読む日々

テーマばらばらの読書日記

水のかたち

2013-11-22 | 
宮本輝「水のかたち」上下



かなり久々の宮本輝。
やっぱりオモシロイ。

50歳の主婦・志乃子が主人公。

近所のかささぎ堂という、カレー屋さんのおばさんから、亡くなった旦那さんが集めてたガラクタまがいの骨董品から好きなのどうぞ、と言われもらった茶碗と小引き出しから始まるわらしべ長者みたいな物語。

わらしべ・・と言ってもただお金儲けする、とかそういうのではなく、そこからきっかけに人生が動き出すって感じ。
出て来る人殆どがいい人で、ある意味安心して読めた。

茶碗が3000万で売れたり、ひょんなことから骨董品販売もする喫茶店を経営することになったり。
でもとにかく出て来る人、関わる人がみんな主人公に好意的。

周囲も
未婚の姉が居酒屋経営を始めたり、懇意の56歳男やもめが、26歳の女性とできちゃった結婚したり。ほんと色々。

50歳にもなると、その人自身の人柄とか来し方とか、そういう物が大事なんだよね。と改めて感じさせられた本でした。

それにしても男性の作者なのに、女性の描き方がとてもお上手です。
満足度200

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