1,1:00~1:25
そして賑やかで軽快なBGMに導かれて舞台に上ったオープニング・アクトは、隣街・札幌からのバンドで、彦ちゃん率いる5人組「SOFT CRREAM」
(対バンは去年の2月、雪明りの路・運河プラザ、3月13日ゴールドストーン&6月19日スターライトの共にフレンズライブ以来だ!)
2年連続の出場!
この日も彼らが、またまたまたまた~やってくれました((´∀`*))!!
ワーカホリックの彦ちゃんがいるといないとでは、イベントの雰囲気が全然違う。
そのくらいの名物男だ。
一体全体、彼はいくつのバンドを持っているんだい?
いやいや、考えるのはもうよそう(と言いつつも、また近々ポール・マッカートニー&ウィングスのカバーバンド結成の予定だと書いちゃおうっと!
しかも、あの全盛期アナログ3枚組USAライブでの再現を目論んでいるのだとか。
なるほど、やるからにはでっかくいっちゃうんだね。
拓郎バンドのシンシアも、しんみりとしたフォークソング風弾き語りではなく、大所帯でのブラス・ロック編成だったもんなあ)。
とにもかくにも、そんな詮索は野暮ってなあもんだ。
だって、それを解説しはじめたら、それだけであっという間にここのスペースが埋まっちゃうもんね。
マサと彼とはもう17年ほどの付き合いになるんだねえ。
月日の経つのは早いものだ。
双方ともにS・T・A、TAKE・OFF(チューリップのカバーバンド)を結成したばかりで、スタジオリハでしゅっちゅう顔を合わせていた。
そして夢を語り合って切磋琢磨し合った仲。
酸いも甘いもかみ分けた盟友同志だ。
マサはほとんどSTA中心の活動だったのに比べて、彦ちゃんは膨大なる多方面のジャンルに着手。
自主企画ライブなども行いつつ、長年交流を重ねているのですよ。
だからこそ、そこから培った人脈も驚愕に値する。
バンド、音楽、ライブに対する取り組み方こそ違えど、刺激を与えあっている。
良い相乗効果を発揮しているのではないでしょうか。
一昨年、遂に神秘のヴェールを脱いだ彦ちゃん率いる紫のコピーバンド「蝦夷紫」
あれは各方面に十分な衝撃を与えてくれた(トミーがヴォーカル、GUSくんもギター、アライさんがベース、キムキムがキーボード、ミョウテンくんやモッチンが交互にドラムスを担当)。
その後も相変わらず色々なニュープロジェクトを結成していることは、本人の口からとか、噂、SNSで時々伝わってきていた。
で、チャーのコピーバンド、BLUE CLOUDに引き続き、今回はこのバンドときたもんだ。
見るのは4回目だけど、いつでも期待感で一杯だよ。
こいつもこの日の目玉の一つ。
結果かい?・・・・もちろん想像以上に熱いパフォーマンスを繰り広げてくれた。
いやはやなんとも大した連中だ。
このバンド名を聞いて即、ピンとくる人は相当のロック通。
伝説のバンド、クリームのコピーバンドだ。
実は聞くところによると、このバンドは相当に活動歴が長いらしい。
今まで、あまり見れなかったのが不思議なくらいさ。
トップバッターには、もったいないほどのクオリティサウンドを轟かせていた。
最近の彦ちゃんはポップ系よりもクラシックなハードロック方面に傾倒しているのかな?
深読みしすぎ!?
気分によってやりたいものがコロコロと変動する性格なのかい。
チャレンジ精神が旺盛なことは良いこと。
おっと、彼らからメッセージが届いているよ
「セッション感覚でメンバーを集めたのですよ」
確かにクリーム自体が、ロックを基本としたアドリブ合戦の先駆けだからねえ。
でも圧倒的なる実力や、光る独特なセンスがなければ成立しないんだから。
理想と現実は残酷なまでに別モノ。
それを彼らはものの見事に軽く成し遂げてくれました。
恐るべしだ。
不動のメンツを見たらば、納得の布陣。
彦ちゃんはお色直しを済ませて((´∀`*))いつもの帽子とサングラス・ファッションに身を包み、お馴染みの目にも鮮やかな水色のシェクター・ストラトシェイプギターを携えて登場。
ローズ指板の、ピックアップはSSH仕様。
な、な、なんと、この辺のこだわりどころが心憎い限りさ。(バーニーのレスポール・スタンダード・チェリーサンバーストはお休みかい!?)
