玉川上水 花マップ

玉川上水沿いの主な野草の生育地図を作ります

2024年1月14日の観察会

2024-01-14 19:45:42 | 観察会
一年でも植物が最も乏しい時期であること、年が改まったことを考えて、久しぶりに下流の方に行ってみることにしました。去年おこなった「大樹しらべ」で、玉川上水で最大の木である「牟礼の大ケヤキ」を見に行くことにしました。
 宮下橋に最寄りの三鷹台は小平からは一時間ほどかかりました。前の日に少し雪が降って寒かったのですが、快晴で気持ちの良い天気でした。宮下橋に行くと数人集まっておられたので、少し待ってそこから下流に向かって歩くことにしました。この辺りは少し上流の井の頭公園に比べると緑は幅が狭くなり、林としては貧弱ですが、都心に近いことを考えると、玉川上水の緑の価値は大きいと思われます。上流に比べると常緑樹が多い印象です。


 ネズミモチ、シラカシ、シロダモ、ユズリハ、スダジイなどがよく見られました。少し歩くと下流からいかにも自然好きそうな人が歩いてきたので、見ると大塚さんでした。大塚さんはこのあたりをよく歩いておられて、植物だけでなく、鳥にも昆虫にもとても詳しい人です。そこで大塚さんの説明を聞くことにしました。

 このあたりでも道路の計画があるとのことでした。また壁面の崩れを補修した場所も多く、上水の幅が狭く斜面が急なので、あちこちに崩れが見られました。東橋のところに、工事をした場所があり、一番底の部分が平らになって、たくさんの杭が打たれていました。今後、この辺りはこの形の工事が行われるのだと思いました。


 この辺りは、少し離れればにぎやかな場所のはずですが、玉川上水とそれに接する住宅地は静かで、都心に近い場所とは思えないほどでした。散歩する人も多く、のどかな雰囲気でした。大塚さんが「スズメバチの巣」といって指差すのを見ると、あまり大きくない巣がありました。後で聞くとコガタスズメバチのものだろうということでした。


それから、大塚さんから
「ここにアマナが咲くんですよ」
という場所を聞きました。

 小一時間歩くと、どんどん橋に達しました。この場所は放射五号線のすぐ脇で、その道路にはたくさんの自動車が走っていました。どんどん橋という名前はその橋をわたるとどんどんと音がしたからとか、水がどんどん流れていたからとかいう説があるそうです。橋のたもとに石碑がありました。宝暦年間のものということでした。


 牟礼の大ケヤキは放射五号線の、2本の道路の間の狭い緑地に立っています。持って来た荷造り紐で周囲を測り、その長さを計ったら422センチありました。



これを円周率 3.14で割ると134.4 cmで、大塚さんから報告があった135cmとほぼぴったりでした
「さすがにこの木は切れなかったんですね」
それほど威厳を感じさせる木でした。私たちが話をしている間にも、通り過ぎる複数の人がケヤキに向かって手を合わせておられました。しかし枝を剪定されて元気がない印象を受けました。おそらく排気ガスもすごいと思います。


孤立する大ケヤキ

 その木の袂に庚申塚がありました。庚申塚というのは猿の年に、眠っているあいだに体の中に居る虫が出て、悪いことをしたことを神様伝えるので、それを防ぐために、徹夜でお祭りをするという習慣があり、そのために立てた塚を庚申塚というのだそうです。


大ケヤキの前で記念撮影をし、そこで解散としました。

左から:豊口、澤口、佐々川、高槻、柴山、辻、大塚

下流の岩崎橋のほうに行く人と戻って宮下橋の方に行く人に分かれました。
大ケヤキを見ることができて良かったと思いました。
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