goo blog サービス終了のお知らせ 

THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(アンクルキャッツ編)

2022-03-06 22:48:14 | Live Set List

11,18:40~19:05

「アンクルキャッツ」

 

っていよいよオオトリ!

時間の流れが速い。

アッという間の出来事だ。

日も短くなってきたけどムードは満点さ!!10分ほどの押しだけど、さあ、覚悟して臨むようにね****

 

会場に流れているBGMは「ZARD」

オオトリに控えしは札幌からの出演バンド。

2年ぶり2回目。

彼らとSTAが対バンを組むのは去年10月の「彦ちゃん企画のフレンズライブAT小樽ゴールドストーン」以来だね。

すっかりとSTA界隈では常連組。

まあ、いずれにしても、百戦錬磨のツワモノたちだ。

男性5人プラスおなじみの引っ張りだこミーさんがキーボード参加での6人組み。

S・T・Aのリブレーション企画を中心に、ほとんどファミリーのようなバンド(去年だけでも2月の小樽・雪明りの路ライブイベントと4月の小樽ビール園ステージも含めてね)。

近年はメンバーを一部入れ替えての、新生アンクル・キャッツとして華麗に登場!

そうそう、3年前の前半には江別市民会館でもタイバンをやったよね。

顔見知りがいるということは心強いものだ。

 

メンバー紹介をします・・・・・・

リーダーのフクさんは以前の小樽屋外ではブルーカラーのストラトタイプ・ギターで現れたり、COOLZのサンバースト・テレキャスターを使用(ローズ指板)したり、ミュージックマンを使用(ローズ指板)したりギターコレクターの様相を呈していますな。そして、な、な、なんとESPのホライゾンⅢも持っているんだってさあ!(ブラック・ボディ。ローズ指。ピックアップはセイモアダンカンのHーH)。一体全体この人は何本のギターを所有しているのか今度ジックリ聞いてみようっと!

しかも、どれもこれもが渋い高級なものばかりだしね。

今回もまたまた謎の白いストラトシェイプギターを持参してきました(メイプル指板。ストラップは黒の布製フェンダー。コーラスも担当)。

何かとフクダさんはリーダーとして多忙なのだ。

アンクルキャッツ・ロゴ入りお馴染みの黄色いTシャツを着用していました。

白マスクも装着。

ベース&コーラスのムッちゃんはもちろん長年の愛器ミュージックマン・スターリングを持参(ナチュラルボディカラー。ローズ指板)。

長年伸ばしていたロングヘアを潔く切っての熱演。

彼も自らデザインした(これが本職)アンクルキャッツのロゴを右胸にプリントした黒Tシャツを着用。

超売れっ子のムッチャン。

なんと現在では4つのバンドを掛け持ちしているのだそうですよ。

まだまだ増えたりしてね!人気者はつらいよ。

タメの効いたバックビートが評判のマコトちゃんはニューフェイス・ドラマー。

先述のキーボード(ヤマハのMODX7)&コーラスは一番新しいメンバーの紅一点ミーちゃん。

茶髪のロングヘアがキュートでチャーミングなコケティッシュ・レディ。

金ピカに光輝くファッションがとてもよくお似合いだ。

そして花束持参の追っかけファンが続出のカリスマ・ヴォーカルには神々しきフミオ君!。

この日も熱狂的な女性ファンが駆け付けて、写真撮影に没頭していました(私もお手伝いさせられちゃったさあ・・・・・)

今回も着替えとメイクをバッチリと施し、ステージに堂々君臨していました。

ライブのたびに自身でのテーマを掲げてカラーリングを決めています。

それも一つの醍醐味だ。

で、今回は白と黒で統一。

煌びやかな装いでひと際目を引いていたよ(写真参照)。

着替えた場所はすぐにわかったよ・・・・だって羽が散乱していたもんね(以前これを拾ったあるレディは髭に見立てて記念撮影とシャレこんでいた・・・・笑)

そして皆、食い入るようにかぶりつきで聞き入っていたよ。

もう一人のギタリストはエレキダくん。

愛妻によるお手製の虹色のスパンコールシャツがまぶしいくらいに輝いている。

黒いメッシュのテンガロンハットも着用。

エレキダくん使用のギターはトレードマークともいえるフェンダー・ストラトキャスター3シングルピックアップ。

ブラウンサンバーストボディカラー、ローズ指板仕様。

ちなみにフクさん&エレキダ君共に布製フェンダー・ストラップを装着。

 

開演前、マサは直接ステージ上のフミオくんのところにまで駆け寄って激励。

律儀に深々と一礼を返してくれました(アキちゃんもオフステージ時に挨拶をしたらやはりご丁寧にお辞儀してくれたとさ)。

さっすが一流のエンターテイナー。

お客様は神様だもんね。

 

バンドからのありがたきメッセージです

「結成11年の歴史あるバンドです!

数々のメンバーチェンジを行い現在6名体制です!年号が令和に変わりアンクルもドラマーが変わりました!

昭和歌謡曲をロック風にアレンジしたり、ジャンルにとらわれず自分たちの好きな曲を演奏して、心機一転マイペースに活動していきます

決してカヴァー・バンドではありません。

不安も少々ありますが、それよりもアンクルの新しい音にご期待ください!

これからは積極的に洋楽へも着手していく所存であります。」

 

バンドの入れ替えと換気、セッティングには10分もの持ち時間が設けられていますので十分に余裕があります。

サウンドチェックも無事に終えて準備万端整いました。

さあ、そろそろ参りましょうか!!

ナイスガイのフミオくんがMCも兼任。

その一種独特なトークをご堪能あれ。

癖になること超請け合い。

 

「はい、アンクル・キャッツといいます。よろしくお願いいたします。

パッパといきますね。

オープニングナンバーは・・・・・・え~と、これとてもしんどい曲で、今日はやりたくなかったんだけど、メンバー会議で決定して演奏することになって(笑)・・・歌います。

サビの部分でギャランドウ!と言ってくれたらとても助かります・・・・・決して強制はしませんけど・・・・・心あるお方がいらっしゃいましたらよろしくお願いいたします・・・・(西城秀樹)」

1983年2月1日にリリースされた44枚目のシングル。

アルバム「イッツ・ユー」に収録。

オリコン週間チャートでは14位を最高ランク。

ジャパニーズ・ダンサンブル・ロック系バンドの名曲。

オーディエンスは早くもネオンスティックを頭上左右に振りつつもダンシング。

すっかり道内のライブ・イベントでは、名物化するほどに浸透した感ありです(笑)。

ミーちゃんと交互にタイトルを歌う激しき箇所にも大注目。

相乗効果が発揮されていて、エキサイティングなほどに感動的だ。

フクさんのトリッキーなナチュラルトーンによるアーミング・リックを絡めたギター・ソロに鳥肌が立つ。

普段のニコヤカなる佇まいとは一閃を画すほどに、貫禄タップリで思わず引き込まれてしまいます。

ベースとキーボードとのバトルも聞きどころ。

それにしても今でもあのスーパー・アイドルだった西城秀樹さんが故人だなんて信じられないよ・・・。

新御三家の中では一番に情熱的な先駆者。

ワイルドなタフガイを誇っていたのにさあ。

そういえば去年からよくテレビなどで西城秀樹さんの特番が放送されているね。

デビュー50周年なんだよ。

やっぱりかっこいい。

何から何まで憧れの兄貴的な存在だ。

「ギャルとドウでギャランドウなんだそうです。

何がドウなんだか、よく意味がわからないけど(表情一つ変えないで語るんだから一気に会場中が大爆笑)」

こういうさりげないお茶目な振る舞いがこれまた嫌味がなくって愉快痛快だ。

計算されつくしたトークならば、したたかなるフミオ君は恐るべしだ。

 

「(と、ここでドリンクをグィッと一飲み。ノドのケアはとても大切。ボーカリストの命)。ありがとうございます!ありがとうございます!!

マイペースに活動しています(爆笑)アンクルキャッツです。良かったらこれからも我々の歌謡ロックを聞いていってください。2曲目は白い小鳩という曲を歌わせてもらいます・・・・・・・・(2018年8月26日の小樽北運河サウンドエナジー以来の披露)」

この曲のオリジナルは故・朱里エイコさん。

それを現代の妖艶なる歌姫・椎名林檎嬢がカバー。

そちらのバージョンをアンクル・キャッツは採用しているようです。

70年代にこれだけ貫禄に満ち溢れた歌謡ロックが存在していたなんて驚きだ。

今、改めて聴いてみても違和感がなくて、メチャクチャにかっこいいね。

全体的にタイトで抑え気味なサウンド・メイクが、壮大なる音絵巻を構築。

ドラマティックで一気に観客をアンクルキャッツ・ワールドへと引き込む、とても完成度の高い入魂の一作。

有り余る才能をフルに導入した展開は絶品。

全くタイプの異なるツインギターの特性を生かしつつも、コンビネーションが秀逸。

ムッちゃんによる重厚なるベース・ソロも特筆すべき点。

リーダーのフクさんは、足元のエフェクター群を最大限に駆使して盛り立てる。

オクターブを勢いよく上昇するフミオくんのボーカル・スタイルに皆が釘付け。

 

「六本木ララバイ」(ピカ1のエモーショナルなシンガー内藤やす子がオリジナル)

2001年リリース。

アルバム「スーパー・ヴァリュー」に収録。

昭和テイストぷんぷんに強烈なミディアム・テンポの旋律を放っている。

温故知新珠玉のバラード。

懐かしき情景がふと脳裏をかすめてゆく。

ちなみに内藤やす子さんはジミヘンのファンなのですよ。

ミーさんが控えめながらも的確にバッキングで奏でるハモンド・オルガンの音色が効果覿面。

非常に良い仕事をしていますなあ。

フミオくんは意識的なのか、偶然なのかセットリストはいつも男女ボーカルをある程度交互にこなしている。

キーの広さは異常でないかい!?

日頃の鍛錬がものをいう。

次に何が飛び出すのか楽しみでワクワクときめいちゃうよん。

しかし、アンクルのレパートリーの豊富さには今更ながらだけども脱帽だ。

そのライブイベントの趣旨、対バン、オーディエンス、会場の雰囲気、出演順番に応じてセットリストを綿密に組んでいる模様。

だからそのつどガラッと様変わり。

いざ蓋を開けるまでは何が飛び出すかわからない、万華鏡の様相を呈しています。

その上、現在もレパートリーをどん欲に増やし続けているし。

なんたるアグレッシブさ。

心底に敬服しちゃうよ。

基本的にバンドとはこうありたいものですなあ。

何度見ても勉強になるお手本のよう。

 

「ちょっとあれなんですが、久し振りの曲をやりたいと思います。

とっても短いからあっという間に終わっちゃうんだけど、5,6年ぶり・・・・和田アキ子さんの古い日記。」

ザ・パーティーズはゴッド姉ちゃん話題の最新ダンサンブル・デジタルビート曲をプレイしましたがアンクルキャッツは極初期のヒット曲を取り上げた。

何と言っても1974年2月25日に発売された18枚目のシングルだ。

アルバム「古い日記 和田アキ子 愛を歌う」に収録。

皆さん、一緒にお約束の「ハッ!!」を連呼。

よく皆で物まねしたものだ。

実はこれ、スティーヴィーワンダーを意識したもの。

「ありがとうございます。

一緒に掛け声をやっていただけて本当に嬉しいですよ。

僕はこのバンドには10年くらい前に加入しました。キッカケはベンチャーズ。

自分が居酒屋で歌っていたら、リーダーのフクさんに声をかけられました。

最初は、何言ってんだ、この酔っ払いは!?と思いましたよ。(笑)

それからは7~8年くらい色々なところでバンド活動しています。

何でも歌えるのが自分の特徴かな。

演歌や民謡も女性のキーで歌えます。

若干の調整はしていますが。

残り時間は少ないですけど、まだまだ頑張って歌いますのでよろしくお願いします。」

 

今回のフミオくんは全身黒を貴重とした美しきいで立ち!

帽子から、ジャケット、パンツ、ブーツ、手袋に至るまで、どこをとっても黒一色で統一です!!白羽根ストールのヒラヒラに1ポイント追加ですこぶるオシャレ。

ちょっと彼はほろ酔い加減だけど、艶やかなるいでたち。

マサが以前にオリジナリティ溢れる衣装についてコメントした事で刺激を受け奮起したらしくて(!)超が付くほどに更なるド派手な仕立て具合でまとめてきてくれたようです。

いやはやなんとも、御見逸れしました!

コスチューム・シリーズの総結集だ

もちろん衣装は全てフミオくんによる完全なるお手製。

一針、一針丹精込めて縫い上げ製作しているとのこと。

ボイス・トレーニングと並行して、ビジュアル面にも徹底的に突き詰める生真面目でストイックな男であります。

 

「次はうちのテーマ・ソング的な曲をお送りしたいと思います・・・・(笑)・・・・・・・ボヘミアン(葛城ユキ)という曲をお送りします。」

1983年5月21日リリース。

5アルバム「ランナー」に収録。

オリコンチャート週間3位を記録。

ユキ嬢の代表作であり長年カラオケの定番ソングでもある。

老若男女に今でも人気。

そんなこんなでとりあえずは、一気呵成に演奏開始!

ディスコティック・ダンサンブル・ハードロック系の懐かしき永遠の名曲。

なんのなんの、本人は前述のとおり謙遜しているけれども、グイグイと魅力全開のフミオくんが発する煌びやかなるオーラは、誰もが一度でも触れた途端、虜になること受けあいさ。

やっぱり只者ではない。

いつどんな時にでも腰の低い好男子。

「タナカく~ん!!(フミオくんの苗字)」

あちこちから彼に対する熱烈なるラブコールが飛び交う。

すっかり道内のライブ・イベントでは、名物化するほどに浸透した感ありです(笑)。

相変わらず張りのあるクリア・ヴォイスにウットリとしちゃうよ。

決めのタイトルパートコールでは、後方観客席からナイスなタイミングで合の手が入る。

トリッキーなナチュラルトーンによるアーミング・リックを絡めた、乾いたサウンドのギターカッティングが実は肝なのだ。

ポーカー・フェイスのムッちゃんによる重量感タップリのボトム・ラインの刻みとコーラスも雰囲気抜群。

普段のニコヤカなる佇まいとは一閃を画すほどに、貫禄タップリ。

「ムッちゃ~ん!かっこいい!もっとこいや~~!!」と彼にも声援が絶えず送られています。

既にライブを終えたバンド連中も客席中央で大合唱!

皆、曲に合わせてアドリブで踊っているではないかあ!バンドマン達の振り付けやジェスチャーもバカ受け。

でも何をやってもへヴィーメタリック・ヴァージョンっぽくなっちゃうところは恐ろしき脅威のパフォーマーだ。

鮮やかにキラキラピカピカと美しく光輝く衣装が、綺麗な彩を添えるフミオくん。

 

ムッチャンはあまりにも激しいアクションを繰り広げたものだから汗だく。白い手ぬぐいで曲間は絶えず顔をゴシゴシと拭いている。すこぶる重労働だもんなあ。

とここで事件が勃発した!!

ミ~ちゃんが予定していた曲のスコアを紛失してしまったのだ!

一瞬、ざわつくステージ上。でも差し替え用の曲を提示して事無きを得ました。

良かった・・・・・ホッ・・・・・・。

まあ、そういうこともありますね・・・・これもライブならでは・・・とつぶやいている奴がいました。

 

「色々とありまして・・・・・次の曲で最後です。中森明菜さんのデザイアーという曲を全身全霊で歌わせてもらいます・・・・・・・・」

(黄金期の明菜14枚目のシングルとして1986年2月3日にリリースされた。数多くの賞を受賞。副題は「情熱」

アルバム「CD’s87」に収録。4分24秒。オリコンチャート週間1位を記録。以上ウィキペディアより引用)

マコトちゃんのスティックによるカウントから爆音轟かせてストレートなビートに乗ってのドラミング(オリジナル・シングル・ライナーにも「可能な限り大音量でお聞きください」という注釈がついていた)。

伝説の昭和歌姫をカバー。

アンクル・キャッツは骨太で男気溢れるサウンドにアレンジしているようです。

(鈴木キサブロー&阿木耀子による作品)。

今、改めて聴いてみてもメチャクチャにかっこいいね。

全体的にタイトで抑え気味のグルーヴ・メイクが、的確に壮大なる音絵巻を構築。

ドラマティックに観客を引き込む、とても完成度の高い入魂の一作。

有り余る才能をフルに導入した展開は絶品。

今までとは全くタイプの異なる楽曲の特性を生かしつつも、バックとのアンサンブル・コンビネーションも秀逸。

フクダさんの目を見張るようなギターソロが天空を自由自在に駆け巡る「ギュィ~ン!!」

 

アンコールの声があちこちから沸き起こり、なにやらバックのメンバーたちが打ち合わせをし始めた。

「微調整があるとのことですので、少しだけお時間をください・・・・・うちのバンドはこういう感じなんです。昨今流行っている昭和歌謡路線。それでもいいなあと思っていただけたら幸いであります。もう少しお付き合いください。・・・・・・

ワーワーという曲調ばかり続くと必死になっちゃう。

そうするとこの後、何もできなくなるので再びスローな作品を・・・・・ヤケクソで・・・・・・誰か水割りを飲んでいる人はいますか~~!?・・・・・堀江淳さんの曲でメモリー・グラスという曲をお送りしたいと思います!」

遂に飛び出した!