ストラップはブラック。
もはや彼のイメージカラーに定着しているね。
コーラスに加えて、MCも兼任なんだから頭が下がるよ、全くもう。
お疲れ様。
さあ、トリオではなく、掟破りのツインギター編成ではないか。
もう一人の黒づくめギタリストは、上手に位置するハヤシくん。
去年の3月は白いストラトキャスターを使用していたけれども、今回は3トーンサンバースト。
ローズ指板。
2人共に足元のエフェクターボードが壮観だ。(写真参照のこと)
全身黒ずくめのリードボーカル&パーカッション(タンバリン)は、彦ちゃんとソウルメイトでもある高橋くん。
渋いサングラスも黒。
ラフに着こなしたス―ツ姿が、すこぶるお似合い。
彦ちゃんに加えて、我らが麗しのアキ嬢と共に、シンシアという吉田拓郎コピーバンドにも所属しています。
男性ならではの骨っぽくも図太いヴォイスを披露。
その歌唱力は圧巻の一言だった。
それでいて忠実なる再現力には感服した。
細かな歌い回しや、メロディラインのちょっとしたフェイク技もいぶし銀だよ。
嘘だと思うならば、一度聞いてみなさい。
期待を裏切らないことは絶対に約束します。
ドラマー&コーラスはロン毛のモッチン。
髪の毛は後方にてバッチリと結んでいます。
近年多方面から引っ張りだこの人気者。
それもそのはずで何でも叩きこなしちゃうテクニシャン。
テツやベリージャムなどから受ける信頼度も絶大だ。
長年にわたりHBCラジオの人気DJ,ヤス率いる「ブラック・ビートルズ」のドラマーでもあります。
サッサ評「正確なリズムかつ多すぎないパラディドルが絶品!」
もちろん現在はSTA史上最強の信頼厚きドラマーでもあります。
最後は紅一点のキョウコちゃん(唯一、黒いマスクを装着)。
彼女も全身を黒で統一。
唯一白マスクを着用。
そして胸元にキラリと光り輝く金色のネックレスをマサはしっかりと見逃さなかった!
彼女の本業は金属手工芸品職人。
その技をフルに活用してレッド・ツエッペリンの4シンボルスをデザインしていた。
聞くところによると、シカゴのロゴ・アクセサリーもあるらしいよ。
今度機会があれば、是非見せてもらいたいものだ。
彼女とは長年会えずじまいだったんだけど、ここにきて連続遭遇だね~良いことだ!!。
去年の2月なんて、本番直前まで彼女がプレイすることを知らされていなかったのでビックリした。
そういえば、何年も前からこのバンドでクリームをプレイしていたもんなあ。
至極、納得だよ。
彼女はシカゴや往年の70年代ロックが大好物。
マサともちょくちょくと、マニアックなやり取りをしながら盛り上がったものでした。
この日も、STA&パープル・ブリンガーを見れることを楽しみにしていたそうだ。
ヒコちゃんに映像の録画を頼んでいるとのことですよ。
去年の2月は真っ赤な可愛いボディカラーのヘッドレスベースを、椅子に座った状態で右足にはフットレストを添え黙々と弾いていましたが、3月からは幻のグレコ製品サンダーバードを使用。
これは元祖ロック・クィーンの「スージー・クアトロ」モデルなのだあ!
ヘッドシェイプがまるで違う(写真を参照のこと。フィンガーピッキング奏法。ブラウンサンバースト。
男顔負けなくらいのオーラを、ひたすらに放っていましたよん。)
このベースに関してはキョウコちゃんから感動的なお話をライブ直後に聞いたよ。
STAも結成初期に1回だけライブでお世話になった自転車店「サムズバイク」。
スープカレーも美味しかったなあ。
そこはキョウコチャンもモッチンも常連さんでオーナーとは大の仲良しだった(STAライブの時、キョウ子ちゃんも来店していた)。
そのオーナーのサムさんが数年前に亡くなった・・・・。
キョウコちゃんが弾いたベースはサムさんからの形見分けなのさ。
「良い供養になりました。」と、キョウコちゃんは感極まっていたよ・・・・。
そうかあ・・・・・あれからもう8年という月日が経過したんだね。
前置きが滅茶苦茶に長くなってしまったね。
それでは軽快なるライブレポートに突入!!
