鳥取県 曹洞宗 松風山 永明寺

永明寺公式ブログ【所在地】〒681-0065 鳥取県岩美郡岩美町新井210 【電話&FAX】 0857-72-0777

永明寺歴代住持墓所の宝篋印塔

2013-01-13 19:32:11 | 【境内・施設】ご案内
  永明寺に訪れた時、山門をくぐると本堂と庫裡がまず目に入ります。庫裡の横を永明寺所有地の山林にむかって歩くと境内墓地や永明寺の三段畑の菜園につづく細い山道があり、その山道ののぼりはじめに歴代住持墓所への分かれ道があります。
  歴代住持墓所には永明寺の住持とその弟子たちの墓とともに、たくさんの五輪塔や宝篋印塔があります。かつてはもっと多くの五輪塔や宝篋印塔や石仏がありましがたが、永明寺のご近所のお檀家さまが屋敷でおまつりしたいと言われて20基ほどをそちらのほうに別におまつりしています。
  そのなかでも最も大きな宝篋印塔が写真のものです。この宝篋印塔は、その見た目から、もしかすると鳥取県内でも最古級のものではないかと思われますが、特に文化財には指定されていません。おそらく地元の人々もほとんど知らないまま今まで永明寺でまつられてきたのだと思います。宝篋印塔の上部の九輪と宝珠が途中で折れて二輪だけが部分的に現存していますが、塔全体は、ほぼ原形をとどめています。
  本庄地区の田圃の中には、道竹城主の三上兵庫頭の討死した場所とされるところに、かつて三上八幡宮がありました。そこには五輪塔や宝篋印塔が今でも大切にまつられていますが、それらの塔と比較しても、永明寺の歴代住持墓所にある宝篋印塔は、その大きさ、古さからして、それなりに名の知れた歴史上の人物の供養塔だと推測されます。今後の研究により解明され、後世にひきつがれることを願います。


地域の景観まちづくり

2013-01-13 14:01:39 | 地域に関する管見
  鳥取県には「景観まちづくり課」がおかれ、「鳥取県景観形成条例」(平成5年)が制定されています。国の法律としては、「景観法」(平成16年6月18日法律第110号)という景観に関わる法律があり、「景観法」「景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」「都市緑地保全法等の一部を改正する法律」を景観緑三法と呼んでいます。
  岩美町は、駟馳山バイパス、岩美道路(仮称)等の地域高規格道路工事により住民の生活が便利になりつつあります。道路が整備されて岩美町にも書店や鳥取市内と変わらない大手量販店が出店することを町民ものぞんでいると思います。ただ、岩美町や鳥取県の多くの市町村のように明治維新までの伝統的な景観がほぼ保持されているところは全国的にそう多くないと思います。ある意味、開発から取り残されていたともいえますが、これは岩美町や鳥取県にとっては貴重な宝物だと思います。県庁所在地である鳥取市内は、「景観法」の施行される以前、久松山の鳥取城の周辺から旧城下町にかけて高層マンションやビルが増えて景観がすっかり変わってしまいました。
  岩美町でも、例えば(1)蒲生川にかかる恩志橋から岩美駅までの「およし道路」を通るときに見える「青木さん」(青木のしたに昔の合戦の供養塔があり中江丹後墳墓ともいわれる)「永明寺」「道竹城」「桐山城」をのぞむ景観、(2)町浦富地区の鵜殿家陣屋敷や江戸時代からの家並や町の区割りのある景観、(3)岩井温泉街あたりの社寺のある景観など、本格的に開発がすすむまえに「岩美町の景観100選」のような選定がなされるといいのですが。