『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

いわき市平菅波の大国魂神社の祭り

2007年05月05日 | 伝説
大須賀筠軒(おおすがいんけん 1841年~1912年)の
『磐城誌料歳時民俗記』(明治25年(1892)序文執筆)には
4月8日の項に、いわき市平菅波に鎮座する
大国魂神社につて、次のような記載がある。

八日 大國魂明神、城東一里六甼、菅波村ニアリ。
大物主神ヲ祀ル。神輿、豊間濱ヘ行幸アリ。
鐡砲ヲ打カケ、駈足ナリ。鉄砲ヲ放ス事ハ戰國ノ頃ヨリ始ル。
蓋シ、古式ニアラズ。此社ハ古代ヨリ靈地ノ變遷ナシ。
菅波村、古クハ國魂村ト称ス。同社所藏ノ文書、
正徳ヨリ貞治マデ、皆、國魂村トアリ。
又、延寳中、社地鬼椿ノ下ヨリ石室、管玉ヲ掘出セリ。
是皆、古跡ヲ証スルニ足ル。

祭りの際、神輿が豊間浜まで下ること、
その際に、鉄砲が撃たれることなど、
興味深いことが書かれている。
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