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サブカルとサッカーの話題っぽい

【ラノベ】ラブライブ!School idol diary ~南ことり~

2013-09-08 | ライトノベル
ラブライブ! School idol diary ~南ことり~ ラブライブ! School idol diary ~南ことり~
価格:¥ 819(税込)
発売日:2013-07-30

 読了。

 毎月のお楽しみになりつつある『ラブライブ!』公式ストーリーのことり編。
 相変わらずというべきか、次の真姫編を購入してから読み始めるという体たらくです。ハイ。

 いやー、今回も面白かった!
 海未編の感想でも書きましたが、『ラブライブ!』が好きになってこういう話を読みたいと思っていた人間にとっては大当たりです。今回は導入こそ、ことり特有の不思議ちゃんオーラが強くて不安になりましたが、最終的には非常に楽しめる一冊になりました。
 徹頭徹尾「穂乃果穂乃果」だった海未に比べると、ことりはμ'sのメンバーと自分なりに親交を深めている感じなんですね。服飾が得意という設定を軸に据えて、うまいことキャラクターの掘り下げをしているなーという印象でした。
 個人的には、やはり最後の水着コンテストのエピソードが一番面白かったです。全メンバーが絡むお祭り的なエピソードだったというのもありますし、コンテストの話を進めていく中で、μ'sの裏事情が語られるのは興味深い話でした。
 ぶっちゃけ、すべての衣装をことり自ら手作りしているというのはファンタジー設定もいいところなんですけど、そこに製作資金の問題などが絡んでくると妙なリアリティがあるというか、今後のμ'sの活動を追いかけていくうえでは外せないエピソードだったと思います。エリーチカと真姫は頼りになるなあ……。
 そういえば、どこかで見かけた設定画に、穂乃果たちスクールアイドルは「アイドル体型ではなく、あくまでも普通の女の子」みたいな但し書きがしてありましたけど、水着コンテストであっさり優勝してしまったり、アニメのミナリンスキー(これはアニメ独自の設定なんだっけ)が伝説のメイド扱いされているのを見るに、ことりってあの世界ではかなり可愛い設定っぽいですね。
 水着コンテストに誰が出場するか少し揉めていましたが、穂乃果、にこ、希、凛、花陽あたりが出場してたらどうなってたのか気になるわー(ここで挙げた名前に他意はありません!)

 つーわけで、サクサクッと真姫編も読んじゃおうと思いますということで一つ。


【ラノベ】ログ・ホライズン 1 異世界のはじまり

2013-08-23 | ライトノベル
ログ・ホライズン1 異世界のはじまり ログ・ホライズン1 異世界のはじまり
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2011-03-31

ログ・ホライズン (1) (ファミ通クリアコミックス) ログ・ホライズン (1) (ファミ通クリアコミックス)
価格:¥ 714(税込)
発売日:2013-02-15

 読了。

 うおお……オモシレェ━━━ヽ(∀゜ )人(゜∀゜)人( ゜∀)ノ━━━ !!!!

 実はだいぶ前から、あの『まおゆう』と同じ作者さんの手による〝web小説にありがちな設定〟で書かれたweb小説があるというのは耳にしていたんですが、良い評判よりも悪い評判のほうが目に入ってきてしまい敬遠していたんですよね(主にシロエの性格に関してだった)。
 ところがまあ、この秋からアニメが放映されるということで、「だったらその前に少し読んでみようかな……」とコミカライズ版に手を出したのが運の尽き、というか財布の紐の尽き。めっちゃくちゃ面白いじゃないですかコレ
 以下雑感。

・最初に「web小説にありがちな設定」と書いたが、具体的には「ネトゲの世界に転移」という設定のことを指す。嘘だと思ったら「小説家になろう」というサイトをチラ見してみてもらいたい。一発で理解できるハズ。

・ただまあ、この場合の「ありがち」というのはなにも悪い意味だけではなくて、それだけ人気がある(=読者に求められている)設定の小説ということでもあるわけで、多分に漏れず僕も大好きな設定だったりする。それだけに選択の幅が広くなるので、意外と自分好みの物語を見つけにくかったりもするのだが、今作『ログ・ホライズン』は完全にツボだった。

・第一に、作品の根幹をなすルールの設定が好み。死んでも復活できるとか(今の段階ではリスクは明かされないけど)、空腹感はあるけど食事に味がないとか、ファストトラベルの位置づけとか、およそ「ネトゲモノの小説」を書くうえで必要になる矛盾潰しを完璧に近い形でこなしているのはスゲーと思う。ゲームとリアルのいいところどりをしているような設定でキッチリと土台作りができているので、キャラクターの掘り下げや物語の展開に集中して読めるというのはとても大きな利点。つまらないネトゲモノは、まずここで躓いていることが多いんだよなあ……。デスゲーム()とかね!

