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玉川上水 花マップ

玉川上水沿いの主な野草の生育地図を作ります

クズ

2018-08-20 14:19:57 | 秋の花 冊子
マメ科クズ属のつる性多年草。クズは秋の七草の一つであり、ススキやハギの生える明るい草地や藪に生える。花は赤紫色のマメ科らしい蝶形花で、穂状につく。葉は大きく、茎とともに粗い毛が生えている。人との関わりが深く、葛粉は根からとったデンプン(ただし現在の片栗粉はジャガイモのデンプン)。茎からとった繊維は古くは重要な布の材料だった。大きな葉を持ち、茎もぐんぐん伸びるので、手入れをしない植林地はクズで覆われてしまう。電柱にも絡まるので迷惑者である。電柱の支柱に円錐状のものがついているが、あれはよく考えられていて、側面は黒いが先端の円錐部分は透明なので、クズのツルの先端部は明るい部分に伸びるが、先に行けない作りになっている。海外でも迷惑な外来雑草となっている。













エッセー
 小学校で母友と、秋の七草がお月見をするお話を紙芝居で上演しています。主役はいつも遅れてやって来るクズ。「葉っぱがからまって動きにくいぼくはグズなクズ…」といじけるクズくんを励まして、みんなでお月見を楽しみます。足達 千恵子 

 葉は虫たちが好んで食べる。若芽の天ぷらは美味しい。素敵な赤紫色の花はぶどうの香りがする。根からはクズ餅やクズ湯が作られるとか。生命力が強く繁茂するので、邪魔にされる昨今ですが、秋の七草の一つです。大塚 恵子

 あり余る繁殖力。 甘く香る花。左手で0を作り その上に若い葉を乗せて窪ませ、右手を平らにしてパン!小さい頃からの草花遊びを今でもしてしまう。住田 景子

 高校時代は陸上部だった。練習は今なら問題にされるようなきびしいものだった。「インターバル」と呼ぶ50メートル走を何十本もやると、グランドの脇の芝生に倒れこんだ。目をつぶっていたらファンタグレープの匂いがするので見るとクズの花が咲いていた。高槻 成紀

キツネノカミソリ

2018-08-20 14:18:59 | 秋の花 冊子
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。なかなか文学的な名前ではなかろうか。細長い花弁あるいは葉をカミソリとみなし、それが人を騙すキツネが使うというのだから、想像すれば、キツネはこれを魔力で金属に変えるのかもしれないし、あるいは花は変化しないのに、騙された人は催眠術にかけられたようにこれをカミソリと思い込むのかもしれないなどと想像がふくらむ。葉は春に伸びてスイセンのようにスラリと直立するが、夏には枯れてしまう。だから秋に花が咲くときには葉はなく、異様な感じがする。それ7も「キツネ」につながるのかもしれない。「花弁」は6枚あるが、ユリなどと同じく前の3枚が花びら、付け根の3枚がガクで、まとめて花被片という。ユリ科とされていたが、今ではヒガンバナ科になった。玉川上水でもところどころの林の下で見かけるが、場所はわりあい限られる。
















エッセー
 小平の自宅に近くの雑木林にキツネノカミソリ が咲いていました。その形が剃刀に似ているって本当かしら?花のときには葉がないので、葉は来春見に行きます。9月1日には20株くらい咲いていたのに、3日には5、6株になっていました。笹川 代志恵

 名前の由来は諸説あるようですが一度耳にしたら忘れられない名前です。雑木林の中でオレンジ色の花が一株に3、4輪ずつポツポツと咲いていました。名前とは似つかわしくない明るい雰囲気に引き込まれました。佐藤 留美子

薄暗い林の中に、控えめに灯りをともしたようなオレンジ色のスマートな花。ひとつ見つけて林内に足を踏み入れると、二つ目、三つ目がどこからともなく姿を現すのは楽しい。豊口信行



カラスウリ

2018-08-20 14:17:18 | 秋の花 冊子
ウリ科カラスウリ属の多年草。カラスウリという名前は人が食べるウリではなく、カラスくらいしか食べないウリという意味であろう。スイカやメロン、カボチャなどもウリ科で、どう見ても花が筒状の合弁花だが、最新の分類学ではDNA研究によって分類体系が見直され、離弁花、合弁花という分け方はしないことになった。カラスウリの花は非常に印象的で5枚に別れた花弁の先がレースのように細かく分かれて長く伸びる。ただしこれは蛾を引き付けるために夜に咲くので、昼間見るときは丸まってようすが違う。秋の終わりに大きな赤い果実をつけ、花よりも果実で気づくことが多い。多肉果の多くは直径1センチ未満の、鳥が一飲みにできるものが多いが、これは鳥がついばんで果肉を食べる。種子が特異な形をしており、巻いたパンのようにも、紙をねじたたんだようにも見える。カラスウリの別名は「玉章」と言い、結び文のことだというが、それはこの種子に由来する。

