****せっかくなので、今回セットリストから漏れた曲なども以前のライブレポからコピペして組み込んでみましたので一緒にお楽しみくださいな****
まずは、サウンドチェックも兼ねて「クロスロード」で公開リハーサル。
そして、毎度お馴染みの彦ちゃんによる名物MCからスタート。
「今日は市内のあちこちでライブが開催されているね。
古いロックのクリームをコピーしているので、バンド名をアイスクリームかスキンクリームにしようか、そうとうに迷いました。(おいおい・・・・(-_-;)
で、皆、甘いものが好きすぎて糖尿病になりそうなくらいだということで、ソフトクリームに落ち着いた次第(先日のファイスブックにもそれを手にした写真をアップしていた。
やることが洒落ているねえ)。
まあ、どの名前でも大した違いはないね。
タカハシ君「それでは1曲目・・・・・そうそう、白い部屋だったね((´∀`*))
ユーチューブで調べてみたらクリームの人気曲1~2位になっております」
ヒコちゃん「えええ!??そうなの!!??」
「・・・・・ホワイト・ルーム!!」
怒涛の鉄板ナンバーが序盤から惜しげもなく披露された。
壮大なる怒涛のコーラスワーク。
ワイルドな音の洪水がこれでもかあ、というほどに襲いかかってくる。
こちらは「クリームの素晴らしき世界」に収録。
シングルでもリリースされた。
オーストラリアでは1位を記録。
ジンジャー・ベイカーは「4分の4拍子の構成に特徴的な4分の5拍子のオープニングを追加した」と主張しているそうだ。(ウイキペディアより)
イントロに炸裂するクラプトンのトレードマークともいえるウーマントーンが盛大に華々しくウネリまくる。
その名のとおり、狂おしいくらいに咽び泣いて延々と響き渡るギターソロも絶品。
もちろん彦ちゃんは、ワウペダルも思いっきり踏み込み唸りをあげて、劇的でヘヴィーな「トーキングエフェクト」を得る。
キョウコちゃんも「私が女性版のジャック・ブルースよ!」と言わんばかりに複雑なブリブリフレーズで自己主張。
サイケデリック・ワールド全開。
彦ちゃん&モッチンのハイトーン・コーラスも効果絶大だ。
よく通る声だから迫力も更に増す。
左手に持ったタンバリンをリズムに乗って激しく連打する高橋くんの、男気をふんだんに盛り込んだSTRONGヴォイスは絶好調。
各自それぞれが曲のありとあらゆる要素を解釈して昇華する姿は、驚きと共にとても勉強になる。
「ありがとうございます!
改めて・・・・ソフトクリームです。
白い部屋・・・・60歳前後の世代にとっては胸キュンものの、白いギター・・・・・白いブランコというのもあったね。
ビリーバンバンだっけ!?
ホワイトルームって英語だとカッコいいけど、日本語だと4畳半フォークのタイトルみたいだよねえ。
この曲は、映画ジョーカーの中でも効果的に起用されていました。
今日は曲を短めでお送りしております((´∀`*))」
「私たちは年齢が近いのですが、還暦を過ぎている人は加入できますよ((´∀`*))
もうすぐ年金の支給もその条件にプラスされます(爆笑)
平均年齢が相当に高いので1曲歌うたびに息切れが激しいです・・・・
よって、曲を終えるごとに30秒から1分のインターバルなどをさりげなく設けております。
ええっとお・・・・次は何だっけか?
息も整ってきたところで・・・・・」
「何言ってるのかわからない((´∀`*))」
「全然関係ないけどシルクロードって映像があったよね。
・・・・・え~~、2曲目はクロスロードでございます!!
アドリブの掛け合い合戦をよく聞いてください。」
その彦ちゃんと林くんによる、ギター・デッドヒートが延々と繰り広げられた。
ツインリード・ギターによる、極上の絡み具合に唖然とさせられる。
情け容赦なき追随が絶妙の極みに達する。
1968年発表クリーム3作目の2枚組アルバム「クリームの素晴らしき世界」にライブテイクで収録(CD2の1曲目)。
3月10日サンフランシスコのウインターランドで行われた1STショーからのピックアップ。
ミシシッピー・デルタ・ブルースの故ロバート・ジョンソンの代表作品(1936年に演奏)。
十字路で悪魔に魂を売ったことで、一夜にしてギターの腕が上がったという恐ろしくも魅力的な伝説にもとずくもの。
映画化もされたよね~!
