私には忘れられない光景があります。そしてそれが私に「英会話の九九」というものを生み出すきっかけとなりました。それはずっと以前の映画のワンシーンです。この映画は南アフリカの人種隔離政策(アパルトヘイト)を扱ったものですが、ある教会で白人青年が黒人の子供たちを集めて英語を教えているシーンがありました。1人の青年が多くの子供たちを前にして、Iと言い、彼らにI am と答えさせていました。次にYouと言い、You areと、さらにWe と言い、We areなどと続けさせていたのです。このシーンを見て、私は「これは英語の九九だ!」と思わず叫んだことを今でも覚えています。
I → I am、We → We are、You → are、She → She is、
「私」「私たち」「あなた」と、身の回りのすべての「存在」を認めることによってあなたの英語発想に身を置いた学習が始まります。
※be動詞は「存在」を表します。
この映画は南アフリカの人種隔離政策(アパルトヘイト)を扱ったものということに注目してください。言うまでもなく、南アフリカ連邦共和国はイギリスの植民地でした。
ここで思い出していただきたいのは、ベーシックイングリッシュの創始者であるC.K.Ogdenです。彼はイギリスによる植民地支配を英語による言語強制という側面で支えた人です。これはアフリカの話ですが、アジアではインドを始めとして中国、ビルマ《ミャンマー」などでこの言語強制が行われました。
さてこのベーシックイングリッシュが英語指導の基本と言えます。
そこで、以下は今回U-Tubeにアップした[テーブルNo.1]の一部です。
英語はbe動詞系列と一般動詞系列のたった2つで成り立っていると、とてもシンプルなしくみをしています。
以下にあげた文例、(1)から(7)は、すべてbe動詞系列のものです。
ちなみにbe動詞は「存在」を表し、以下の赤色で表記したフレーズはすべて「補語」、つまりbe動詞が表す「存在」を「補って説明する言葉」です。
少なくともベーシックイングリッシュではそう説明しています。
しかし日本の教育文法ではイディオム、慣用句とか、be to不定詞の構文、進行形、受身形などと説明しています。
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●[英会話の九九 テーブルNo.1]を使って
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以下のフレーズを[Group A]から[Group C]の各フレーズに続けてください。また右にあげたものは文法用語です。
(1) well (元気だ) (現在形・補語が形容詞)
(2) an office worker [office workers] (会社員だ) (現在形・補語が名詞)
※複数の主語にはoffice workersを使ってください。
(3) here (ここにいる) (現在形・補語が方位副詞/イディオム)
(4) at work (仕事中だ) (現在形・補語が前置詞+名詞/イディオム)
(5) (going) to get we]] (元気になる) (be (going) to不定詞 の構文)
(6) getting well (元気にしている) (現在進行形)
(7) liked by everyone(みんなに好かれている) (現在受身形)
次に[Group A](1)のI amに結びつけたものの文例をご覧ください。
(1) I am well.
私は元気だよ
(2) I am an office worker.
私は会社員をしてるよ
We are office workers.
私たちは会社員をしてるよ
(3) I am here.
私は、 (ふだん、今)ここにいるよ
(4) I am at work.
私は、仕事中だよ
(5) I am (going) to get well.
私は、元気になるつもりよ
(6) I am getting well.
私は元気にしているよ
(7) I am liked by everyone.
私はみんなに好かれているよ
教育文法は「五文型理論」が元になっています。だから(4)(5)は方位副詞や前置詞だから補語とはならず、(5)ではbe going to+不定詞、(6)では進行形は「be+現在分詞」、(7)では受身形は「be+過去分詞」などと日本でしか通用しない理屈がまかり通っているのです。
英語のネイティブスビーカーもそうですが、植民地支配を受けた人たちにもGet wellということばを聞いたらそのまま相手に向かってGet well(元気にしてよ)と言い、I'm going to get well.と答え、それをgetting wellと変化させても同じbe動詞系列の運用でしかありません。(7)の受身形と言われるものも同じbe動詞系列の運用です。
以下については次回に説明してます。
どうですか。このテーブルで現在進行形や現在受身形まで表現できることを確認してください。それもこれらの肯定表現、否定表現、そして疑問表現簡単に生産できることがわかります。
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