1981年4月21日発売。

アルバム「硝子通り」に収録。

週間オリコンチャートでは堂々の3位を記録。

北海道は苫小牧市が生んだ往年のシンガーソングライター衝撃的デビューヒット曲であり代表作・・・・!

中性的な容姿と声質がフミオくんのキャラクターにもジャスト・フィット。

全くの違和感もなくフミオくんのオリジナルに聞こえちゃうほど自然に馴染んでいるよ。

正にベスト・セレクションの極致だ。

官能的なギターの旋律も印象的。

リニューアルしたばかりのアンクルが神聖なるトリビュートとして、特別に組み込んだようです。

どんなジャンルでも(演歌、民謡からロックに至るまで)、己のものとして完全吸収消化して歌いこなすフミオくんならでは。

真骨頂の極みだ。

今後も要注目の貴重なる個性派シンガーです。

意外にもアンクル・キャッツに、曲もスムーズに溶け込んでいて熱く胸を打つ。

ここでも観客がクラッカーを炸裂させる。

「パーン!パーン!!」

紙吹雪が綺麗だ。

 

「あの~申し訳ないんだけど、早いものでもうライブは終わっちゃったんです・・・・」

「ええええ!!!????(笑)」

「もういいやあ、って言われるよりは、えええええ!!???と言われるほうがいいね。(爆笑)・・・・・

光栄なことに感無量の極致であります。

またどこかでお会いできる機会があれば、気軽に声をかけてください。

よろしくお願いいたします。

イベントに声がかかれば図々しく参加させていただきたいと思います。」とすこぶる行儀の良いフミオくんでした。

「ありがとうございました」と2回ほどフィナーレを告げる。

 

当然、後片付けを済ませてステージを去ろうとするフミオ君に暖かい拍手が送られていました。

これにて無事全ての工程を終え、満足気に意気揚々と引き上げていくアンクル・キャッツでした。

それと入れ替わりに主催最高責任者のサイトウ氏がマイクを手に現れた。

無事にイベントを終えられたことに対しての感謝コメント。

通用口床のあちこちに、名物の白い羽を発見したよ・・・・・・。

熱気の名残、名誉の痕跡だね・・・・・。

滞りなく終了。

本当にご苦労様でした。

 

会場に流れるBGMはシカゴの「ナイト&ディ」

心憎い配慮でのセレクションだ。

この曲に合わせて女性客2人がステージ前で陽気にステップを踏んでいるよ。

いつのまにやらミキサーのチーフ三輪くんが到着していて、機材の後片付けをしていました。

 

ボリュームたっぷりにスぺシャル・ヴァージョンでのライブレポートでした。

 

 

****さてさて、いよいよもってこのブログもメインイベントに差し掛かってきました。

お待ちどうさま。

次はこのブログの主役SAPPORO TRANSIT AUTHORITYが満を持して登場しますよ!

乞うご期待です!!****

 


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(BERRY JAM編)

2022-03-06 20:09:13 | Live Set List

10,18:05~18:30

****はい、大好評につき続々とライブレポートまいりますよ。

本来ならば8番手として登場の我らがSTAではありますが、それは最後にたっぷりとお送りしたいと思います。

それでは引き続きお楽しみください!!****

 

早くもトリ前に突入ということだ。

ここでも中々に生きのいいサウンドが炸裂。

隣町の札幌から出場。

ほとんどのメンバーがコーラスも兼任。羨ましい限りだ・・・・。

 

4年ぶり2回目の出演。

 

10分ほど巻きでの開演となりました。

10バンド目は、会場に観客として訪れていた伊達男スギちゃんが率いる「杉ちゃんバンド」(マサは小樽でのベリージャム&スギちゃんバンドで数年前に知り合いになったのだ。その後も小樽ライブ会場でばかり会うものだから、最初は小樽のバンドだと勝手に思い込んでいたくらい。)のバックで、以前は燻し銀の演奏を繰り広げてくれていた「berry jam」。

このバンドに会えるのを、心待ちにしているファンが一杯いるのだよ。

そういうわけで満を持してバンド「BERRY JAM」がステージに現れました。

ああ・・・トリ前だなんてもったいないなあ。

 

 結成11周年を迎えた「BERRY JAM」(ジャンルは往年のスタンダードを中心で洋楽アラカルト)。

一度でもライブを見た方ならばお分かりでしょうが、曲ごとに全然タイプの違う落ち着き払ったムードを堪能させてくれるのだから驚愕ですよ。

主に札幌を中心に活動しているのだけど、何故か以前は小樽屋外イベントでばかり観ていました。

場所はマリンフェスタや浅草橋(3年前は曜日違いでタイバンできなかったけどね・・・・北運河サウンドエナジーでは観客として訪れてもいました。本当にメンバーの皆さんは研究熱心で、ライブの雰囲気が大好きなのですね。)

その都度、鉄壁なる熱演を繰り広げてくれたのです。

それが縁でマサからの熱きラブコールに応えるべく、STA企画「リブレーション」ライブにもちょくちょく参加してくれるようになったのです。

(白石ピグスティ&ススキノ・ホットタイムなどで)

去年の12月だって一緒だったし、年明けのスターライト(リブレーション)、小樽ゴールドストーンとずっと対バンが続くよ。

すっかりとファミリーバンド化しているね。

結果としては良いことだ。

クリスマス・ライブの打ち上げ時にも、ナベさんはじめメンバーの皆さんとじっくりと会話ができて大収穫。

今まで知らなかった新事実をたくさん耳にすることができたもんね。

目から鱗とはこのことさ。

 

メンバーからのメッセージです

「お洒落で音楽好きな大人の方にフィットする、曲づくりとサウンドを目指し活動してきました。

4年前に雪明かりの路オールディズライブを観て、小樽の皆さんの情熱を知りました。

3年前、遂に念願叶い音楽の街・小樽浅草橋に出演することができました。

そして近年はピグスティ&ホットタイムなどなど他のビッグイベントにも参加ができて嬉しく思います。

たくさんのバンドさん、プレイヤーさんとも親交が持てればと思います。どうかよろしくお願いします!」

 

3年前夏のステージではロングへアに花飾り、華麗にムームーを着こなしていた女性シンガー・チエミさんでしたが、ここでは艶やかなる冬の雰囲気を目いっぱいに漂わせ、フロントセンターにてボーカルを披露しながらライブは進行。

札幌のティナ・ターナーとは彼女のことさ!

で、今回のいでたちはというと・・・・帽子から服装に至るまでほとんどをラフかつワイルドな黒に決めたメンバー陣と差別化を図るがごとく、茶髪のロングヘア、黒のロングブーツ、花柄のシャツと黒革ミニスカートでスタイリッシュに決めてくれました。

皆なんまらカッコイイ。

中々絵になるよ。

羨望の眼差しが注がれていました(写真を参照)。

こういうところなんかも、一つの楽しみですね。

(ホットタイムの時にはトリプルギターでキーボードのアイ嬢も在籍していましたが、近年はトモミ嬢を新メンバーを迎え入れて原点回帰とばかりに急遽6人編成へ立ち返りました。)

室内だからなのか、サングラス姿のメンバーはいなくなったよ。

カッカと熱い照明の中でも気分爽快!

 

まずは編成を記載させてください。

フューチャリング・メインヴォーカル&コーラスにはチエミ嬢(アルトサックスも担当)。

ドラムは毎度お馴染み涼しい顔をして何でも叩きこむ、頼りになる超絶技巧派テクニシャンの若者ノリくんが鎮座。

そしてベーシスト&コーラス&ヴォーカルのトモさんは、いつも堂々たるシェイプのHSアンダーソン黒ベースをフィンガーピッキングでプレイするというスタイル(ローズ指板・モリダイラ楽器)だったんだけど、最近は黒のジャズベースで登場する機会が多くなっています(ローズ指板)。

ツイン・ギターはファーストギタリスト&コーラスのタイキ君(3トーン・サンバーストボディにメイプル指板のST)。彼は若いのにいぶし銀のプレイで相変わらず惹きつけてくれる憎い奴です。

黒に大きな白い音符が縫い付けられているストラップがスティーヴィー・レイ・ヴォーン風で思わずニンマリ。

この日は若い奥様となんまらメンコい子供たち2人がパパちゃんギタリストを応援するために駆けつけていました。

セカンド・ギター&コーラスはリーダーのナベさん。

バンマスは事前にマサへ直々丁重なるご挨拶をしに来てくれました。

重鎮なのに腰の低い方です。

皆も見習わなきゃあね。

3年前の前半まではアコースティックギターをも担当するという二刀流でしたが、近年はエレキに専念。

ブロンドボディカラーのフェンダーUSAヴィンテージ・ストラトキャスター、ローズ指板を使用。

ストラップはフェンダー布製の黒を着用。ゴールドパーツ仕様(ナベさんの音楽的なルーツに興味しんしん。アーロ・ガスリーやPPM、アイ・ジョージとかね。全然ロックの道を通っていない。ビートルズやストーンズとかは皆無・・・。

意外性の連続でびっくりだよ。本当はギタリストにはなりたくなかったとかね)。

ちなみに奥様はとってお素敵な御方ですよ。

まさに内助の功。

そしてキーボード(ローランド07)のトモミ嬢という布陣で網羅。

彼女が超が付くほどの売れっ子で人気者。もちろんテクニックは男顔負けの腕前。

その再現力にはただただ脱帽モノだ。それは本人にも直接伝えちゃったさ。

スナッキーズ、ズリーとストリッパーズ、まだまだ掛け持ちしているはず。

ほとんどのメンバーがボーカル&コーラスをこなせるというのは、最大の強みですなあ(ヴォーカルにはリバーブを深めにかけて頂きました)。

あっぱれだ!

 

せっかくですから、これまでに行われたberry jamセットリストからもライブレポートをドッサリと絡めて進行してみたいと思います!

 

このバンドのレパートリーは膨大な量なので、ライブごと、自由自在に大幅な入れ替えを施しています。

しかもジャンルや年代が多方面にわたっているので、ありとあらゆる音楽通らに受けがいいのだ。

その神髄をまざまざと見せつけられちゃいました。

隅から隅までとっても勉強になるなあ。

 

ご挨拶替わりとばかりオープニング・ナンバーでは、意外性を狙ったのか、な、な、なんとロッド・スチュワートの「アイム・セクシー」が独特のドラムビートとアップテンポ・ベースから不意を突いて飛び出してきた。

「踊るわよ!いくわよ!!YEAH!!!・・・・・・・・・・・・」

もう私はこれが大好きだから単純明快に狂喜乱舞状態に陥ってしまったのだ。

厚みも手数もタップリある、ノリくんの激しくも正確なドラムからいきなり炸裂したあ!(名プロデューサー故トム・ダウドによる1977年11月4日リリースの8作目スタジオ・アルバム「明日へのキックオフ」1曲目に収録されているファースト・シングル、ホットレッグスが当たり前のようにプレイされると思っていたら思いっきり不意をつかれた。心憎いなあ)

1978年11月10日リリースの大ヒット曲。

英米ともに1位を獲得した傑作。

同じく故トム・ダウドがプロデュース。

アルバム「スーパースターはブロンドがお好き」に収録。

盗作問題なども発覚した曰く付きの曲。

でもディスコなどでも散々にもてはやされたスタンダード。

本家カーマイン・アピスも真っ青な迫力のノリくん。

手を変え品を変えての、ひねり具合が、常に絶妙ですね。

最近はこのジャンル系が定番になりつつあるようで個人的にも、まことによろしいことであります。

嬉しくもご機嫌なる裏切り行為!

「一体全体、持ち曲はいくつあるの!?・・・」って尋ねちゃったくらいだ。

ものすごい懐の深さを痛感した次第さ。

これ、並みのバンドでは到底無理な離れ技。

しかもどの曲も、高度なテクニックを要求されるものばかりだし。

お馴染みのイントロリフがはじまった途端、気分はすっかりとリズミックなフィーリングにドップリと浸かりきって、

アベさん、トミーらオーディエンス達は、ジッとイスに座ってなんかいられないよお~!とばかりに我を忘れ踊り狂っています。

会場内はクラブに早変わり。

盛り上がりをみせていましたよ。

グイグイとうねって迫りくる、強引なまでのタイトなロック・アンサンブル。

ここで登場のチエミ嬢は、ストロング・ヴォイスを豪快にまくしたてる。

サッポロのボニー・タイラーと呼ばせてね(色々な表情を持っているのだ。カメレオン・ヴオイスの持ち主)。

何度も繰り返されるパーカッシブな掛け合いもお約束だ。

阿吽の呼吸でのせめぎ合い。

当時イギリスからアメリカへ渡りブロンド美女と次々に浮名を流しつつも成功を手中に収めて、スーパースター街道を驀進したロッド極め付けのナンバーだ。

超豪華なバンドメンバー達でも話題が沸騰した、ターニング・ポイント・ドラヴィング・ヒットナンバー。

こうしたノー天気な曲には文句なし痺れちゃうなあ。

ドツボにはまってしまいました(これはメンバーにも直接伝えています)。

リアルに蘇ってきましたよ。

ここで特筆すべき点といえば、やはりギターのお二方に尽きるでしょう。

まず原曲なのですが、主役はファンキーなハネハネ・リフのタッチ感覚。

これをタイキくんがギターで違和感なく、忠実に弾いているのですよ。

ストラトキャスターによるトレブリーな音質もフルに発揮。

そしてナベさんはもう一つのアクセントを、ギターでさりげなく奏でているのですよ。

なるほど、ツイン・ギターによるアンサンブルが序盤から如実に反映されているではないか(ロッド・ヴァージョンではトリプル・ギターだけどね)。

そしてフィル・チェンばりに、トモさんによる圧巻のベースソロもバッチリとはじかれていた。

何たって、これが肝なんだよ。

ある意味ではベースが主役。

ついこの間亡くなったフィルに対するトリビュートでもあるのかな?・・・・・

そしてもう一つ特筆すべき点は女性陣。

トモミ嬢が奏でるオーケストレーションが全体を覆いつくすように映えるんだなあ。

例の盗作で訴えられるキッカケとなったフレーズのパート。

そしてチエミ嬢のサックスがブロー。

多才な女性達が所属しているのは大きな強みだ。

普通ならばこれほどに高難易度な構成の楽曲はスルーしちゃうものだけれども、ベリージャムは余裕の表情で味付けを注入してサラッとこなしてる。

やはり彼らは只者ではなかった・・・・。3年前までのライブではしっとり系に比重が置かれていたけど、近年はバリエーションが豊富だ。

 

チエミさんによるMC。

「どうもありがとうございます!ベリージャムです!!応援のほどよろしくお願いいたします。最後まで楽しんでいってくださいね。」

さあてと、次には何をやってくれるのかな・・・ワクワクものですよ。

「じゃあ、次はベースのトモさんが歌います。

(必ずトモさんのボーカルパートコーナーが用意されています。

トモさんの声質、キーやキャラクターから吟味された選曲の妙も爽快。

最近は歌っていないけれど、イーグルスなんかも、そりゃあ絶品なんですよ!)

タイトルを言わなくても、あっ!とすぐにわかると思います。言わないでね・・・・・・。それでは続きまして・・・僕は愛するあなたに電話をかけたい・・・・そして愛してる、アイラブユーと言いたい・・・なんていう歌詞です。みんな、愛してるって言ってほしいよね。あれです・・・・・・

オーケー、一気に黄金のR&Bワールドへと突入します。さあ、それではメドレーでいくぞ~!!」・・・・・!!」

威勢のいいカウント「1・2・3・4!!」から飛び出してきたのは・・・・・もうご存じでしょう

「・・・・心の愛」(天才スティーヴィー・ワンダーの作品)

多くの国で1位を獲得したモンスター級のビッグヒットソング。

1984年リリースのアルバム「ウーマン・イン・レッド」に収録。

うんちくを・・・・・これは元々、1979年にブレッド&バターへ提供した曲だというのだから驚き!!

