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★花シリーズ★ムサシノキスゲ

2012年05月16日 | ★花シリーズ★
ムサシノキスゲ

キスゲの花と 言えば大半の方々が尾瀬や霧ケ峰のニッコウキスゲの花を思い浮かばれ,訪れた方も多いことと思う。しかし、この武蔵野にもキスゲの花が咲くところがあり、しかもこの浅間山(府中市浅間町 都立 浅間山公園)だけにしか咲ない稀少植物なのです。その名は,ムサシノキスゲといい、ユリ科、ワスレグサ属に分類される多年草でニッコウキスゲの変種とされている。この花はキスゲというより、むしろ、ノカンゾウに近い花で、花は5月上旬から下旬に咲き,葉は細長で8月には枯れ始めます。ムサシノキスゲは丘陵地の林ノ下、時には草地に成育し、花は淡橙黄色で、すてきな芳香があります。

浅間山は海抜80㍍ほどの独立した丘陵地で、地質が多摩丘陵と同じというから、浅間山と多摩丘陵まで、同じ高さだったものが、古多摩川やその他の河川によって周囲が削り取られて、この地だけが孤立して取り残され、ムサシノキスゲも、いっしょに残ったものと考えられています。

浅間山は、戦前から国有地として保存され、昭和45年東京都の公園となり,武蔵野の住宅地の中に有りながら、宅地開発から逃れ、このような稀少な野草が生き残れたのが奇跡といえる。その後、浅間山自然保護会が撲滅寸前であった、ムサシノキスゲの生育を助けるために,北斜面の雑木林を伐採して日照を確保し,手厚く保護活動して、ようやく自然観察会が開かれるまでになり、今では多くの方々が訪れ、その稀少な花を楽しまれています。
文・四 季 の 花 野 鳥http://www6.ocn.ne.jp/~mitsu44/sinki/menu.htmlから転載。














写真のムサシノキスゲは2012年5月11日・都立向島百花園にて撮影。
ゼンテイカの変種。
東京都レッドデータブックの絶滅危惧I類(CR+EN)に指定されている。


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