十字路でヒッチハイクしている様子なんかも、リアルに歌われています。
でも、やはりクリームのアレンジ・バージョンが、世界的にみても超がつくほどに有名。
元々はカントリー調だったところを、クラプトンが血湧き肉躍るアレンジの妙でパワーアップ。
誰もがコピーしまくったことでしょう。
かのチャーも中学生の3年間を、この曲のコピーに費やしたという話はよく語られています。
野村のヨッチャンが大好物なのも納得。
印象的なリフ一発で瞬時にやられちゃいますね。
彦ちゃんもロビーにてここの部分は熱く解説していたっけね!((´∀`*))
余談ではありますが、今年1月ナカヤマオーナーが東雁来にオープンしたライブハウス「ルア・レルバ」の新年会セッションでマサはタカハシ君、ヒコちゃんとでこの曲と「サンシャイン・ラブ」をプレイしました。
ベースは秦野くんから鮮やかなパールホワイトのヤマハ5弦を借りたのだ!
で、この曲は、ギターの5弦開放弦A(ラ)音を使ってローポジションで弾くのですが、チャーは最初6弦5フレットのA音で弾いていたと以前テレビで話していました。
もちろん5弦をルートにするか?6弦をルートにするか?では、同じ音でも聞こえてくるトーンが全く違って聞こえてきます。
うなずけるでしょう。
ある日、チャーさんは知り合いに正解を教えてもらったおかげで、初めて知ったそうです。
あの時代の人たちはそうやって、コツコツと努力しながら学んでいったのですよね。
そのおかげで、昔のミュージシャンたちが耳を鍛えられたのは間違いない。
今の世代は恵まれすぎだよ。
何から何まで楽をし過ぎだ。
話を戻して・・・・・クラプトンだけにとどまらず、そのバックで負けじとソロまがいに弾きまくるジャック・ブルースも凄まじすぎる。
私の憧れの的だ。
このクリームの3人がごく数年間だったけれども、一堂に会していたなんて、これを奇跡と呼ばずして何を奇跡と呼ぶべきか。
ギターマガジンの解説によると・・・・最適なる必須ポイントは、
Aのマイナーペンタトニックとメジャーペンタトニックのスケール。
そのどちらも使った定番ミックス・ペンタトニック(B・Bキングをはじめロックやブルース系では不可欠)。
効果的な復音フレーズの挿入。
豪快なる複音ベンド・リック。
素晴らしきラン奏法で盛り上げる演出・・・・とのこと。
堅苦しい話で恐縮ですが、上記を参考にしたらジャズやファンクなどでも面白い効果を発揮しそうだ。
ついつい、興奮のあまりギター教室の様相を呈してしまったさあ・・・・・(ある方のブログから引用させていただきました)。
高橋くんは情熱的なボーカルだけにとどまらず、パーカッションでもバッキングサウンドへ応戦。
「はい!
我々はまだ本格的に結成してから3年ちょっとかな・・・・!?」
「もうそんなに経ちましたかあ・・・年をとるわけだ・・・・
おっと、年齢は聞かないでくださいね((´∀`*))
今後ともよろしくお願いします。」
「そうだ、メンバー紹介なんかをしてみたいと思います。
気心の知れた上手い方々ばかりですよ。
キョウコちゃんが弾いている珍しいベースは、ショート・スケールのスージー・クアトロ・モデルです。
だからこれからキョウコちゃんが、スージーQを歌ってくれます・・・冗談です((´∀`*))
彼女とはもうかれこれ、6年以上の付き合いになります」
懇切丁寧、ユニークなテイストを加味したトークもこれまた一興。
「オン・ドラムス、モッチン!!
ご存じの名プレイヤー。
静かなる達人。
ブラック・ビートルズでも活躍中。
ブラビ・・・ブラピではないよ。
ブラック・ビスケットでもない
上手に陣取っているリードギターは・・・・ノブ林さん!!
そして我らがドン、工藤彦一!!」
彦ちゃん「ギター2の私がバンマスのチャーです」
と言い放った途端に「タムケンかあ!!??」と突っ込みが入り大爆笑!!
「この間、(ノ∀`)アチャーと言われました・・・・それとは違う!!」と慌てる彦ちゃん。
間髪入れずチャーの「闘牛士(チャー初期の歌謡曲路線時代の名曲)」ギターリフを弾く。
会場内で何人が理解してくれたかなあ・・・・?