ベテランならではの味わい深いひと時。

もう余裕綽綽に構えているんだからなあ。

全体を覆いつくすかのような壮大なるキーボードの音色が効果覿面。

ツボへと、モロにはまった感ありのオーディエンス達は脳天ヒューズ・スパークしまくり。

熱冷ましとばかりにこの曲をここへもってくるなんて、粋な配慮ですなあ。

シンプルだけど、タイトでストレートなバッキングが圧巻だよ。

皆でニコニコと大合唱だ。

華麗なるコーラスも絶品。

もちろんベリー・ジャムはこだわりにこだわりぬいた趣向を施して、へヴィーな演出で場を盛り上げていました。

ステージの進行具合を、詳細に計算しつくした組み合わせは素晴らしい。

敬服しちゃう。

脱帽モノだ。

しかもベリージャムのメンバー達の許容量の幅はハンパではないね。

なんでもこなせちゃうんだから。

ロック、オールディズからディスコ、ソウル、R&B、果てはラテン、J-POP、ボレロに至るまで網羅しています。

ありとあらゆる経験にもとずいた自信を基盤にしているだけに、守備範囲の広さが窺い知れます。

まあ、いずれにせよ、決して古臭くなったりしない、これは光輝くポップ・アイコン。

今もって別格のアンセムだ。

よりコンパクトに纏め上げられた、序盤戦にはもってこいの一撃ですね。

何から何まで申し分ない・・・・皆、楽しそうだよ。

この光景を後方の席から眺めていたんだけど・・・うかつにもシミジミと感動しちゃったさ・・・・。

何度もしつこく言うけどギターのタイキくんは、メンバーの中では息子ほどの世代違いなのに、これまた卓越した腕前なんだから恐れ入っちゃったよ。

牽引役も堂々とムーディーに請け負っていたし。

時には先輩達を凌駕するほどの存在感も発揮していて、風格さえ滲んでいるよ。

 

そして3曲目。

この日、私にとっては一番の衝撃的問題作が炸裂した!

それは1971年にリリースされた第2期ジェフ・ベック・グループのアルバム「ラフ&レディ」に収録されている「シチュエーション」

これをカバーしているバンドは厳密には初めて見た。

誰のリクエストなんだろう・・・?

去年の夏、浅草橋オールディズライブでベリージャムの第1期ジェフ・ベック・グループ「ベックス・ボレロ」を聞いた時以来の戦慄をおぼえたわいな。

黒人ソウルコンテンポラリー・ミュージックの華やかな影響力が非常に絶大だ。

鋭いこだわりどころをついてくるなあ。

イントロのギターとベースによる華麗なるミュート・ユニゾン。

スリリングなチョーキングとビブラートによるトリッキーなる印象的な奏法。

スイープ・アップのピッキングとテンポのタイミングが手強い。

タイキくんが主に全体図を先導している。

ニュアンスを把握するのに四苦八苦しちゃうのだ。

コージー・パウエル、マックス・ミドルトン、ボブ・テンチ、クライブ・チャーマンのアンサンブルも神がかってる。

そこのところはノリくんのドラミングがガッシリと屋台骨を支えている。

実は会場にいたテツが聞き入っていたのだ。

で、さっそく、近寄って行きウンチク話に花が咲いた。

「ダウンタウン・ブギウギ・バンド」のデビューアルバム「脱・どん底」(スモーキン・ブギ以前)に収録されている「山谷ブルース(岡林信康)」が「シチュエーション」のバッキングでレコーディングされていることをテツは知っていた。

私はDTBWBの「身も心もツアー」を群馬県太田会館で見たのだ。

そこでこの曲を演奏した時には「DTBWBがジェフ・ベックの曲をカバーしている!!」と一人取り乱した恥ずかしい想いでがある。

後にアルバムを購入して謎は解けたわけなんだけど。

このような手法を取り入れた曲がDTBWBにはたくさんあるのだ・・・・。

果たしてこの運河プラザで私とテツ以外にそれを理解している観客やミュージシャンは何人いたことだろうか・・・・?

調べてみたくなるよ。

それはともかくも、予期していなかったプレゼントをもらったような気分に浸れちゃった。

もちろん決めの箇所やブレイク、そしてチエミさんの説得力満点のボーカルと一体化した様には不覚にも息を飲んでしまった。

 

「はい、じゃあ、それではいきます、最後の曲を聞いてください。ザ・ビートルズで・・・・カム・トウギャザー!(名盤「アビーロード」より。ジョンが創作した部分はチャック・ベリーに訴えられましたね・・・・。後のアルバム「ロックンロール」でそれも解決したけど)」

雰囲気一変して繊細でさらに黒っぽいロックグルーヴも加味してきます。

私の一番好きなビートルズの曲で場面転換からダメオシ。

転げまわるように個性的なドラムのイントロがはじまった。

これ、ベリージャムで聞くのは6度目(最初の頃はやっていなかったさ)。 

しっかりとベリージャム流アレンジも施されている。

ナベさんに聞いたところ、どのバンドを完コピするとかではなく、ベリージャムが独自のアレンジを施しながら肉付けしていくのだそうです。

そうだよねえ。

ここでもオリジナルにはないプリングオフ、ハンマリング、ハーモニックス、フィードバックがギター同士で火花を散らしていたし、ベースもさりげなく応戦していたもんなあ。

ただ単に演奏するだけで終始しないところが、クセモノバンドの最たるところ。

思わず目が点状態。

何度聴いても鳥肌が立つほど、目いっぱいに震えがきちゃうのさ。

うねりまくりの革新的な這いずり回るベースラインをよくコピーしたものです。

ベーシストならば誰でも耳に馴染みがあることでしょう。

チエミ嬢のシャウトで極めつけだ。

青春時代にフラッシュバック。

音楽の神様が創作したのではないかと思えるほどに、一切の無駄も無い完璧で崇高なる曲に感じます。

センスのいいバンドに相応しき選曲。

抑揚のつけ方が申し分ない。

今回のイベントは女性ミュージシャンが多いという事に気付いたのは、本番中盤に差し掛かった時。

これは脅威に値する出来事だ。

女性達の台頭は非常に喜ばしいことだね。

 

当然のごとく、アンコールの要求があちこちから沸き起こりました。

止まらない手拍子、手拍子。

 

「温かいアンコールの声、どうもありがとうございます。緊張しすぎてMCを忘れていました(笑)。何を喋るんだっけ・・・??」

もうこの辺に辿りついたら、メンバー達もリラックスしてきたのか饒舌になってきました。

「(笑)・・・・これで締めくくり。ありがとうございます。どんどんと暗い感じで進行していますが(((´∀`*))・・・・・・・・・それではせっかくなので、超スタンダードをお送りしたいと思います・・・・まさに今現在の世の中にピッタリなアクティブソングです・・・・・いってみましょう!!・・・・CLOSE TO YOU(邦題は・・・・遥かなる影) !!」

1970年5月20日にリリース。

ビルボードチャート最高順位は1位を記録。

カーペンターズ初期の同名アルバムに収録。

作者はバート・バカラックとハル・デヴィット。

ここでもトモミ嬢による情感の籠った鍵盤の響きからはじまった。

懇切丁寧なる指さばきが伝わってくる。

非の打ち所なき甘美なまでのパーフェクトなるAOR界の金字塔。

この場面にはもってこいだね。

アダルトな気分に浸りきって、ダンスへと洒落こむカップルも数組出現。

いやが上にもエクスタシーワールドへと誘われてしまいます。

色彩も鮮やかなスポット・ライトが揺れている・・・・。

心にシミジミと染み入るほどに切ない、泣きのバラード決定版だもんねえ。

噛み締めるように、優しく歌い紡いでいたのが印象深かったなあ。

ハイハットの繊細な刻みから、思いっきりエモーショナルなギターによる美しい旋律を筆頭に、徐々に高みへと登り詰めていく様は感動的ですらあります。

起承転結の絡みはお手本のようなもの。お見事。

このドラマティックで壮大なる大作をより巨大なる音像で構築する。

ところで、これは誰のヴァージョンなんだろうか?

それともヴェリージャムのオリジナルによるアレンジかなあ・・・・?

和気あいあいの空気感漂う中でバスドラムの連打に合わせ、一人一人を愛情込め懇切丁寧ユニークなジョークも交えながら、メンバー紹介を絡めつつ猛アピール。

毎回タイプの異なるテーマを掲げて観客に提示してもくれます。

だから飽きずにだれる事もなく、陶酔の極限まで導いてもらえるわけですね。

ナベさんは鉄壁なメンバーばかりを揃えて心底誇らしげだ。

 

ここまでとことんやられちゃあ、不穏なコロナ禍や寒風なんか途端に尻尾巻いて逃げていっちゃうよ。

そこいらじゅうにゴロゴロと偉そうに転がっている、生意気なじゃりン子バンドなんか束になって挑みかかってきたって到底この空間は醸し出せないよ。

35年早い!!!

当然、賞賛&感嘆の声が鳴り止みません。

最後の最後まできっかりと琴線に訴えかけてくるのだ。

もう完全に参りましたよ‥‥満足、お疲れ様でした!!

「またどこかでベリー・ジャムを見かけましたら、今後とも応援のほどをよろしくお願いします。」

 

****どうです!迫力満点で心に残ったでしょう。

過激さが増してきたところへ室内の気温もグンと上がってきたようだよ。でも廊下に出るとキンキンに冷えている・・・・・一体全体に、この極端な温度差は何なんだろうね??!!(((´∀`*))****

 

 

 


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(ザ・パーティーズ編)

2022-03-06 15:16:29 | Live Set List

9,17:25~17:55

「ザ・パーティーズ」

本来ならば、ここの時間帯は我らがSTの出番なのですが、それは最後にタップリとお届けしましょう。

 

さてさて、そこでザ・パーティーズ。

ライブ・レポートに入る前にお知らせしたいことがあります。

このバンドが結成された時からのオリジナル・メンバーでサウンドの中心人物でもあったリード・ギタリストのモンプチ・マスターが去年の秋に亡くなられたのですよ・・・・。

ライブ会場で会うと必ずニコヤカに会釈してくれて、私のような若輩者にでも丁寧に色々なお話を聞かせてくれました。

決して口数の多い方ではありませんでしたが、ステージでの落ち着きはらった燻銀のプレイスタイルにはいつも唸らされました。

愛器のフェンダーUSAカスタムショップ製品エリック・クラプトン・モデルのストラトキャスター・ブラッキーがとてもよく似合う物腰の優しいプレイヤー。

誰からも愛される温厚な人柄が大好きでしたね。

何でもござれのジャンルなんてお構いなしバンドなのに、全てにおいて見事に弾きこなし、時折凄まじいギターソロなんかも披露していました。

一昨年のクリスマスライブも同会場の小樽運河プラザ。

その際、STAメンバーの会場入りが大幅に遅れてしまい、仕方なくパーティーズは予定以上のレパートリーを演奏することに・・・・。

遂にはモンプチマスターの爪が割れてしまったのだ・・・・。

ひたすらにお詫びしましたが、苦笑しながらもおかげさまでイベントは事なきを得たのでした・・・・。

思い返すとホノボノとしたエピソードも多々ありますが、それらは後々ゆっくりと機会があれば公開していきたいと思います。

モンプチマスター、長い間、本当にお世話になりました。

素敵な音楽と共に安らかにお休みくださいませ。

 

そういうわけでして、色内で営業していました人気店モンプチ・スナックは残念ながら閉店してしまいました。

ザ・パーティーズはマスターの意思を引き継いで、新たなメンバーを迎えたとのこと。

抜擢されたのは、小樽界隈では有名なバンド、蘭島発動機のギターくんだ。

彼ならばマスターの後継者として申し分なし。

テクニック、センス、ステージング、知識、人柄、そして溢れるような漲る若さもあります。

これでザ・パーティーズの将来も安泰。

マスターも大喜びでしょう。

練習場所も以前はモンプチ店内などを利用していたそうですが、今は蘭島発動機が所有するプライヴェート・スタジオが拠点になったそうですよ。

まさに理想的な展開だ。

で、ニュー・パーティーズお披露目のこの日。

前日には参加していた蘭島発動機ギターくんは欠席でした。

でもマサと同期のニシヤンが孤軍奮闘してギターパートを頑張っていましたよ。(ツイン・ギター編成なのだ)

 

それでは改めてザ・パーティーズ1年ぶりのライブ・レポートに突入しますよ。

よろしくね~!!!

**いよいよもって後半戦の時間帯となりました。

覚悟して臨むように・・・・・夕暮れ時にピッタリの大所帯の連中だよん!!****

STAの後に控えしは・・・・・・・って、今更説明するのも野暮ってなあもんですなあ。

今度お送りするジャンルは、オールマイティーにはっちゃける内容で網羅!

いつもならば、飲んで歌って踊ってるオーディエンスでイキまくりのぶっ飛び状態なのですが、今回は感染防止のため慎重かつ抑え気味な各自パフォーマンスです。(マスク装着はもちろんのこと、入り口で検温、手の消毒は絶対に必要。シンガーの前にはパーテーションを設置。バンド入れ替え時にはホール左右の大型ドアを開けて換気)

 

もう数え切れないほどにこのバンドの演奏は見てきたんだけど、何度体験しても夢の世界に導いてくれるほどに癖になっちゃうよ。

メッセージ「今年もパーティーズと一緒に楽しみましょう!!!」

全くそのとおりだ。

異議なし。

了解です。

このイベントの仕掛け人でもあり小樽音楽界のご意見番、サイトウ氏率いるパーティーズ。

バンド名に相応しいお祭りバンドだけに、一切気兼ねしないでお任せしていきましょう。

 

もはやお馴染みのメンツだけれども、改めてメンバーを紹介だ。

編成は・・・・・・紅一点のキュートなナオちゃんがキーボード&コーラス(ローランド)。

ファッションリーダーでもあります。

バンドのマスコット的アイドルの存在感を遺憾なく発揮。

ラブコールが常に彼女へ向けて飛んでいます。

毎度黒いジャンパーがお似合いのテヅカくんは塗装の剥げ具合も年季が入っているフェンダーUSAジャズベースでプレイ(3トーンサンバースト。ローズ指板。コーラスも兼任。黒いキャップは以前フェンダー製だったけど今回はどこのブランドだ?!彼のこだわりどころだね~!グッとボディが引き締まって痩せたようだ。コツを教えてくれい!)。

孤軍奮闘のギタリスト・ニシやん。

以前にも使用していた懐かしきストラトキャスター(明るいサンバーストカラーのボディ。メイプル指板)でプレイ。

リードヴォーカルは、司会者から素早く着替えたお洒落なピンクのジャケットが一際鮮やかなサイトウ氏(受付担当の奥様が先日パソコンで検索したら、必ずLA&ソウル・オリンピックの柔道で金メダルをとった同姓同名の故・斎藤仁氏が出てくるのだそうです)。

パーカッション担当はエルビス・プレスリー崇拝者でもあるサングラス姿のミナガワさん。

スポークスマンでもある、いつも陽気で社交的なミナガワさん。

なんと黒いパンツルックに真っ白なシャツを粋に着こなしています。

このスタイルがすこぶる若々しいんだよね(オフステージ時ではカラーバリエーションも豊富に、シュアー骸骨マイクのデザインがいくつも施された黒トレーナーをサラッと着こなしていました)。

そしていつもかわいらしい息子さん同伴のドラマーみっちゃん(お子さんはどう見ても完全なるパパっ子だね)が加わっての総勢6人組。パーマネントな編成が羨ましい・・・・。

テズカ君、ニシヤン、そしてナオちゃんはマスクを装着。

 

この日のライブでは、選曲にウイットとユーモアをさりげなく加味して世相の流れも鋭く狙っているね。
今回は他にもオールディズのリクエストが多数飛び交っています。
なんたって多種多様なるレパートリーが膨大故に、30分の枠では到底収まりきらないという嬉しい悲鳴をあげています。

まずは、オープニング前に斎藤氏からパーティーズの近況報告も兼ね今後の小樽ライブイベントについてのご挨拶とご報告(新しい屋外会場の予定地についても告知あり。これは朗報!これには大歓声が沸いた。まあ、利用できるようになるるのは再来年になりそうだけど・・・・)。

「ワイワイガヤガヤと騒いでもらいたいところではありますが、このような状況ゆえにグッと我慢しつつもノッてください。観客席も1つ2つおきに座ってもらっております。運営してくれている小樽教育委員会の職員の皆様、ご苦労様です。広い会場ですからディスタンスもバッチリ。

おそらく来年になってもこの環境はあまり変わらないと思います。お気楽ライブも兼ねた運河プラザ、雪明りの路、そして今夏7月の浅草橋オールディズ、8月の北運河サウンドエナジー、マリンウエーヴ、天狗山山頂、銭函市民センター、小樽市民会館と市内のあらゆる箇所で少しずつライブイベントを開催していく予定です。さあ、それではまいりましょうか!」

 

せっかくなのでモンプチマスターへのトリビュートを込めて、今までにプレイされてきた楽曲も一部紹介させていただきます。

 

開巻早々に「プロポーズ(心境著しい純烈、最大のヒット曲)」を渋くぶちかましてきた。

2021年リリース。

アルバム「ス―パー戦闘 純烈ジャー」に収録。

ここ数年パーティーズのレパートリーに必ず入っているけど、よほどサイトウ氏のツボにはまっているのかな?

心底、気持ちよさそうに歌っているではないか!!