エッセー
 あるマンションの生垣にカラスウリが覆ってしまいました。取り除こうとしたら、居住者のおばあさんが「カラスウリは橙色のきれいな実がなるからそのままにしておいて」と言いました。もっとも雄花ばかりでしたが。大石征夫


 井の頭恩賜公園で夜に奇妙な花をみました。それがカラスウリとの印象的な出会いです。秋口には小瓜のような可愛い赤い実がぶら下がっていました。「打ち出の小槌」に似た種は縁起物としてお財布に入れておくとお金が貯まるとか?小島 基男

 白いレース編みのような麗しい花を初めて見た時の驚き。夕方から夜明けまでしか見られないのも秘密めく。住田景子

 スケッチは花を描くのですが、カラスウリの花を白い紙に描くのはあきらめて、果実にしました。果実はうまくいきましたが、葉には手こずりました。高槻成紀

 鮮やかな朱色の実をつけるカラスウリですが、真っ白な花はクモの巣に囚われているようです。夜の玉川上水で柵に絡みついた姿を見つけると、不気味なほどに幻想的。安河内葉子


イヌタデ

2018-08-20 14:13:42 | 秋の花 冊子
タデ科イヌタデ属の1年草。タデにはたくさんの種があり、玉川上水でもいくつかあるが、イヌタデは一番よくあるなじみ深いタデである。「イヌ」というのはありふれたとか、とるにたらないという感じで、あまりいい名前ではない。道端や畑のふちなどに多いので、子供がままごとなどで遊んだ。
 地面からまっすぐに立つのではなく、下のほうは地面を這うように伸びてから上に向かう。細長い葉をつけ、ほかのタデ同様、中央に暗色の模様がある。葉が茎につく部分には筒状のさやがあり、その縁には毛が生えている。このさやのことを「托葉鞘」といい、タデの仲間にはどれでもついている。
 秋の号に取り上げたが、花は早いものは5月から咲いている。穂になるピンクの花もかわいらしいが、一つの花をよく見ると4,5枚に切れ込んでいて可憐である。花の中に三角形の種子が入っており、形は近縁なソバと同様である。
 玉川上水では歩道沿いなどによく見られ、全体の半分近くで確認されている。

 





 



 


種子


スケッチ

エッセー
 「えっ、こんなところに」。イヌタデが犬におしっこをかけられそうな橋のたもとに、這うように咲いていた。華やかな花弁があるわけではないが、穂状の小さな花をよく観察すると、紫紅色の萼片は深く裂け、神秘の世界。美しいくて健気な花だ。浦田 彰彦

 秋風に揺れるピンクの花穂は可憐で可愛い。幼い頃、実をほぐしてお赤飯に見立てておままごとをしたなつかしい世界へと招いてくれる。見る度たびに愛おしくなる花である。田島 京子


アキカラマツ

2018-08-20 14:13:05 | 秋の花 冊子
キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草。この花を見てなぜ「カラマツ」というのか不思議に思うが、糸のような雄しべが放射状に出て、カラマツの新葉に似ているのでそう呼ぶ。ただ、アキカラマツよりは近縁のカラマツソウの花のほうがカラマツに似ている。葉は3枚の小葉を持つ複葉で、ヤマオダマキやニリンソウなどとも共通するキンポウゲ科らしい美しい形をしている。花の時期は短く、花期にはハエやアブが集まる。開花後、すぐに果実が着くので、遠目には花が咲いているように見える。
 日当たりの良い場所に生え、玉川上水でも広い範囲で、上に木のない場所に見られる。人の背丈ほどにもなる大きな野草で、名前にもアキがつくので秋の号に取り上げたが、花は夏から咲く。






果実
 







スケッチ

エッセー
 人の背丈ほどにもなり、たくさん枝分かれした茎の上に、小さな花を無数咲かせます。花は地味ですが、風や雨にも強そうです。上水べりでよく見られます。調べてみると、乾燥させ刻んだものは腹痛や下痢止めなどの薬として使わるそうです。笹川 代志恵