遙かなる透明という幻影の言語を尋ねて彷徨う。

現代詩および短詩系文学(短歌・俳句)を尋ねて。〔言葉〕まかせの〔脚〕まかせ!非日常の風に吹かれる旅の果てまで。

昭和歌謡曲の軌跡67(石原裕次郎2)

2008-12-21 | 富山昭和詩史の流れの中で
〈昭和34年〉
★「紅の翼」-菊村到原作の小説を中平康が監督、中原早苗・二谷英明共演で映画化した同名作品主題歌。
★「世界を賭ける恋」-武者小路実篤の『愛と死』の映画化。スカンジナビア航空とのタイアップで、パリ、コペンハーゲン、ストックホルムなどをロケした浅丘ルリ子・二谷英明共演の「世界を賭ける男」の主題歌で配収3億3500万円。

〈昭和35年〉
★「男が命を賭ける男」-松尾昭典監督、芦川いづみ・二谷英明・南だ洋子共演の同名映画主題歌。
★「あじさいの歌」-石坂洋次郎原作、滝沢英輔監督による同名映画主題歌。共演は芦川いづみ・中原早苗・大阪志郎・東野栄次郎。
★「天下を取る」-源氏鶏太原作、石原洋一監督、長門裕之・北原三枝・中原早苗共演の同名映画主題歌。

36年以降も、
「銀座の恋の物語」
「夜霧のブルース」
「憎いあんちくしょう」
「黒いシャッポの歌」
「赤いハンカチ」(カラー、シリーズ)
「花と竜」
「骨」(中原中也の詩に、伊部晴美が曲をつけたユニークな作品、「太陽への脱出の主題歌)
「夕陽の丘」(浅丘ルリ子とのデュエット曲)
「淡雪のワルツ」
「俺はお前に弱いんだ」
「黒い海峡」(カラー、シリーズ)
「王将夫婦駒」(坂田三吉がモデルのめずらしい粋で鯔背な演歌)
「二人の世界」
「ささらきのタンゴ」
「夜霧を今夜も有難う」
「粋な別れ」
「別れの夜明け」(八代亜紀とのデュット曲)
など多彩なヒット曲を放っている。

43年の「反逆の報酬」を最後に主演映画はとっていないが、都会調歌謡を中心にしたレコードのロングヒットに対しては50年、再び第17回日本レコード大賞特別賞が授与されている。
裕次郎がまき起こした嵐は小林旭に受け継がれ、一連の渡り鳥シリーズを生むことになる。

昭和30年代を代表し日活の救世主となった石原裕次郎は、単ににそれのみにとどまらず昭和流行歌の歴史にも大きな足跡を残している。