とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「逃げきれた夢」(ネタバレ注意)

2023-07-12 23:59:00 | 映画
定年前に認知症を発症した定時制高校の教頭、末永周平を光石研が演じる。
初老の男の等身大の物語だ。

職場ではそれなりに重宝されているものの、これ以上のやりがいは見出せそうもない。
家庭では妻と娘は独自の道を歩んでいて、居場所がない。犬だけが自分を必要としてくれている。
父親は介護施設に入っており、手はかからない。
しばらく会っていなかった幼馴染みとの時間は楽しいが、それだけでは生きていけない。

そんな中で、認知症を発症し、将来に不安を抱く。
ただ、認知症はきっかけであって、避けて通れない自分との対話。

教え子との会話から、過去の自らの発言を忘れていることに気付く。
認知症とは無関係に、大事なことを憶えていない自分がいる。
結局、人間は自分の見たいものしか見ていないし、先入観で人を見ている。

ただ、末永周平は、達観している。
自分は特別な人間ではないし、できることしかできないことがわかっている。
また、過去を後悔しても仕方がないことも、わかっている。

認知症とも闘うのではなく、受け入れて、淡々と生きていくのだろう。
それが普通の人生であり、それでいいのだ。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:逃げきれた夢
製作年:2022年
製作国:日本
配給:キノフィルムズ
監督:二ノ宮隆太郎
主演:光石研
他出演者:吉本実憂、工藤遥、杏花、岡本麗、光石禎弘、坂井真紀、松重豊
上映時間:96分


広島 vs 巨人(東京ドーム 2023/7/11)子弟コンビのアベック弾に床田撃沈

2023-07-11 23:59:00 | 野球観戦
ここに来て2カード連続で、負け越しのカープ。
投打ともに疲れが出ているのかもしれないが、オールスターまで何とかしのいで欲しい。

カープの先発投手は安定感抜群の床田。巨人は山﨑伊織。



1回表のカープの攻撃。
山﨑伊織に三者凡退。ストレートは150km台で、フォークが低めに決まる。打ちあぐねそうな雰囲気。

1回裏の巨人の攻撃。
ブリンソンは三振も、丸にレフト前ヒットを浴び、秋広が送って、いきなりのピンチ。
岡本は無理せず、ストレートの四球で、二死1塁、2塁。
大城はライトフライに抑えて、何とか無失点。

2回表のカープの攻撃。
この回も三者凡退。

2回裏の巨人の攻撃。
先頭の中田翔を2ストライクからの決め球の内角ストレートがやや真ん中に入り、レフトスタンドへのホームラン。0-1。
少し慎重さに欠けたかもしれない。

3回表のカープの攻撃。
先頭の上本がレフト前ヒットで出塁。田中広輔はライトフライも、床田が送って、同点のチャンス。
上本が隙をついての三盗で、山﨑伊織が決め球のフォークを投げづらい状況を作った。
菊池の打球は強烈だったが、サード岡本の正面へのライナーで得点ならず。

3回裏の巨人の攻撃。
一死から秋広にライトスタンドへ運ばれる。0-2。
床田はボール自体は悪くないものの、コントロールがやや甘くなったところを狙われている。

5回裏の巨人の攻撃。
二死から丸にライトスタンドへのホームランを許す。0-3。
ここも失投を見逃してもらえなかった。

7回裏の巨人の攻撃。
6回は大道が無得点に抑えたが、この回から登板した中崎が代打の梶谷にタイムリーを浴びる。0-4。

8回表のカープの攻撃。
一死から代打の羽月がセンター前ヒットで出塁。
野間はサードへのファウルフライに倒れ、秋山のところで、巨人は投手交代。
点差を考えると、山﨑伊織の完封と思いきや、原監督の非情采配で、左キラーの高梨が登板。
しかし、秋山が三塁線を破る二塁打で、チャンスメイク。
代打にデビッドソンが登場し、巨人は鈴木康平に投手交代。
デビッドソンは、追い込まれて、外の変化球に注文通りの空振り三振で、得点ならず。

