鳥取県 曹洞宗 松風山 永明寺

永明寺公式ブログ【所在地】〒681-0065 鳥取県岩美郡岩美町新井210 【電話&FAX】 0857-72-0777

地域の景観まちづくり

2013-01-13 14:01:39 | 地域に関する管見
  鳥取県には「景観まちづくり課」がおかれ、「鳥取県景観形成条例」(平成5年)が制定されています。国の法律としては、「景観法」(平成16年6月18日法律第110号)という景観に関わる法律があり、「景観法」「景観法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」「都市緑地保全法等の一部を改正する法律」を景観緑三法と呼んでいます。
  岩美町は、駟馳山バイパス、岩美道路(仮称)等の地域高規格道路工事により住民の生活が便利になりつつあります。道路が整備されて岩美町にも書店や鳥取市内と変わらない大手量販店が出店することを町民ものぞんでいると思います。ただ、岩美町や鳥取県の多くの市町村のように明治維新までの伝統的な景観がほぼ保持されているところは全国的にそう多くないと思います。ある意味、開発から取り残されていたともいえますが、これは岩美町や鳥取県にとっては貴重な宝物だと思います。県庁所在地である鳥取市内は、「景観法」の施行される以前、久松山の鳥取城の周辺から旧城下町にかけて高層マンションやビルが増えて景観がすっかり変わってしまいました。
  岩美町でも、例えば(1)蒲生川にかかる恩志橋から岩美駅までの「およし道路」を通るときに見える「青木さん」(青木のしたに昔の合戦の供養塔があり中江丹後墳墓ともいわれる)「永明寺」「道竹城」「桐山城」をのぞむ景観、(2)町浦富地区の鵜殿家陣屋敷や江戸時代からの家並や町の区割りのある景観、(3)岩井温泉街あたりの社寺のある景観など、本格的に開発がすすむまえに「岩美町の景観100選」のような選定がなされるといいのですが。

鎌倉市と岩美町の比較

2013-01-08 11:58:48 | 地域に関する管見
  逗子海岸、鎌倉の由比ヶ浜、湘南海岸から大磯にかけては、岩美町の東浜海岸、熊井浜、浦富海岸、砂丘海岸にかけての自然環境とよく似ています。特に大磯は、戦後、岩崎家大磯別邸に孤児院エリザベス・サンダースホームが設立され、岩美町浦富出身の外交官 澤田廉三先生と妻の澤田美喜さん(三菱財閥の創業者 岩崎弥太郎の孫娘)ゆかりの地です。そんな澤田先生は、故郷の浦富海岸も大好きで、熊井浜に鷗鳴荘という別荘を建てたり、「浦富小唄」を作詞・作曲されたりしています。
  このように鎌倉市あたりと岩美町には地形的な共通点があり、それぞれに歴史があるのですが、観光客の入りから見ると、首都圏からの近さ、鎌倉幕府がおかれ寺社の規模がちがうこともあり、圧倒的に鎌倉市のほうが年間通じて多くの人々が訪れる人気の観光スポットになっています。では、鎌倉市のあたりにあって岩美町に足りないのは何なのでしょうか。
  先日、鳥取県第二教区曹洞宗寺院の護持会研修会で兵庫県美方郡にある浄土真宗の西光寺(新温泉町浜坂)、天台宗の巖山寺(新温泉町飯野)を訪れました。そのときに写真のような「美方郡の自慢景観 お寺のある風景」(兵庫県建築士会浜坂支部地域活性化委員会、北但西部 夢まちづくり推進会議 発行)という小冊子が目をひきました。この小冊子は、美方郡(新温泉町と香美町)に点在する52ヶ寺院を写真と地図でわかりやすく示しています。
  この小冊子のようなことは、ほんの一例ですが、ブログを書いている筆者自身も含めて、岩美町に住んでいる町民は、どれだけ地元の有形・無形の文化財や史跡のことを知っているでしょうか。お寺のブログなので話題がそちらにいきがちですが、今は、ばらばらに点在している寺社の由来をつなぎ合わせてテーマごとに分類してみると、もしかすると人々をよびこむような新発見があるかもしれません。
  最近、岩美町を含む山陰海岸国立公園が世界ジオパークネットワークへの加盟を認定され、山陰海岸ジオパークのジオスポット(見どころ)のガイド養成など町としても力をいれていて、とてもよいことだと思います。それとともに地域の歴史や文化を大切にしていることが、岩美町を訪れた時に伝わるような町づくりも加われば、なおよいのではないでしょうか。

駟馳山バイパスと岩美道路

2013-01-06 12:22:29 | 地域に関する管見
  平成25年度中に開通する駟馳山バイパスと現在工事中の岩美道路のインターチェンジ(IC)の名称は、まだいずれも「仮称」となっています。鳥取豊岡宮津自動車道のうち京都府宮津市のICは「宮津天橋立IC」、山陰自動車道でも鳥取県東伯郡琴浦町のICは「琴浦船上山IC」と、そこのICを出たらなにがあると具体的に来訪者にわかりやすい名称になっています。
  駟馳山バイパスと岩美道路は、福部IC(仮称)、大谷IC(仮称)、岩美IC(仮称)、浦富IC(仮称)、東浜IC(仮称)となっていますが、例えば、福部鳥取砂丘IC(案)大谷網代港IC(案)本庄岩井温泉IC(案)浦富海岸IC(案)東浜海岸IC(案)などの名称になるとすごくわかりやすくなるように思うのですが、やはり今までの仮称のまま正式名称になるのでしょうか。
  ICの名称ではないのですが、駟馳山バイパス内の「福部砂丘トンネル」「駟馳山トンネル」、岩美道路内の「道竹城トンネル」は、すごくよい名称になったと思います。これから金峯山のあたりにもトンネルがついて東浜IC(仮称)まで接続されますが、以前にブログで記しました通り、金峯山は歴史的にも修験道場として有名ですから、「金峯山トンネル(案)」などの名称がついたらいいなと個人的には思います。これは少々大胆な案だと思われるかもしれませんが、かつて金峯山の周辺一帯には広大な霊場がひろがっていましたし、地域振興にとってもインパクトのある仮称ではあると思います。