。
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「こうだ」「ああだ」と答えを出して、そっちに歩いて行ったりできないのさ。
もうわかんないの。
「そのままの君でいい」とさえ言えない。
「後悔のない選択をすればいい」とも言えない。
「後悔のない選択をすればいい」とも言えない。
「後悔したっていいんだ!」ときっぱり言うこともできない。
な〜んにもハッキリ言えない。
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でも、私もあなたもすでに生きて、ここにいる。
生きてここにいるものについて、
良いだの、悪いだの、ああすべきだの、こうあるべきだの、言えない。
良いだの、悪いだの、ああすべきだの、こうあるべきだの、言えない。
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目の前でこの世界に生きている人を
自分と同じ人間として見る前に
理屈で「こうだからああでそうで、だからダメだ!」と決めつけてしまっているまさに今っ!
自分と同じ人間として見る前に
理屈で「こうだからああでそうで、だからダメだ!」と決めつけてしまっているまさに今っ!
決めつけて、今生きてる人を切り捨てることができちゃっている
まさに今っ!
まさに今っ!
観るべき映画かと。