goo blog サービス終了のお知らせ 

読む日々

テーマばらばらの読書日記

ダイスケの王国

2016-09-09 | 絵本
「ダイスケの王国」マイケル・モーパーゴ作 佐藤実果夢訳



イギリスの港をヨットで出発した父母と11才の息子と犬。
途中、海に落ちた息子は無人島に辿り着く。そこは第二次世界大戦の爆撃で乗っていた船を攻撃され、1人生き残った日本兵、ダイスケが長年誰にも見つからず暮らしていた。


大好きな少年成長モノ。日本が関わっているのもいい。
ダイスケの気持ちが切ない。最後息子さんに会えればよかったのに。

これはかなりオススメ。

ぼくだけの山の家

2016-08-30 | 絵本
「ぼくだけの山の家」ジーン・クレイグヘッド・ジョージ作/茅野美ど里 訳



おそらく戦後そう遠くない時代。
ニューヨークのアパートでたくさんの兄弟と両親とゴミゴミ暮らすのに嫌気がさしたサムは、先祖の土地があるキャッツキル山脈の森で独りで暮らし始める。

1年と少しの、サムの森での生活記。

もともと作者も自然と暮らすのに十分な知識を持っていて、家出と森での暮らしに憧れていたが現実はたった数時間の家出に終り、大人になって、脳内でサムを主人公に家出を完遂させた。

カエルやウサギを獲ったり、シカを捌いたり、自分には無理だけど憧れる気持ちはわかるなー。

アメリカでは50年読み継がれている名作だそう。

木の洞を燃やして家を作ったり、なんだかすごい。
世界名作劇場みたいなアニメ化されないかな♪

「戦争と平和」子ども文学館16

2016-08-16 | 絵本
「戦争と平和」子ども文学館16



戦争と平和をテーマにした本の、原爆関連のお話5話を集めた1冊。

アメブロで読者登録している方のブログで、「八月がくるたびに」という本が紹介されていて、読んでみたいと思い検索したら、いくつかお話を集めたこの本を見つけ借りてみた。

松谷みよ子「ふたりのイーダ」

戦後20数年。母の仕事で母の実家に預けられた4年生の直樹と3歳間近のゆう子。祖父の家の裏には朽ちた洋館があり、生きた椅子が。
その家にゆう子は自分の家のように振る舞い、椅子と仲良く遊ぶ。
そこから直樹と、近所のりつ子という、20歳代の女性は、椅子の意匠から過去を調べ始めた。

ゆう子は「イーダ」というアダ名。椅子の思い出の女の子も「イーダ」というアダ名。
生まれ変わり?と半ば信じ込んでいた時、ある事実が判明する。

泣きました。イーダと暮らしていた祖父は、イーダと広島へ出かけていて原爆に合う。
1人フラフラ歩くイーダを、娘を亡くした夫婦が連れ帰って育てていた。それがりつこだった。

悲劇の中にも希望が伝わる素晴らしいお話でした。


「あるハンノキの話」今西祐行
広島の練兵場にたつハンノキが見てきた原爆の悲劇。自分の足元で亡くなった母の胸に抱かれた赤ん坊らしき娘は、数年後白血病で逝ってしまった。


「まっ黒なおべんとう」児玉辰春

実話なのか実話風のフィクションなのか。母を支えた中学生のしげるはその日、広島市内中心部にいた。白骨の列の中で見つかった兄のお下がりのお弁当箱。

むごすぎます


「川とノリオ」いぬいとみこ

2歳のノリオは川で遊ぶのが大好き。そんなノリオを母は抱き上げお尻を叩く。ある日用事で広島市内中心部へ出かけた母。待てど暮らせど帰ってこない。


「八月がくるたびに」おおえ ひで

普通に暮らしていたのに、布団の虫干しをして長崎市内の家にいた母ときぬえは原爆に合う。

母だけ亡くなり、そこから悲惨な現実を見つめる祖父母と兄妹。
出征した父が戻る前に黒い雨を浴びた祖父ときよしは亡くなってしまう。

娘を亡くした近所のおばさんは進駐軍で働き、後遺症も乗り越える。後年きぬえとおばさんは、平和式典ではしゃぐ、原爆を知らない学生の姿に心がざわつく。

知らないことは怖いな。

考えさせられる1冊。読んでよかったです。


酒天童子

2016-08-08 | 絵本
「酒天童子」竹下文子=著 平沢下戸=絵



江戸時代の平安ファンタジーを元に、平安期の武に優れた貴族、源頼光と四天王を描いた連作。

有名な、鬼・茨木との戦いや、土蜘蛛等のお話や、酒呑童子との戦いの様子。

酒呑童子(この本では酒呑童子の呑が天になってる)は、越後の蒲原出身説もあり、詳しく知りたかったので、つい借りてしまった。

子供向けではあるけれど、ワクワクどきどき楽しく読めました。

アニメにしても良さそう。子供が平安時代に、興味もってくれたり、古典に親しみ感じてくれたりしていいかも?

テラビシアにかける橋

2016-07-19 | 絵本
「テラビシアにかける橋」キャサリン・パターソン作 岡本浜江訳



写真逆さまだf^_^;

1970年代のアメリカ。5人兄妹の真ん中でただ一人の男の子、ジェシーと、ワシントンから隣に越してきた女の子、レスリーの友情物語。

作家の娘のレスリーは一風変わっていて、そして二人は森の中に、ナルニア国物語に出てくるテラビシアという架空の国を森のなかにつくり、お互い王と女王として君臨する。

長雨が続いたある日。ジェシーは川をロープで渡るのが怖いから、テラビシアには行かないことにしたいと思っていた。そこへ尊敬する音楽教師から、ワシントンの博物館へ誘われて。帰宅したらレスリーに、あれもこれも話そう!と思いつつ帰ると、そこにはレスリーが切れたロープから川に落ちて亡くなったとの知らせが。


うわー、泣けた。作者の息子さんのお友達の女の子が、雷に打たれて突然亡くなり、息子を慰めるために書いた物語だそう。
なので、レスリーが亡くなってからのジェシーの体験や心の変化が丁寧に描かれている。

レスリーの死を受け入れた時にできたのが橋。

泣けて泣けてだめでした。
2度映画化されていて、後の方のはDVDも販売されているので、観てみようかな。


今日は、本当は東京まで、ミュージカル「ひめゆり」を観に行く予定でチケットも購入してあったんだけど。
ここ1ケ月半、会社でも、息子の事でもプライベートでも、本当にいろんな出来事満載で。息子事では有給もいくつか使い、さらに会社も色々と休みづらい環境似陥ってしまい。どうにもこうにも休むことができず行けませんでした(;>_<;)
土日祝日は部活で遠方送迎があったし。もうしばらくは、何か観に行こうとか、そういう夢は見ずに、映像作品で我慢することにします。