徹底的に昭和歌謡のテイストを追求しまくった潔さがバカ受けしているんだろうなあ。

かえって今の時代には新鮮に響いてくるのでしょう。

それは世代間も軽く超越しているのだ。

ユニークな歌詞も伴って中々に評判も反応もいい。

このバンドにもジャストフィットしていて、スムーズに馴染んだ感あり。

やっぱり愛だろ・・・・・・色々な愛の遍歴をかたどった大人の男女の歌。

ありとあらゆる引き出しの多さには定評のある帝王パーティーズ。まずは名刺交換代わりのナンバー。

バックの演奏も余裕の表情で皆が巧みにこなしている。

ナオちゃんのシンセがホーンセクションのパートを豪快に演出。

ケニーさんが客席でごく控えめに小さくステップを踏んでいる。


 
合いの手も軽妙に「恋は紅いバラ(ベテラングループの殿さまキングスの楽曲)」

1999年7月7日発売。

コテコテのムード演歌曲で、和気藹々。

古くから誰からも愛されているスタンダード・ナンバー。

意外にもマンボを積極的に導入。

懐メロ風な雰囲気が絶品だ。

どちらかというとパーティーズのバージョンはシンプルだけど斎藤氏の個性的な泥臭いヴォーカルを反映してか、多少アクの強い拳や節回しを強調しているようです。

もちろんそのほうが即座に勢いが増し、ゴージャス感がふんだんに散りばめられていて正解だよ。

ステージも客席も見慣れた面々ゆえに、いい意味ユルユルでの空気感が素敵だ。

ジャンルがジャンルだけにここではアクセントとしてのミナガワさんによるギロやボンゴが効果てきめんの絶好調。

 

「イエ~イエ~!皆さん、ドンドンと盛り上がっていますね。おもわず上手いビールが飲みたくなっちゃうような歌です。次はデジタルビートスタイルで・・・・YONA YONA DANCE(和田アキ子)」

これはパーティーズの新曲だね。

2021年9月2日に発表されたシングル。3分47秒。

話題沸騰した。

紅白に復帰するのではないかなんて噂も飛び交ったしね。

全編イラストのミュージックビデオも面白いと評判だ。

キャラクターもメンコいしねえ。

どん欲なまで敏感に新しい音楽を取り込む姿勢は見習いたいものだ。

ただ便乗するのではなく、しっかりと個性はフルに生かされているところなんてカッコいいね。

ちなみに再生回数は軽く1億回を突破したそうです!

サビにいたるまでご機嫌この上ない。

これこそタイムリー中のタイムリーな、荒々しきクラブミュージック・ナンバーだ。

「ならば踊らにゃ損です!♪」と軽快にノリノリ。

歌にあわせて皆さんもお尻振り振りしたくなっちゃうでしょう。

繰り出されるシャープでワイルドなリフ・アンサンブル。

ミナガワさんが叩き出すグルーヴィーなるラテン系カウベルにも戦慄が走った!

ほらね!ひっそりと感極まっているファンもいますよ。

多種多様なるステージを経てきて、組み立てられたセットリストだからこそ、どこに出演しても臨機応変に対応できるバンド。

なるほど、重宝されるわけです。

 

「スキップ・ビート(桑田バンドの大ヒット曲)」

桑田自身の3枚目シングルとして1986年7月5日にリリース。

アルバム「ロック・コンサート」に収録。

でた!満を持して飛び出した。

乾いたギターによるコードストロークで一気に場面はド迫力のスパークだ!

オリコン週間チャートやザ・ベストテンでは1位を記録。

4分2秒

当然、永遠のロックンロール・バイブル。

硬軟織り交ぜて非常に柔軟性に富んだレパートリーも、このザ・パーティーズの持ち味だ。

そのイベントの空気感やタイバン、イベントカラーに即して迫ってきます。

白熱したミュージック・テイストの連発で一気に攻め込んでくれた。

もちろん手拍子。

メチャクチャにしたたかなるザ・パーティーズ。

一気に畳み掛けるような曲の並びも、最高の効果を発揮しているのではないでしょうか。

サイトウ氏はそれらを一手に引き受けてこなしまくっています。

この歌い方ってどう聞いても「スケベ、スケベ~!!♪」と言っているでしょう((´∀`*))

恐るべし。

 

「はい、ありがとうございます!続いてもサザンオールスターズで‥‥愛と欲望の日々」

ちょっとギタリストにスポットライトが当たるような様相を呈しています。

これはサザン・オール・スターズが、2004年に放った50枚目のシングル。

もちろんオリコンでは1位を余裕で獲得。

王者の貫禄をまざまざと見せ付けてくれました。

最近はこのような曲を積極的に取り上げているけど、サザン系の曲に何か特別な思い入れがあるのかな?

ザ・パーティーズがカヴァーしている中では比較的新し目な曲。

まあ、温故知新ムードが目一杯に溢れてはいますがね。

比較的、抑え気味な曲調が、落ち着き払って気取った感じで歌うサイトウ氏のキャラクターにベストマッチなのかもよ。

それにしてもサイトウ氏も痩せたなあ・・・。秘訣は何かな??。。。。。

ここでもミナガワさんが打ち鳴らすカウベルがすこぶる極上の響きを醸し出していて特筆もの。

今回のザ・パーティーズは大幅にセットリストを入れ替えてきた。

相当に力が入っているよ。

それもそのはずで・・・・コロナ禍による自粛期間中はじっくりとレパートリーを増やして煮詰めていた模様。

どうりでなあ。

 

「はい、ありがとうございます。受付で配布されているパンフレットに我々ザ・パーティーズはジャンル色々と書かれています。

歌謡曲、オールディズ、洋楽、演歌、ロックンロール、ソウル、ディスコ、ブルース、となんでもござれなのですが、次にお送りするのはずっと邦楽が続いたので・・・・洋楽へ。今年からやっている70年代ロック。

ドーン・・・・・ノックは3回!!(当初はトニー・オーランド名義だった)」

(リリースは1971年。全米ビルボード誌では1月23日から3週間ランキング1位を獲得。ドーンとしては「幸せの黄色いリボン」もビルボード誌で1973年4月21日から4週間ランキング第1位を獲得した。ビルボード誌1973年年間ランキングでも第1位。ウイキペディアによるとビルボード誌の集計ではドーン最大のヒット曲となった。日本ではテレビドラマの収録曲やコマーシャルによるタイアップとしても有名だけど、何たって邦画界の金字塔「幸福の黄色いハンカチ」が制作されるキッカケになったんだから素晴らしいことだね。)

ナオちゃんによるイントロのキーボードが流れてきた。

音色がそっくりで即座に感動。

感涙もののアンセム。

マサはすっかりと鳥肌が立ってしまった。

この日、一番の琴線をビンビンに震わす一発。

そのことは後にサイトウ氏にメッセージで伝えた。

アクセントともいえるお約束の「3回ノック」は会場一体となって打ち鳴らす。

曲を知らない人でも、すんなりと馴染めるシンプルな展開さ。

これって超難しい曲だ。

特にあのはちきれんばかりのシャウト。

これをものの見事にハスキーでドスを効かせ再現してくれた。

サイトウ氏は己のものとして消化していたね。

天晴だ。

ニシヤンによるギターソロも絶好調で、さすが匠の技で大満足。

余裕の音色で流麗に紡ぎだす。

マニアックなウンチクを一言付け加えさせてくださいな・・・・シカゴⅦに収録されている隠れたアコースティックバラードの傑作「ハッピーマン(シカゴというかピーター・セテラの)」をドーンはアルバム内でカバーしています。

目の付け所が鋭い・・・・。

 

「それでは引き続き70年代アメリカン・ロックンロールコーナーへと突入しましょう!(1969年発表の楽曲なんだけど・・・・2分35秒)」

問答無用に説明不要の「グリーン・リヴァー(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイバル、略してC・C・R。同名アルバムに収録。全米シングルチャートでは2位まで上昇したヒット曲。イギリスでも19位を記録)」で、再び主役の座に躍り出てきたのはギタリストのニシヤン。

選曲は地道に一貫している部分があれども、年代ごとの美味しいトコ取りでライブをノンストップで突っ走ります。

ジャンルを超越して、最も世界中で現在もずっとカバーされているエレキギター・リフの基本的な代名詞。

ここではリフ・マスターに変身だ。

溌溂とした滑り込むような、コードカッティングの原点かつ教科書のような代表格。

粗削りでワイルドなギターの妙技は、何度聞いても勉強になるなあ。

ライブでもっとも重複しやすい、危険性も孕んでいる曲です。

まあ、そんなこと全然関係ないけど。

受けちゃえばこっちのものさ。

実際、観客の脳みそは沸点に達した感アリ。

ミナガワさんも赤いタンバリンを手に、空恐ろしいまでの援護射撃で彩を添える。

思いの丈を込めて、全力投球。

それもこれも絶対的なる自信の表れなんでしょうね。

 

「さあ、ここでオールディズのナンバーに参りましょう!!」

間髪入れずに、7曲目は「ラバンバ」(アルバム、リッチー・ヴァレンスに収録)

2番目に出演していた「パンドラーズ」と被った。

そこでも解説しましたが、改めての引用を施してみたいと思います。

これは元々メキシコの民謡。

それをロック調にアレンジしたもの。

ロックの原点の一つとも言われている。

1958年11月12日リリース。

ビルボードホット100では22位が最高ランク。

でもこれはリッチーの死後の話なんだよね・・・・。

それ以降、リッチーは神格化された。

往年の悲劇のスター、リッチー・バレンス永遠の代表作。

彼は若くして飛行事故で亡くなったんだよね。

映画化にもなって大ヒットしたなあ・・・・。ロス・ロボスがカバーしてリバイバルヒットした。

これはビルボードの1位をはじめ世界中でチャートの1位を獲得したただ一つの「ラバンバ」

懐かしいなあ・・・。

パンドラーズのメンバー達は皆、若いのにこんな大昔の曲に取りつかれているなんてひじょうに素敵な事。

で、ザ・パーティーズの面々は大人の落ち着き払った余裕の表情でグッとシックに再現していました。

ミナガワさん、ここではボンゴを叩きながらも不敵な笑みを浮かべつつの応酬。

 

「次にお送りする曲は・・・・・コーヒー・ルンバ。歌っているのは西田佐知子さん。あの関口宏さんの奥さまですね。

タイトルにあるけど決してこの曲はルンバではないのですよ・・・・・この当時、ダンスのリズムとしてサンバやルンバが流行っていたので安易にルンバと付けたんだそうです。それでは参りましょう!!」

ルンバっていうくらいだからねえ、老若男女、国境や言葉・宗教の壁をも遥かに凌駕するご機嫌ソング。(これは井上陽水もカヴァーして話題になったね。

ちなみにSTAトランぺッターのファニーのバンド、村上トリオの十八番でもあります。彼らのヴァージョンはインストだけど・・・・)

珍しくベースによるイントロ。

語りかけるような淡々とした序盤から、一挙にヒート・アップするサビのボーカルを、魂込めてせつせつと歌いこなすサイトウ氏には興奮を禁じ得ません。

それにしてもサイトウさん、さりげなくステップを踏むのが上手でビックリ。

ダンス教室の経営者でコンテストでは審査員を務めているんだから当たり前なんだけどね。

それにしてもここは筋金入りのツワモノ揃い。

ミナガワさんの振るシェイカーも光ってる。

次に何がはじまるのかワクワクだもんね。

ステージングも万全の体制だ。

一気に古き良き昭和の時代が蘇る。気分だけでもタイム・スリップさせてもらおうよ。

 

「さあ、皆さん、朝まで踊りたいですよね!・・・・朝まで踊ろう(1977年に舘ひろしが発表)をお届けします。」

モテモテで絶大なる人気者のナオちゃんには、幅広い層のファンたちがズラッと熱い視線を送っています。

 もうサイトウ氏は、ダンディな舘ひろしに陶酔するほどなりきっています。こうなったらひたすらにナルシスト・モード全開で突入。

この調子で今度は「泣かないで」もお願いしたいな。世のマダム達は大喜びなのでは。それともクールスのデビュー曲「紫のハイウエイ」がいいかも(この作者は矢沢永吉さん)ね。

しかし、聞き慣れた楽曲オンパレードなんだけど、全然だれる事もなくいつも新鮮な響きを伴って琴線を震わせてくれるんだから心憎いバンドですね。

脱帽だ・・・・。

 

「はい、ありがとうございました・・・・

あのね、パーティーズのいいところは、全てが3分以内に収めているところです。皆さんのことを考えてね。

イエ~イエ~!!それでは声援にお応えしまして(笑)

次は80年代のディスコでも重宝された曲・・・・サニー(ボニーM)」 

これも近年組み入れたレパートリーでしょう。

でもオリジナルは、1966年にボビー・ヘブが歌ったもの。

数多く色々なタイプのカヴァーソングが存在します。

何度かこれをテーマに映画化もされたし(あれはホノボノとしていて、とってもいいストーリーだったなあ)。

実はシカゴのロバートラムもソロでレコーディングしているのだよ。

だからというわけでもありませんが、マサのお気に入りソング。

酸いも甘いも噛み分けた、人生観が滲み出る悩殺系オーラを発するサイトウ氏は、会場を見渡して心から満足そうに雄叫びをあげています。

転調後のステージ上ではニシヤンのギターが、マシンガン連射にようにフレーズを弾き飛ばす。

 

アットホームな雰囲気漂う中での、メンバー紹介をさりげなく挟みつつも・・・・・

「さて、どんどんといきましょう・・・・・・・・・最後はこれで締めくくり・・・・・アンチェイン・マイ・ハート(レイ・チャールズ)」

STAもこの曲はレパートリー。

ただしジョー・コッカーのヴァージョンです。

サイトウ氏らは相当前からこの曲を取り上げていたので(前身のクラッシュビート時代から)、すっかりとお手のもの。

手馴れたものだ。

まるで自分達の楽曲みたいにソウルフルにこなしています。

ニシヤンも余力を振り絞って渾身のギターソロを轟かせる。

リズミックな落ち着いたムードで、しっとりサウンドを演出するという配慮だ。

しばらく棚上げ状態だったところを、ここ2年前くらいからこれが復活したのですね。

心境の変化っていうやつかな?

何だかんだいいながらも、相当に思い入れがあるのは明らか。

パーティーズ・レパートリーの中でも、クセになりそうなくらいに定番中の定番。

ミッチャンのドラミングも、もはや体の隅々にまで滲み込んで血肉と化しているのでしょう。

毎度お馴染みの華やいだ光景ですがね。

 

魂の叫びで大団円。

パワフルで逞しい、骨太の男臭さが満載さ。

「ありがとうございました!ザ・パーティーズでした!!」

観客がステージに向かって数発のクラッカーを放った!

「パーン!パン!!」

個人的にはまだまだたくさん聞きたい曲があるんだけれども、その楽しみは次回に持ち越しとしましょう。

 

会場内に流れるBGMはエルトン・ジョンの「クロコダイル・ロック」

ふさわしき効果だねえ。

 

****いよいよ残りのバンド数は4つとなりました・・・・・ここからもちょっと一筋縄ではいかないツワモノ集団が締めくくりに向けて登場しますよ!!当然のごとくそれはあいつらです!!!****


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(セイラーズ編)

2022-03-05 17:34:22 | Live Set List

7、16:15~16:35

会場内に流れているのは、サンタナで「僕のリズムをきいとくれ」

そしてラスカルズの「グルーヴィン」

これって、次に登場するバンドのカラーにめちゃくちゃうってつけだ。

 

「セイラーズ」

この日唯一、岩内から参戦してくれた、極上サウンドの男たちによる5人組バンド。

2年ぶり4回目の出演で「こよなく愛する60~70年代の洋楽ブルース・ロック」をとことん聞かせてくれまする。

もはや小樽のライブ・イベント(雪明かりの路、北運河サウンドエナジー)では絶対欠かせない常連組ですね。

私がセイラーズを知ったのも、数年前の北運河屋外イベントでした。

この日一番の無骨すぎるくらいなサイケデリックカラーに染め上げられたライブ。

毎回、不敵にもセットリストを丸ごと入れ替えてくるのですよね。

ここ小樽のライブイベントには必ず出演していたセイラーズだったのですが、やはり彼らもコロナ禍の煽りをくらってしまいエントリ―していたにも関わらず、泣く泣く断念していたのでした。

2020年2月9日(日)雪明かりの路・小樽公会堂以来の出演となりました。

超久しぶりで懐かしいよ。

しかも不動のトリオに加えて若い男性ミュージシャンが2人も加入しているではないか。

まさに新生セイラーズのお披露目ライブとなりました。

このバンドに加入するからには中途半端な気持ちじゃあつとまりません。

いざ蓋を開けてみたら申し分のないパフォーマンスを繰り広げて感動的でしたよ。

更なるパワーアップをはかり見事に成功。

バリエーションも豊富になり、可能性がより増幅されていました。

以前はベーシストの方がMCをつとめながらの進行でしたが、今回はオリジナルメンバー達はひたすらにプレイへ専念。

フロントにおけるスポットライトは若手に一任していたのが印象的でした。

テクニックも折り紙付きだ。

まずは名刺交換がわりのご挨拶とばかりに幕は開けました。

ドラマーとキーボード(KAWAIを使用)の2人のみが白いマスクを装着。

 

スタンバイオーケーのサインが出てはじまったのが、な、な、なんと・・・・

「イズント・シー・ラブリー」(スティーヴィー・ワンダー)

邦題は「可愛いアイシャ」

R&Bの大ヒット曲だね。

シングルカットされてはいないんだけど・・・・。

タイトルからもおわかりでしょう・・・・初めて授かった愛娘に捧げた曲。

1976年にリリースされた大傑作アルバム「キー・オブ・ライフ」に収録。

思わずウットリとして喜びと幸福な気持ちに満たされちゃうよね。

ジックリと聞き惚れちゃうスタンダード。

優しいスイング感覚がたまりません。

セイラーズはスティービー・ワンダーの曲がよほどお気に入りのご様子だ。

セットリストに大きな変化が現れているけれども、この辺の基本コンセプトは揺るがない。

しっかりと泣きのギターを挿入してきて自己主張を繰り広げるメンバー。

ただコピーをするだけなんてつまらないよ、と言わんばかりに独自のアレンジを施してグレードアップを図ってきた。

一発で掴みはオーケーだ。

ああ、やっとこさセイラーズが帰ってきた、とじんわり実感。

バッチリと掴みはオーケー。

セイラーズ・ワールドが強引なまでに、これをきっかけに発進した。

新メンバーの2人も緊張が徐々に解けてきたのか、多少は饒舌になってきた。

 

「岩内から来ましたセイラーズです。出演バンドやオーディエンスの皆さんに、ものすごく盛り上げてもらいとっても嬉しいです。

ちょっと時間が巻き気味ですね。

自分たちにはちょっと似合わない曲だけど・・・・・次は孤高の歌姫アリシア・キーズで、イフ・アイ・エイント・ゴット・ユー」

2003年リリースのアルバム「ダイアリー・オブ・アリシア・キーズ」に収録。

これは新鮮なる意外性をも含んだセレクション。

心地よいしっとり系ピアノの旋律からはじまる、コンテンポラリー・ソウルの名曲。

多分、新メンバー入魂のリクエストなのではないでしょうか。

以前のセイラーズではありえない素晴らしい采配が、新しいテイストを加えた。

柔軟な対応力はチームワークが鉄壁であることを証明してもいます。

全編にわたって淡々と奏でられてゆく新境地への開拓。

若手シンガーの持ち味でもある、懇切丁寧なる歌い回しが染みるねえ。

感情移入の仕方が半端ない。

それが決定打。ピアノとの絡みが美しい。

 

「すみません・・・・昼過ぎからブルースをやっていいものかとちょっと迷っちゃいました(この間にドラマーはシンバル・スタンドの調整)・・・・私ごとではありますが、年寄りなので曲がよく覚えられません・・・・時間がないのでちゃっちゃとやっちゃいます」

飛び出した曲は・・・・・スタンド・バイ・ミー(ベンEキング)ではないですか!!!

