るんるんぴあの♪

ピアノレスナーERIKO。のつれづれ日記
大阪市都島区友渕町のピアノ教室です

グループホームを見舞う

2012-10-08 | 介護
母の上着など秋に着られそうなものを持って
ダンナとホームへ。

昼ごはんの後で、利用者さんたちは
みんな眠そうにテーブルの上で突っ伏していたり
じっとしていたり。

母に声をかけると
「ああ~~?」と驚いた顔で
でもニコニコと笑うので忘れてはいないのかも。

血圧を下げる薬を服用しだしたので
眼圧も同じように下がり、
軟膏で目やにがなくなってきたこと、
足の傷を処置していることなど体調の報告を聞く。
糖尿病でいろいろな箇所に支障が出てきているのを
本当によく見てくださっている。
私が毎日通いつめていた2年ほど、
あの延長線上でずっと自宅介護が続いてたとしたら
もう破綻していたかもと思う。
それにこんなに手厚くできてないだろうし。

父の仏壇を前に精進読経。
えらいもんで全部そらで唱えていた。


近くのスーパーへ車椅子を押して買い物に連れ出す。
「ほら~レタスだよ」「きゅうりも買うよ~」と
ひとつひとつ手に取らせて触らせてからカゴに入れる。
かつて買い物したこと、食事を作ったことなど覚えているだろうか。
「あら~ほんとだ~レタスだね」
とひとつひとつ相槌を打つけど自分から野菜の名前をいうことはない。

部屋に帰って疲れたのかやや不安げな顔をしている。
歌を歌っても前回の時はどんどん一緒になって歌ったのに
今日は一つもわからないという。
大丈夫よ、また思い出したら歌えばいいから、聞いててね
といつもなら一緒になって歌うのに
今日は一つも歌えなかった。
母は自分でも戸惑ったのかもしれない。
さっぱりわからない、おかしいねぇと繰り返していた。
私も母が歌を忘れてしまったことはかなり堪えた。
歌いながら涙声になりそうなのをこらえていた。

げんこつ山のたぬきさんですら、
キョトンとしていたので、
手を取ってゆっくり繰り返すうちに
一緒になってジャンケンまでできるようになったが
もう思い出してやっているのではない様子だった。
変に刺激して不安定になってないかな。
今晩ちゃんと眠れたらいいのだけど。

エレベータまで見送ってくれてドアがしまった途端に
悲しくて涙が溢れた。
記憶はなくても
一瞬一瞬の今が穏やかで
幸せな時間が積み重ねられて行きますようにと
祈らずにはおれない。




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