日曜日まで開催していましたニューヨークのArcaneのポップアップ、大盛況ありがとうございました。
ボスのエドガーも昨日帰国しました。
サイトの方にもアップしました。
買い逃し、また地方で来られなかった方、ぜひチェックください。
http://www.bigloverecords.jp/
今回こそ死ぬかと思った大プチ改装もやった甲斐があったと思うのと同時に、また何か企画を立てなければという状況に自ら追い込む形となり、結局このように休むことがないことがうまくいっているのだな、と悟る。
日本人って、外人もそうかもだけど、プール付きの大きな家を持って外車乗って赤坂でA5ランクのステーキ喰ってファーストクラスで海外旅行行って...などなどが成功像としてどの時代の人間にも植えつけられていて、例えば金持ちをディスる人だって結局そうで、いや本当にそう。
そんな夢はもちろん決して悪いものではないのだけど、ただアンダーグラウンドやサブカルチャーと絡む人間の99%でさえそうだという事実は、現在の東京のカルチャー業界に限らず60年代や70年代のそれを牽引した人たちの価値観もそもそもそうだったからなのではと思うのです。
「ヨーコとよく六本木のクラブで遊んだわ」とか「三島由紀夫とはよく討論した」とか年寄りの文化人の話はとても興味深いのと同時に別にヨーコや三島じゃなくてもよくねえ?と思うし、もちろん皆が知らない奴との話してもつまらないだろうから有名人との逸話を言うのだろうけど、という僕の自慢げな昔話は全く同じ感じでもあるし、だけどそれを聞かされているだいたいの人間はヨーコや三島みたいな人間と友人になるのが成功かと刷り込まれてしまっている。
まあ人間はもともとそう言ったところに優越感を得るのだろうし、だから60年代から70年代、90年代までのカルチャーに携わる人間のほとんどは実は「どうすれば良いのか、どうなれば良いのか」などわからなかったと思うのです。
たぶん。
自分の好きなアンダーグラウンドやカルチャーを示したり維持するためには有名にならなければならなかったし、それは金銭面もそうだし、そると自分の中の成功と世間の成功がリンクし、世間とは別の場所にいたはずの自分の成功とは果たしてなんだかよくわからなくなってしまったのです。
だいたい僕の話ですけど。
でもそれは今も変わらず、例えばインフルエンサーなどと呼ばれる若者を見ていると、彼らがフランク・オーシャンを大好きな理由は彼らが持つ地位名声権力富なしでは成り立たないと思うし、しかしフランク・オーシャンはThe Goon Saxをたぶん知らない。
本当に知らないとしたらなんて恥ずかしい奴だ。
The Goon Sax - Make Time 4 Love (Official Music Video)
そして大人は誰も決して言わないだろうけど、The Goon Saxを知らない若者はダメだ。
そうやって無理やり好きにさせる。
隣の兄ちゃんや雑誌から洗礼されたその行為がなくなってから日本はどうかしちゃった気がするけど、欧米では意外とまだそういうのある気がしたりもします。
The Goon Sax - Live @ Subterranean Chicago 6/3/18
ドラム叩かず前に出て来た挙句、どんだけ下見て歌うのかこの娘は!
下を向くならステージでも人生でもこれくらい向かなければならない。
そして一瞬、睨む。
こういった事に感動できなければ人間に生まれた意味はないと思う。
と、ぜひ金持ちになってフランク・オーシャンに伝えてください。
ところでBIG LOVEでは彼らのアルバムご購入の方には先着でポスター付きだったのにまだ届いていませんでしたが、ようやく到着しそうです。ご購入済みのお客様、自己申告で早めにお願いします!
そしてこんなブログを書いている間になんと初回入荷分が完売してしまいました...なんとか週末には入荷できれば。
僕も期待します。
今年のベスト3入りかなー