うらべにさんにお願いしてルバーブを分けて頂きました。
届いてびっくり、こんなに沢山、しかも太い!
2008/7/3 ルバーブとじゃがいも
ルバーブはタルトやパイ、クランブルやクラフィティ風のお菓子もおいしいし、ジャムもよいのだけれど、去年カイエさんが赤いルバーブで作ってらしたものを拝見して以来、ずっと作ってみたいと思っていたものがあるのです。
それは干しルバーブ。
ルバーブを扱ったことのある方なら分かるとおもいますが、生の時はセロリやフキのようにシャキシャキしているのに、加熱すると皮までとろとろに柔らかく煮えてしまうのです。
しっかりした形状を保ちつつ干すとは、これまで考えてもみませんでした。目からウロコです。
絶対やってみたいわ、と昨年からずっと思っていました。
加熱しすぎは厳禁のはず。
色々考えて、次のようにやってみました。
■■干しルバーブ
■材料
ルバーブ 太いもの
果糖 たっぷり
四角い琺瑯容器
■作り方
(1)ルバーブは洗って、ホウロウ容器にぴったり収まるように長さをそろえて切る。
干しルバーブ用には皮をむく。
皮はジャムにする際には簡単に煮崩れるが、干すと固い表面となり、噛み千切りにくい。
なので皮を剥いてから作るのがコツです。(お友達のわらびさんに教えて頂きました)
端っこがあまったらジャムなどに(ジャム用には皮を剥く必要はない)。生のまま冷凍保存も可。
(2)大量のお砂糖をまぶして冷蔵庫で一晩おく(時々容器を振るようにして混ぜ返す)。翌朝にはかなり水分が出てきます。
(3)容器ごと(水分もそのまま)オーブンの低温(120度)で時々混ぜ返しながら加熱。全体に、新鮮な緑色が褪せ、シャキシャキした感じがなくなり、ふよふよになる程度まで。
(今回容器に何層にも積み重なった状態で加熱しましたが、天板に平らに並べて軽く加熱してもよかったかも。時々様子を見ながらひっくり返したりすれば焦げたりもしないのではないかしら)
(4)ルバーブを液体の中から取り出し、干す。液体はまだサラサラしているので、これを半量程度になるまで煮詰める(焦げないように注意)。
(5)夜になったらルバーブを容器に戻し、煮詰めたシロップをまぶしておく。冷蔵庫で保存。翌朝にはルバーブ中の水分が引き出され、シロップがたっぷりに増えている。
(6)ルバーブを干し、シロップを煮詰める、を繰り返す。シロップにとろみがついてきたら煮詰めるというより、殺菌のため軽く煮立たせるにとどめる。煮詰まったシロップはとても焦げやすいので、湯煎にするとよいかも。
(7)好みの干し加減で出来上がり。よく乾いていればグラニュー糖をまぶしてもよいが、私の場合まだしっとりだったのでまぶしたグラニュー糖は翌日には溶けてしまいました。
(8)干しあがったルバーブは、短く切ってレーズンのようにフルーツケーキに焼き込むのもいいし、チョコがけするのもおすすめ。
製作過程の写真をご紹介しますね。
最初のころの写真は撮り忘れてしまったのですが、干して3日目ではこんな感じです。
網の上に乗せるとしずくが垂れるというほどではなくなりましたが、まだ内部には水分がたっぷりです。
このしばらく後、だんだんとろみがついてきたシロップを煮詰めようとしていたらら悲劇が。
2008/7/11 シロップがカラメルに・・・
(自分への戒めのために写真にとりました。涙。)
いぐりすももを剥いている間にシロップがカラメルになってしまいました・・・。一応、ルバーブにはそこそこ甘さは染み込んでいたので、新たにシロップを作ることはせず、干してはとりこみ、を繰り返すことにしました。
干し続けるとこんな感じにかなり細く縮んできます。
2008/7/20 仕上げ干し
夜の間は容器に入れて冷蔵庫にしまっておきました。グラニュー糖をまぶしてみたけれど、まだ溶けてしまいます。でもこれ以上干すと固いかな、と思ってひとまず出来上がりとしました。
2008/7/15 ためしにグラニュー糖をまぶしてみたら・・・
あの荷崩れやすいルバーブをこういう風に仕上げるのは面白い経験でした。
母が実家のルバーブを使って私より先に作ったものは、もっとジューシーな感じでしたが、私の方がよく干したせいか固めです。
面白いのは、根っこ付近とそれ以外の食感が違うこと。根っこに近いほうはシャキシャキ、茎部分はシコシコ。根っこ付近にはデンプンが蓄えられているのかな。
味はどこも甘酸っぱいです。
何に似ているかな。干し杏の系統かしら?レーズン?(今回は途中でシロップが焦げたためレーズン程は甘くなりませんでしたが)
いっぱい作ったはいいけれど使い道はどうしましょ。
そのままお茶請けにつまむほか、細かく刻んでレーズン代わりに焼き菓子に混ぜるというのはどうだろうか。
ここまで干せば、よもやケーキの中で煮崩れたりはしないはず。
という訳でひとまず冷凍しておきました。
今回少し悔やまれるのが、何だかお菓子の割には地味な色になってしまったこと。
作成途中、いぐりすももの果汁や、ブラックベリー酒、ビーツなどの赤いもので色づけすることも考え付いたのですが、ぼんやりしているうちに忘れて、時期を逸してしまいました。
でもまあ、これがナチュラルな色なので仕方ないな。
レーズンやサルタナだって地味な色だし、刻んで使う分には問題なさそうです。
それにしても、こんなに手間をおかけになって…!またまた敬服の巻!
甘酸っぱくて味の濃い干しルバーブ。刻んで焼き菓子に、一票♪
蕗ってどんなに煮てもあの独特な香りが残っておいしいですよね~。綺麗な緑色を保つのはどんな技を使うのでしょう??ルバーブにも応用できないものか・・・。
刻んで焼き菓子にするの試してみなくては。
あまり細長いと繊維のせいで噛み千切り難いですが、細かく刻むとその問題も解消されてちょうどよいはずです。
手間的には大したことはないのですが、重ならずに干せる網があれば便利だと思いました。あとこの時期蒸し暑くて、こんなとき外に干していいものかと不安になりました。本当はこういう干しものは冬ですよね。