・第二に、作品世界に多様性を持たせられていることに感心。主人公であるシロエすら『ログ・ホライズン』という作品に登場するキャラクターのうちの一人として描かれているというか、「シロエの持つ価値観」というものが作品世界において特別視されることなく、「こういう考え方の人もいる」というラインに留めてあるのは素晴らしい。これが『SAO』だと、とにかくキリトマンセーになるから読んでいて辛いんだよね。そのうえ、いわゆる善と悪が、主人公と主人公に敵対する者たちという図式にそのまま置き換えられてしまうのはマジでつまらない。ネトゲをやっている人にも色んな考え方の持ち主がいて然るべきだし、その点『ログ・ホライズン』は「○○する人は善」とか「○○する人は悪」みたいな単純な構造を持ち込んでいないのがすごくよくできていると思う。

・第三に、純粋にストーリーが楽しい。1巻はいわばチュートリアルみたいなもので、知人のギルメンを救出にいくというクエストをこなすのがエピソードの中核になっているが、手探りで経験を積んでいく主人公と読者をオーバーラップさせられる構造になっているのも何気に上手いと思う。主人公シロエはヘビーユーザーなので、エルダー・テイルなんていう架空のゲームを知らない読者との知識の差というのは埋めようがないはずなのに、キチンと足並みを揃えられる作りになっているのは橙乃ままれさんのテクニックだよなと。あと、本来であれば不可能に近い動作を、仲間との連携とプレイヤースキルで行ってしまうというのは、俺TUEE系の面白さもあった。単なるチートじみた強さ、ではないのがこれまた実にウマイ。

・つーわけで、現時点でほぼケチのつけようがない出来なのだが、唯一、文章の装丁のちぐはぐさが目についたのだけは残念。場面が切り替わるわけでも、会話が終わるわけでもないのに、途中で変なところで一行空いたりするのは何なんだろう? web小説のときの文体をそのまま文庫にしたんだろうか。このへんはブラッシュアップすることでもっと読みやすくなったと思うので、編集さんに頑張って頂きたい(エンターブレインのweb小説文庫は他と比べたら破格の扱いだと思うけど)。

 これは大人買いだなー。

 ちゅうか、web小説を文庫化したときってソフトカバー(1000円強の値段のちょっと大きなやつ)になるのが大半ですけど、コスト面とか考えると仕方がないんですかねー?
 文庫サイズで値段も600円とかにしたほうが売れると思うんですが、それはなかなか難しいのかなあ。僕が中学生、高校生のときだったら一冊1000円以上する本はちょっと買えなかったですわ(´ω`)


【ラノベ】ラブライブ!School idol diary ~園田海未~

2013-08-21 | ライトノベル
ラブライブ! School idol diary ~園田海未~ ラブライブ! School idol diary ~園田海未~
価格:¥ 819(税込)
発売日:2013-06-29

 読了。

 すでに3巻目にあたることりが発売済みだったり、さらにその次の真姫の発売まで十日を切っていたりと、遅きに失した感がありますが、マイペースっていいよね! っつーことで。

 で、結論から書いちゃいますが、すっげー面白かったです
 誤解を恐れずに言うと、穂乃果の巻よりはるかに面白かったなあ。
 あ、たしかに僕は海未推しですけど、ここで言う面白さっていうのはキャラクターの魅力に端を発するものではなくて、純粋な読み物としての面白さというか、自分の読みたいモノを提供してもらったことによる「しっくりくる」感じの差にあると思ってください。
 や、極端な話、穂乃果視点の物語というのはアニメで一度追いかけているので(たとえ中身がまったくの別物だとしても)、できれば他のメンバーたちがどういった心情でスクールアイドルとして活動しているのか、といった部分を知りたかったのですよ。そういう意味で、コレはドハマリする一冊でした。

