中小企業診断士 藤田雅三 ブログ

~コンサルティングblog~ざっくばらんにいろいろ書きます。

「顧客満足度を把握する」「ビジネスの定義を見直す」

2010年07月15日 13時46分17秒 | 戦略・ブランド・コスト・業務改善

顧客満足度については、よく聞かれる言葉だと思います。
メーカー、サービス業、小売業、、、どの業種にとってもお客様の満足度を把握することは必要のように思うのですが、いろいろな企業の方とお話しをすると、顧客満足度を知ることに消極的なところもあったりします。

お客様のご意見は、気にはなるのでしょうけれども、知るのが怖い、、、というか、ともすればクレームの山にもなりかねないと不安になるのか、顧客アンケートを採ったりすることをいやがる企業さんもあります。

私の恩師の先生曰くは、顧客満足度は必ず知るべき、顧客アンケートは採ってみるべきとおっしゃいます。

本日の日経産業新聞に次のような記事が載っていました。

「ANZEN 携帯で乗客満足度調査」
・中堅タクシーのANZENGroupは顧客サービスを拡充する。全車両630台に空気洗浄機を導入したほか、QRコードを使った顧客満足度調査を乗務員の接客レベル向上に活かす。
(引用:2010/07/15 日経産業新聞より)

とのこと。
東京地区の法人タクシーは業績悪化が深刻化しているそうで、きめ細かいサービスを導入する必要があると判断したとのことです。
この会社では他にも、
■定額制タクシー(一定区間を定額で)
■バイリンガルタクシー(事前に予約すると外国語が話せる乗務員が運転)
■サポートタクシー(子供の送迎や病院の順番取りまで代行)
といったサービスを拡充しているそうです。

あまりいろいろなサービスを広げすぎて中途半端にならないように気をつけなければなりませんがすばらしい努力をされています。
お客様に目を向けてお客様目線で突破口を開こうとしていけば、何か必ず道はひらけていくでしょう。

上記のように、あれだけのサービスを展開していこうとする小回りの良さ、機動力がある企業であれば、柔軟な発想の転換が必ずできるはず。

東京地区のタクシー業界は本当に飽和状態なのか?
自分達の事業を「タクシー業」と狭く定義するのではなく、「輸送業」「サービス業」などと定義を見直してみれば、まだいろいろ打つ手があるのではないでしょうか。

タクシー利用する客足がなかなか戻らない一方で、高齢者に代表される交通難民、買い物難民は増えてきています。
ある百貨店では自社グループの運営するタクシーに、稼働率を上げるためにもお客様の買い物の配達を格安でさせているそう。人を運ぶ?ことにこだわらず、商品を運んでいます。
何がよいのかは見極めが必要ですが、「発想の転換」、「定義の見直し」、「お客様目線」を考えていけば、何かきっと打つ手がみつかるはず。

さて、あなたのビジネスでは、お客様の意見を吸い上げる仕組みを持っていらっしゃいますか?

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