より多くの人に理想の家として見えるように展示場を飾り、撮影してカタログを
作るには、相応のプロが知恵を出し、そしてそれなりの時間もかけてコーディネート
しているはずです。しかし時間は感じられません。
実はどんなに時間をかけても、展示場用、撮影用にそろえたものはあくまで一度に
揃えたものです。一方住まい手が暮らしながら揃えていったものはそれぞれに違う
タイミングで揃えたものであり、歴史が滲み出ています。
現実的な生活の中では、新しい家に持っていく今まで使っていた家具もあれば、
買い揃えた家具もあります。ソファーを買うタイミングと観葉植物を買うタイミング
も違えばお店も違います。
時には先祖伝来の家具があって自分の意志で選べないといったものもあります。
特にそのようなものは、年季が入っており多少の痛みや疲れも”あじ”として表現できます。
そしてこのようなわずかな違いが全体としての統一感を、ほんの少しづつ崩すことになります。
つまり、展示場やカタログに感じられる嘘くささは一度に揃えたもので統一され過ぎていると
思うのです。
私は、こうした微妙な違いを感じ取っているのですね。」
と、先ほどご来場頂いた貴婦人に言われました。8割世間話でしたので要約するとこのような
内容です。
見学する方により、見方・捉え方・考え方は違うなと改めて感じた本日です。
お読みいただきありがとうございました。ではまた次回。
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