 ちなみに、一番印象に残ったのは真姫がスクールアイドルを辞めさせられそうになる話だったり。
 アニメでは尺の関係で掘り下げられませんでしたけど、そういえば真姫って医者の跡取りでしたよねと。ピアノを弾いていたときの意味深な台詞などから、「本当は音楽関係の道に進みたいのに境遇がそれを許さない」というバックボーンは読み取れましたが、それっきり放置されていたアレです。
 家族にどう思われているのか、というのは、真姫というキャラを掘り下げるうえでは避けて通れない要素ですし、それがそのままμ'sの存続にも関わる問題なので、今回こういう形で解決に導いたのは色んな意味でスッキリしました。また、真姫の問題解決を描写することで、海未をはじめとした他のメンバーたちの掘り下げも行っていたのはすげー巧いと思います。
 二年生トリオに限っても、真姫の両親に決定打を放ったのは海未でしたが、その支えになっているのは穂乃果のバイタリティでしょうし、ことりが意外と冷静に状況を見た発言をするのが面白いなと。振り返ってみるとアニメでもときどきツッコんだりしてましたので、そのへんがことりのやや黒いイメージに繋がっているんでしょうか。
 あとはまあ、ほのキチほのキチ言われている海未がガチでほのキチだったというのがわかったのも収穫でした。海未の子供のころの思い出、穂乃果のことばっかやん!
 しかし、だからといって百合くさい流れになったりせず、心温まるエピソードを読ませてくれるのはさすがです。最後の穂乃果が家出してくる展開などは、さほど分量があるわけでもないのに、中に詰まった情報量がハンパねえですし。
 や、あれは上で書いた真姫の境遇なども重ね合わせているんだろうなと。穂乃果の父の気持ちは、海未が推測したとおりだと思いますし、それほどシリアスなものではないんでしょうけど、スクールアイドルとして活動することによる変化を上手いこと読者に伝える冴えた描写でした。

 というわけで、このクオリティなら全部買ってもいいかなーと手のひら返すことにしますっつーことで一つ。
 それにしても、海未の設定は見ているだけでも大変すぎてゲンナリしてしまうのだわ。日々の稽古に加えて学校の勉強を欠かさないだけでもキツそうなのに、そこにスクールアイドルがそのまま加わったんだもんなあ。
 どうか海未が血尿出したりしませんように(最悪だ)


【ラノベ】暦物語

2013-07-20 | ライトノベル
暦物語 (講談社BOX) 暦物語 (講談社BOX)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2013-05

 読了。

 よし! 『物語』シリーズで一番面白くない巻が更新されましたよ!(・ω<)

 いや、そんなの更新されても嬉しくもなんともないですが。

 つーわけで、非常にイマイチな一冊でした。
 今回は短編連作の形になっていて、それぞれのエピソードというのが、セカンドシーズンと位置づけられた物語の後日談+αという形で描かれています。まあ、ぶっちゃけ時系列の確認作業みたいな感じですね。
 で、暦がヒロインたちと順番に「こんなこともあったねえ」と、共通点があるんだかないんだかわからないような会話をするんですけど、これがもうツマンネーツマンネー。最初の『こよみストーン』からして微妙だったんですが、まさかそこから話を重ねるごとにどんどんつまらなくなっていくとは思いませんでした。
 会話のテンポは悪いわ、ヒロインたちのキャラクターは〝事件前〟と〝事件後〟が混ざってどっちつかずになっているわ、見所のない文章がつらつらと書き連ねられているのには本当に参りました。しかも今作はページ数だけは無駄に多いため、途中までは読むのが苦痛でした。
 ただまあ、途中まで、というふうに書いたように、斧乃木メインの『こよみシード』からは、まるで書いている人間が入れ替わったんじゃないかと感じるほど面白くなったんですけどね。でも遅ェよ
 というのも、上に「時系列の確認作業」と書きましたが、『暦物語』において本編の時系列に並ぶのが『こよみシード』からなんですよね。具体的に言うと、例の「暦が吸血鬼になっちゃいそうだよ! どうしよう!」みたいな問題が起こったあとの話ですか。
 そして、それに続く『こよみナッシング』と『こよみデッド』は、ついに時系列が暦の大学入試本番まで進み、非常に気になる引きになっていました。言葉を選ばずに言うと、最後の三編だけでよかったじゃん、みたいなペラッペラな一冊でしたっつーことです。ハイ。

 そんなわけで、面白い部分もあったものの、あまりにもつまらない部分の分量が多すぎて辟易としたので語ることがあまりないですということで一つ。


【ラノベ】ハイスクールD×D 15

2013-07-15 | ライトノベル
ハイスクールD×D 15    陽だまりのダークナイト (富士見ファンタジア文庫) ハイスクールD×D 15    陽だまりのダークナイト (富士見ファンタジア文庫)
価格:¥ 630(税込)
発売日:2013-06-20

 読了。

 一冊おいて、また短編集。ちょっと短編集を出すペース早くない? と思ったんですが、ドラゴンマガジンでがっつり連載しているため、未収録のエピソードが貯まっているということらしいです。前回の短編集では、まさかの木場ヒロイン力を見せつけられましたが、今回は果たして。
 っつーわけで、エピソードごとに雑感。


>>魔法少女リーア☆マジか!?