循環3コード妙技の応酬。淡々と繰り広げられる何故だかクセになるスタンダード・ナンバー。

私、この曲はジョン・レノンのアルバムからの「ロックンロール」で初めて知りました。

大ヒットしましたね。その後のスティーブン・キング原作による自然豊かな同名映画も、ノスタルジックで素晴らしかった。

バンド経験者ならば、誰でも一度はセッションに取り上げるであろうシンプルな構成の作品。

まさに今の季節にはうってつけ。さすがだ。

曲調は爽やかに澄み切った青空全開の夏のイメージではなく、翳りを含んだインドア感覚でありますね・・・・・。

あのもの凄く渋いイントロがグイグイとこちら側に迫ってくる。

独特の分厚くも黒っぽいサウンドが飛び出して歌い紡がれました。

しかもフィンガー・ピッキングのベーシストがリード・ボーカル(黒いボディのベースでプレイ。ローズ指板。毎年ヒゲをたくわえていますが、とても良くお似合い。色つき眼鏡と頭に巻いたバンダナもお馴染みのチャーム・ポイント)。

伝説のミュージシャン、ジャック・ブルース風に燻し銀の喉を震わせつつね。

まさかここの会場でこの曲が聞けるなんて衝撃だ。

独特なる解釈によるアレンジの妙。

各自の個性がギラギラしている。

ウーマントーンをねちっこく奏でているギタリストは、ギブソン(チェリーレッドのボディカラー。ローズ指板。フェンダーの黒い布製ストラップを使用)を抱いています。

エリック・クラプトンが大好きなのは火を見るよりも明らか。

フロントに立つ3人が持っている弦楽器が、通受けしそうなほどの光沢を放っている。

 

リバーヴを思い切り深めにかけたギターによるアルペジオのイントロから「アイ・シャル・ビー・リリースト(ザ・バンド)・・・・」

オリジナルは、今も元気一杯で現役ボブ・ディランが生み出した誰からも愛される珠玉の至宝(ザ・バンドは元々ザ・ホークスと名のっていた頃、ディランのバックバンドだったことは有名な話で、この曲も共にレコーディング)。

全くアレンジが違いますが、ほとんどのバンドはザ・バンドのヴァージョンで演奏しますよね(1968年リリースの名アルバム「ミュージック・フロム・ビッグ・インク」に収録。シングル「ザ・ウエイト」のB面)。

どちらも味わい深くて、甲乙つけがたい傑作ではありますが・・・・。

ドスのきいたボーカルも、ニューロック世代にとってはたまらないくらいに共鳴できますよ。

しかも日本語によるテイクだあ!!

一気にあの時代へ逆行させてくれます。

しかし難解なるバッキングを、パーフェクトにコピーしているのですよ。

ロビー・ロバートソンの指クセまでをも再現。

このニュアンスは、そこいらの若造ギタリストには、到底醸し出すことは不可能だと思うよ。

5人組みなので持ち時間が短いのが非常に残念なくらい。

水を一飲みしつつ、早くも後半戦に突入。

 

「ありがとうございます。

アイ・ショット・ザ・シェリフに行きたいと思います」

ギターの神様、エリック・クラプトンがレイド・バックして奇跡の復活劇を遂げた記念すべきナンバー。

そのおかげでソロとしてのステイタスを確立したのさ。

1974年7月のこと。全米1位を記録した。私も当時のことはまざまざと記憶しています。

あれは革命的な事件でしたからね。

だって今まで聞いたことのないリズムが前面に散りばめられていたんだから・・・・。

土着的で摩訶不思議なノリ。

レゲエが世界中に浸透するキッカケになった瞬間でした。

それ以降レゲエは知名度をあげ、立派に市民権を得たのち音楽界に旋風を巻き起こすわけだ。

歴史の重みを痛感した次第。

オリジナルは伝説のボブ・マーリーが率いるザ・ウエイラーズ。

メジャーデビューアルバムから2枚目のアルバム、1973年10月にリリースされた「ヴァ―ニン」に収録されていました。

「僕は保安官を撃った」という衝撃的な言葉はインパクト絶大。(元々は警官だったそう。でもそれでは生々しいからと変更されたらしい)

ここでは伝家の宝刀、ツインギターバトルに発展。

ギブソン対フェンダーの真剣勝負だ。

若手のギタリスト君は珍しい緑色のストラトキャスター(メイプル指板)を携えている。

ここが最大の山場でもあり見せ場。

レッドゾーン振り切れる寸前にまで達した。

言葉を失うほどの白熱シーン。

 

さあ、次は何をやってくれるの・・・?と期待に胸をワクワクさせていると、十八番のフレディ・キング「セイム・オールド・ブルース」がウネリをあげた(1974年リリースのアルバム「BURGLAR」に収録。作者ドン・ニックスの中でも特に人気の高い曲)。

おいおい、ドンドンと本格的な泥臭くて渋いブルージー・ワールドに突入かい。

向き合ってプレイするベーシストとギタリストは、すでに熱気ムンムンのステージ上で汗だく。

タメがどっぷりと効いたドラミングは絶品。

決して手数が多いわけではないのに説得力あり。

そのドラム・セットのそばに寄り添って、ブレイクの確認をするギタリストはエモーショナルなほどサスティーンを繰り広げて不敵にニンマリ。

ギター・ソロにはワウペダルが絡み付き、スライド・バーを駆使した究極のフリージャムへ。

誰が何と言ってもここではメロディーラインが男臭い歌声と相まって、心解き放ち胸に突き刺さり自然と身を委ねてしまうのです。

魂の咆哮とばかりに情感をタップリ込めての熱唱。

ジックリと耳を傾けながらも、いつの間にか酔いしれてしまうのも一興。

欲を言わせてもらえるならば、もっと本家本元くらいのヒネリが欲しかったところかなあ・・・・・。

「かのB・B・KINGはギターを弾きながら歌えないように生まれてきてしまった・・・・。

よって僕もそれにならって今の曲では歌だけで参加させていただきました((´∀`*))」

もう気分はすっかりとフラワームーブメントにトリップとはまり込んでしまった感あり。

 

「皆さんに少しは元気を提供できたかなあ・・・・?

MCまでまかされて緊張しています((´∀`*))」

イーグルスの「呪われた夜」

1975年6月10日に発表した同名の4枚目アルバム(全米1位を初めて記録)に収録。

イーグルスはこの作品により、それまでのカントリー調のイメージから脱却することに見事成功して、名実ともにビッグなグループへの仲間入りを果たした。

シングルもビルボードで2曲目の1位を獲得。

それにしても何という不気味この上ないダークなタイトルであろうか(ジャケットも含めて)。でも当時は全然違和感を感じなかった。

というより、あまりにも洗練されたインパクトの強いサウンドにやられた口です。

セイラーズも同志なのでしょうね。

リスペクト精神が随所に漲っているし。

あまりにも芸術的な輝きを放つベースのリフがグイグイを流れてきた。

名手ランディ・マイズナーの真骨頂。

このドラマティックなスタイルのライン・マジックでとどめを刺しにかかってきたか。

憎い配慮だ。

 

「メンバー紹介を挟んで、ソウルフルでファンキーなロックンロールいきます!

最後まで楽しんでください」

極めつけ、とっておきの「迷信(ステイービー・ワンダー)」リフが激しくピッキングされます。

グッと雰囲気が一転して、スカッと冬空に突き抜けるほどのノリノリダンシング・ビートをぶちかまし。

むせ返るほどに、埃っぽいディスコ・サウンドの幻影がちらついてきて快感。

でもねえ・・・・・やはり、と言いますか、ここではなんとベック・ボガート&アピスのバージョンでド派手に展開。

至上最高峰のトライアングルロックバンドに対するリスペクト精神をふんだんに散りばめての熱演を、これでもかあ!というくらいにこちらサイドへ叩き付けてくれました。

このバンドは今までならば、全曲を淡々と70年前後の落ち着き払ったロックで網羅していましたが、ここいらにきて実験的要素にもチャレンジしながら含みを持たせている。

それにしてもいつもにも増して、想像を絶する爆音で究極のアドリブ合戦勃発だ。

チョーキング、ピッキング・ハーモニクス、ライトハンド、プリングオフにグリッサンドと何でもござれ。

マーシャルアンプにインプットしたサウンドで情け容赦なき必殺テクニックのオン・パレード。

余力を振り絞っての大攻防。

スピーディーなアレンジにくわえて、カーマイン・アピスよろしくエンディングではドラム・ソロを号砲に大団円。

拍手喝采は当然のことでしょう!!

「今日は本当にありがとうございました!!」

 

****これにてライブ・レポートのセイラーズは終了!

でも大好評につき、すぐ続きを書きますよ!!

しばしお待ちください!よろしくね~!****


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(SOFT CREAM編)

2022-03-04 18:29:34 | Live Set List

6,15:40~16:05

 

そして満を持して舞台に上ったのは、札幌からのバンドで再登場の彦ちゃん率いる5人組「SOFT CRREAM」

この男がまたまたまたまた~やってくれました((´∀`*))!!

ワーカホリックの彦ちゃんがいるといないとでは、ライブイベントの雰囲気が全然違う。

そのくらいの名物男だ。

一体全体、彼はいくつのバンドを持っているんだい?

いやいや、考えるのはもうよそう。

そんな詮索は野暮ってなあもんだ。

だって、それを解説しはじめたら、それだけであっという間にここのスペースが埋まっちゃうもんね。

 

マサと彼とはもう16年ほどの付き合いになるんだねえ。

月日の経つのは早いものだ。

双方ともにS・T・A、TAKE・OFF(チューリップのカバーバンド)を結成したばかりで、スタジオリハでしゅっちゅう顔を合わせていた。

そして夢を語り合って切磋琢磨し合った仲。

酸いも甘いもかみ分けた盟友同志だ。

マサはほとんどSTA中心の活動だったのに比べて、彦は膨大なる多方面のジャンルに着手。

自主企画ライブなども行いつつ、長年交流を重ねているのですよ。

だからこそ、そこから培った人脈も驚愕に値する。

バンド、音楽、ライブに対する取り組み方こそ違えど刺激を与えあっている。

良い相乗効果を発揮しているのではないでしょうか。

 

去年、遂に神秘のヴェールを脱いだ彦ちゃん率いる紫のコピーバンド「蝦夷紫」

あれは各方面に十分な衝撃を与えてくれた。

その後も相変わらず色々なニュープロジェクトを結成していることは、本人の口からとか、噂、SNSで時々伝わってきていた。

で、BLUE CLOUDに引き続き今回のバンドだ。

初めて見るだけに期待も一杯だったよ。

こいつも目玉の一つ。

結果かい?・・・・もちろん想像以上に熱いパフォーマンスを繰り広げてくれた。

いやはやなんとも大した連中だ。

感服しちゃった。

 

このバンド名を聞いて即、ピンとくる人は相当のロック通。

伝説のバンド、クリームのコピーバンドだ。

実は聞くところによると、このバンドは相当に活動歴が長いらしい。

今まで見れなかったのが不思議なくらいさ。

最近の彦ちゃんはポップ系よりもハードロック方面に傾倒しているのかな?

深読みしすぎ!?

気分によってやりたいものがコロコロと変動する性格なのかい。

チャレンジ精神が旺盛なことは良いこと。

 

おっと、彼らからメッセージが届いているよ

「セッション感覚でメンバーを集めたのですよ」

確かにクリーム自体が、ロックを基本にしたアドリブ合戦の元祖だからねえ。

でも圧倒的なる実力や、光る独特なセンスがなければ成立しないんだから。

理想と現実は残酷なまでに別モノ。

それを彼らはものの見事に軽く成し遂げてくれました。

恐るべしだ。

メンツを見たらば、納得の布陣。

彦ちゃんはお色直しを済ませて((´∀`*))いつものファッションに身を包み、お馴染み水色ボディカラーのムスタング(ローズ指板。コーラスも兼任)を携えて再登場。

何と掟破りのツインギター編成ではないか。

もう一人のギタリストは上手に位置するハヤシくん。

白のストラトキャスターを使用。

同じくローズ指板。

2人共に足元のエフェクターボードが壮観だ。(写真参照のこと)

全身黒ずくめのリードボーカルは、彦ちゃんと大の仲良しでもある高橋くん。

彦ちゃんに加えて、我らが麗しのアキ嬢ともシンシアという吉田拓郎コピーバンドに所属してもいます。

男性ならではの骨っぽくも図太いパワーヴォイスを披露。

その歌唱力は圧巻の一言だった。

それでいて忠実なる再現力には感服した。

細かな歌い回しやメロディラインのちょっとしたフェイク技も絶品だったよ。

嘘だと思うならば、一度聞いてみなさい。

期待を裏切らないことは絶対に約束します。

ドラマー&コーラスはモッチン。

近年多方面から引っ張りだこの人気者。

それもそのはずで何でも叩きこなしちゃうテクニシャン。

テツやベリージャムなどから受ける信頼度も絶大だ。

最後に紅一点のキョウコちゃん。

彼女と会うのは超久しぶり。

本番直前まで彼女がプレイすることを知らされていなかったのでビックリした。

そういえば何年も前からこのバンドでクリームをプレイしていたもんなあ。

納得だよ。

彼女はシカゴや往年の70年代ロックが大好物。

マサともちょくちょくマニアックなやり取りをしながら盛り上がったものでした。

この日もSTAを見れることを楽しみにしていたそうですよ。

真っ赤な可愛いボディカラーのヘッドレスベースを、椅子に座った状態で黙々と弾いていました(写真参照)。

右足にはフットレストを使用。フィンガーピッキング奏法。

男顔負けなくらいの渋い存在感をひたすらに放っていましたよん。

前置きが滅茶苦茶に長くなってしまったね。

それでは軽快なるライブレポートに突入!!

 

毎度お馴染みの彦ちゃんによる名物MCからスタート。

「クリームのコピーバンドなので、アイスクリームかスキンクリームにしようかそうとうに迷いました。

で、皆、甘いものが好きすぎて糖尿病になりそうなくらいだということで、ソフトクリームに落ち着いた次第。

どの名前でも大した違いはないね。

それでは1曲目・・・・クロスロード!!」

のっけから彦ちゃんと林くんによる怒涛のギター・デッドヒートが延々と繰り広げられた。

ツインリード・ギターによる極上の絡み具合に痺れる。

情け容赦なき追随が絶妙の極みに達する。

1968年発表クリーム3作目の2枚組アルバム「クリームの素晴らしき世界」にライブテイクで収録(CD2の1曲目)。

3月10日サンフランシスコのウインターランドで行われた1STショーからのピックアップ。

ミシシッピー・デルタ・ブルースの故ロバート・ジョンソンの代表作品(1936年に演奏)。

十字路で悪魔に魂を売ったことで、一夜にしてギターの腕が上がったという恐ろしくも魅力的な伝説にもとずくもの。

映画化もされたよね~!