9回表のカープの攻撃。
巨人のマウンドは中川皓太が登板。4点差では大勢の投入はなし。
一死から坂倉がヒットを打ったが、上本、田中広輔が凡退してゲームセット。

山﨑伊織を打てなかったことに尽きるが、振り返ると、攻撃が淡泊だったかも。
床田も微妙な制球が今一つだった。
序盤から追いかける展開で、相手打線にじっくりボールを見られたのが、厳しかったか。

今日は完敗なので、明日から切り替えて、やっていくしかない。



ヒーローインタビューは山﨑伊織

ガウディとサグラダ・ファミリア展(東京国立近代美術館)

2023-07-07 23:59:00 | 美術館
東京国立近代美術館にて、「ガウディとサグラダ・ファミリア展」を鑑賞。

ガウディの創造の原点である「歴史」「自然」「幾何学」にまつわる作品の展示から、生涯を捧げたサグラダ・ファミリア建設の経緯と現在がよくわかった。
あとは、現地へ行くだけというか、すごく行きたくなった。

直線で曲面を生み出す技法や二重らせん円柱の構造など、映像と模型による説明で理解できた。

もともと貧しい人たちの祈りの場として計画されたとのことで、集めた寄付金に見合うペースで建てられていることがすごい。
今も建設中だが、キリスト教信者だけでなく、世界から多くの観光客が集まることで、バルセロナの人々の生活の糧を生み出している。
そういう意味では単に理想を掲げるだけではなく、現生の利益ももたらしている。

なかなか完成しないということは、絶えず変化しているということでもある。
そのことも、多くの人々を惹きつける理由ではないだろうか。





サグラダ・ファミリア聖堂、身廊部模型

「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」(ネタバレ注意)

2023-07-03 23:59:00 | 映画
ストーリーはともかく、アニメーションの映像表現に圧倒される。
脳の処理能力が追い付かない感じ。

愛する人を失うことがスパイダーマンの宿命とされ、そのことに抗わないことがスパイダーマンの掟という世界。
その宿命さえも、同調圧力として、反発するところが、いかにもアメリカぽい。

続編として「スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース」の全米公開が2024年3月29日に決まっているとのこと。
楽しみにして待ちたい。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
原題:SPIDER-MAN: ACROSS THE SPIDER-VERSE
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督:Joaquim Dos Santos、Kemp Powers、Justin K. Thompson
主演:Shameik Moore
他出演者:Hailee Steinfeld、Jake Johnson、Jason Schwartzman、Brian Tyree Henry、Lauren Vélez、Jorma Taccone、Oscar Isaac
上映時間:140分


「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」(ネタバレ注意)

2023-07-01 23:59:00 | 映画
「インディ・ジョーンズ シリーズ」の映画5作目。
やっぱりテーマソングに心躍る。

主演のハリソン・フォードは80歳にしてアクション挑戦も違和感なし。
アメリカ、モロッコ、イタリア、ギリシャと世界を舞台にするスケール感も楽しい。

かつての相棒の娘とバディを組むあたり、一人だけ世代交代せずに、現役であり続けている姿が眩しい。
誇りと悲哀を背負ってはいるものの、原動力は好奇心と行動力だ。

こんな年寄りになりたいと感じさせてくれるということは、作品のマーケティングにはまっているのだろうか。

点数は、9点(10点満点)。

タイトル:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
原題:Indiana Jones and the Dial of Destiny
製作年:2023年
製作国:アメリカ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
監督:James Mangold
主演:Harrison Ford
他出演者:Phoebe Waller-Bridge、Antonio Banderas、John Rhys-Davies、Toby Jones、Boyd Holbrook、Shaunette Renée Wilson、Ethann Isidore、Mads Mikkelsen
上映時間:154分