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読む日々

テーマばらばらの読書日記

2011-12-10 | 雑感
今日は月蝕だけど日本海側はお天気悪いから見えない、って言われてましたが月はみえます。

雲の動き次第ですね
どうかなぁ?

カレンの眠る日

2011-12-09 | 
「カレンの眠る日」アマンダ・エア・ウォード/作 務台夏子/訳


死刑囚房で執行を待つカレンは、娼婦であり、客として自分に暴力をふるう者を次々と殺し、最後は撃たれたあとコンビニまで逃げた客を追って殺害し、偶然店に入ってきてしまった無関係の男性を殺してしまった。

その刑務所で医師として働いた叔父が亡くなり、葬儀に来て結局そこで働き始めた女医のフラニー。幼いころ事故で両親を亡くし叔父に育てられた彼女は、小児がんの患者を亡くした事で落ち込み、そういった諸々が重なり婚約者とひどい別れ方をしてしまう。


そしてカレンにコンビニで殺されてしまったヘンリーの妻、シーリアもまた、夫の死を乗り越えられずにいた。

そしてカレンはエイズに侵されていて、死刑などしなくても近々死ぬのに、知事は恩赦をしてくれない。
カレンを自然に死なせてやりたいと願う弁護士リックと、フラニー。そこに、カレンに会いに来たシーリアが絡んで、思いがけない結末へ。


・・・心理描写というか、こうなってこうなるから、その人の内面はこう変わる、みたいなものが、ものすごく伝わる小説でした。最後、カレンにとって、そしてシーリア、フラニー、リックにとって、みんなにとって「よかったな」とホッとする、でも悲しい結末でした。

面白かったです。
満足度100

廃墟のとき

2011-12-07 | 
明野照葉「廃墟のとき」





 人生に疲れた39歳の美砂は10ケ月後の「自滅式」を決め、それまで、自分を飾り立てて、羨ましがられ、綺麗に死ぬ事を目標に新しい生活を始める。そして結果は・・・


いやあ、怖い怖い。怖いよ~。
美砂の絶望とか、そういうのはただのうつ病だったのに、本人は「虚無」だと思いこんでいたんだね。
死ぬために飾り立てた人生を送るうちに、だんだん「生」に執着していく様子がじわじわと感じ取れ、死ぬのやめてハッピーエンドなのかなあ、と思いきや、ドンデン返しというか何というか。

人はまっ当に生きなきゃダメなのね、と平凡な人生を喜びたくなる心境になりました。

ただ、面白さという面では文句なしです
なので満足度は100

北極圏の夏を走る

2011-12-06 | 
笹目二朗「北極圏の夏を走る スカンジナビアのクルマ旅」


還暦近くの著者夫妻が、夏の北極圏を40日かけてドライブした記録。

文章が判り易くて、読んでいてとても楽しかった。

こういう「旅行記」みたいなの、大好きです。とくに食べ物関係が楽しい。
ノルウェーで、剥いたエビに辛いソースつけだたけ、がとても美味しい、と書かれていて、韓国で食べた浜焼みたいなのを思い出しちゃった。あとは、スーパーで買った肉を借りた宿の部屋で焼いた、とか、トナカイの肉にポテト添えの写真とか。
食べてみたいなあ。

景色の写真や、途中のハプニングなどが、大げさでなく淡々とつづられていて、かなりよかったです。


満足度80

コルティジャーナ オネスタ

2011-12-06 | 
漫画です。
庄司陽子「コルティジャーナ オネスタ」

15世紀のイタリア。高級娼婦(コルティジャーナ オネスタ)の娘として生まれたルクレツィアが、さらなる高級娼婦となり「インペリア」と呼ばれ、権勢をほしいままにするが、実父である教皇の差し金でスパイとなり、最後またその父の差し金で毒を煽るまでの物語り。インペリアという娼婦がいたのは史実。でも父が教皇とかはたぶんフィクション。スパイ説はあったらしい。


面白いんですけどね。この人の絵がダメです。
同じ下地の物語りを、大好きな木原敏江か名香智子で読んでみたいわ・・。
でもそしたら、違う展開になりそうだけどね。


満足度50