ブランドの使い方はさまざまです。自社名のブランドあり、商品名ブランドあり、他社PBあり。
メーカーとしてはいかにブランドをうまく使い分けていくかがポイントとなってきているようです。
こんにちは!経営コンサルタント 中小企業診断士の藤田雅三(フジタ マサカズ)です。
先日の日経産業新聞に次のような記事がありました。
「伊藤園快走 紅茶・タリーズコーヒー好調 PBの受託販売拡大に活用」
・伊藤園が国内の清涼飲料市場で一人勝ちしている。
・一人勝ちの理由は主に2つだ。まずは新商品の育成。
・ティーズティーはもともと伊藤園が北米で販売していた茶系飲料のブランド。これを日本に逆輸入する形で持ち込んだ。~~正面から挑んだのでは数ある商品の中で埋もれてしまう。
・紅茶としては日本ではあまりなじみのない「ベルガモット&オレンジティー」などの風味をそろえ伊藤園の名前よりティーズティーというブランド名を全面に打ち出した。
・缶コーヒーでも子会社の「タリーズ」ブランドを冠した商品を昨年11月に投入。最大の特徴は価格を285ml入りで130円とあえて押さえたこと。
・PBの受託生産でも独自戦略で収益の底上げにつなげている。
・伊藤園は大手飲料メーカーにとってタブーとされてきたPBを販売拡大と流通との関係強化に活用。他社から「PBをあそこまでうまく利用する企業はない」とまで言われるほど戦略的に受託し、販売拡大の両輪の1つにしている。
(引用:2010/09/01 日経産業新聞より)
とのことです。
紅茶系飲料では圧倒的に午後の紅茶が強いのは有名でしょう。
そこへ逆輸入という形で今までの日本発の紅茶とは少し違うセンスで登場し、めずらしい新鮮な香りやフレーバーの切り口で若者に受けているようです。
缶コーヒーの「タリーズ」の使い方もうまいと思います。
サントリーが2008年10月に「スターバックス」の缶コーヒーを発売しており、私もコンビニで買ってみたことがありますが、140gで170円のダブルショットっていうのだったと思います。
プレミアムコーヒーということですが、量も少なく割高感は否めません。スタバだけど、缶コーヒーだからなあ・・・という気持ちはやはりあります。
それに対して、タリーズの缶コーヒーは130円と値頃感があり、なにより容量が285mlというのがステキです。缶コーヒーの利用動機や利用シーンを考えると、「小さくて高い」商品より「タップリで値頃感」の商品の方が受け入れやすいのではと思います。
以前のブログでスタバのインスタントコーヒーの品質の高さについて書きましたが、タリーズの缶コーヒーもいけているようです。
香りやアロマを封じ込めた、ボトル缶入り無糖ブラックが各社から出ていますが、タリーズのブランド名でうまく量と価格のバランスが取れているのではと思います。
また、PBの受託についても積極的とのこと。
「伊藤園」を全面に出すのではなく、商品そのもののブランド価値を高められていれば、伊藤園自体は他社PBであっても積極的に受けて良いのだと思います。
さあ、あなたのビジネスでも、ブランドをうまく使い分けていらっしゃいますか?
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