企業システム・レビュー・ネット

企業経営を左右する企業情報システム(経営+ITソリューション)のデータバンク作りを目指す

◇企業システム◇米シトリックスと米NetAppがストレージ仮想化で戦略的提携発表

2008-05-05 09:12:08 | 仮想化
 シトリックス・システムズ・ジャパンは、米シトリックスと米NetAppがストレージ仮想化について戦略的な提携を発表したことを明らかにした。これにより、NetAppストレージソリューションの能力を完全に活用できるサーバー仮想化ソリューションの提供を開始する。同ソリューションにより、ストレージ設定とプロビジョニングを単一のコンソールから集中管理することで、仮想マシンの作成と管理をシンプルにすることができる。シトリックスが提供する仮想化ソフト「Citrix XenServer」はオープンソースが特徴で、ユーザーは仮想サーバーと物理サーバーの両方の環境下にあるストレージを同じように管理できるようになる。つまり、ユーザーは使い慣れたソフトウエアを活用して、1つの集中コンソールからサーバー仮想化機能を追加、管理できるようになる。(08年4月14日発表)

 【コメント】シトリックスは、OSSの仮想化ソフト「XenServer」を買収し世間をあっと言わせたが、いよいよ買収の成果が表面に表れてきた。その1つが今回のNepAppとのストレージ仮想化ソリューションでの提携だ。仮想化はサーバーおよびクライアントばかりに関心が集まっているが、大切なのはストレージであることが意外に忘れられている。まあ、忘れられているというよりは一番の難関なので、そう安易に発言できないのが実態であろう。それを、解決したのが今回発表されたソリューションで、XenServerが稼働する仮想サーバー環境下で、既存のNetAppストレージシステムにおいて、XenServerの管理コンソールから直接、データ管理とデータ保護機能のメリットを得ることができるようになる。

 ユーザーが仮想化を考える場合、サーバーの仮想化をまず考え、その次にストレージの仮想化をどうするかを考えるが、今回の仮想化ソリューションの大きな特徴は「サーバーとストレージの仮想化を同時に実現する」ことにある。あるいは、サーバーとストレージの仮想化を統合化し、相互の環境を変更することなく、システム全体の仮想化を実現できるところにありそうだ。

 これからは、ストレージの仮想化についてもっともっと議論が起こらなければならないと思う。(ESN)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E6%83%B3%E5%8C%96