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ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

今年買ったレコード

2006-12-31 17:55:32 | 音楽
Joy To The World/Three Dog Night
All Things Must Pass/George Harrison
Smile A Little Smile For Me/The Flying Machine
Love(Can Make You Happy)/Mercy
For All We Know/Carpenters
Have You Seen Her/The Chi-Lites
Sky High/Jigsaw
Castle In The Air/Felix Cavaliere
Love Andy/Andy Williams
Striking It Rich!/Dan Hicks & His Hot Licks
Morph The Cat/Donald Fagen
Shiplaunching/冨田ラボ
At This Time/Burt Bacharach
Exotica Classica/Martin Denny
The Roy Orbison Song Book/The Sunset Strings
アフター・サーヴィス/YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)
H2O/Daryl Hall & John Oates
VOICES from FIFA World Cup
Minute By Minute/The Doobie Brothers
Bobby Caldwell
Honey/Andy Williams
Down In L.A./Brewer & Shipley
Sometimes Late At Night/Carole Bayer Sager
What's Wrong With This Picture?/Andrew Gold
Oasis/Jimmy Messina
Ray Kennedy
in Tokyo/Joao Gilberto
Randezvous In Rio/Michael Franks
Awakening/佐藤博
Calendar Girl/Julie London
Jaye P.Morgan
Marooned/Larry Lee
Ray Sings,Basie Swings/Ray Charles+The Count Basie
Go! Go! Niagara/大滝詠一
Richard Jon Smith
Philadelphia International Records 12" Singles
The Gamble & Huff Songbook Volume1

今年買ったレコードは37枚。こんなものかなあ。
ここ数年では買ったほうだと思う。
コンスタントに50枚以上買っていたころから比べると決して多くはないけれども
自分できちんと把握できるぐらいの枚数はやはりこれぐらいかな。

今年は夏ごろAORをかなり買った。懐かしい作品が目白押しだ。
前半はアナログでNick DeCaroものを少し買ったけど、後半はちょっと息切れ。
これはライフワークなので気長にそろえていきたいと思う。
そういえば年の初めは、弟の結婚式用のBGMをそろえるのに普段は聞かないようなものまで結構気合入れて揃えたけど
肝心の結婚式ではあまり使ってもらえずがっかり。

来年はフィラデルフィア・インターナショナルを手始めに。
日本のものももっと聴いてみたい。

The Gamble & Huff Songbook Volume1

2006-12-31 01:08:08 | 音楽
先日に引き続き、フィラデルフィア・インターナショナル・レコード(PIR)のコンピ。
Kenny Gamble & Leon Huff。
PIRはこのソングライター・チームそのものといっても過言ではない。
その彼らのコンビによって書かれた名曲の数々を2枚組に集めた今年制作のコンピレーション。
入門的な内容ではあるけれども、時代の風雪に耐えてきた名曲の数々は何度聞いても飽きない。

PIRはMotownやStaxなどに比べるとレーベルの個性がはっきりしているというかそのカラーが一定しているような気がする。
それは比較的所帯がこじんまりしているからなのかもしれないが、
Gamble & Huffが一定の方向性を持ってレーベル運営をしてきたからなのではないかという気がする。

フィラデルフィアという土地の持つ雰囲気とか文化的な土壌と相まって、
PIRを中心としたフィリー・ソウルにはどことなくアカデミックな雰囲気が漂う。
ある種の様式美というのがフィリーの特徴かもしれない。
そしてそういう「型」というのは決して悪くないと思う。
いやむしろそういう「型」というのがPIRの、だからGamble & Huffの最大の魅力といっていいと思うのだ。

Philadelphia International Records 12" Singles

2006-12-29 00:44:58 | 音楽
フィラデルフィア・インターナショナル(PIR)は最近、
Edsel Recordsをディストリビューターにして過去のカタログを精力的にリリースしている。

ここのところPIRからしばらく遠ざかっていたので、
CDショップで大量のPIRのCDを見つけてからというもの、またふつふつとコレクター魂に火がつきそう。
手始めに、70年代に12インチでリリースされた曲が目白押しの2枚組コンピレーションを入手。
このジャケにあしらわれた、お馴染みのPIRの草色のレーベルを見るだけで自然に手が伸びてしまう。
当時は12インチという名前ではなくて「Disco Single」という名称で切られた、ディスコ向けのロングバージョンを集めたアルバム。

どれもダンス・ミュージックばかりなので、ぞくぞくするグルーヴで迫ってくる。
例えば、The Futuresの「Ain't No Time Fa Nuthin'」なんかは山下達郎の「Solid Slider」を思わせるような、
ブラスと弦の緊張感溢れるアレンジがたまらない。

