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そもそも、「名物」って何だ?

2012-04-29 10:27:44 | 温泉とは関係ないけれど
観光地で「名物○○」の看板や、
店舗などで「ウチの名物は△△です」などの声をよく聞くが、
そもそも「名物」って何だろう?

ふとした疑問が湧いてくる。

名物=うまいもの・有名な物

素直に受け取ればいいのだろうが、
長年の社会人としての経験から、
そう簡単に「はいそうですか」と受け取ることはできない。

ウィキペディアで調べるとこう記載されている。

「名物」
「特定の土地や時期において、特産物や行事として有名であるものを指す。」

要するに、その土地の風習や名産品・郷土料理などのこと。
例えば、京都なら「祇園祭」「八ッ橋」「聖護院大根」「おばんざい」などである。

こうして京の例で考えてみると、「名物」の本質が見えてくる。

一朝一夕でできるものではなく、
ましてや、自分で名物名物と連呼するかのように広めるものではない。
歴史の積み重ね、いわば熟成期間が必要なのである。


食品業界や観光業に携わった経験からすると、
近頃、安易に「名物」という言葉を乱発しているように思える。

経営者やプロジェクト推進者などが
「名物をつくる」
という言葉を発することがあるが、
そもそも「名物」という称号は、後からついてくるもの。

厳密に追えば、それは「名物」ではなく、「看板商品」。
その「看板商品」が時を経て「名物」に変化するのだ。
継続して支持される商品だから、「名物」なのである。

さらに、個人的な意見として付け加えるならば、
食品なら工場や機械で「造る」ものではなく、
人間の手で「作る」ものだと思っている。

例えるなら、
オートメーションで造られた「まんじゅう」と
職人の手で作られた「まんじゅう」
どちらが「名物」にふさわしいか?

理想論かもしれないが、
「人間のこころ」がこもってこそ、
「名物」となり得るのだと思う。

震災復興や地域振興。
様々なカンフル剤を注入しなければいけない時期だが、
表層だけを見ることなく、
そもそもの本質を忘れない事業推進を願うばかりだ。

思案することを、文章として具現化することは疲れるが、
たまにはマジメなことも書かんとね(苦笑)


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