このプレイ中の真剣な表情と、リラックスムード満点な和気藹々MCとのギャップが愉快痛快だ。
「近々、女性シンガーやミュージシャン限定特集のライブイベントなんかも考えています。
その際には皆さん、遊びに来てくださいね」
「時間も押していますのでそろそろいきましょう!
次に控えしは・・・・これをやるんですね・・・・サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」
彦ちゃんのアグレッシブなるギターソロからメインリフが炸裂。
クリーム初の全米ヒット曲。最高ランクは5位(1968年リリース。1967年11月に発売された2枚目のアルバム・カラフルクリームに収録。アメリカではゴールドディスクも獲得している)
実は去年の2月、ソフト・クリームが出演すると聞きつけたマサは、オマージュとして迷うことなくSTAにもこの曲をセットリストに組み込んだ。
たまには、そんな遊び心があってもいいではないか!!
でも彦ちゃん、非情にも、その時はSTA登場の直前に帰ってしまったけど・・・・・。
ここでもうんちくを一言・・・・クラプトンのギターソロは、マ―セルズのロックンロールなスタンダード「ブルー・ムーン」を意識したのだそうです。
テーマともいえる、ある夜明けのサプライズを重厚に強調することに成功している。
後半でのってきた彦ちゃんは、ギターを持ち上げて、お得意の歯弾きソロも披露。
上手上方からスモークが怪しくモクモクと漂ってきた。
演出効果バッチリ。
大出血サービスだね。
ほとんどが2つのコードで繰り返されるんだけど、それだけでも余りあるほどの芸術だ。
アフリカン・リズムビートが冴えわたるモッチンは「札幌のジンジャー・ベイカー」に見えてきた。
「タイトルにはサンシャインって付いているけど、全然そんな爽やかな感じじゃあないよね。
・・・・・2回しか練習していないんだけど新しい曲をやります。
それでは、いきますか・・・・アイム・ソー・グラッド!!」
(1966年発表。アルバム「フレッシュ・クリーム」に収録。
かのディープ・パープルもデビューアルバムにて綺麗な歌い回しで取り上げていたねえ)
おおおお!!!!開巻から渋すぎて思いっきり泣けてきちゃうなあ。
通好みの極致。
こんな素敵な曲をカバーするバンドは初めてさ。
クリームもカバーなんだけどね((´∀`*))
もともとはスキップ・ジェームスという、デルタブルース黎明期のギタリストが作った曲。
ブルース・スタンダードみたいな存在の曲。
イントロの素早いくらいに能天気すぎる、明るいアルペジオから震えがきちゃう。
サンキュー!!
いきなり勢いにのった疾走感が満点。
ギターとベースによる荒々しいくらいに壮絶なバトルの展開。
意外にも、ツインギターの流暢でスマートなソロがサウンドの肝。
ベースラインが高音域でガンガンに歌っている時には、ギターフレーズをコードリフに変えての配慮。
ブレイクのアクセントや巧みなリムショット、素早いフィルインも程よき隠し味。
ドンドンと厚みを増していく音像の様は空恐ろしいくらい。
しかし、暴力的すぎるくらいに多い音数。
演奏というスタイルにのっとって、殴り合いの喧嘩をしているようだ。
タイトルをしつこいくらいに繰り返すんだけど、癖になるほど体に染みこんじゃうんだよ。
高橋くんとモッチンらによる華麗なるハーモニーも絶品。
気持ちよさそうに伸びる声が中々テクニカル。
「え~~っと、私はMCがあまり上手くないのですよ。
クリームって、1960年代の中期から後期にかけて数年間だけ活動したバンドです。
エリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー、すごくいい演奏をしていたね。
半年に1枚くらいアルバムを発表していた。
うちの姉さんはハイカラな人でビートルズ、ストーンズ、そしてクリームをよく聞いていた。
その頃の曲は短くて2分半、長くても4分(ラジオでのオンエアを考慮しての作戦)
ところがクリームの曲はとっても長かった!
インプロヴィゼーション。
アドリブ、フュージョンの元祖。」
ここからヒコちゃん乱入!!