ちょっとエキゾチックな雰囲気のThe Jones Girlsの「Nights Over Egypt」も雰囲気があっていい。
Jockoの「Rhythm Talk」などもこのアルバムならではの選曲。

もう何も考えずにリズムに乗っていればそれだけで楽しいアルバムだ。

Richard Jon Smith

2006-12-26 23:32:00 | 音楽
James Brownの突然の訃報が飛び込んできた。享年73歳。まだ若かったと思う。
不世出の巨星堕つの感が強い。ご冥福をお祈りする。

さて、たまにはブラック・ミュージックを聴きたいなということで
いろいろと物色していてほとんど衝動買いしたのがこのRichard Jon Smithの83年のアルバム。
この人のことは知らなかったのだが、どうもイギリスのアーティストらしい。
ブリティッシュ・ソウル然とした雰囲気が漂っている。

それにしてももう、懐かしいほどにあの頃の音という感じ。シンセ・サウンド全開。
高校時代、FM雑誌に発表されるビルボードのブラック・チャートを毎週楽しみに見ていたきのことを思い出す。

「Stay With Me Tonight」が出色のダンスチューン。
なんとなくHerb Alpertの「Rise」を髣髴とさせるようなホーンアレンジがあったりして面白い。
Atlantic Starrみたいな雰囲気の「Baby's Got Anothr」など今聴くとちょっと古いかなあ、という感じがまさに80年代。
このちょいダサ感覚がまたクセになる。
個人的にはSmokey Robinsonのようなミディアム・バラードの「How I Miss You」がなかなか良かった。

このCDを出しているのが、Vinyl Masterpieceというイギリスのインディーズ・レーベル。
ここがまたほとんどビョーキの会社で、イギリス人っていうのは本当にこういうのが好きなんだなあ、と思う。
そしてここのオンライン・ショップは日本盤を輸入販売していたりする。
さもありなんという気がする。
こういうものを本気で物色しているのはイギリス人と日本人ぐらいだからだ。

Go! Go! Niagara/大滝詠一

2006-12-19 23:32:54 | 音楽
『Go! Go! Niagara』は僕にとっては鬼門のアルバムである。
僕はど真ん中の『ロンバケ』世代で、ナイアガラ・レーベルとはディストリビューターがCBSソニーに代わってからのお付き合いである。
『ロンバケ』から鯉の滝登りよろしく遡ってアルバムを買い始めたのが中3ぐらいから高1ぐらいまでの間だっただろうか。
一枚ずつ買っていって最後まで残ったのがこの『Go! Go! Niagara』だった。
『Niagara Black Vox』のような高校生にとっては
恐ろしい値段のコレクターズ・アイテムなんかが出ていたころで買いそびれていたのだと思う。
ずっとレンタルから落としたカセットで聞いていて、
ずいぶん後になってアルバムを買おうと思った頃にはCDになっていて結局LPで買いそびれたきりになっているのである。
そんなわけで鬼門のアルバム。
当時は”ナイアガラー”なんていう言葉もまだなくて、ずいぶんとのんびりしていたものだ。

大滝さんの音源をしゃかりきになって探すこともなくなってからだいぶ経つので
巷の相場も分からなくなっているけど、今でもソニー盤と言えどもいい値段で取引されているのだろうか。
というわけで、今回もこの2006年の『30th Anniversary』を買いそびれてしまいそうな気配だったので
あわてて手に入れた。(96年のリマスター盤はもちろんあるんですけど)
また鬼門になってしまうといけないので、年内中にはなんとかということで・・・。

当時はこのアルバムもラジカセでずっと聴いていたのだけど、
それがまたラジオ番組という趣向のこのアルバムを聞く環境として、マッチしていたのだと思う。
聞いていた環境も含めてとにかく無性に楽しい内容のアルバムだった。
今回初のオリジナル・マスターでのCD化ということで、そういう意味でも心持ち懐かしいテイストがある。
スペクターの「Dr.Kaplan's Office」のテーマが流れてきただけであの頃に一気に引き戻される。ああ、懐かしいなあ。
思えばこのアルバムが数ある大滝さんのアルバムの中で最もノベルティ色の強いものであり、
それだけにバラエティに富んだ内容にもなっている。
そしてその後の『A Long Vacation』への萌芽もこのあたりから伺える。

当時のライナーノートも復刻されて封入されているが、改めて見直すと再発見があって楽しい。
参加ミュージシャンは、林立夫、上原裕、松本隆、細野晴臣、田中章弘、鈴木茂、
伊藤銀次、村松邦男、坂本龍一、佐藤博、矢野顕子、駒沢裕城、斉藤ノブ、
稲垣次郎、矢野誠、山下達郎、布谷文夫、吉田美奈子、大貫妙子・・・。
今これだけのメンバーを集めたらいろんな意味で大変だろうなあ・・・。

