THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

夢のライムライト peter cetera

2019-01-09 00:18:12 | CHICAGO
国民的アメリカンロックバンドの代表格であったシカゴも70年代後半は、オリジナルギタリスト テリーキャスの死、育ての親でもあった名プロデューサー ジェームズウイリアムガルシオとの別れを発端に低迷期に陥ってしまいます。
1981年、私が渋谷のよく通っていた輸入盤レコード店で何の前触れもなく壁に掲げられていたピーターセテラのソロLPを発見した時の驚きは半端ではなかったです。
今のようなネット社会ではないし、何せシカゴは落ち目で情報がほとんど入ってこない頃。
写真のイラストは即座にピーターだとわかりました!ピーター初のソロ。
邦題は「夢のライムライト」
10曲入り。
参加メンバーにシカゴオリジナルメンバーは無し。シカゴサポートギタリストのクリスやTOTOからルカサー、ビーチボーイズからカールウィルソン、シカゴの弟分マデュラを経てルーファスで活躍したホウクウォリンスキー、サックスにゲイリーハービグ、ベースにボブグラウブ、職人マークゴールデンバーグ他。
ピーターならではの素朴でストレートなメロディが込められたロックンロールやポップスが収録されています。
とにかく目一杯自由に開放されたピーターがここでは伸び伸びと楽しんでいるのだ。
この時期シカゴは低迷。ここにはシカゴのメンバーの姿は無し。ピーターが嫌うブラスセクションはフューチャーされていない。
私でなくても、誰もがシカゴに対する不安を覚えたものです。ピーターもこのアルバムが当たれば…と考えていたのは間違いないし。
結局幸か不幸かソロアルバムは大したヒットにも恵まれず…。
で、起死回生とばかりにシカゴは当時の売れっ子プロデューサー、デビッドフォスターを迎え入れてあの「16」を制作。
永遠に輝く名バラード「素直になれなくて」の大ヒットで奇跡の復活!第2の黄金期を迎えるわけです。
AORバンドに変身してね。
そして11年ぶりの来日公演。私は武道館のチケットを買って数日会場に通いましたが、ステージを観ていて不思議な居心地の悪さを覚えたものです。まるでシカゴ フューチャーリングピーター!
何と「夢のライムライト」まで演奏してくれた。これはこれで激レアな体験だけど…。それまでのシカゴでは考えられなかったこと。
ちなみにこの曲は元ユーライアヒープのケンヘンズレーが在籍していたハードロックバンド「ブラックフット」が何故かカバーしています。
まあ、それはともかくもシカゴ復活!その勢いで最大のヒットアルバム「17」をリリース!
出す曲、出す曲がヒット連発!
ところが、その直後にピーターは遂に脱退してしまうのですね…
私は別にビックリはしなかったけれど。
ずっとそんな予感がしていたし。
その後もシカゴとピーターはベテランならではの貫禄溢れる活動で元気な姿を今でも見せてくれています。
そんなわけで、ある意味でこのピーター初のソロアルバムは、ピーターとシカゴが袂を分かつ最初のシグナルだったのですね。

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