十字路でヒッチハイクしている様子なんかもリアルに歌われています。

でもやはりクリームのアレンジ・バージョンが世界的にみても有名。

元々はカントリー調だったところを、クラプトンが疾走感みなぎる血湧き肉躍るアレンジの妙でパワーアップ。

誰もがコピーしまくったことでしょう。

かのチャーも中学生の3年間を、この曲のコピーに費やしたという話はよく語られています。

野村のヨッチャンが大好物なのも納得。

印象的なリフ一発で瞬時にやられちゃいますね。

ギターの5弦開放弦のA(ラ)の音を使ってローポジションで弾くのですが、チャーは最初6弦5フレットのA音で弾いていたと以前テレビで話していました。

もちろん5弦をルートにするか?6弦をルートにするか?では、同じ音でも聞こえてくるトーンが全く違って聞こえてきます。うなずけるでしょう。

ある日、チャーさんは知り合いに正解を教えてもらったおかげで初めて知ったそうです。

あの時代の人たちはコツコツと努力して学んでいったのですよね。

そのおかげで、昔のミュージシャンたちが耳を鍛えられたのは間違いない。

今の世代は恵まれすぎだよ。

何から何まで楽をし過ぎだ。

クラプトンだけにとどまらず、そのバックでけんか腰で負けじとソロまがいに弾きまくるジャック・ブルースも凄まじすぎる。

私の憧れの的だ。このクリームの3人がごく数年間だったけれども、一堂に会していたなんて、これを奇跡と呼ばずして何を奇跡と呼ぶべきか。

ギターマガジンの解説によると・・・・最適なる必須ポイントは

Aのマイナーペンタトニックとメジャーペンタトニックのスケール

そのどちらも使った定番ミックス・ペンタトニック(B・Bキングをはじめロックやブルース系では不可欠)

効果的な復音フレーズの挿入

豪快なる複音ベンド・リック

素晴らしきラン奏法で盛り上げる演出・・・・とのこと。

堅苦しい話で恐縮ですが、上記を参考にしたらジャズやファンクなどでも面白い効果を発揮しそうだ。

ついつい、興奮のあまりギター教室の様相を呈してしまったさあ・・・・・(ある方のブログから引用させていただきました)。

高橋くんは情熱的でエモーショナルなボーカルだけにとどまらず、タンバリンの連打でバッキングサウンドにも応戦。

 

「平均年齢が相当に高いので1曲歌うたびに息切れが激しいです・・・・

ええっとお・・・・次は何だっけか?

そうそう、白い部屋だったね((´∀`*))・・・・・ホワイト・ルーム!!」

こちらも「クリームの素晴らしき世界」に収録。

シングルもリリースされた。

オーストラリアでは1位を記録。

ジンジャー・ベイカーは「4分の4拍子の構成に特徴的な4分の5拍子のオープニングを追加した」と主張しているそうだ。(ウイキペディアより)

イントロに炸裂するクラプトンのトレードマークともいえるウーマントーンが盛大に華々しくウネリまくる。

その名のとおり、狂おしいくらいに咽び泣いている。

もちろんワウペダルも思いっきり踏み込んで、劇的でヘヴィーな「トーキングエフェクト」を得る。

キョウコちゃんも「私が女性版のジャック・ブルースよ!」と言わんばかりに複雑なブリブリフレーズで自己主張。

サイケデリック・ワールド全開。

モッチンのハイトーン・コーラスも効果絶大だ。

よく通る声だから厚みも更に増す。

高橋くんの男気をふんだんに盛り込んだSTRONGヴォイスは絶好調。

各自それぞれが曲のありとあらゆる要素を解釈して昇華する姿は、驚きと共にとても勉強になる。

 

「今日は曲を短めでお送りしております((´∀`*))

そうだ、その余った時間を利用してメンバー紹介なんかしてみたいと思います」

懇切丁寧、ユニークなテイストも加味したトークもこれまた一興。

彦ちゃん「ギター2の私がチャーです」

と言い放った途端に「タムケンかあ!!??」と突っ込みが入り大爆笑!!

「それとは違う!!」と慌てる彦ちゃん。

このプレイ中の真剣な表情と、リラックスムード満点な和気藹々MCとのギャップが愉快痛快だ。

 

「3曲目は・・・・これをやるんですね・・・・サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」

クリーム初の全米ヒット曲。最高ランクは5位(1968年リリース。1967年11月に発売された2枚目のアルバム・カラフルクリームに収録。アメリカではゴールドディスクも獲得している)

実はソフト・クリームが出演すると聞きつけたマサは、オマージュとして迷うことなくSTAにもこの曲をセットリストに組み込んだ。

たまには、そんな遊び心があってもいいではないか!!

でも彦ちゃんは非情にも、STA登場の直前に帰ってしまったけど・・・・・。

ここでもうんちくを一言・・・・クラプトンのギターソロは、マ―セルズのロックンロールなスタンダード「ブルー・ムーン」を意識したのだそうです。

テーマともいえる、ある夜明けのサプライズを重厚に強調することに成功している。

後半でのってきた彦ちゃんは、ギターを持ち上げて、お得意の歯弾きソロも披露。

大出血サービスだね。

ほとんどが2つのコードで繰り返されるんだけど、それだけでも余りあるほどの芸術だ。

アフリカン・リズムが冴えわたるモッチンは「札幌のジンジャー・ベイカー」に見えてきた。

 

「タイトルにはサンシャインって付いているけど、全然そんな感じじゃあないよね。

ここ2週間は雪投げ地獄で皆さんお疲れのことと思います。

それでは4曲目、これで本当にラストですよ。

何故だかクリームではなく、アメリカンのロング・トレイン・ランニン(ドウ―ヴィー・ブラザース)!!」

えええ!???予測不可能なチョイス。

1973年スタジオアルバム「キャプテン&ミー」に収録。そこからの第1弾シングル。

イギリスでは最高7位を記録。

これって元々はインストウルメンタルだったそうだよ。

ギターにはリバーブを深めにかけて、ひたすらカッティングに徹する。

このイベントでは過去にも数多くのバンドが取り上げていた。

それくらい耳に染み付きすぎたお馴染みソング。

無意識のうちにワクワクしてきて踊りだしたくなるグルーヴが申し分ないよ。

もうここまで辿り着いたら、火花散りまくりのインプロヴィゼーション大会。

モッチンも大活躍。

コーラスはもとより、手数の多いフィンルインをビシバシと叩き込む。

まるで千手観音のようだ。

古き良き70年代へ一気にタイムスリップ。

高橋くんはどんなタイプの曲でも器用に歌いこなす才能に恵まれたシンガーだ。

ステージングも巧み。

フロントのメンバー達がガッチリと一体化する光景も爽快。

 

ちなみにクリームはジンジャー、ジャック存命中に「ロックの殿堂入り」を果たしている。

その時にはライブ演奏もしてるんだよね。

残念ながら日本には来てくれなかったけれど・・・・。

もう2度と見ることの叶わない永遠のロック・トライアングルの金字塔。

私はジンジャーだけ遂に生で見ることができなかった。

 

それはともかくまたすぐにでも「ソフト・クリーム」を見たいなあ。

何!?

今月もゴールド・ストーンで対バンなの!?

ラッキー!!!!((´∀`*))

さあ、中間点を通過した。

ここからは早いもので折り返しだよ~!

次に控えしバンドは岩内からのこれまたベテラン勢だ。

( `・∀・´)ノヨロシク!!!

 

 

 

 

 

 

 


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(SUNSET FLEET編)

2022-03-03 19:40:18 | Live Set List

5,15:05~15:30

「SUNSET FLEET」

本来ならば、ここ数年このライブイベントの常連組M-SCATS(チャーミングな女性シンガーを全面にフューチャーした健康的でキュートなJ-POPバンド)の出番だったのですが、コロナ蔓延防止期間延長に伴い、残念ながら直前キャンセルとなりました。

ところが急遽現れたのがこのバンドです。

私は初めて見るバンドなのですが、中々にマニア心をくすぐる選曲で楽しませていただきました。

驚いたことに、札幌の北24条ライブバー「マーキー24」のマスターが率いるバンドだとのこと。

聞くところによると、相当なビートルズ・フリークだそう。

それもそうでしょうね。

セットリストからもそれが如実に伺い知ることができましたよ。

実は何年も前、この「マーキー24」にSTAへ出演話がきたことがあります。

ただ、その時にはメンバー達のスケジュール都合がつかず、泣く泣く断念したという悲しい過去があるのですよ。

いつか絶対に出演してみたい憧れの箱ではありますよ。

 

さてさて、このバンド。

熟練の男性メンバー4人で構成されています。

上手から、

ギブソンのレスポールを弾くギター。(ブラウンサンバーストのボディカラー。コーラスも兼任)

マスターがギターとリードボーカル(イバニーズのギターを使用。ボディカラーはサンバースト)

ベースは黒のスタインバーガー(コーラスも兼任)、そして後方にドラマーが陣取るという布陣。

両サイドのギタリストとベーシストのみ白いマスクを装着。

 

とにもかくにも年季の入り方が半端ないです。

それはさりげない佇まいから面構え、そして使用楽器から選曲にもはっきりと表れている。

 

早速ライブレポートへと参りましょうか!!

いきなり開巻から「ブラック・マジック・ウーマン」が飛び出したよ。

思わず唸ってしまいました。

1970年リリースのセカンドアルバム「天の守護神」に収録されていた初期サンタナの代表作。

全米4位を獲得した。

オリジナルはイギリスのバンド、フリートウッド・マックが1969年リリースのアルバム「英吉利の薔薇」に収録していたもの。

当時はディスコでもすこぶる人気が高かった曲だ。

変形のマイナー調で、歌詞は非常にブードウーっぽい。

こんな曲を生み出した伝説のギタリスト、ピーター・グリーンってやっぱり凄いです。

あまりにもブルージーで渋すぎる。

黒っぽく悩殺的で怪しくうねりまくるフレーズ。

泣きのギターフレーズだけでも完全にいっちゃってるし・・・・。。

思いっきりサスティーンを効かせたピッキング。

タメが抜群なリズムセクション。

一筋縄ではいかないことがこれ一発で証明された。

サンセット・フルート・ワールドに一瞬でオーディエンスは引き込まれてしまいました。

不覚にも納得のいぶし銀な一撃を食らってしまった。

 

「はい、ありがとうございます!

こちらのライブイベントには3年ぐらい前に出演したことがあります。

最近はコロナ禍で思うように活動ができない日々が続いてはいますが、今日は短い時間ではありますがUK・POPSなんかをやってみたいと思います。どうか最後までよろしくお願いいたします!!

次の曲は・・・・・スティーブ・ミラー・バンドで・・・・ホワイル・アイム・ウエイティング!」

1982年リリースのアルバム「アブラカダブラ」に収録。

スティックによる4カウントからの演奏スタート。

リバーブが深めにかけられたサウンドが強烈。

優しくあたたかなギターによるアルペジオのフレーズが印象的。

やや抑え気味に歌われるボーカルとミドルテンポに展開されていくコンパクトな楽曲が、しみじみと聞き込むほどに心に染み入る佳曲だ。

決して派手な作りではないんだけど不思議な魅力に溢れている。

私なんかシングルヒットした「アブラカダブラ」の方が、ギミック効果も豊富に派手過ぎてインパクトでかく、ぶっ飛ばされた口だ。

だってそれは誰だって同じだと思うよ。

まあ、元来、両曲を比較対象にするというのも愚かな行為なり・・・・。

 

「この曲はヒットしていないのですよ・・・・・・だからこれからもオリジナルのふりをしてプレイしようかなあ、なんて思っています」

3曲目はイントロから誰もが聞いたことのあるロックバイブルが情け容赦なく爆発した。

「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」(ザ・ローリング・ストーンズが1968年5月24日に発表した代表作。全英チャート1位を記録)

このようなセレクションをするところなんか、明らかに只者ではない証拠だ。

よほどの自信家か、したたかなる猛者にしか手に負えないんだから。

そうそうおいそれと取り上げることなんてできないでしょうよ。

よりクールかつワイルドなるハードでクールなせめぎ合い。

叩きつけるように、吐き出すように堂々と演出していくその様はデンジャラス。

「最高だぜ。ご機嫌だぜ!」

もうこのあたりに達したらバンドの方も緊張感が溶けてきてリラックス・ムード満点に。

肩の力も抜けてきたよう。

程よく体も温まってきて心地よい汗も光ってきた。

 

「ここで女性のゲストシンガーをお迎えしてオールディズと参りましょうか。

頑張っていきましょう。それではお願いします。」

この曲のみ歌うために女性シンガーがステージ中央に合流。

曲は「砂に書いたラブレター」

数多くのカバーが存在するけれどもパット・ブーンが一番有名。

なんたってビルボード週間チャートでは1957年5週にわたって1位を記録しているんだからね。

1962年リリースのアルバム「ムーディー・リヴァー」に収録。

美しい名曲だ。

それまでの流れとは真逆の輝きを煌びやかに放っている。

ストーンズが野獣だとしたら、こちらは繊細なる宝石。

このバンドはバリエーション豊富に曲が盛り込まれていて楽しいね。

チークダンスへと洒落込んでいるカップルもチラホラ見受けられます。

女性シンガーの方はにこやかに懇切丁寧無事に歌い終えて一礼。

大役を果たし解放されたからなのか、ホッとした表情でステージを後にしました。

ここでしばし、ギターのチューニング・タイム。

 

静寂を突き破るかのごとく、炸裂したのは

「ゲッティング・クローサー(ポール・マッカートニー&ウィングス)」

1979年にリリースされたアルバム「バック・トウ・ジ・エッグ」に収録。

アメリカのチャートでは20位まで上昇した。

潔いくらいにヘヴィーな作りではありますが、そこのところはメロディメーカーのポール節で、ほどよくポップテイストも加味されている。

このくらいの曲なんてポールにかかったら鼻歌程度に仕上げちゃうんだろうなあ。

しかし、サンセット・フル―トの選曲は通受けするよね。

隠れた名曲も貫禄たっぷりに披露するところなんて、中々な確信犯!?

すっかりドキリとうろたえさせられちゃうよ。心憎いくらいに。

この曲は構えていないところへ咄嗟に突き付けられたら動揺しちゃった。

そして古き良き産業ロックの頃へと、一気にタイムスリップしちゃったさあ。

 

「さてさて、皆さん、早いもので最後の曲となりました。

ポリスのみつめていたい、で締めくくりましょう!」

ラストにふさわしき曲。

言葉を失っちゃうほどだ。

全編淡々と進行していく珠玉のアンセム。

スティング渾身の最高峰アート・ソング。

洋楽をたしなむ人ならば知らない人はいないでしょう。

1983年アルバム「シンクロニシティー」に収録。

第1弾シングルとしてリリース。

英米共に連続1位を記録した。

スティングはこの曲でグラミーも受賞。

リズムセクションは極力スカスカのビートでほとんどを網羅。

その合間を縫うようにギターが音を紡いでいく。

アンディ・サマーズはバルトーク・ベーラに触発されてこの手法を取り入れたんだそうだ。

だからなのか、いつまでも耳にじんわりと残るよね。

 

これでサンセット・フル―トのライブは終了。

貴重でいいものを見せてもらったよ。

このセットリストは当然、氷山の一角なのでしょう。

また近い将来、対バンを組むことがあるのは確実だ。

その時にはどのようなナンバーをプレイしてくれるのか・・・・・?

それはそれで、お楽しみはとっておこう。

ぜったいに捻りの効いた作品でてんこ盛りなんだろうなあ。

フッフフフフフ・・・・。((´∀`*))

お疲れさまでした!!

 

 

 

 

 

 

 


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(BLUECLOUD編)

2022-03-03 15:29:52 | Live Set List

4,14:35~14:55

 

そして満を持して舞台に上ったのは、札幌から初登場の彦ちゃん率いる「BLUECLOUD」

この男がまたまたやってくれました。

ワーカホリックの彦ちゃんがいるといないとでは、ライブイベントの雰囲気が全然違う。

そのくらいに有名なる名物男だ。

一体全体、彼はいくつのバンドを持っているんだい?