 タイトルと石踏さんのコメントを見るに、『まどか』が流行ってたころに思いついた一発ネタだと思うんですが、正直イマイチ。
 レヴィアタンに請われてリアスとソーナがオーディションを受ける――というところまではよかったのに、肝心のオーディンションが始まってからはギャグ的にも萌え的にも(萌えって久しぶりに使った気がする……)見所がなかったような気が。ちゅうか、基本的に「ミルたんが出てくる=力業で押し切る」だけになってしまうので、さすがにそろそろマンネリです。
 これだったらいっそのこと、オーディンションに参加するのをリアス、ソーナ、レヴィアタンの三人に絞って描写を掘り下げたほうがよかったんじゃないかなあ。すでにキャラ数がトンデモないことになっているので、眷属総出にした時点でとっちらかってしまうというかなんというか。


>>朱と紅


 朱乃視点で描かれる朱乃とリアスの馴れ初め。
 メインキャラの一人である朱乃の過去エピソードということで興味深くはありますが、これまでに大筋の話は語られていたので、それほど目新しさはありませんでした。
 まあ、よくある「今は親友だけど、出会ったころは――」みたいな話ッスわ!(身も蓋もない)


>>聖☆おじょうさん聖地へ

 アーシア、ゼノヴィア、イリナの三人がアキバにエロゲを買いに行く話。……これで総括できてしまう!
 つまらなくはないんですけど、誤解を恐れずに言うと安っぽい話だなあというか、ありがちすぎますよね。なんかこう、勘違いしているヒロインにエロいことをさせるとか、いわゆるオタク的な行為を二次ヒロインにさせるというのは、いかにも二次創作SSとかでありそうな話だなと。
 ぶっちゃけコレって『ハイスクールD×D』じゃない作品で似たような話を作ったら寒すぎて目を背けたくなるでしょうね。そういう意味で、『ハイスクールD×D』は懐の広い作品だなあと思います。ハイ。


>>特訓でいこう! ~地獄編~

 15巻で一番面白かったエピソードがコレ。
 朱乃オヤジが重度のマゾで、サドである実の娘とSMプレイをして悦ぶというカオスな絵面に声が出そうになりました。
 これくらい突き抜けてると面白いわー。キャラは完全に崩壊しましたけど!


>>おおかみのもんしょう

 で、SMに次いで面白かったのがコレ。
 ヴァーリ一行の日常(?)をフェンリル視点で描いたエピソードで、自分でも意外なほど楽しめました。アルビオンがカウンセリングを受けているというのが、もうすでに面白いです。
 しかし、今回のエピソードや幕間における黒歌とルフェイの描かれ方を見るに、この二人はグレモリー眷属とヴァーリたちを繋ぐ架け橋的な立ち位置になるんでしょうか。これまたどちらに転ぶか分からないネタだよなあ。あまり馴れ合いみたいになっても面白くないですし、ヒロインが増えすぎると一人あたりの尺が短くなりそうなんですけど、どうなるんでしょう。


>>陽だまりをキミに

 木場の過去エピソード。
 朱乃の過去エピソード同様、好きなキャラなので興味深くはあるものの、これまでの展開で「こんなことがあったんだろうなあ」というのは予想できていたので、その補足というか補完にしかなっていないかなーと。
 ただ木場の過去は、現在放映中のアニメで取り扱う箇所なので、タイミングがいいっちゃーいいのかもしれません。
 そしてヤラレ役として出てきたはぐれ悪魔のしょうもなさには同情を禁じ得ないのであった。

 つーわけで、一定のクオリティこそ保っているものの、やはり短編集は短編集という感じで。
 こういうのって数を重ねるごとにネタが摩耗してくるので、個人的にはガンガン本筋を進めてもらったほうがありがたいです。
 ラノベにおいて停滞とは退化を意味するということで一つ。