今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

第二言語での電話コミュニケーション

2008-08-18 22:46:49 | 臨床留学
第二言語での電話コミュニケーションは大変です

今一番困っているのがERからの入院紹介

家庭医療科のポケベルは、私たち一年目レジデントが持っていますので

ERからの入院要請連絡も私たちが受けます

チェルシー病院のERにレジデントはいませんので、ERの先生は皆さん基本的に指導医クラスです

皆さん手慣れた様子で、私たちが電話に出るや否や、一気に病歴をまくしたてます

大声でのすごいマシンガントークです

仮にこれが日本語だったとしても、私はあんなに滔々と電話でプレゼンをすることはできないと思います

受話器から耳を10cmくらい話しながら、必死で聞き取ろうとしますが

通常は一番最初の段階で、簡単な患者プロファイルや、入院の理由に関する情報を提示されます

それが早過ぎてうまく把握できないと

まくしたてている相手を制して、「ところで患者さんは何歳?」などと、聞き直すのも難しく

あとの1、2分は言葉の洪水に流されている自分がいます

結局「まあ、とりあえず見に行きます」とフットワークでカバーすることになります

それができるだけの小さな病院なので、助かっています

田舎の病院の、教育部門でもないERにつとめている医師皆が一様にあのマシンガンプレゼンをできるというのは、

アメリカの医師トレーニングにおける、「プレゼンテーション能力」への成果を感じます

早くああなりたいものですが、その前に完璧に聞き取れるようにならなければいけません


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週末はクリニックでバスをチャーターしてタイガース戦をみてきました

日本のタイガースは調子が良いですが、今年のデトロイトタイガースはまさにダメ虎です・・・