MM総研は10月19日、2006年度上期(2006年4月~9月)の国内携帯電話出荷状況の調査結果を発表した。上期の総出荷台数は前年の同期比4.4%増となる2223万台に上り、2005年度上期から3期連続のプラス成長となった。
ただし、流通在庫量が増えたことにより各キャリアが調達を控えている傾向も見られ、端末市場の成長は鈍化している。また、10月24日より始まる番号ポータビリティ制度により、キャリア間の移動による端末の需要拡大も期待されていたが、同社は当初見込まれていたほどのインパクトは生じないという考えも示す。年間で数百万台ほどの拡大に留まり、2006年度の総出荷台数は5000万台に達しないと予測する。
メーカー出荷台数シェアは、シャープが前年同期比18.8%増となる430万台を出荷し、シェア19.3%でトップを獲得した。2005年度通期でもトップを獲得した同社だが、シェア19%に達したのは初めて。同社は現在、携帯3社(KDDIは2006年下期より開始。ほかウィルコム向けにも提供)すべてに端末を納入しており、上期に投入したNTTドコモ向け「SH902iS」やソフトバンクモバイル向け「905SH(AQUOSケータイ)」「705SH」がとくに好調だった。下期はKDDI向け端末の納入も開始し、出荷台数もより伸びるものと予想される。
2位には前年同期比8.1%減ながら273万台を出荷した東芝(シェア12.3%)、3位に237万台を出荷したNEC(シェア10.7%)、4位に235万台を出荷したパナソニック モバイルコミュニケーションズ(シェア10.6%)が入った。
2005年度下期はパナソニック モバイルが411万台を出荷しシェアトップを、同じくNECは395万台を出荷し2位を獲得したが、今回は出荷台数、シェアともに大きく減少した。今期、流通在庫が増加したことで、NTTドコモは調達総数を絞る在庫調整を行った。そのため、出荷をNTTドコモに大きく依存する傾向のあるメーカーが低迷する結果となった。
そのほかランクインは果たせなかったが、カシオ計算機のKDDI向け端末「W41CA」の大ヒットをはじめ、日立製作所や京セラなどのKDDI向け端末が好調で、上位メーカーに迫る勢いを見せた。
MM総研は2006年度通期の携帯電話市場を、前年度比の6.2%増の4910万台に上ると予測した。
2005年度の出荷台数は上回る予測値ではあるが、上期に発生した流通在庫増大の影響と、10月24日より始まる番号ポータビリティの利用者が当初の見込みを下回ると予想したことで、大幅な上積みが望めないためだとしている。
ITmedia D モバイル:1位シャープ、2位東芝──2006年上期の携帯メーカーシェア
なんと2006年上期の携帯メーカー出荷台数シェアでNECとパナソニックが転落して、シャープと東芝が1位と2位となった。一気に大幅なシェアアップを果たしたシャープの一人勝ちという印象が強く、それに東芝がなんとか追っているという印象だ。
全体的にはDoCoMoだけに頼っているメーカーがシェアを落とし、複数の携帯電話会社に端末を提供しているメーカーがシェアを伸ばしている結果となった。
これはある意味でDoCoMo神話の崩壊を意味し、端末メーカーがauやソフトバンクも無視できない存在となってきたことを意味する。特にMNPで人気を集めそうなauに端末供給で乗り遅れたメーカーは下期のシェアダウンとなるかもしれない。
特にNECとパナソニックの不振は深刻で、原因としてはカメラに力を入れていなかった点が考えられる。それを反省して、最近のNECはカメラに力をいれ始めたが、まだ高画質カメラという評判にまではいたっていないようだ。
パナソニックは最近ソフトバンク向けに端末を供給し始めて、その端末が人気となっているため、下期はやや持ち直す可能性もあるが、NECにはまだそういう明るい材料はない。
人気からいけばソニーがとっくに富士通を抜いてもよさそうなものだが、富士通は「らくらくホン」のヒットがシェアの維持に貢献しているようだ。
カシオや日立もauの中では健闘しているが、auだけにしか端末を供給していない点が思ったほどシェアアップできなかった原因と思われる。いっそのこと、ウィルコムあたりに新規参入(カシオの場合は再参入)してくれるとユーザーとしてはとてもうれしいのだが・・・。
