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地政学

2010-09-26 01:58:42 | 温泉とは関係ないけれど
地政学といわれる学問がある。
地理的な位置関係が政治、国際関係に与える影響を
研究する学問のことだ。

例えば、
日本は四方を海で囲まれているおかげで
大和朝廷から始まる歴史の中で外国から大規模な攻撃を受けたことは、
鎌倉時代の元寇と太平洋戦争でのアメリカを中心とする連合国以外なく、
現在に至るまで国として存続している。

同様にイギリスも
海を支配することで、近世まで多くの植民地を抱えることができた。
そして四方を海で囲まれているおかげで
フランスのナポレオンやナチスドイツも攻めることができなかった。

このように海という存在は時には絶対的な障壁として、
または繁栄する手段として、その国を守ってきた。

考えれば当たり前のように思えることだが、
こんなことを考える学問が地政学という。


この地政学で現代の日本を考えると、
日本は周りを海で囲まれた陸地面積も狭く
地下資源もほとんどない島国である。

でも200カイリという排他的経済水域と12カイリという領海の面積をみると、
日本は何と世界6位の広さを持つ国というから驚きだ。
ちなみに日本の陸地面積は38万k㎡だが、排他的経済水域と領海の面積は451万k㎡もある。
中国を見ると陸地面積は960万k㎡と広大だが、排他的経済水域と領海の面積は96万k㎡しかない。
何と日本は中国の4.5倍もの排他的経済水域と領海をもっている。

資源を持たない日本だけに、
将来有望な海洋・海底資源は守らなければいけない。
だから譲歩してはいけないのだが・・・


政治的な話だが、
中国が領土を主張しているのは日本の尖閣諸島だけではない。
南シナ海にある南沙諸島も領有権を主張している。
中国の他にも台湾、フィリピン、マレーシア、ベトナム、ブルネイ
など多くの国が主張し、そう簡単には解決できそうもないが・・・。

南沙諸島にもまた海洋・海底資源が眠っている。
場所から見ると、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナムが近いが、
海洋・海底資源を確保するためにどこの国も必死になっている。

しかし中国はどこの国よりも必死で海を欲しがっている。、
中国国家海洋局が作成した2010年の「中国海洋発展報告」によると
管轄海域の拡大と海洋権益の保護を強化し、「海洋経済強国」を作り上げる
ことを目指すと明記されている。

ここの「管轄海域の拡大」が尖閣諸島や南沙諸島での領有権の主張であり、
「海洋権益の保護」が東シナ海でのガス田の開発に繋がっている。
その意味からでも中国の姿勢は一貫している。

そしてキナ臭い話だが、それらの目的を達成するために
空母建造などによる海軍力を強化しようとしている。

軍事力を背景とした圧力による恫喝外交。
アメリカやロシアが得意としてきた手段だが、
それを中国も東シナ海や南シナ海でやろうとしている。

かつて日本も中国に対して行ったことのある事例だけに
昔やられたからやり返す的な発想なのだろうか。
前近代的な帝国主義の延長のようなやり方だが・・・


今回、中国漁船の船長が拘留期限前に釈放された。
その船長はまた尖閣諸島で操業したいといっている。
そして中国は日本に対して謝罪と損害賠償を求めている。
もう簡単には中国は引かないだろう。

外交はよくトランプに例えられるが、
中国には切るカードがあるが、日本には切るカードがない。
経済、人質というカードを切られたら日本はとても分が悪い。

もし同じような問題が発生した場合、
中国漁船を再び拿捕したり、船員を逮捕できるだろうか?
退去勧告を出してもそのまま居直ったらどうするだろうか?

下手をすると、
今度は巡視艇を連れて漁にくる可能性もある。
そして中国の巡視艇は武装巡視艇という話がある。
そんなものが来たらどうするのか?

そして何よりも懸念するのが中国国内の世論だ。
帰国した船長は英雄扱いで、賛辞の声が上がっている。
さらに日本に対する謝罪と賠償要求に対して世論が後押ししている。

中国のメディアでも日本の締め上げ方が紹介されている有様。
・日本製品のボイコット
・レアアースの輸出停止(すでにしているが)
・中東での日本向け石油の買い占め
こんなことをされれば、日本は株価が下がり青色吐息だろう。

でもそれらを「覚悟」して、
事態を「打開」しなければいけないから深刻だ。


しかし何で中国はそんなに外圧をかけたいのだろうか?
外圧は必ずナショナリズムを引き起こす。
日本に変なナショナリズムが巻き起こらないことを祈るばかりだ。

温泉とは全く関係ないことながら、かなり脳ミソを使っている。
この数日のブログの記事・・・かなり微妙な内容だなぁ(苦笑)


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