「自分の感受性くらい」 (詩華集「おんなのことば」より)
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
=============
ばかものよばわりが
気持ちいい。
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
=============
ばかものよばわりが
気持ちいい。
いつも背筋がピンと伸びる気がします。
それと、母と同年代なので
青春時代が戦争だった世代の女たちの思いを
かみしめています。
頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。
思わず「ごめんなさい!!!」と謝りたくなります。
でも飾らず本音で背筋が伸びますね。
水やりしなくちゃ!と思います。