いやいや、考えるのはよそう。

そんな詮索は野暮ってなあもんだ。

だって、それを解説しはじめたら、それだけであっという間にここのスペースが埋まっちゃうもんね。

マサと彼とはもう16年ほどの付き合いになるんだねえ。

月日の経つのは早いものだ。

双方ともにSTA、TAKE・OFF(チューリップのカバーバンド)を結成したばかりで、スタジオリハでしゅっちゅう顔を合わせていた。

そして夢を語り合って切磋琢磨し合った仲。

酸いも甘いもかみ分けた盟友同志だ。

マサはほとんどSTA中心の活動だったのに比べて、彦は膨大なる多方面のジャンルに着手。

自主企画ライブなども行いつつも、長年交流を重ねているのですよ。

だからこそ、そこから培った人脈も驚愕に値する。

バンド、音楽、ライブに対する取り組み方こそ違えど刺激を与えあっている。

良い相乗効果を発揮しているのではないでしょうか。

 

去年、遂に神秘のヴェールを脱いだ彦ちゃん率いる紫のコピーバンド「蝦夷紫」

あれは各方面に十分な衝撃を与えてくれた。

その後も相変わらず色々なニュープロジェクトを結成しているようなことは、本人の口からとか、噂、SNSで時々伝わってきていた。

で、今回のバンドだ。

初めて見れるだけに期待も一杯だったよ。

目玉の一つ。

結果かい?・・・・もちろん想像以上に熱いパフォーマンスを繰り広げてくれた。

いやはやなんとも大した連中だ。

感服しちゃった。

 

このバンド名を聞いて即、ピンとくる人は相当のロック通。

伝説のジャパニーズ・ロック・トライアングル、ジョニー・ルイス&チャ―が世界を視野においた時点で改名したバンド名ピンク・クラウドにオマージュを捧げての命名。(ピンククラウドもプログレのカリスマ、ピンクフロイドにひっかけているんだろうね・・・・)

日本一のギターヒーロー、チャーのファンは一般人以外に業界内でも多い。

まさに生きるカリスマだけど、現在だって現役バリバリだよ。

本家本元だけに、若いもんになんて負けてなんかいられないさ。

いつまでもギター小僧達のお手本となっていてほしいね。

 

マサとは数年前から知り合いの「虎の穴」(旭川のトリオ編成によるチャーのカバーバンド)が道内では有名なベテランだ。

でもねえ、マサがずっと可愛がっているイケメンのマルチミュージシャン、テッちゃんも実はマサのわがままなリクエストに応えてくれて、急ごしらえのピンク・クラウド・トリオ編成によるカバーバンドを単発結成してSTA企画「リブレーション」に出演してくれたのだ。

忘れもしない、あれは2014年1月25日の土曜日で、会場は今はなきヴィニーズバーだった。

ベースには懐かしの青木くん。

彼はひどい風邪をひいていてぶっつけ本番だったのだ。

でも強烈なサウンドを繰り広げてくれた。

バンド名は「レッド・クラウド」

そして今回は彦ちゃんの「ブルークラウド」だよ。(彦ちゃんとテッちゃんも知り合い)

皆、リスペクトし過ぎだ((´∀`*))!!

だからもちろん全曲チャーはじめ、JL&C,ピンククラウド珠玉のナンバーを盛大に取り上げています。

このバンドの曲は全然真新しいことはやっていないのですが、往年の古き良きロックが一番輝いていた時代の再現に努めてくれた貴重な存在でした・・・と私は解釈しているのですが。

 

編成は・・・・・ドラマー(コーラスも兼任。ヘッドセットマイクを装着)、そして全身が黒ずくめの職人チャッピー君がベースを担当(チューンの5弦。ナチュラルボディカラーでメイプル指板。&コーラスにて参加。黙々とフィンガーピッキングのプレイスタイルで貫き通す)

「稲葉美紀DEAR FRIENDS」に引き続き紅一点のキーボードにはハルちゃん。(ポジションは何故か下手から上手に移動してた・・・・ローランドを使用。スタンドもキーボードも可愛い白一色で統一。ピンクのマスク姿)

そして、シモくんに負けないくらい、こちらもテクニカルなギタリスト・彦ちゃん(黒いマスクを着けている)による4人衆。

バンド名にもあるとおりブルーは彦ちゃんのイメージ&ラッキーカラーらしいよ。

チャー同様にムスタングギター(当然水色のボディカラー。ローズ指板)もこの日のためにピックアップなどを交換してあちこちをお手入れ。

スコアブックなんかも入手して、その都度フェイスブックにアップしていた。

 

彼らからのメッセージが届いていますよ。

「チャーのピンククラウドを真似てブルークラウドのバンド名にしました!」

それでは前置きがそうとうに長くなってしまったから、そろそろライブレポートに突入しましょうかい。

 

「自分はチャーの大ファンです。今日は念願が叶いました。

やるからには徹底して取り組んでいきますよ。つまりギター&ボーカルを担当します!!」

そうなのだ。

彦ちゃんのコーラスは聞いたことがあるんだけど、本格的なボーカルは初めて聞いた。

これがイカシテいる。

ビックリするくらいにね。

なりきりの度合いが凄まじすぎる。

これはとんでもないことになりそうな予感だ。

実力派のJL&C初期はヒッピー風ルックスだったのですが、やはりジミヘン影響大の「フィンガー」(アルバム・トライスクルに収録)がいきなりオープニングで飛び出しました。

オリジナル音源同様にアームダウンから「ギュイーン!!・・・・」

ズンズンチャチャ・・・・♪

のっけからテンションマックス状態。

最初から最後まで7TH#9で貫き通す頑固さ。

ここでは三位一体となったかっこいい独創的すぎるユニゾン・リフが延々と続くのですが「好きこそ物の上手なれ」とは昔の人はいいことを言いました。

すでにノリノリ。

ノイジーでラウドなギターに絡みつくリズム隊。

彦ちゃんはパーテーションの前にせり出し腰を落とし気味に大股開きで疾走感みなぎるソロ弾きまくり。

フィンガーボード上を素速く滑らかに指が縦横無尽に駆け巡る。

この日の出演バンド中、一番ハードにヘヴィーな音壁が構築された瞬間だ。

サイケ・ムードを盛り込みながらもがっちりフィニッシュ。(チャーは後方にギターを思いっきり放り投げていたねえ~~!)

 

「はい、どうもありがとうございます。1曲目から暴れまくったせいなのか早くも疲れました。」

何をご謙遜。

中々堂に入った存在感を示す。

皆、そう思っているはず。

やるじゃんかあ!!

「僕もね、メンバー達の迷惑を顧みずわがまま放題にやらせてもらっています((´∀`*))半分くらいはさぼって弾いています」

バンドなんてそんなものさ・・・・。

「ちょっと何を歌っているのかわからないところも多々見受けられますが・・・・・((´∀`*))

ちょっとチューニングタイムをください・・・ちょっと待っててね」

彦ちゃんとチャッピーくんがじっくりとペグを回しながら調整。

あれだけ派手にアーミングをぶちかましたらそりゃあ音も狂うさ。

ジミヘン曰く「ライブはチューニングとの闘いだ!」

そうだろうなあ。

「オーケーです。無茶苦茶です。」

通受けしそうなこれまたテクニカル・ソング「ナチュラル・バイブレーション(限定のライブアルバム・フリー・スピリッツに収録」。

これもマサ&彦ちゃんのフェバリット・ソング。

理屈抜きに鳥肌物です。

タイトル&歌詞もユニークですが延々と引っ張る変則的なユニゾンがやっぱり見せ場。

メインのフレーズは、な、な、なんと日本古来の民謡のお囃子から拝借しているのは火を見るよりも明らか。

それが絶妙のタイミングでロックに昇華されているんだから憎いばかり。

だからなのか、日本人の血が騒ぎ始めててどこからともなく自然と手拍子が沸き起こった。

踊らにゃあソンソン。

途中に差し込まれる合唱シーンでは両手高々に掲げてオーディエンスを煽る。

彦ちゃん益々嬉々としてチャ―になりきりのポーズ。

だってハット、ジャケット、パンツを白一色に統一しているんだから、そりゃあ気合の入り具合がうかがい知れるってなあもんさ。

またもや火を噴くギターソロ。

チャー本人はチューブスクリーマー、ブースター用のスタッフから借りたMAXONディレイ、それをツインリバーブとローランドJC-120に繋いでいた。

音の幅が圧倒的。

ルイズルイス加部(マーちゃん)のギターまがいなランニングベースも、恐ろしいまで常にウネリまくっていて最高。

 

「これまでの曲は知っている人は知っている、知らない人は知らないね(当たり前だのクラッカー!!((´∀`*))

これからもどん欲なまでにありとあらゆるものに挑んでいく所存です。何たって一度きりの人生ですから悔いの残らないようにね」

同感さ。その意気込み天晴。

「何かしゃべったほうがいいのかなあ・・・・?

こんなコロナ禍の世の中ではありますが今日は予定どおりライブに出演できて良かったですよ」

3曲目はグッと雰囲気を変えてクリアなナチュラルトーンがどこまでも気持ちよく響き渡る「シャイニン・ユー・シャイニン・ディ(1976年リリースのデビューアルバム「チャー」に収録)

乾いたエフェクターがかかった都会風なギター・コード・カッティングが鳥肌立つほど癖になる。

初期の傑作ナンバーだ。

琴線震わされっぱなし。

こういうタイプの曲でもチャーの才能はいかんなく発揮されるのだ。

当時のAORビッグヒット「ロウダウン(ボズ・スキャッグス)」にインスパイアされたそうだ。

チャ―流の解釈バージョン。

なるほど、そこかしこにそのテイストが見え隠れする。

でもしっかりとチャー風に料理されているところなんかは天才。

お洒落なフルートっぽいフレーズはハルちゃんが華麗に再現していたよ。

彦ちゃんとマサの意見が一致したJL&C最高傑作捨て曲なしライブLP「フリー・スピリット」最後にもこれは収録されているんだよ。

即席バンドだよ、と言う割には超難易度の曲ばかりをセレクト。

 

最後はお約束の彦ちゃんによる紹介で「チャーをやっているからにはこれを披露しないと絶対に許されない、とまで言われた・・・・・煙たい曲です」(チャ―もMCで言ってました)から抜群にかっこいい「スモーキー(1976年リリースのデビューアルバム・チャーに収録)」でとどめを刺す。

チャ―名刺代わりの代表曲でもあり、そのスリリングなイントロひとつをとってもギター教則的ナンバー。

ギタリストならば、必ずコピーしたであろう切れ味抜群のイントロ。

チャー自身も思い入れが強いだけあって、何度もレコーディングしている。

リズムだってファンキーで鋭いんだよ。

今聞いてもちっとも古臭くない。

永遠に新鮮な轟きを放つんだろうなあ。

油断していたら、すぐにでももたついてしまうじゃじゃ馬のようなチューン。

ここいらも頑張ってブルー・クラウドは奮闘。

特にマーちゃんのベース奏法はピックとスラップを多用してセンス抜群のラインを形成してボトムをキープしているのですが、チャッピー君もそれに忠実に応えていました。

チャッピー君のベースプレイはこれまで何度も観ていますが、この日の彼は群を抜いて光っていました。

はっきりいって今まで見た中でも出色の出来。

超絶技巧な奏法に加えてボーカルも全曲担当していた(チャ―ってけっこうキー高い!)彦ちゃんの一撃。

しっかりソロの個所では、度々フロントにせり出してサービス。

見事にステージ映えするね、さすがだ。

彦ちゃんがあこがれる日本が生んだギター・ヒーロー、チャ―はやっぱり才能が半端ではないですね。

余談ながらデビュー時のチャーは「ツイスト、原田真二とでロック御三家」と呼ばれていてメルヘンチックな歌謡曲ロック路線をひたすらに邁進していたんだよなあ・・・・・抵抗があっただろう。ロックだけでは食えないジレンマ。

今となれば笑い話。

 

彦ちゃんが全ての演奏を終えマイクに向かって「この後も素晴らしいバンド達が続々と登場。

派手に決めてくれますので楽しみにしてください!準備ができるまで皆で飲んで食べて踊って歌おう!」。

MCにも優しい人柄が垣間見えて好感度アップ。

ほとんどたいした練習もしていなくて、ひどい風邪をひいていて(マスク姿でプレイ)リハの回数もけっこう少ないのに、グルーブうねりまくり。

 

ライブを終えた彦君がチャッピーくんを連れてマサのところに来ました。

「尺が違うままに演奏していたさあ((´∀`*))」

大丈夫。

そんな細かいことなんて、あの勢いの中では消し飛んでいたよ。

チャ―愛がふんだんに溢れまくっていて感動的なくらいだった。

チャレンジ精神旺盛なことは良いことさ。

皆も見習いたまえよ。

日寄った態度で頭でっかちな屁理屈ばかりたれている輩どもに、少しは彦ちゃんの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいくらいだ。

その後もしばらくはお互い気恥ずかしくも懐かしいチャーの思い出話に華が咲きました。

(彼は他にもまだまだ新たなバンド活動を画策しているそうです。そこともそのうちにタイバンをやりたいなあ。ワクワクの度合いがまた増幅してきた)


VOL,185 小樽雪あかりの路オールディズライブ14(稲葉美紀DEAR FRIENDS編)

2022-03-01 20:16:12 | Live Set List

意外にもこのライブレポートは多方面の人たちが閲覧しているようで執筆している私本人が驚愕しているくらいだ。

ライブ会場で「読んでいますよ!」と何度も声かけられて絶賛の嵐。

たまに辛辣なご意見も頂戴するけれど、そんことには目もくれずただひたすら頑張って続けていこうと思いますので今後とも叱咤激励をよろしく!!

 

****さあさあ、ここでSTAともひじょうになじみ深いバンドの登場ですよ!!

心してライブ・レポートを読んでね!それでははじまり、はじまり~~!!****

 

バンド入れ替え中に流れているBGMはスティクス「ミスター・ロボット」、ザ・ビートルズ「ア・ハード・ディズ・ナイト」、ウイルソン・ピケットの「ダンス天国」で派手に決めて、締め括りはサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」・・・・・

シットリ感動的でムードが盛り上がるねえ。

 

コロナの感染状況を考慮してこのイベントは夜8時までには終了予定。

通常ならば10時くらいまでガンガンに賑わっているんだけどね。

まあ、これも仕方のないこと。

 

3,14:00~14:25

「稲葉美紀DEAR FRIENDS 」

***早くもライブ・レポートの第4弾に突入だよ!お楽しみに!!***

 

札幌からの出演となる5人組で4年ぶりの2回目(ベーシストが不在・・・それでも全く違和感がないところなんてたいしたものだ)。

全員が落ち着いたイデタチによるファッションで統一。

このバンドは古くからのSTAファミリーなんだよ。

顔なじみのメンバーどころかSTAでガンガンにプレイしていたナイスガイまで在籍しているしね。

それでもここと対バンを組むのは超久しぶりだ。

手元に残っている記録によると、去年の7月18日(日)小樽浅草橋オールディズ以来(11月のSTA企画ピグスティでは.Jで対バンを組んではいますがね・・・・)

本当ならば去年8月の小樽・北運河サウンドエナジーなんかでも一緒になるはずだったのに、このコロナ騒動で泣く泣く出演を辞退していたのさ・・・・。

近年はアコースティックプロジェクトに着手してグッと落ち着いた雰囲気を醸し出していた彼ら。

全員が椅子になんか座ったりしてね。

若干のメンバーチェンジも施しているようだし(でも見たことのある顔ばかりだけど・・・笑)。

皆、元気にしていたかい?

