とりビーな毎日

中年おやじの映画鑑賞メインの趣味の記録です

「スポットライト 世紀のスクープ」 (ねたばれ注意)

2016-04-25 20:24:16 | 映画
カトリック教会のスキャンダルを明るみにする新聞記者の奮闘を描く作品。

すばらしいと思ったのは、問題を起こした神父個人を追及するのでなく、教会の組織ぐるみの隠ぺいシステムを暴き、同じ過ちを繰り返さないための取材をしたことだ。
よい意味でアメリカ的で、ウェットな感情に流されないところと、被害に遭った弱者を救済する姿勢が堅持されていたところに感銘を受けた。

また、地味だがリーヴ・シュレイバー演じる新任局長が伝統ある新聞社という旧来型の組織を改革するリーダーシップの作品として観ることもできる。
過去に見過ごしていた重大事件の片鱗を、別の世界から来た人物が今までと異なる視点を加えることにより、既存のメンバが気付きを得て、組織が活性化し、各メンバが自分の新しい可能性を見出すという物語だ。

ニューヨークの同時多発テロ事件発生時に人々の心の拠り所となった教会のよい面を描いていたり、スクープ記事によって記者個人も心に傷を負い単純にハッピーでなかったことに触れており、現実を捉えたフラットな立場で観る人に考える材料が提供されているところがよかった。

点数は、8点(10点満点)。

タイトル:スポットライト 世紀のスクープ
製作年:2015年
製作国:アメリカ
配給:ロングライド
監督:Thomas McCarthy
主演:-
他出演者:Mark Ruffalo、Michael Keaton、Rachel McAdams、Stanley Tucci、Tliev Schreiber
上映時間:128分


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