「あの頃のスーパーギタリストは、何故だかイギリス出身が多かった。
ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、リッチー・ブラックモア・・・・。
そしてギタリストの評価が高まった。
おっととと・・・・時間も押しますので・・・・
アイ・フィール・フリー!!(これも初出!)」
(1966年リリース、イギリスでのシングルチャートでは11位を記録。
デビューアルバム「フレッシュ・クリーム」に収録。
当時は、ブルースロックとサイケデリックの融合と評された)
これまた異色のナンバー。
「ボンボンボンボボン!!♪」とアカペラからスタート。
手拍子に導かれて皆で大合唱。
ライブならではの醍醐味。
一体感が半端ない。
ご機嫌なる空間に酔いしれる。
臨場感も申し分なし。
コンパクトにまとめ上げられたメロデイも、なんまらキャッチー。
単純すぎる構成なんだけど、こいつが厄介。
落とし穴が散見しているから、舐めてかかると大やけどする。
それを余裕と貫禄で、サラッとこなしちゃうんだから心憎い限り。
「クリームではなく、アメリカンのロング・トレイン・ランニン(ドウ―ヴィー・ブラザース)!!」
えええ!???予測不可能なチョイス。
1973年スタジオアルバム「キャプテン&ミー」に収録。そこからの第1弾シングル。
イギリスでは最高7位を記録。
これって元々はインストウルメンタルだったそうだよ。
ギターにはリバーブを深めにかけて、ひたすらカッティングに徹する。
このイベントでは過去にも数多くのバンドが取り上げていたナンバー。
それくらい耳に染み付きすぎたお馴染みソング。
無意識のうちにワクワクしてきて踊りだしたくなるグルーヴが申し分ないよ。
モッチンはまるで千手観音のように、オカズを乱れ打ちで鳴らし続ける。
古き良き70年代へ、一気にタイムスリップ。
高橋くんはどんなタイプの曲でも、器用に歌いこなす才能に恵まれたシンガーだ。
ステージングも巧み。
フロントのメンバー達がガッチリと一体化する光景も爽快。
しかしこのバンドの守備範囲はだだっ広いなあ。
敬服しちゃうよん。
「宴もたけなわではありますが・・・・
それでは、お名残り惜しゅうございます・・・・これで本当にラストですよ。
最後の曲・・・・愛しのレイラ!!」
満を持して遂に飛び出した極上のアンセムだ。
パワーコードによるラブソングのフレーズがメイン(元々はバラードだった)。
クラプトン自身にとって重要なる1曲。
親友ジョージ・ハリスンの妻、パティ・ボイドに恋してしまったという、その狂おしいほどの感情を託したもの。
今でも必ずコンサートの終盤で披露される。
山場はもちろん火花散るツイン・ギターによるバトル。
全く個性や方向性の異なる2人がしのぎを削り合う様は圧巻だ。
テンションがマックス状態。
まさに、このステージにおけるターニングポイント。
欲を言わせてもらえれば,デュアン・オールマン入魂の激しいスライドギターも導入して欲しいなあ。
残り時間もごくわずかに迫ってきたのを意識してか、メンバー達は余力を振り絞っての熱演。
よりアグレッシブに、汗を飛び散らせている様の気迫は近寄りがたいほどだ。
オーディエンスも、ドッと前方に詰め掛けてきて踊り狂っている。
密にならないように、お行儀よく気を使いながらね。
老若男女問わずにエキサイトしまくりつつも、エモーショナルな響きには心奪われてしまう。
琴線に触れるラインは日本人好みだ。
「どうもありがとうございました。
ソフト・クリームでした!!
この後にも次々と素晴らしいバンド達が出演しますよ。
最後まで楽しんでいってください。
よろしく!!」
ちなみにクリームはジンジャー、ジャック存命中に「ロックの殿堂入り」を果たしている。
その時にはライブ演奏もしているんだよね。
残念ながら日本には来てくれなかったのが心残り・・・・。
もう2度と見ることが叶わない、永遠のロック・トライアングルの金字塔。
私はジンジャーだけ、遂に生で見ることができなかった。
それはともかく、またすぐにでも「ソフト・クリーム」を見たいなあ。
****さあ、序盤戦を華やかに幕開けした。
ここからは一気にジャンルも豊富に選りすぐりのバンド達が熱演を繰り広げるよ~!
次のバンドは雰囲気をグッと変えて、キュートかつセクシーでダンディーなツイン・ヴォーカルをフューチャー・・・・・これまた、破天荒極まりない超絶でソウルフルなベテラン勢だ。****