彼等がエントリーするとしないとでは、イベントとしてのクォリティに差が顕著に現れてしまうことでしょうね。

結果的には実現してくれて良かった、良かったよ。

ここでのメンツは、全員が長年にわたって他のバンドでもSTAとはしょっちゅうタイバンを組んでいる。

ご多分にもれず、今回の彼らもバンド掛け持ちにと多忙(コロナの影響で多少は落ち着いたのかな?!)。

 

まずはバンド・サイドからのメッセージが届いていますので、ここでご紹介させていただきますね。

「実力派ヴォーカリストの稲葉美紀を前面にフューチャーして、プレイヤー達は彼女を盛り上げるバックバンドに徹するのが基本コンセプトです。

得意とする八神純子を中心にオールジャンルへとチャレンジし、自らだけではなく会場の皆さんと一体になれるステージをお届けいたします。

これからもドンドンと進化し続けますよ。

興味津々でしょう。

小樽ダンサーの皆さんの癒しとパワーになるよう歌います。

どうぞよろしくお願いいたします」

う~む・・・なるほどなあ。そういわれてみればどことなくアダルティックなムードを醸し出している。

 

それでは今更説明や解説をするのも野暮というものではありますが、いきます。

ヴォーカルに華麗なる歌姫ミキちゃん。

本人によるコメントを紹介

「私失敗しないのでとドクターXを気取ってはいるが、密かに歌詞を間違えている・・・・(爆笑)」

彼女は多方面のバンドに所属しています(ポップスはもちろんのこと、アニソンから様式美へヴィーメタルまで)。才色兼備とは彼女のこと。

なんと驚いたことに網タイツ姿でイングヴェイマルムスティーンのカバーバンド「J」でも堂々と演奏していました。

今回は遂に念願のSTAとのゲスト・ジョイントが実現。

我々もずっと夢にまで見ていたのだよ。

ここまでの道のりは長かったあ・・・。

これもひとえにアキちゃんによる奔走、セッキーの助言、そしてもちろんミキミキちゃんの寛大なる心意気によるもの。

めちゃくちゃハードスケジュールなのに、ありがたいことだ。

 

リーダー兼ドラマーは元STAのセッキーちゃん。

「最年長でドリンクを飲んで頑張っています(ミキミキ談)」

一昨年はカホンとウィンドウチャイムなどを巧みにこなしていました。

今回は本来のドラマーとしてその目を見張るようなドラミングを披露(スローンはヤマハ製。備え付けのドラムセットのシェルは銀色)

とにかく彼はリズムマシーンを片手に数段腕をあげた。

それはお世辞抜きに方々から聞こえてきた沢山の賛辞が証明しているよ。

テインバレスまでを操っていたし。

彼のスティックの持ち方はレギュラーグリップなんだけど(写真を参照のこと)、その握りであれだけ叩けるドラマーって通のドラマーに言わせるとそうそういないらしい。

普段は笑顔を絶やさずフレンドリーな佇まいなんだけど、いざステージにスタンバイするとキリリとかっこよく表情も引き締まって豹変するのだ。

彼も、フュージョン系ブレイクスルーを手始めに数多くのバンドを掛け持ちというモテモテ・ミュージシャン。

病的なくらいに根っからのバンド好き男。

その温厚な人柄からは想像もつかないくらいの熟練技を発揮。

一見の価値アリ。 

 

ベーシストには去年の夏、アミノ酸ことアミノ君がプレイしていたんだけど、今回は残念ながら欠席でした・・・・。

その穴を他のメンバー達が見事に埋めていたよ。

 

一昨年末からめでたくギタリストとして加入しているシモムラさん。

小樽マリンホールではヤマハの独特なデザインのサイレントギターを使用。

骨組みシェイプのあれね。

これは軽量で名器だ。

アノ時はアコースティック系だったからのこだわりか・・・・・

去年の夏にもユニークな仕様のレスポールを持参(レモンドロップのボディカラー)。

なんとビグスビーのアームユニットをマウントしていたのだ。

で、今回は真っ赤なエピフォンのセミアコギターでプレイしていました。

相当のギターコレクターとみた。

これは面白いね。マニア心を存分にくすぐるところ。今度ゆっくりと楽器談義をしてみたいよ。

「酔っぱらっていても何故かギターはしっかりと弾く。内股になるけど・・・・(笑)」

実際に会場ではオフステージ中、椅子で居眠りしていたり、オリジナリティ溢れる(!?)(!?)ダンスを披露したりで人気者。

ずっと注目の的でした。

演者が食われるほどに。

目立った者勝ちの世界観だ!((´∀`*))

 

そしてキーボードレディが2名というゴージャスさ。

これならばミキミキちゃんも歌に全力で専念できるというものだ。

このスペシャルなシフトは大正解。

ミキミキの八神様スタイルのキーボード弾き歌唱も絶品だけどね。

一人目のキーボードは、な、な、なんとその名もジュンコさん!

八神純子を弾く淳子さま。

20代の頃、ミキミキと一緒にバンドを結成していてポプコンや、キリン・ポップスグランプリなんかに出演してブイブイ言わせていました。

ボケ防止のために再度返り咲いた次第!

めでたし、めでたし!!

ちなみにKORGのKROSSを使用。

 

もう一人のキーボード(ローランドを使用)はお馴染みのハルコちゃん。

益々可愛くなったね!!

キーボードもスタンドも真っ白。

とても鮮やかで素敵だ。

コーラスも兼任(ヘッドセットマイクを装着)。

バンドの平均年齢を一気に引き下げてくれました!

ミキミキの大学の後輩。

ミキミキ先輩が在学中に生まれたというそら恐ろしい事実が発覚((-_-;)・・・・

 

ミキミキちゃん&ハルちゃん以外はコロナ感染防止対策のために白いマスクを装着。

 

「八神純子さんの楽曲をメインとし、ハルコちゃんのコーラスを秘密兵器にバンドとのハイブリットバージョンが売りです。伸びやかなるハイトーン、クリアヴォイスのミキミキをお届けします。」とのこと。

つまりはバンド形態プラスアルファの変則編成に落ち着く事と相成りました。

2017年のベッシーホールでは、インストウルメンタルとボーカルを織り交ぜた編成の5人組フュージョン・ロック・バンド、2018年1月のスペース・アート・ホールではピアノ弾き語りを中心に据えたバンド編成、同年8月の北運河サウンド・エナジーではMIKIMIKIヴォイスとトークを散りばめてくれました。

一昨年1月のモダンタイムではギターレス、ツインキーボード体制での初お披露目だった。

思い返せば今回の実験的ひな型だよね。

つまり見るたびに微妙な変化があるわけだ。

色々と試行錯誤の繰り返しなんだね。

バンド維持って何かと大変。

まあそれだけやりがいのあるジャンルではあります。

 

以前には、会場入りした彼等をマサが捕まえて素朴な疑問を投げかけてみた。

「ブレイク・スルーとこのバンド、結局どのように区別するのかな?」

とどのつまり、ブレイク・スルーはセッキーによる純粋なる多重プロジェクト。

そしてこちらも表向きはセッキーがリーダーなのですが、実質的に影で取り仕切っているのはミキミキちゃんだとのこと(裏ボスね)。

なるほど!この差はやたらとデカイ(笑)

持ち時間が少ないので彼らも相当にアイディアを練って全編名曲オンパレードの形式で臨んできましたよ。

目まぐるしく次々に飛び出してくる珠玉のヒット曲に陶酔しちゃいましょう。

 

「こんにちは!

昭和、平成の代表的ジャジーなレディースJ-POPをお送りしたいと思います。

真夜中のドア~STAY WITH ME(松原みきのデビューシングル)」

1979年11月5日リリース。

アルバム「ポケット・パーク」に収録。

オリコン最高ランクは28位。

実は今現在この曲は往年のシティポップ再評価の高まりに連れて、国内はもとより海外でも話題沸騰中なのだ。

名曲はいついかなる時にでも新鮮なサウンドを届けてくれる。

まさしく不滅の金字塔。

個人的にもこの曲にはすこぶる思い入れがあるのです・・・・(´;ω;`)

何度聞いてもとろけてきちゃう。

甘く切ないアレンジでセクシーに迫ってくる歌詞。

たまりませんなあ・・・・。

イントロのシモさんによるリバーブ深めなグリッサンドも小技が効いていてグッときちゃった。

そしてミキミキちゃんとハルちゃんとの美しきハーモニーにもそうとうやられちゃった。

寸分の狂いもない華麗なる歌メロ。

これで泣くな、というほうが無理です。

若くして亡くなってしまった松原みきさん。

稲葉のミキさんも心を込めて懇切丁寧に披露してくれたんだから大喜びしていることでしょう。

さあ、これで掴みはバッチリとオーケーだ!

 

「久しぶりです。今日は中止になるかと思っていましたが、無事に開催できて良かったです。

皆さんも元気そうでなによりです。

これから年配の方々にとってご存じの曲を・・・・まあ、自分も年配だけど((´∀`*))・・・・お送りしていきたいと思います。

ええっとねえ・・・・はぐれ刑事のテーマ・ソングです。

陽かげりの街」

これまた新曲でしょう。

しかもセンスの良さも垣間見える。

懐の深さが証明されたようなものだ。

ペドロ&カプリシャス時代の高橋真梨子(当時はまり。彼女は2代目シンガー)が歌った1975年のヒット曲。

和製グルーヴィー・ラテン・フレイヴァー歌謡の傑作が飛び出した。

イントロの入りからドラマティックで壮大にかっこいい。

セルジオ・メンデス&ブラジル’66ラインの影響満載で最高。

早くもステージ前方にはピカピカと光るまくるタンバリンを打ち鳴らす人や、黒Tシャツ背中に伊達政宗の背文字も男らしいアベさんが踊り狂っています。

もはや見慣れた光景ではありますがね。

しかしミキミキちゃんの堂に入った歌いっぷりの様になっていること。

歌うことが大好きなのが黙っていても伝わってくるよ。

そんな彼女をがっしりと、時にはさり気なく支えているバック陣のプレイにも感服。

ここ数年の急激なるバンドの成長には目を見張るものがありますね。

今後の展開が益々楽しみになってきたよ。

これはまだまだ氷山の一角なんだろ!?

虎視眈眈とありとあらゆる計画を練っているんでしょう。考えただけでもワクワクするねえ。

 

「次はアイドル中のアイドル。

アイドルと言っても私と同い年の松田聖子ちゃんです。

3曲目にいきましょう・・・・スィート・メモリーズ・・・・」

(1983年8月1日リリース。14枚目のシングル。当初は「ガラスの林檎」のB面だったが、コマーシャルソングになったとたんに人気が高まり、急遽両A面で再発されたという逸話あり。本人もファンの間でも非常に人気のある曲)

思い切り弾けまくった後には、グッと雰囲気を変えてシックに迫ってきましたよ。

誰の胸にもホノボノと染みる永遠不滅、珠玉のバラードだ。

ツインキーボードによる音色が絶品。

最大の特徴をフルに生かしているね。

ここでは静かにジックリと落ち着いて、とろけてみましょうよ。

イントロで奏でられるジュンコ嬢による、澄み渡るピアノの旋律には言葉を失うほど。

もうこれだけでも鋼の涙腺が崩壊寸前だ。

センチメンタルな思い出が蘇ってくる。

やや抑え気味なバック演奏に絡む、シモ氏渾身のボリューム奏法による哀愁のギター・ソロも、アダルティックで渋く響いてくるなあ。

美味しいところをかっさらっていく燻し銀プレイヤーならではの真骨頂でもある。

ミキミキ嬢もそれに負けないくらい、感情移入して熱唱を繰り広げてくれます。

ネオン・ステイックを頭上高く左右に揺らしていたアベさんが、美しい旋律にのって華麗なるチークダンス。

息をつかせる隙を与えてもくれない、ここぞとばかりの心憎きセットリスト。

もう何度も、彼らのステージを見ていますが、今回はコンパクトに纏め上げてど真ん中の名曲が目白押し。

いつものことながらレパートリーの豊富さも特筆モノ。

いつの間にか、感動的な歌メロと歌詞に打ち震えているのだ。

相変わらず完成度が高い鉄壁の歌声。

 

「今の曲もバッチリとまとめてきました。ジャンルにとらわれず一緒に楽しみましょう!

ここからは十八番のジュンコ様、一気にいきたいと思います。いつもは自宅でこっそりと弾き語りしているんですけどね。リーダーのセキさんがそれとってもいい!とドヤ顔して言いながら譲らないので。私達も頑張って歌いたいと思います。・・・・最初は、思い出のスクリーン!(1979年2月5日リリースの6枚目シングル)」

セッキーのカウントにはじまる、貫禄タップリの切れっ切れリズムが炸裂!

ここでも八神&ミキミキ・ワールドにあなたを誘います。

愉快痛快なるMCとのギャップもとくとご覧あれ。

ジュンコちゃん演じるシンセの優しくて淡いオーケストレーションが、そのまま本編へと繋がる演奏。

キーボード操作も抜群で、小技の連発には観客の視線も釘付け。

一時たりとも目が離せません。

「上手い!」とあるキーボードプレイヤーも手放しで絶賛していたよ。

セッキーはやや控えめながらも、さすがの歯切れ良いハイハットワークも交えて、タイトに引き締まったスティック乱れ打ちで援護射撃。

臨場感タップリで効果絶大。

メンバー全員がノビノビと息のあったプレイに専念。

胸に大切そうに下げているミキミキちゃん愛用のサンバホイッスルを、本家同様ここぞとばかりに使用しているところなんて、気合の入り方が半端ではないですね。

極めつけはギターから紡ぎだされるトーンの音像。

愁いを含んだパワフル・ヴォイスで応じるミキ嬢は新境地開拓。

こういう側面もあるんだねえ。

その引き出しの豊富さにはお口あんぐり状態さ。

思わず唸ってしまいます。

これだけ歌えたらさぞかし気持ちいいんだろうなあ。

微笑ましくも、羨ましい限り。

遠く澄み切った果てしなき小樽の空の向こうにまで届け!とばかりに、遠慮なくぶちかましてくれました。

 

「昨日のNHK・BSPでの番組で90年代のJPOPを放送していましたね。

見た方いますか?八神純子様も出演していてポーラスターを歌っていたけど、ここではやりません((´∀`*))

私は熱狂的な八神純子フリーク。八神純子様命です。(わかってるよ!!((´∀`*))

じゃあ皆さんもよく知っている曲を聞いてください。それでは、オシャレなサウンドから入ります。もうおわかりでしょう。乞うご期待!・・・・MR,ブルー~私の地球~(1980年11月5日にリリースされた10枚目のシングル)」

やはり後半への流れはこれに尽きるでしょう・・・

余力を振り絞っての熱唱はさすがだ。

的確なるリズム隊が絡みつく中、リズミカルな鍵盤タッチがこちらにまで快適に響いてきます。

シモ氏もフレットボード上を滑らかなる決めのフィンガリングで雪崩れ込み。

MIKIMIKI嬢に導かれて弾かれるメロディアスな展開も絶品だ。

セッキーがバッキングを黙々と叩き込む姿。

もう見るからに職人ドラマーの基本スタイルのお手本を見ているかのようだ。

聞かせどころでは目一杯に臆する事もなく前面に主張してきて、引く所では的確にスッと黒子に徹する阿吽の呼吸。

普段は控えめで寡黙な男なのですがステージ上では別人のよう。

ここでも新生面を、垣間見たような思いです。

その奥行きの深さと音作りに感服。

曲調は和風テイスト満載。

こういうスタイルも、なかなかにいいもんだね。

それにつけてもミキミキちゃん。

もはや独壇場と化して感動的ですらありますよ。

下手な言葉では到底表現できないくらいだ。

そんなのいくつも並べ立てたって無意味さ。

百聞は一見にしかずとは昔の人もうまい事を言ったもんだ。

サビに至っても遠慮無しに、喉を震わせ妖艶にポーズを気取る。

しかし改めて言わせてもらいます「いい声しているなあ・・・・」

ミキミキ嬢が、エンディングで綺麗な言霊と共に圧倒的存在感を演出。

 

「さあ、それでは、たくさんのリクエストがあったので、ラストはやっぱりあの曲・・・・・・・・・みずいろの雨で終わりたいと思います・・・・(1978年9月5にリリース。5枚目のシングル。60万枚のセールスを記録!)」

満を持して遂に出た!

セッキーによるカウント(今回は彼のホノボノとしたおとぼけMCが全く聞けなかったのが少しだけど残念・・・・)。

優しい人柄や思いやりをチラホラと覗かせるセッキーですが、やっぱり見るからに善人丸出しだ。しかし、いざプレイに入るとなると、ここでも別人のごとく表情が男らしくって頼もしい。

マサがずっと心待ちにしていた、甘酸っぱくも青春のほろ苦い香りが目いっぱいに漂う曲がはじまりました。

永遠のニューミュージック・スタンダードでトドメを刺す。

これを絶対にやらなければ許されない。

ステージを降りられないよ。

一緒になって口ずさんでいる人も見受けられます。

MIKIMIKI嬢の感情移入と表現力は申し分なし。

いやはやなんとも参りました。(もうこれをやられたら私は思い残す事は何もありません・・・・。)ここでもトドメとばかりサンバホイッスルが轟いた時には、心に染み入りウルウル状態。

その伸びやかでどこまでも張りのあるボーカルには、ただただ聞き惚れるのみ。

MIKIMIKI嬢の豊かな声量はここにきても全く衰え知らず。

恐るべし自己主張。

益々艶を増しているではないか。「まだまだここで歌っていたいわ!もっともっと私の歌を聞いて!」とでも言いたげだ。

追随するかのごとくギターソロが儚い終焉を告げる。

自然な曲の繋がりは抜群で演出力もバッチリ。

常にテンションの高い華麗なるステージングのわりには、トークがとっても和気藹々。

 

「ありがとうございました。今日も、態度がでかくて申し訳ありません・・・(笑)。

さてこのステージ!5人編成じゃあもったいないくらいに大掛かりで素晴らしい!

斎藤さん、スタッフの皆さん、お誘いいただきましてありがとうございました!

あ!?これからもこのステージに出たいので、今後共よろしくお願いします(笑)

ライブイベントの話があれば、どこでもドアで駆け付けますよ!

持っていないけど(笑)」

 

好感のもてる安心で信頼度の高いステージングには、とっても満足さ。

観客の方々がバンドに向けて勢いよくクラッカーを放つ。

「パン!パン!!」和気藹藹に賑やかなのは、非常に良いことだ。

怒涛のジャパニーズ・ポップスショーはあっという間に終了しちゃったさあ。

またすぐにでも観たいよ!!

お疲れ様。感謝だよ。

会場に流れるBGMは最近復活したABBA で「チキチータ」

 

新型コロナウィルス感染対策のために、皆さん、声出し、ダンス、鳴り物の使用、最前列での写真撮影が控えめだ。

ミュージシャンらも派手な煽りは禁物。

ちょっと勢いづいて羽目を外してしまうと、すかさず注意が入ってしまいます。

早くこんな厄介な世の中が終われば良いのですが・・・・。

 

追記・・・MIKIMIKI嬢はかつてコンテスト&オーディション荒らしでブイブイ言わせていたそうですよ。

それも素直に頷けるというもの。

 

****さあ、残すところは8バンドとなりました!!(笑)

まだまだ賑やかに盛り上がっていきますよ!are you ready?!****