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読む日々

テーマばらばらの読書日記

埋もれ火

2011-06-30 | 過去の記録
平成16年6月11日(金)

北原亞以子「埋もれ火」

明治維新に関わり死んでいった志士達を愛した女たちの胸に生き続ける男の姿。その想い出が鮮烈であるがゆえに悶え苦しむ女たちの悲しい物語。--------いつものごとく文庫の裏書と思われる。


感想は書いていなくて、登場人物の記述だけ書き記してありました。自分で覚えているのは坂本龍馬の婚約者・佐那だけ。
確か明治に入って、マッサージしか何かをやっている姿を描いていた記憶が。

全部で7篇みたい。
・坂本龍馬の妻、お龍と 昔の許婚者、佐那。
・近藤勇の本妻、ツネと 若い愛人、おさわ。
・相楽総三の妻、照。
・清河八郎の愛人、お蓮。
・長崎の大浦屋を営む女性、お慶。
・長州の小倉屋という廻船問屋の内儀、加寿。
・高杉晋作の愛人、うの。

アカシア香る

2011-06-30 | 過去の記録
平成16年6月9日(水)

藤堂志津子「アカシア香る」

母の看病の為、都会での仕事を辞めて故郷へ戻った美波。その母が逝き、傷心から立ち直れぬ美波にそっと寄り添う高校の同級生音村。静かな恋の温もりに癒されたのもつかの間、かつての上司であり恋人でもあった墨岡がガンのため余命わずかであると知った美波は・・・。人生の表舞台から一度身を引いた女性に訪れる転機と再生。

感想・・・藤堂志津子ってこんなにおもしろかったっけ?といった感じ。
同窓生会館の管理人、なんと職業はあるのか、と驚いたけど。そこへ集ってくる同期生がまた楽しい。
こういう伸び伸びした一人暮らし、羨ましいけど、美波は東京へ戻っていっちゃった。


<追記>うっすら記憶がある。私的には北海道に残ればいいのに、って思った記憶が。

歩兵の本領

2011-06-30 | 過去の記録
平成16年5月31日(月)

浅田次郎「歩兵の本領」

名誉も誇りもない。戦闘を前提としていない。世界一奇妙な軍隊・自衛隊。
世間が高度成長で浮かれ、就職の心配など無用の時代に志願して自衛官になった若者たちがいた。
著者自らの体験を綴る涙と笑いの青春グラフィティ

--------たぶん文庫の裏書から


感想・・・まあまあ面白かったかな。連続短編集。最初の章だけつながってない話?

最後の除隊を決意した人の話が一番よかった。しかし やはり「軍隊」なんだな、と思った。


<追記>
まったく覚えておりません

誰そ彼れ心中

2011-06-30 | 過去の記録
平成16年5月25日(火)

諸田玲子「誰そ彼れ心中」


たそがれ心中と読みます。
婚家での生活に耐え、夫の謎を探る妻。夫は実は双子の弟に斬り殺され。その弟が夫になり代わっていた。
家中が知りながら、妻だけが知らされず、同じく不審に思っていた小者と謎を探る内に二人の間に本物の恋が芽生え・・・

感想・・・なんとも怖ろしい話。でも武家ならあり得るのか?個人の幸せより家が大事なわけだから。でも瑞枝はなんと不幸だろうか。ただ実家の兄の友人が最後に双子の弟を斬ってくれた。実家に迷惑をかけることなく向坂家を断絶させる事ができ、望まなかった事かもしれないが立派な復讐ができてよかった。


<追記>当時の嵌りっぷりがわかる、連続三作品読みこれはとっても怖かった記憶がありますね。

月を吐く

2011-06-30 | 過去の記録
平成16年5月24日(月)

諸田玲子「月を吐く」


徳川家康の正室・築山殿の一生。
今川義元の姪、瀬名姫は、恋しい幼馴染を諦め、今川家人質の松平元信と政略結婚をした。たぐい稀な美貌と知性を備えた瀬名は、正妻築山殿として家康の愛情を一身に受け、長男・信康を産む。だが家康をめぐって姑・於大の方との壮絶な戦いが始まり・・・戦乱の世に翻弄され、姑の策略によって悪妻の烙印を押された女の生涯。

--------------おそらく、文庫の裏書きの引用です。

感想・・・築山殿の事はずーっと気になっていた。本当にイヤなヤツだったのかなあ?と。今回の解釈はすごーく良かった!
姑・於大に対する表現も、満足。あのタヌキじじいの母親が、広い心の持ち主のはずない!!と思っていた。最後、大どんでん返し。侍女が身代わり・・っていうのは、やはりアリかな、と。


<追記>

「氷葬」で諸田玲子に心を鷲掴みにされ、これを読んでもう心酔しちゃいました。もともと築山殿にすごく興味があって、家康関連の本なんかを読んでいたんですが、どうも納得のいく表現が見つからずにいました。今川家が人質に差し出すほどの一族の娘が、気位が高いだけのおバカな女、なんて事、あるのかなあ、って。しかも嫡男の信康って、家康も凄く大事にしていたし、デキもよかったんでしょうその母親が賢い人じゃないはずがない。で、この於大の方陰謀説はすごい納得
この於大の方に関しては、逆にずっと胡散臭いなあ、と思っていたので。

この本の中で、築山殿は生き延びて、たぶん初恋の人と幸せに暮らすんだろうな、というラストだった記憶が。
読後感もとってもいいから好きです。