富士通や三菱あたりもDoCoMoだけに頼っていないで、ウィルコムに音声端末を供給して欲しいところだ。(富士通はデータ通信端末は提供実績がある)
ただし、流通在庫量が増えたことにより各キャリアが調達を控えている傾向も見られ、端末市場の成長は鈍化している。また、10月24日より始まる番号ポータビリティ制度により、キャリア間の移動による端末の需要拡大も期待されていたが、同社は当初見込まれていたほどのインパクトは生じないという考えも示す。年間で数百万台ほどの拡大に留まり、2006年度の総出荷台数は5000万台に達しないと予測する。
メーカー出荷台数シェアは、シャープが前年同期比18.8%増となる430万台を出荷し、シェア19.3%でトップを獲得した。2005年度通期でもトップを獲得した同社だが、シェア19%に達したのは初めて。同社は現在、携帯3社(KDDIは2006年下期より開始。ほかウィルコム向けにも提供)すべてに端末を納入しており、上期に投入したNTTドコモ向け「SH902iS」やソフトバンクモバイル向け「905SH(AQUOSケータイ)」「705SH」がとくに好調だった。下期はKDDI向け端末の納入も開始し、出荷台数もより伸びるものと予想される。
2位には前年同期比8.1%減ながら273万台を出荷した東芝(シェア12.3%)、3位に237万台を出荷したNEC(シェア10.7%)、4位に235万台を出荷したパナソニック モバイルコミュニケーションズ(シェア10.6%)が入った。
2005年度下期はパナソニック モバイルが411万台を出荷しシェアトップを、同じくNECは395万台を出荷し2位を獲得したが、今回は出荷台数、シェアともに大きく減少した。今期、流通在庫が増加したことで、NTTドコモは調達総数を絞る在庫調整を行った。そのため、出荷をNTTドコモに大きく依存する傾向のあるメーカーが低迷する結果となった。
そのほかランクインは果たせなかったが、カシオ計算機のKDDI向け端末「W41CA」の大ヒットをはじめ、日立製作所や京セラなどのKDDI向け端末が好調で、上位メーカーに迫る勢いを見せた。
MM総研は2006年度通期の携帯電話市場を、前年度比の6.2%増の4910万台に上ると予測した。
2005年度の出荷台数は上回る予測値ではあるが、上期に発生した流通在庫増大の影響と、10月24日より始まる番号ポータビリティの利用者が当初の見込みを下回ると予想したことで、大幅な上積みが望めないためだとしている。
ITmedia D モバイル:1位シャープ、2位東芝──2006年上期の携帯メーカーシェア
なんと2006年上期の携帯メーカー出荷台数シェアでNECとパナソニックが転落して、シャープと東芝が1位と2位となった。一気に大幅なシェアアップを果たしたシャープの一人勝ちという印象が強く、それに東芝がなんとか追っているという印象だ。
全体的にはDoCoMoだけに頼っているメーカーがシェアを落とし、複数の携帯電話会社に端末を提供しているメーカーがシェアを伸ばしている結果となった。
これはある意味でDoCoMo神話の崩壊を意味し、端末メーカーがauやソフトバンクも無視できない存在となってきたことを意味する。特にMNPで人気を集めそうなauに端末供給で乗り遅れたメーカーは下期のシェアダウンとなるかもしれない。
特にNECとパナソニックの不振は深刻で、原因としてはカメラに力を入れていなかった点が考えられる。それを反省して、最近のNECはカメラに力をいれ始めたが、まだ高画質カメラという評判にまではいたっていないようだ。
パナソニックは最近ソフトバンク向けに端末を供給し始めて、その端末が人気となっているため、下期はやや持ち直す可能性もあるが、NECにはまだそういう明るい材料はない。
人気からいけばソニーがとっくに富士通を抜いてもよさそうなものだが、富士通は「らくらくホン」のヒットがシェアの維持に貢献しているようだ。
カシオや日立もauの中では健闘しているが、auだけにしか端末を供給していない点が思ったほどシェアアップできなかった原因と思われる。いっそのこと、ウィルコムあたりに新規参入(カシオの場合は再参入)してくれるとユーザーとしてはとてもうれしいのだが・・・。
富士通や三菱あたりもDoCoMoだけに頼っていないで、ウィルコムに音声端末を供給して欲しいところだ。(富士通はデータ通信端末は提供実績がある)