Ray Sings,Basie Swings/Ray Charles+The Count Basie

2006-12-05 22:49:52 | 音楽
晴れ。

今年買ったCD、レコードの中で文句なくナンバーワンと言えるのがこれ。
Ray CharlesがCount Basie Orchestraをバックに歌った作品で、
お蔵入りしていた未発表の作品が発掘されたというもの。

70年録音ということで、てっきりすべて当時の録音だと思っていたのだが真相は違うらしい。
Count BasieとRayが同じステージに立ったというもので、Rayは自分のバンドで歌ったものらしい。
そのRayのヴォーカルトラックだけを抜き出し、現在のCount Basie Orchestraの演奏をオーヴァー・ダビングしたのだそうだ。

円熟期のRayの血沸き肉躍るソウルフルなヴォーカルが現在のテクノロジーによって今日的なテイストの演奏で蘇っている。
Louis Jordanのヒットで知られる「Let The Good Times Roll」の出色のグルーヴ。
「Every Saturday Night」のタメ。Patti Austinのオブリガードもすばらしい。
Beatlesの「The Long And Winding Road」のカヴァーや
自身の代表曲「Georgia On My Mind」もCount Basieのバックで歌われると、また楽曲の良さも引き立つ。
ブラスセクションとRayのヴォーカルがまるでその場で息を合わせているかのような緊張感がある。
そして大ヒット曲の「I Can't Stop Loving You」のかなりジャジーなアレンジもいい。

とにかくどこから聴き始めてもついつい体がシンコペートし始める。
鳥肌もののカッコ良さで、ここのところ毎晩これを聴いている。


Marooned/Larry Lee

2006-11-20 22:33:00 | 音楽
このアルバムはちょっと前に買っていたのだけど、
車の中にずっと置いたままになっていてすっかりレヴューするのが遅くなってしまった。

鈴木英人のヴィヴィッドなイラストのジャケットはかなり目立っていて、
このアルバムが発売された82年頃、レコード屋でよく見かけたのを覚えている。
その当時は他に買うべきレコードがたくさんあって、ジャケットにそそられながらも
ほとんど無名のアーティストのアルバムを買うほどの余裕がなかった。

もともとは本人の髭面の写真というさえないジャケだが、日本盤のみこのジャケットに差し替えられ、
「ロンリー・フリーウェイ」といういかにも売らんかなというタイトルを付けられた。
折りしもAORブームの頃でもあり、その路線で売ろうということだったのだろうと思うけど内容的にはもうちょっといなたい感じがする。
この人自体、カントリー・ロックのクラブ・バンドでドラムを叩いていたそうだし、
Nicky Hopkinsのキーボードやコーラスで参加しているRick Dankoなどバックの顔ぶれを見ても、
ただ心地のよいサウンドを作ろうというコンセプトではなかったような気がする。

はつらつとしていて素直なメロディーラインであることは確かだけど、どことなく垢抜けないところもあったりして
必ずしもジャケットのような爽快な雰囲気とは違うのだ。ジャケットほど派手な雰囲気ではない。
ちょっとした男女の心のすれ違いや繊細な感情のゆれを衒いなく歌っていて好感が持てる作品。

Jaye P.Morgan

2006-11-16 22:46:23 | 音楽
若き日のDavid Fosterプロデュース作品。
ほとんど彼の最初期のプロデュース作品で最近まで超がつくほどのレア盤だった。
昨年Dreamsvilleがリ・イシューしてくれたが、そんなことでもなければ聴くことはなかっただろうなと思う。

パーソネルは
David Foster,Jay Graydon,Bill Champlin,Kenny Loggins,Lee Ritenour,Ray Parker,Jeff Pocaro,Harvy Mason・・・・
悪かろうはずもない名うての名手たち。

私はJBLの4312で聴いているのだけど、ミッドロウの響きがもうとてつもなく心地よい。
70年代後半のアナログ・レコーディングの技術がもっとも充実していた時期のビートとメロディが美しいバランスで鳴ってくれる。

もともとジャズ・シンガーである彼女のエモーショナルなヴォーカルが
リズムセクションにまろやかに溶け込んでいて、とにかく気持ちがいいので最近のヘビー・ローテーション。
アナログプレイの奇跡のようなアンサンブルにホーンとコーラスがかぶさっていくこの感じはもう今は絶対に出てこないだろうなあ・・・。
フェイクとかグルーヴとか今では死語と化したような言葉が生き生きとしていた頃の音だ。

Joao Gilbertoコンサート(丸の内・東京国際フォーラム ホールA)

