「友よ、兄弟よ、私の心は諸君に対する無限の信頼に高鳴っている」
スイスの大教育者・ペスタロッチ
世の中には、無数の「心が傷ついた人」がいる。そういう人たちに癒しの手を差し伸べなければならない。そうすることによって、実は自分自身が癒されていくのです。人は何かあると、「自分ほど不幸な人はいない」と思いがちだ。自分を憐れみ、自分のこと以外、何も考えられなくなる。自分の苦しみにとらわれ、不平と失望の中で、生命力を衰えさせてしまう。
その時、人に「生きる力」を与えるのは何か。それは、自分以外の誰かのために生きようという「人間の絆」ではないだろうか。エゴイズムに閉じこもっていては幸福はない。打って出て、「人のため」に行動する時、自分自身の生命の泉も蘇生していくのです。
池田大作
「自分は不幸だと考える人は、○○もないし○○もないって、自分に無いものを数えて、求めているんですよね。
私は、『ありがとう』って魔法の言葉だと思うんです。日常の全ての出来事が“有り難い”ことだという思いに立つ時、例えば、小さいけれど家がある、ご馳走じゃないけど今日をつなぐ糧がある、太陽が毎日昇ることにだって感謝できると思います。日常の一つ一つに感謝をすることができたら、幸せは無限です。
そして、利他的であることが、自分を生かし幸福にする。自分の特質を生かして人の役に立つことは、社会のより大きな幸福にも、つながっていくと思うんです」
「私は、意識の力はものすごく強くて、言葉にも力があると思うんです。
『どうせ信じたってダメじゃないか』って言う人がいますが、その人たちは、たぶんダメだった時に『ほらね』って、そういう所で安心したいのかもしれないですよね。
“どうせ”を捨て去って、希望を持って乗り越えていかなければ、世の中は良くならないと思う。誰かがやってくれる訳ではない。自分たち一人一人が強くあることが、大事だと思うんですよね。だから、まず、信じることから始まるんだと思います」
作詞家・作家 吉元 由美
「天災に遭った場合、人や地域は心を結束させますが、放射能災害は全く逆です。心の分断です。同じ家族の中でも、若い世代と年配の人では考えが違います。線量の高い場所・低い場所、帰りたい人・帰りたくない人、さまざまです。さらには風評被害によるいがみ合いもあれば、賠償問題も。他の災害とは全く違う、まさに想像を絶する闘いなのです」
福島県飯館村 菅野典雄村長
ウイルスは肉眼では見られぬほど、微小である。しかし、そのウイルスが繁殖し、病を引き起こし、人を死に至らしめることさえある。小事なくして大事はない。小さなことへの真剣な対応が大事故を防いでいくのだ。
小説 新・人間革命
「善人は古往今来必ず強大なる迫害を受けるが、之れを他の善人共は内心には同情を寄するものの何等の実力がないとして傍観するが故に善人は負けることになる」
(善人たちが迫害を受けていることに同情はしても、自分には何も力がなく彼らを支えることはできないと考え、最終的に傍観してしまう人々は、生き方の底流に「単なる自己生存」の意識しかないため、「社会の原素とはなるが結合力とはなれず、分解の防禦力とはなり得ぬ」)
創価学会初代会長 牧口常三郎
「一国の王とならんよりも、一人の人を救済するは大なる事業なり」
石川啄木
「一生の間に一人の人間でも幸福にできれば自分の幸福なんだ」
『掌の小説』 川端康成