ベトナムの子どもたちに奨学金を――FUJI教育基金

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チャットビン中学校のアンケート

2011-09-10 | CB(チャット・ビン)中学校

チャットビン中学校のアンケート

 〔出井運営会員〕


201010月、授与の旅」実施時に、ベトナム 北部ニンビン省のチャットビン中学校の奨学生へのアンケートを実施しました。

目的は、奨学生の日常生活および教育環境の実情を把握し、当基金の今後の活動に生かしていくためでした。


「旅」実施前に運営委員会で設問事項・内容を綿密に検討しましたが、委員間の連絡が不十分だったため、実施したアンケートでは最初のアンケート票素案を使用してしまいました。そのため、一部曖昧かつ不十分な設問もありましたが、奨学生の生活および教育環境の実態を把握することができました。これからも奨学金授与の旅のときに同様のアンケートを行い、各地域の奨学金授与活動に生かしていく予定です。

集計結果を、次のブログで紹介します。

 


チャットビン中学校(ベトナム・ニンビン省)奨学生へのアンケート集計

2011-09-10 | CB(チャット・ビン)中学校

 

以下、チャットビン中学校のアンケート結果の概要を紹介します: 

■実施時期:2010108 

■対象奨学生総数:36人(女子25人、男子11人) 

1)     両親の職業:

父親――農業=30人、医者=1人、その他(軍隊、建築関連職人など)

母親――農業=31人、教員=2

2)     家族数

2人~3=2世帯、4~5人=28世帯、6人以上=7世帯(最大世帯=7人)

3)     兄弟数 (*兄弟数に本人を含めるかどうかが、曖昧でした)

1人=9世帯、2人=14世帯、3人=10世帯、4人以上=3世帯

4)     教育費 (1円=約260ドン):

学費――90,000ドン/=36人、

教科書代――150,000ドン/=4人、200,000ドン=27人、250,000ドン=5

その他――08人、150,000ドン=1人、500,000ドン=5人、100万ドン以上=22

5)     勉強時間と家の手伝い (*授業時間を含んでいる可能性があります)

    勉強時間――4~6時間=11人、7~9時間=20人、10時間=5

    家の手伝い――する=36人(100%)

手伝いの内容――主として、女子は家事や弟妹のめんどうなど、男子は農作業。

6)     通学手段と通学時間:

徒歩――15人  5分~15=13人、30分=1人、60=1

自転車――20人 1525=10人、30分以上=7

7)     小遣い:

もらっている――11人。1,000ドン~5,000ドン、多くても1万ドン(40円程度で、文房具、自転車の修理代、友人の誕生祝いなどに使用)

  もらっていない――25

8)     進学希望:

   36人全員が「ある」と回答。

9)     将来就きたい職業(複数回答):

医者=15人、教師=14人、社長=2人、スチュワーデス=2人、ファッションデザイナー、サッカーのコーチ、ウエートレス、歌手、エンジニア、旅行ガイドなど。

10)最も困難な家庭の問題は?:

経済的問題を挙げた生徒が圧倒的に多い。とくに“家業が農業なので経済的に困難”とする生徒が多々いました。

また中心的働き手が死亡したり、病気療養中のため経済的に困難と記した生徒も23人いました。

11)心配事があったときの相談相手は?:

 母親=18人、父親=6人、同性の友人=6人、姉=4人、先生=4人、祖父母=3人など。

12)FUJI奨学金の使途は?

大半の奨学生たちは、「両親を助けるために授業料と参考書、学用品などの購入」等に充当していると答えています。

13)FUJI教育基金に対する要望や意見は?

大多数の奨学生が当基金に対し感謝の意を表しています。加えて、「願わくば」として、「貧困克服のために長期の支援を望む」とともに、「他の多くの貧しい生徒たちを奨学金授与対象者に加えてほしい」「さらに対象者枠の拡大を」も強く望んでいます。

なお、奨学生たちにとって当基金の「授与の旅」参加者と行く「小旅行」はとてつもなく楽しい催しのようです。56人の生徒がこの小旅行について言及し、「毎年旅行に連れて行ってください。Thank you very much!」と記しています。

【以上、集計:出井】