2006-11-10 01:01:18 | 音楽
Joao Gilbertoの「最後の奇跡」と銘打たれたコンサート。
2003年の初来日以来、日本と日本のファンにすっかり魅了されてしまったJoaoの3回目の来日公演の千秋楽を見に行ってきた。
年齢的にもこれが最後かもしれないということでこんなサブタイトルがつけられたのだろう。

チケットには「出演者の都合により開演時間が遅れる場合があります」との注意書きがしてある。
そして会場に入ると、「本人の希望で公演中は空調をオフにするので、云々」との看板が出ている。
なんだか面白そうな展開だ。

Joao Gilbertoは完璧主義者だそうだが、それにしても大きな会場で聞こえるかどうか分からない空調まで切ってしまえとは面白いではないか。期待が膨らむ。

そして、開演時間はチケット記載のとおり何と開演時間からきっかり1時間遅れでスタートした。
待ち時間の間、今ホテルを出ましたとか、今会場に到着しましたとか、アナウンスが入る。
アーティストの動静をいちいち伝えるコンサートなんて初めてだ。放送のたびに会場に苦笑がもれる。
このあたりの感覚はブラジル人なのだろう。こんなことで怒っていてはいけない。
それにしても、時間はルーズなのに空調を切るほど音に敏感という、この著しくバランスを欠いた感覚というのがいい。
日本人にはこういうバランス感覚はない。そこが面白い。

20時。ようやくコンサートが幕を開ける。
空調の電源を切るだけあって、フィンガー・ピッキングのアコースティック・ギター1本とささやくようなヴォーカルでは、
しわぶきひとつできないほどの緊張感が漂う。
私は端のドアの近くに座っていたが、実際遅れてくる人たちのドアの開閉音が気になるほどだ。

音楽の内容からいって、国際フォーラムのキャパは大きすぎるような気がする。
Joaoのこだわりも理解できなくはないが、これだけのオーディエンスがいるとそこから発せられるノイズがちょっとしたことで進行の妨げになってしまい、
あまり意味がないようにも思えるのだ。
もっと小さい小屋の方がいいのだろうが、
5000のキャパが連日埋まるということであれば本人の年齢的なことを考えても仕方がなかったのだろう。
個人的には中野サンプラザぐらいのキャパが精一杯なような気がした。

彼のギターと声だけで一瞬にして会場の雰囲気が変わってしまう。
5000人が75才を超えた一人の老音楽家の奏でるギター1本と声だけの演奏で
一気に違う場所に連れて行ってもらえるのだから、ただただ感嘆するだけだ。

ボサ・ノヴァは濃淡の濃い音楽だと思う。
マイナーからメジャーにいくときのコントラストが木漏れ日の光と影のようにくっきりとしている。
私はどちらかというとその深いブルーに魅せられているのかもしれない。

その光と影をJoaoはこともなげに淡々と繰り広げていく。
血肉という言葉がふさわしいほどに、なんの衒いもなく奏でられる音楽は一切の思考から隔絶されて、あるがままの姿を提示する。
あたかもJoao自身がボサ・ノヴァそのものであるかのように。

ボサは私にとっては何度も何度も繰り返して聴くような音楽だ。
だから今日のようにかなりの緊張感を持って対峙した2時間あまりは正直なところ結構疲れた。
ある意味でこんなに緊張感と疲労感の残ったライブは初めてだったかもしれない。

Joaoは日本のオーディエンスを絶賛している。
例えばそれは奥ゆかしさだったり、温かみだったりするのだろう。
今日の観客も最後は会場中がスタンディング・オベーションで賛美したが
彼はそうした、ほのぼのとした奥ゆかしさの中にあるほのかなぬくもりを感じたのかもしれない。
欧米ではとてもこうはいかないだろう。
日本のオーディエンスの精神性の高さも垣間見られたようなコンサートだった。

Calendar Girl/Julie London

2006-11-07 21:39:02 | 音楽
11月3日が結婚記念日で毎年ジャズのCDを一枚買うことにしている。
ジャズには秋が良く似合う。まあそんな理由からだ。
初めての結婚記念日のときがToots Thielemans。今回は初めてヴォーカルものを買った。

Julie London。
シンガーというよりも女優としてのキャリアの方が有名かもしれない。
歌い手としての彼女はちょっとハスキーでセクシー。その美貌とあいまってセックス・シンボル的な存在だった。
お色気たっぷりのスモーキー・ヴォイスに酔いしれた年配男性も多いのではないかと思う。
1月から12月までの月をテーマにした曲で構成された企画盤で、
大滝詠一の『Niagara Calendar』はその企画といいジャケットの構成といい、アイデアの元はこのアルバムではないかと思われる。

Julie Londonは2000年に鬼籍に入ってしまった。
その妖艶な美しさとウィスパー・ヴォイスで在りし日を偲びながら、秋の夜長を過ごしたい。